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秋田県鳥海マタギのドキュメンタリー 「熊を崇めクマを撃つ」

日本熊森協会です。

2019年4月6日・4月11日に放映されたNHK Eテレ「クマを崇めクマを撃つ」を見られましたか。

日本熊森協会としては、多くの方々に見ていただきたいと願って、再放送直前でしたが、ブログに番組の予告を書かせていただきました。

 

秋田県由利本荘市、鳥海山のふもとに今も残るマタギ集落があります。

番組に登場した鳥海マタギの末裔の方の、ひとつひとつの言葉に、非常に重みや真実みがあると感じました。

山は一歩入れば、そこは神様のものだと言われていました。

昔のようなブナの原生林を取り戻したいとして、ブナを植林されていました。ブナの原生林があれば、クマは山から出てこないとも言われていました。

すばらしい自然の映像をバックに、事実を淡々と伝える優れた番組であったと思います。

 

山のこと

クマは人工林率が40%を超えると絶滅に向かうと言われています。

秋田県の県平均人工林率は57%と大変高率です。

これでは、山の実りが悪い年は、クマたちが冬眠前の食い込み用の食料を求めて、山から出て来ざるを得ません。

 

そんな秋田県ですが、番組のバックとなった鳥海山のふもとの山には、落葉広葉樹を中心とした峰々が延々と続いていました。

人工林率が高いと言っても、さすが秋田県です。

こんな深い奥山天然林がまだ残っているのだなあと感激しました。

西日本ではもう見られない光景です。

あのような広大な天然林を再生しないと、クマは野生で生き残れないことを多くの国民に知ってもらいたいと思いました。

 

マタギのこと

明治になるまで1200年間殺生禁止令が出続けていたわが国で、特例として狩猟を許されていた山の民が、東北のマタギです。

彼らは、年貢の代わりに、熊の胆を将軍に献上するなどしていたそうです。

世間では今、<マタギ=クマを撃つ人>に、されてしまっていますが、元々は、カモシカ、サル、キツネ、ウサギなど、マタギは生きるために何でも狩っていたそうです。

 

彼らは先祖代々、山に精通し、山の神を信じ、山から得られるものは全て神様からの授かりものとして、手を合わせて感謝し、命を頂くことの重みを体で感じて残さず食べ、自らの命を繋いできた人たちです。マタギとハンターを一緒にしないでほしいと強く訴えておられました。

 

しかし、今はスーパーに行けば、いくらでも食料が手に入る時代です。鳥海マタギの末裔の方は、マタギはこの国からなくなる。時代の流れだ。マタギとは深い深いもので、自分も自分のことをマタギと思っていないと言われていました。

 

これからのこと

狩猟するために山を知り尽くして来たマタギの、山への畏敬の念や野生動植物に関する知識は本当に貴重です。

クマについても、良く知るからこそ、「クマはすごい、クマは偉大だ、クマはかしこい、クマは勉強になることをいっぱい教えてくれる、クマは山の神様の使い」と崇めることができるのだと思います。

今後は、ガイドやレンジャーの仕事として、その思いや知識が受けつがれることを願わざるを得ません。

 

「すごいアウトドア」と称して、スポーツハンターやレジャーハンターの養成に軽々しく旗を振り続けている環境省のみなさんに、ぜひ、見ていただきたい内容でした。

 

 

 

 

NHK Eテレ(再)クマを崇めクマを撃つ のお知らせ 4月11日午前0時~60分 秋田県鳥海マタギ

2019年4月11日(木) 午前0時00分から、4月6日に放映されたNHK Eテレ「クマを崇めクマを撃つ」の再放送があります。

時間が時間だけに、録画して見られる方も多いと思われますが、それでもいので、まだの方は是非ごらんになってください。

お奨めです。

 

鳥海山の秋田側は、現在、由利本荘市となっており、昔からの鳥海マタギの集落が山あいに今も残っています。

そこで暮らすマタギの末裔が、クマを撃つドキュメンタリーとなっています。

 

