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カテゴリー「_クマ保全」の記事一覧

丸々と太ってきた 高代寺のとよ

「とよ」は、このところ、会員の皆さんらに送っていただいたクリとドングリを毎日10キロ平らげています。

 

置いてやっても、これまでと違って、カキやリンゴにはもう目もくれません。

食べたいのは、クリとドングリだけなのです。

10月15日は、米糠、クリ、ドングリの順に食べました。

 

1日の食事量である10キロのクリとドングリ。

 

この1週間でお腹が見事、ぽっこり出てきました。

冬籠りに向けて、食い込みに必死です。

 

以前、兵庫県森林動物研究センターのクマの専門家が、秋にクマが人里に出て来る理由を5つあげておられました。そのうちの2つは、カキの実など里の物の方が山の物よりおいしいから(味しめ説)、人間を恐れなくなったから(人なめ説)でしたが、「とよ」を、見ていると、どうも違うのではないかと思います。

 

熊森は、クマは本当は冬籠りに備えてシバグリやドングリを食べたいのだけれど、人間にシバグリやドングリの木を伐られてしまい、食べるものがないので、怖い人間のところに一大決心して出て来ていると思います。その証拠に、クマは昼行性なのに、里に出て来るのは主に暗くなってからです。みなさんはどう思われますか。

 

同じ現象を見ても、見る者によって、解釈が180度違ってきますね。

 

ちなみに例年「とよ」は、12月に入って、もういつ冬籠りに入っても大丈夫なまで全身に脂肪を溜めこみ終わると、再びリンゴや柿も食べ始めます。

 

 

神奈川県厚木におられたツキノワグマ花子ちゃんのお父さん、和歌山まで会いにきてやってください

太郎と花子の獣舎がある和歌山県有田川町の生石(おいし)高原にも、さわやかな秋風が吹くようになりました。

生石高原はススキが原で有名です。

 

2005年のことです。当時、神奈川県厚木市に、経営されていた会社が倒産したことによって、長野県から連れ帰って14年間育てていたツキノワグマの飼育が続けられなくなってしまった、土建会社の社長さんがおられました。

 

あの時、このクマを薬殺するしかないと追い詰められていたこの社長さんのことを知った近隣の女性から、熊森にあまりにも愛らしいこのクマを助けてやってほしいという電話が入り、太郎というツキノワグマを飼っておられる和歌山県の山田さん一家に引き取っていただきました。

 

あの時、社長さんは、お名前も今後の行先も言われないまま、熊森神奈川のメンバーたちと別れられたそうですね。

いよいよ、クマを入れた檻を積んだトラックが和歌山に向けて出発するとき、あなたは泣いておられたと聞いています。

そして、そのうち和歌山まで会いに行くからなと、クマに話しかけておられたそうですね。

 

 

名前のないクマさんでしたが、私たちが花子と命名して、大切に飼育させてもらうことにしました。

 

生石に来た日の花子2005年8月 

 

あれから13年、熊森も和歌山県支部を中心に、最大限の愛情を持ってお世話に通い続けています。

その花子も、もう27才、だんだん動きもにぶってきました。

最近はハアハアとしんどそうなう息遣いを見せるようになり、あんなに元気できれいなピンクだった歯茎や唇も白色になってきました。

食べる量も減ってきました。

花子は、最近、何かにもたれかかっていることが多くなった。10月13日撮影 

 

現在、獣医さんにも診てもらっています。

獣医さんは、心臓が弱ってきたのかなあと言われています。

 

 

あの後、ツキノワグマ花子のお父さんは、和歌山に会いに来てくださったのでしょうか。

クマは、一生恩を忘れない動物です。

花子は1日たりともあなたのことを忘れていません。

もし、お元気で存命中なら、どうか花子に会いに来てやってください。

花子がどんなに喜ぶことかしれません。

 

どうかよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

10月12日 四国のクマの絶滅回避をめざし 熊森が 第2弾!高知県香美市の山林22haを新たに取得

本日、熊森は、四国山地の剣山系にわずかに残されたクマの生息地圏内に、新たに22ヘクタールの山林を購入することに成功しました。

 

平成30年2月27日、当協会は四国のクマの生息地を確保するため、四国森林管理局が設定した緑の回廊が途切れる場所に、緑の回廊をつなぐ効果もねらって、高知県香美市物部町の自然林を22ha購入しました。

 

今回購入した山林は、前回と同じく緑の回廊が分断された場所にあり、第1弾のトラスト地から1㎞しか離れておりません。

分断されたみどりの回廊をさらにつなげることができる場所です。

現地を、拡大します。

 

 

今回購入した山林は、標高が830m~1044mで、ほぼ全域が人工林です。

熊森は、標高800m以上の山は、野生動物たちの生息地として野生動物たちに返すべきだと思っています。

 

