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マスコミが流すクマは事故やトラブルばかり 本当のクマはこんなに素晴らしい 妹思いの兄グマ

北海道の鶴居村という所に、安藤誠さんというネイチャーガイド・写真家がおられます。

熊森が購読している宮崎中央新聞で、この方の撮られたヒグマの兄妹の写真とエッセイを見ました。

以下は、その写真です。

久し振りの再会にはしゃぐヒグマの兄妹(撮影:安藤誠)

 

写真に付けられていた記事:

お兄ちゃんと妹が久し振りに偶然再会したんです。このお兄ちゃんは、お母さんや妹と一緒に暮らしている時から、とても妹思いのやさしいクマでした。

この日は、お兄ちゃんが妹を見つけて、ものすごい勢いで走ってきて、でんぐり返しをして見せたり、はしゃぎまわっていました。うれしくてうれしくてたまらない様子でした。

妹に、「おまえ、今まで何やっていたんだ?」みたいなことを兄ちゃんが言う。すると妹は、「カラフトマスもいいけど、私は山のマイタケの方が好きよ」みたいな会話をしていたと思います。2頭は抱き合っちゃってもう大変でした。ぼくたちはこの2頭を見ながら、感動して泣いていました。

親から独り立ちしたクマが、自分がこれから生きていく場所を見つけるのは大変なことです。いい場所は、もうすでに力の強いクマに取られてしまっています。そんな中で、自分の生きていく場所を、大変な思いをして必至で探し回っていたクマの兄妹の再会です。

 

野生のクマというと、マスコミは事故やトラブルだけを流すので、「クマ=危険」というイメージが日本中に広まってしまっています。

もし殺人事件のニュースばかり流されたら、「人間=危険」というイメージができあがってしまうことでしょう。

でも、いいニュースも流れるから、そうはなりません。

しかし、クマに関しては、「今日、山からクマが出てきました。とてもかわいいクマでした。」みたいな報道は、ありません。

それどころかマスコミは、ショッキングなニュースとしてクマを伝えるのが大好きですから、かたよったクマのイメージが日本中に広まってしまっているのです。

宮崎中央新聞2018年5月21日「安藤誠の世界」より引用

 

 

(熊森から)

安藤さんが野生のヒグマを識別できるのは、高性能の双眼鏡でずうっと自然界を見続けているからです。どのヒグマの鼻にはどんな傷があるかまで細かく把握されているそうです。年齢や性別をはじめ、どのクマとどのクマが家族で兄弟でなどまで、ヒグマを見ればだいたいわかるそうです。すごいですね。野生動物に対するリスペクトという点で、熊森と一致すると思いました。

 

1回クマを見ただけでは背景まではわかりませんが、安藤さんのようにずっと野生グマを見続けていたり、熊森のようにクマの保護飼育をしたりすると、ストーリーを持つクマになってきます。こうなると、もうクマを殺せません。

 

この兄グマは、もともととても妹思いの優しいクマでしたと語る安藤さんの脳裏には、この兄がこれまで妹に見せてきた数々のやさしいシーンがインプットされているのでしょう。

この地球上に生まれ来て、人間以外の動物とも心通わす人生を送る。なんと豊かなすばらしい人生でしょうか。

【利尻のヒグマ】北海道のテレビ局が門崎允昭顧問のコメントと熊森の要望書を報道 6月25日追記

北海道文化放送局が6月22日夕方のニュースで、門崎允昭顧問のコメントと、熊森が高橋はるみ知事に6月21日に提出した利尻のクマを捕獲しないようにという要望書を報道してくださいました。リンクが切れないうちにぜひご覧になっておいてください。

北海道文化放送UHB、2018年6月22日

北海道文化放送局さん、ありがとうございました。

 

みなさんも利尻のヒグマを捕獲(=殺処分)しないよう、地元行政へ声をお届けください。

利尻富士町役場 総務課 TEL:0163‐82‐1112  fax:0163-82-1253

利尻町役場 総務課 TEL:0163‐84‐2345   fax:0163-84-3553

 