会員のみなさんに見ていただきたいのは、クマが棲む山やクマという動物について知っていただくいい機会になると思うからです。

 

私たち熊森は、今のそれこそ食べ物であふれかえっている日本で、厳しい自然界で自力で生き抜いているクマまで撃って食べる必要はないと思います。

よって、クマを撃つ事には賛同しませんが、このマタギの末裔という方が語る言葉の中に、いくつもの真実があるように感じました。

 

見終わった後、支部や地域で感想を出し合うというのもいいですね。

見られた方は、本部にもご感想をお寄せください。

 

 

 

 

「ヒグマの会」が、北海道知事候補石川知裕氏、鈴木直道氏に、ヒグマについてアンケートを実施

以下、ヒグマの会HPより

「来たる北海道知事選に際し、ヒグマの会では石川知裕さん、鈴木直道さん両候補者に対して自然環境課題の中で特に野生動物ヒグマにまつわる5項目の質問書をお送りし、それぞれのお考えをもとにした回答をいただきました。本日午後3時30分より道政記者室において各回答についての報道発表をおこなったところですが、報道発表資料(趣旨・質問書)ならびに両候補者からの回答をここに掲載します。道民の皆さんが一票を行使する際の一助としていただければ幸いです。」

 

<北海道知事選候補への公開質問書とその回答について>

◆石川ともひろさん回答(pdf)
◆鈴木直道さん回答(pdf)

 

熊森から

ヒグマの会様、よくぞ聞いてくださいました。感謝です。

もし、北海道にカジノが誘致されることになれば、それは苫小牧市となる可能性が大きいと聞いています。

しかし、IR(カジノ統合型リゾート)計画があがっている地区は、ヒグマの貴重なコリドー(移動回廊)となっている場所です。

ここがカジノで開発されてしまうと、ヒグマをはじめとする北海道の野生動物たちの生息に大きな打撃となります。

熊森に北海道支部があれば、同様に、【苫東コリドー】のことをどう思われるか、候補者にたずねていたと思います。

 

それにしても、最近の日本のお金持ちは、狂ってしまっているのではないでしょうか。

カジノに参加するような人達は、もう十二分に裕福すぎるぐらい裕福だと思いますが、自然を大破壊してまで、まだもうけたいのでしょうか。

昔の人なら、ばちが当たると言ったと思います。

北海道の自然がこれ以上壊されることのないよう、熊森は強く願っています。

 

 

 

 

 

 

速報 3月 18日 とよ君お目覚め

本日、とよお世話隊が訪れたところ、梅の花が満開の中、冬籠りしていたとよ君が、ゆっくりと寝室から出てきました。

この日の最低気温は4℃、最高気温は8℃でした。

(ちなみに、去年の冬ごもり明けは、3月13日でした)

冬籠り前と比べると、ずいぶんすらっとしています。

約3か月間、飲まず食わずでしたからね。

容器の中のクルミを少し食べるとよ

冬籠り跡の藁穴

いつでも水が飲めるように

いつでも食べられるように

 

とよ君、今年も人間と楽しく暮らそうね!よろしくね。

 

「森林環境税で放置人工林を天然林へ」室谷悠子会長が国会議員を訪れ、精力的にロビー活動中

「森林環境税法案」は2月8日に閣議決定されたので、ネットでも法文を読めるようになりました。「森林環境税法案」

ただいま、衆議院総務委員会で審議中です。本会議で採決後、3月には、参議院総務委員会で審議される予定です。

法文第34条に、森林環境税の使途として、

1 森林の整備に関する施策

2    森林の整備を担うべき人材の育成及び確保、森林の有する公益的機能に関する普及啓発、木材の利用の促進その他の森林の整備の促進に関する施策

となっていますが、これだけでは税が林業用整備や間伐に使われるだけになることが考えられます。間伐では、天然林は再生しません。

法文に、この税で、放置人工林を順次計画的に天然林へ移行していくという文言を入れてください!

熊森は動きに動いています。

 

2018年

12月4日

総務省市町村税課担当職員に (総務省)

12月4日衆議員議員に訴える室谷悠子会長(国会議員会館)

 

2019年

2月5日参議院議員に訴える室谷悠子会長(国会議員会館)

2月20日衆議院議員に(国会議員会館)

これまで約20名の国会議員に会って、訴えを聞いていただくことができました。

 

地元でも、地元選出国会議員にアタック

 

2月23日

石田真敏総務大臣の和歌山県地元秘書に訴える(和歌山県岩出市)

和歌山県北野久美子支部長・真造賢二和歌山県みなべ町議会議員

 

「森林環境税で放置人工林を天然林へ」の署名27000筆は、3月上旬に、石田真敏総務大臣に提出予定です。

<2019年は、、日本の林政大変革期です>

私有林に関する法律

「森林経営管理法」2018年国会成立、

森林環境税法案」2019年国会審議中

「森林バンク法案」2019年国会提出予定

 

熊森本部が北海道市民環境ネットワークら主催のヒグマフォーラム「都市のクマとヒト」に出席 

ご報告が大変遅くなってしまいましたが、2018年12月8日(土)、北海道の環境保全活動を推進するNPO法人北海道市民環境ネットワークと一般財団法人セブンーイレブン記念財団が札幌エルプラザで開催したヒグマフォーラムに、くまもり本部から2名が参加しました。

神戸空港を発つときは、薄着で十分でしたが、札幌は気温1℃、震え上がるような寒さでした。

とても同じ国とは思えません。異国に来たような錯覚に陥りました。

自然も森もクマたち野生動物の状況も、北海道と近畿地方とでは、かなり違うだろうなと改めて思いました。

 

注:写真やグラフはいずれもwクリックしていただくと大きく見えます。

 

すてきなチラシ

 

私たちにはもう一つ目的があって、前日にあたる12月7日(金)、札幌にある北海道大学農学部を訪れました。

熊森本部では現在、自然保護を仕事にしたい新卒学生・院生計2名の正職員を募集中です。

札幌駅を降りるともう目の前が大学でした。

昔は大学構内の川にもサケが上がってきていたそうです。

 

北海道大学。強風に乗って水平方向に降る雪にびっくり。

 

ちょうど到着がお昼どきだったので、まず、学生食堂でお昼をとりました。

学生がどんどんやってきます。

さすが、まじめに勉強している感じの学生ばかりです。

しかし、今の欲望全開社会では、卒業後、ほとんどの学生たちが、望むと望まざるとにかかわらず、企業の利益を上げるために、自然破壊や地球環境破壊に加担して生きていくことになるのだろうなと思うと、むなしいです。

 

食事後ロビーでくつろぐ学生たち

 

昼食後、求人票を持って就職担当教員に会いに行くと、2019年3月卒業予定者の8割は大学院に進学することになっており、残り2割の学生の就職は、もう100%決定しているということでした。しかたなく、2020年卒業予定の学生・院生 への求人として、求人票を置いて帰らせてもらいました。

 

この後、2つ目の大学、野生動物生態学研究室がある酪農学園大学を訪れました。就職担当官は、「兵庫県からよく来てくださいました」と感激してくださいました。ここは時間が遅かったので、学生にはほとんど会えませんでした。求人票を預けて帰りました。学生のみなさん、よろしくお願いします。

酪農学園大学

 

次の日の朝、フォーラム会場に行くと、多くの人達が詰めかけておられました。酪農学園の学生たちも来ており、最終的には参加者は200名を超えていたと思います。テレビ局も来ていました。ヒグマとの共存に関心を持って集まってくださる方が、北海道にもこんなにおられたのかと感激でした。

会場風景

 

北海道では昭和の終わりまで、ヒグマは開拓の邪魔となるため根絶させるべき害獣として、根絶研究が進められていたということです。

ヒグマとの共存が叫ばれ出したのは、なんと、平成になってからだそうです。

ヒグマは、北海道の自然が開発されるのを、命に代えて遅らせた、自然の守り神だったのです。

 