捕獲許可を出した北海道庁自然環境課は、守るべき自然が何なのかわかっておられないようです。一体どんな理由で、何の問題も起こしていないこのヒグマを殺すことを許可されたのでしょうか。強く抗議したいと思います。

北海道庁自然環境課 TEL:011-204-5205   fax:011-232-6790

 

6月25日北海道庁に熊森が電話

熊森:何もしていないクマを殺処分するのは、犯罪だと思います。なぜ、捕獲許可を出されたのですか。

北海道庁:捕獲許可を出したのは、道庁の出先である宗谷総合振興局です。今のヒグマの状態で、ヒグマを捕獲することはありません。罠もかけていません。万一の事態が生じた時のために、あらかじめ捕獲許可を出しておいただけです。このヒグマが利尻の山に棲みついたとしても自然なので、島民に被害がない限り、このヒグマはそのままにしておくと思います。

利尻島のヒグマ「そっとしておいてほしい」北海道庁にくまもりが要望書提出。

6月7日付けの朝日新聞デジタルに、利尻島のヒグマの今後の対応について、捕獲も検討という記事が載り、熊森はあせりました。ヒグマ放獣体制が全くない北海道では、捕獲後は100%射殺するからです。

 

朝日新聞デジタル(6月7日)https://www.asahi.com/articles/ASL6635W6L66IIPE003.html

 

熊森本部はすぐに北海道稚内総合振興局と利尻富士町の担当者に電話をしましたが、会議中ということで出られませんでした。

利尻富士町役場で利尻のヒグマ対策会議が開かれ、道(宗谷振興局)、利尻富士町、利尻町、環境省稚内自然保護官事務所、稚内警察署、宗谷森林管理署の6者で話し合いが行われていたのです。

 

熊森本部は、このクマが捕獲(=駆除)されないよう、北海道のヒグマ研究の第一人者である門崎允昭先生(北海道野生動物研究所所長、日本熊森協会顧問)に電話をし、先生の見解を聞いてみました。

先生は、捕獲や駆除はすべきではなく、調査のためにドローンなどを使ってクマを追いかけることも避けるべきで、静かに見守るべきということで、私たちと同じ見解でした。

さっそく、熊森本部から北海道の高橋はるみ知事あてに要望書を提出しました。

クリックしたら大きくなります。

 

この日の利尻ヒグマ対策会議では、

「クマの捕獲や駆除はせず、引き続き島民や観光客にむけて警察・町・環境省でクマの注意喚起をしていく」

ということが決まったそうです。マスコミに、捕獲を考えているなど言ったことはこれまでないということでした。

道や町は、自動撮影カメラを設置し、このクマの姿をとらえようとしています。

 

利尻富士町役場には、このヒグマを捕獲したり駆除したりしないでほしいという声が多数寄せられているということでした。

声を届けてくださった皆様、ありがとうございます。

熊森本部は、今後も、利尻島のヒグマがどうなるか注目していきます。

 

 

 

 

 

 

ヒグマが生存しない利尻島でヒグマの足跡発見、地元行政は、今は、捕獲や駆除は考えていない

5月31日、利尻島利尻富士町でヒグマの足跡が発見されました。

 

【5月31日、産経新聞デジタル】

https://www.sankei.com/affairs/news/180531/afr1805310026-n1.html

 

北海道本土から20km海を隔てた利尻島まで、ヒグマが泳いで行ったのでしょうか。

 

クリックすると大きくなります

 

このヒグマはこのあとどうなるのでしょうか。

熊森本部は、さっそく利尻島行政(利尻町、利尻富士町)に電話をしました。

 

<利尻富士町の担当者>

砂浜にあった足跡の写真を北海道総合研究機構に送って鑑定してもらったところ、ヒグマであるという結果が来ました。

しかし、はっきりとした実体は確認されていません。

島民の皆さんは、普段の生活でクマを見たことがないので、驚いています。

今は、人が生活する圏内を警察とパトロールしています。

学校は、集団下校をしています。

今のところ捕獲や駆除は検討していませんが、住宅地に頻繁に出てくることがあれば状況は変わるかもしれません。

私たちもむやみに駆除をしようとは考えてません。

このまま、本土に帰ってもらうか、深い山の中でひっそりと暮らしてほしいです。

 