人口200万都市札幌の周辺には、捕り尽くして長らく見なくなっていたヒグマが、最近、再び目撃されるようになってきたそうです。

 

200万人が住む札幌市に、ヒグマたちも棲んでいる

 

以前ほど殺されなくなってきたので、ヒグマたちが安心して本来の生息地に戻り始めたのでしょうか。

平地ほど住みやすくて実り豊かな大地はありませんから。

しかし、市街地の中にまでヒグマが出て来ると、人身事故を誘発する恐れがあり、よくありません。

 

電柱に張られた熊出没注意のポスターを見ているヒグマ

 

ヒグマたちとどうやって共存していこうかと、みんなで模索されていました。

絶滅させる前に、ヒグマとの共存に舵を切り変えて下さった北海道民のみなさんを、心から讃えたいと思いました。

発表してくださったみなさん、いろいろと勉強になりました。ありがとうございました。

1回お会いしただけなのでまだよくわかりませんが、この会に集まられた皆さんは、ヒグマを同じ大地に暮らす仲間ととらえられており、連帯感を感じました。

 

 

北海道庁生物多様性保全課では、ヒグマの主な食料として、ミズナラ、ブナ(道南のみ)、コクワ(=サルナシ)、山ブドウの4種の山の実りを毎年調査されています。

近年ずうっと不作年や凶作年が続いていること、ヒグマの有害駆除が増え続けていることを、わたしたちは心配しています。

北海道にはまだ熊森の支部がありませんが、今年の夏には、久し振りに北海道の熊森会員たちと集って、ヒグマとヒトの共存を進めるために、私たちに何ができるか考えてみたいです。

 

ヒグマは夏場に駆除されることが多い。デントコーンを食べに畑に出て駆除されるのだろうか。

近年、有害駆除数が増加傾向にある。2018年は818頭が有害駆除された。これ以外に10月1日から始まる狩猟でも、撃ち殺される。2018年の狩猟数は、今のところ不明。

 

 

 

昨年暮れ、くまもり本部が高知県トラスト地を訪れ、地元の方と懇談

報告が遅れましたが、熊森本部4名(会長、名誉会長、職員2名)は、2018年12月18日と19日に、高知県香美市にある四国トラスト地の調査に入りました。

 

まず、12月18日。

兵庫県西宮市を出発して淡路島を抜け、徳島自動車道を西に進んでいくと、とてもお天気がよかったので南側に剣山が見えました。

徳島自動車道より南を望む

四国のクマはもうあの山の頂上付近にしかいないんだと思って眺めましたが、さすがに遠すぎてよくわかりません。

いったん愛媛県に少し入ってから、今度は高知自動車道を南下しました。

2018年の豪雨災害で崩壊したスギの人工林が何か所かありました。

高知自動車道は、片側車線が土砂に埋まって使えなくなっていました。復旧工事中でしたが、大変なことになっていました。

高知県大豊町

 

それにしても、トンネルの多いこと!

便利になったというものの、どれくらいの地下水脈が切られたことか。

石と違って、コンクリートは100年後劣化して崩れて来ます。その頃、修理する人はいるのだろうか。

現代人は、子孫に負の遺産を残し過ぎではないか。

こんなことを考えながら進みました。

高知自動車道トンネル

 

高速を降りて地道に入ると、四国山地が目の前に見えます。

冬だというのに山全体が緑色をしているのは、ほとんどが、スギやヒノキの人工林だからです。

ここまでよく植えたなあと思いました。

 

四国山地

 

しばらく進むと、また、スギの人工林が崩れていました。

ここは、放置されていました。

人工林の山崩れ

 

やっと、くまもりのトラスト地がある石立山が見えてきました。

このあたりは落葉広葉樹林が多く残されています。冬ですから落葉しており、山が茶色っぽく見えます。

黄色で囲んだ部分が熊森第一トラスト地

 

第一トラスト地に向かい、山に入ります。

トラスト地の下にある山

 

尾根に上がり、尾根筋を進みます。とにかく山が急です。左に落ちても右に落ちても大変なことになりそうです。

戻ろうかと何度も迷いましたが、室谷会長はどんどん前に進んでいきます。

同じ枝ぶりの木が続きますが、葉が落ちているので、なんの木かわかりません。

尾根筋を歩く

 

なぜかこんな山の中にオモトの群生がありました。

ほっと一息。

赤い実がとてもきれいです。

ということは、シカが食べないのだ。

やはり、毒草でした。

オモトの群生

 

やっとトラスト地の一番下に到着。

人工林皆伐地

 

山が急すぎて、くらくらします。

ここは、皆伐放置して天然林に戻るかどうか様子を見ている場所です。

 

私たち人間は、平地が好きなクマ・サル・シカ・イノシシを山に全部追い込みました。こんな急な所で暮らすかれらはどんなに大変だろうかと思いました。

 

やっとのことで全員、無事下山。

往復3時間程の行程で、見つけたシカの糞は2か所だけでした。

三嶺と違って、まだシカはそんなにいないようでした。

 

12月19日。

四国森林管理局の担当者にお会いして、四国のクマを滅ぼさないような森林整備をお願いしました。

新しく来られた担当者は、前向き回答で、熊森一行はうれしくて飛び上りそうになりました。!!!

 

次に、2か所のトラスト地がある高知県香美市の市長さんを表敬訪問しました。

お忙しい中、1時間も時間を取って下さり、私たちの話も色々と聞いてくださいました。

森林環境税を何に使おうかと考えておられました。

中央が市長さん 熊森本部・愛媛県支部員ら

 

午後からは、徳島県入りして、徳島県側から石立山を見ました。

その後、地元の方にいろいろと長時間、大変興味深いお話をお聞きしました。

山にとても詳しい方たちでした。

5月になったら、熊森会員にクマの棲んでいる山を案内してあげるよと言ってくださいました。

 

四国の熊森会員はもちろん、全国の熊森会員のみなさん、見学会に参加をご希望される方は、早めに本部までお知らせください。

本部からも何名か参加します。

5月になるのが、とても楽しみです。

無実の雌グマを撃ち殺した人間側の罪は? フジテレビ土曜プレミアム「人肉を食べるクマの謎」

番組を見て、熊森本部はあまりのくだらなさに論評する気も失せました。しかし、HPで取り上げてしまった以上、放映後放置というのも無責任なので、とりあえず論評させていただきます。(番組の内容はひどくて、許せないものでした)

 

先週、フジテレビがとんでもない番組の予告編を何度も何度も流しているという通報が、熊森本部に相次ぎました。

 

1月21日、熊森本部は大阪のフジテレビ視聴者センターの責任者に電話をして、米田(まいた)一彦氏の推測はテレビ受けするセンセーショナルでおもしろいものかもしれないが、熊森としては米田氏個人の根拠のない妄想的なものに過ぎないととらえている。放映することによって、クマはもちろん青少年をはじめとする国民が受ける害は大きい。その理由は・・・と説明させていただきましたら、東京に伝えるということでした。

 

その後、何の連絡もないので、放映を中止されたのか、内容を訂正されたのか、さっぱりわかりませんでした。

 

1月26日になって、関西テレビ(兵庫県のフジテレビ版)のテレビ欄に、「前代未聞、人肉を食べるクマの謎」と出ていたので、やはり放映されるのかと思い、今度は、東京のフジテレビ視聴者センターの責任者に電話をしました。大阪からの連絡は入っていました。このことは評価しますが、「まず、番組を見てください」の一点張りで、こちらの説明に耳を傾ける姿勢はありません。いったんまちがったことを報道してしまえば取り返しのつかないことになるのに、報道者としての責任感が全くないと感じました。

 

そういう訳で、放映が始まるのではないかと思われる夜10時過ぎぐらいからテレビをつけて、見たくもない番組を見る羽目になりました。

 