<利尻町の担当者>

今から106年前の明治時代にも利尻島にヒグマがやってきた記録があります。

その時は北海道本土で森林火災が多発しており、海を泳いで逃げてきたと言われています。

この時は、駆除されました。

利尻島にはミズナラの豊かな森があるので、このヒグマの食料はあると思います。

今回クマが出たのは利尻富士町ですが、利尻町でも注意喚起をしています。

 

熊森から

利尻島は北海道内でも随一の豊かな自然環境が残された島です。

本部スタッフも行ったことがありますが、クマが棲んでいても不思議ではありません。

 

両町では現在、生ごみは家の外に長時間置かないよう、ゴミの収集日に出すことを徹底しているようです。

島内ではクマ鈴が急に売れているようです。

 

【6月1日 北海道文化放送UHB】

https://www.fnn.jp/posts/2018060100000007UHB

 

島民や観光客の皆さんがヒグマと出会わないように注意していただければ、ヒグマとの事故を防ぐことができます。

 

利尻島行政には、ヒグマがまだ島内にいても、泳いで本土へ戻ろうとしても、そっと見守ってくださるよう伝えました。

 

熊森は、今後も動向を追っていきます。

 

【連絡先】

利尻富士町役場 総務課 TEL:0163‐82‐1112

お問合せフォーム:https://www.town.rishirifuji.hokkaido.jp/rishirifuji/1175.htm

エゾナキウサギの写真集

エゾナキウサギの写真集を見ました。

2010年7月にまだ残雪が残る大雪山にヒグマ調査に行った時のことを思い出しました。

あちこちに穴があいている岩場がありました。

氷河期の生き残りであるエゾナキウサギの巣穴だということでした。

巣穴に手をかざすと、ひんやりとした風が巣穴から出ていました。

エゾナキウサギはこの冷涼な環境がなければ生き残れないということで、何ともはかなくデリケートな生き物であることよと思いました。

写真を撮りたいと思いましたが、警戒をして登山者の前になど出てこないので不可能だと思いました。

 

ところが、写真集を見て、このエゾナキウサギの写真を撮っている人がいることがわかりました。

どの写真のエゾナキウサギも全ての生態が愛らしく、見終わってすぐに、鳴き声と動きを知りたいという衝動に駆られ、ネットに走りました。

解説を読むと、まだ天然記念物になっていないのだそうです。

なぜこんな貴重な生き物がまだ天然記念物になっていないのかと憤りを感じ、文化庁にすぐに電話をしました。

 

<文化庁希少種保全推進室担当者の答え>

 

天然記念物は、文化財保護法に基づき、動物、植物及び地質鉱物で我が国にとって学術上価値の高いもののうち重要なものを指定して、その保存と活用を図る制度です。

 

天然記念物の指定については、通常は事前に地元の教育委員会から指定に向けた相談があり、その後、調査結果などに基づく学術的価値の評価や生息・生育状況、利害関係者の同意など指定の検討に必要な情報を含む意見具申書を提出していただき、その意見具申書に基づいて、文化審議会への諮問などによる、指定に係る検討が行われます。ナキウサギについては、これまでそうした動きには至っていません。

 

なお、北海道中央部では大雪山が天然保護区域として昭和52年に特別天然記念物に指定されており、その指定範囲内では、ナキウサギを含む動物や植物、地質鉱物が特別天然記念物として保護されています。指定範囲に係る現状変更等の行為は規制されていますので、当該指定地において、ナキウサギが絶滅する程にその生息環境が人為的に大きく物理的改変を受ける可能性は極めて低いと考えられます。 

 

(熊森から)

エゾナキウサギもヒグマも北海道の先住民です。私たち人間は、彼らの生息地をこれ以上壊さないように注意し、畏敬の念を持って共存しなければなりません。

 

 

 

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