「ばったり出会ったクマと20分間にらみ合うことになり、最後、ナイフでとがらせた竹でクマの目をついたら、目の下の固い所にあたってしまって、クマがきびすを変えてゆっくり逃げて行った。口の周りにべっとり血がついていた」という、当時、タケノコ採りに入ってクマと遭遇して生還した人の証言がありました。これは事実だと思います。(こういうとき、人間の方がゆっくり後ずさりすべきということを、番組として告知してほしかったです)

しかし彼が会ったクマが、米田氏の言う殺人グマスーパーK(米田氏命名)かどうか、誰にもわかりません。4名はいずれも亡くなられているので、当時の状況の証言を得ることは不可能です。

 

よって、生還者以外の話は、

再現ビデオも含め、全て米田氏の推測に基づくやらせと思われます。

牙をむいて登場したクマも、もちろん本物ではありません。
猟友会の皆さんは、このテレビを見て、自分たちが利用されたと怒っておられるのではないでしょうか。

 

写真家の宮崎学氏は、クマをスカベンジャー(=腐肉食動物)だと言われています。腐肉ばかり食べているわけではないので、私たちはスカベンジャーだとは思いませんが、クマは雑食性ですから、もし、地面に動物の死体があれば食べることはあります。草食動物以外は、みんなスカベンジャー的な要素をもっており、動物の死体があればすぐに食べて片付けてしまいます。これは自然なことです。

 

2016年に秋田県鹿角市の熊取平でタケノコ採りに入った4名がクマと遭遇して死亡した事件は、確かに前代未聞の痛ましい事件でした。どうしてこんなことが起きたのか知りたくなる人間の心理はわかります。

 

科学の歴史を振り返ると、たったひとりの人が唱えた異論が、後の世で正しいと認められることの繰り返しですから、米田氏ひとりが唱えているだけだとして否定する気はありません。しかし、スーパーKというクマが、人肉の味をしめて人喰いグマとなり、次々と人肉を求めて人を襲ったという米田氏の推測には、やはり無理があると思いました。

 

もし、そんなクマが誕生していて今も4頭いるのなら、その後も、熊取平でクマによる死亡事故が相次いでいるはずです。しかし、この3年間、皆無です。(第一、米田さん、人肉は、一度食べると病みつきになるほどおいしいものなのでしょうか?海外のニュースによると、最近は、鳥葬しても、添加物などの化学物質で人間の体が汚染されているためか、鳥が食べなくなったそうですが)

 

熊取平の事件はあくまで事故であり、クマの一撃で死亡した人間を、当時タケノコを食べるためにササ原に集まっていた多くのクマたちが、スカベンジャーとして食べただけのことだろうと、熊森は推察します。

 

それにしても、ササ原からひょっこり顔を出して人間がいるのに気づき、再度ササ原に戻った雌グマが、4人を死亡させたクマだと間違われ、ハンターたちに撃ち殺されました。胃の中はほとんどタケノコで、一部人肉が入っていたそうですから、スカベンジャーをしたのでしょう。人を殺した犯人かどうか確かめもせず撃ち殺し、犯人ではなかったようですなんて終わり方に、大変疑問を感じました。

 

もう、今回を最後に、熊取平で人喰いグマ誕生の米田報道は終わりにしてほしいです。これまでクマと共存してきた秋田県の人たちが、人喰いグマ誕生の報道を真に受けて、クマを大量に捕殺したのです。

事実かどうかわからないことをまるで事実のように、劇にまでして再現報道するテレビ局の責任は、誠に大きいと言わざるを得ません。

 

 

 

 

 

 

 

1月26日21時~ フジテレビが、検証不可能な米田一彦氏の人食いグマ誕生推測を放映予定 フジテレビ視聴者センター03-5531-1111に電話を!

1月26日(土)、21:00~23:10にフジテレビの土曜プレミアム・報道スクープSPという番組内にて、

「男女4人惨殺…人食いグマの謎に迫る」

というタイトルで、2016年に秋田県で起きたクマによる人身事故の話題が蒸し返し放送されるようです。

 

 

1月25日、東洋経済オンラインが配信した、フジテレビ「報道スクープSP 激動!世紀の大事件Ⅵ~平成衝撃事件簿の真相~」取材班による

「男女4人食った「凶暴グマ」のおぞましい実態」

という、記事を読むと、大体の中身が予測されます。

 

 

2016年に鹿角市で起きたクマによる4件の死亡事故後、米田一彦氏の「人喰いグマ誕生」や、「スーパーK」などのセンセーショナルな推測が、マスコミをにぎわせました。

 

しかし、日本熊森協会は、米田氏の推測に重大な疑義をいだいています。

「秋田に人喰いグマがまだ3頭生き残っている」は、米田一彦氏の毎度のお騒がせネタです(2017.5.12くまもりHPブログ)

 

米田氏は2018年初め、「まだ、人喰いグマが4頭残っている」として、またしてもセンセーショナルな推測を発表し、マスコミに大きく取り上げてもらっていました。

しかし、これらはあくまで米田氏の推測に過ぎず、私たちは米田氏以外に同様のことを主張している人を知りません。

(そんなクマが本当にいるのなら、昨年度も秋田県で、クマによる死亡事故が続発したはずですが・・・)

 

フジテレビとしては視聴率を上げることを狙っておられるのでしょうが、たったひとりの者の推測を報道するのは、大変危険です。

クマに知識のない国民が聞いたら、ほんとうかと信じてしまうかもしれません。

クマのためにならないだけでなく、国民のためにもなりません。

物事の正誤は多数決で決まるものではありませんが、もし、このような強い批判のある内容を報道するのであるなら、米田氏の推測を否定している日本熊森協会などの主張も同時に報道して国民の判断を仰ぐべきでしょう。

 

 

クマの生息推定数1000頭の秋田県で、2016年に476頭、2017年には793頭という絶滅も危ぶまれるような前代未聞のクマの大量捕殺が行われました。

 

現在、熊森本部は、2017年になぜこのようなクマの大量捕殺がなされたのか、情報公開で秋田県から取り寄せた793頭もの膨大なクマの駆除データを分析中です。

 

分析作業はまだ中途ですが、この大量捕殺は、クマによる被害が発生したのが原因ではなく、秋田県民がクマに恐怖を抱くようになって実施されたものであることがわかってきました。

 

米田氏の推測や、それを検証もせずに大々的に報道したマスコミの責任は、誠に大きいと思います。

クマの生命を奪うことになるかもしれない問題については、報道はもっと慎重であるべきです。

 

熊森本部は、1月21日、大阪のフジテレビ視聴者センタに電話して、クマに口がないのをいいことに、このような一方的な内容を報道しないよう、責任者に厳重に申し入れました。

責任者は名前を教えてくれませんでしたが、担当者に伝えますということでした。

フジテレビは私たちの厳重抗議にもかかわらず、予定通り報道するのでしょうか。

 

この報道に問題を感じられる方は、フジテレビが今後も高視聴率を保つテレビであり続けられるためにも、ぜひ、フジテレビ視聴者センター03-5531-1111まで電話をしてあげて下さい。

 

 

クマたちより 2018年もありがとう!!

クマの魅力を伝えるHP「くまプラネット」より、熊森の保護飼育クマ 太郎、花子、とよの2018ベストショットを贈ります。

今年の11月7日に天寿を全うした花子も含めて、たくさんのみなさんのお世話とご寄付で保護飼育が続けられています。今年もありがとうございました。来年も太郎やとよに会いに来てやってください。

クマたちの様子はのくまくま日記で公開中です。Facebookページもありますので、ぜひフォローください。https://www.facebook.com/KUMAplanet/

 

獣舎の柵に寄りかかって、くつろぐ太郎(7月22日)

 

プールの水を飲み、お世話隊Hさんをジィーっと見る花子(2月25日)

 

ミズをほお張って、無心にムシャムシャ食べるとよ(5月29日)

みなさま、どうぞ良い年をお迎えください!

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