事前の調査で、この山林の尾根付近で、ツキノワグマの今年の新しいスギの皮剥ぎの痕跡を確認しました。

山林内の数か所に、クマによる新しいカワハギが見つかりました

 

まちがいなく、クマが利用している山です。

今後は、実践自然保護団体として、人工林を伐採して自然林を再生し、クマたちの餌場拡大をめざします。

購入資金は、会員からの寄付金を充てさせていただきました。

 

室谷悠子会長や本部研究員、熊森高知県支部員らは、山林購入後、高知県のある国会議員事務所を訪れ、四国のクマの絶滅阻止や奥山人工林の天然林化に取り組んでいただけるよう、お願いしました。

 

また、午後2時からは、高知県庁記者クラブで記者会見を行いました。5名の熊森高知県支部員も参加してくれました。

報道機関としては、NHKテレビをはじめ、朝日、毎日、読売等の新聞記者が来てくださいました。

近いうちにテレビニュースで放映される予定です。

その時は、ぜひ、四国会員のみなさん、ご覧になって下さい。

 

私たちは、今後も、四国の貴重な自然を丸ごと完全な形で次世代に残していくためにも、クマの絶滅回避をめざして実際的に効果がある活動を続けてまいります。

 

みなさん、ぜひ、日本熊森協会を今後とも応援してください!

 

今回の新たなトラスト地購入にあたり、様々な方々にお世話になりました。

みなさん本当にありがとうございました。

青梅猟友会会員による親子グマ駆除問題  熊森が刑事告発受理の申し入れを取り下げて終わる

熊森本部は、東京都青梅猟友会に所属する会員が、2016年11月に親子グマ3頭を駆除したにもかかわらず、駆除数を1頭分しか青梅市に届け出ていないことを、同猟友会の内部告発により知りました。

熊森本部はさっそく証拠物件を確認し、「鳥獣保護管理法」等違反でこの猟友会員を刑事告発する準備を進めました。(2018年2月会報くまもり通信94号参照)

 

しかし、青梅市は熊森の動きを察知したのか、熊森が予定していた刑事告発記者会見直前に、当該猟友会員に再度聞き取ったところ、捕殺グマは実は3頭だったことを明らかにしたと、熊森の先を越して全マスコミに文書で通達してしまいました。青梅市が、この猟友会員を擁護しようとしたのだと思われます。

 

熊森の刑事告発の申し入れを受け、青梅警察署は捜査を開始してくださいました。そして、3月14日、熊森本部と熊森東京都支部は、現場の山中で、青梅警察署担当職員から捜査結果の説明を受けました。

青梅警察署員の説明後、再度現場検証する熊森本部と熊森東京都支部員ら(2018年3月14日)

 

事件があった場所は集落から400メートルも離れており、クマが居ても何の問題もない場所です。前述の猟友会員が、猟犬やハンターに追われてこんな山の中まで逃げ込んでいた親子グマを撃ち殺したことに、まず、私たちは深い憤りを感じました。

また、山中に逃げ込んでいる親子グマの母グマを捕殺することを認めた当時の青梅市にも問題があります。残された子グマは母グマなしには生き残れないことぐらい、誰でもわかることです。

 

この猟友会員は、「現場は当時、サワフタギ等の藪に覆われており、木から降りて藪に隠れた母グマが向かってきた。我身を守るため散弾銃を撃ったら、子グマ2頭にも当たってしまった」と警察に供述したそうです。

 

その後、熊森が、情報公開制度を使って青梅市の森林整備記録を取り寄せたところ、事件現場は当時、下草や低木が刈られた後で、その後は現在に至るまで、森林整備は行われていないことがわかりました。

 

ならば、当時、藪に覆われて母グマや子グマが見えなかったという供述は、客観的事実と矛盾します。当該猟友会員が警察に供述した内容に、真実でない部分があったことを熊森は確認しました。

 

しかし、撃つ必要のない親子グマを撃ったのではないかという疑問は残るものの、目撃者がいません。撃たれたクマは1頭ではなく3頭だったという以上の真相究明は難しいと結論し、熊森は2018年8月 16日、青梅警察署に刑事告発受理の申し入れの取り下げを通知して、この件に終止符を打ちました。

 

このような結果に終わりましたが、今回の刑事告発の申し入れは、猟友会や野生動物捕獲業者による違法行為を抑止することにつながると思われ、それなりの意味はあったと熊森は考えています。

 

弁護士の先生方をはじめ、いろいろな方にお世話になりました。みなさん、ありがとうございました。

 

「物言えぬ野生動物たちの代弁を」10月13日14時~ 尼崎商工会議所 502号室にお集まりください

2018年10月5日、熊森本部は、兵庫県でクマたちが大量に捕殺されている地域を訪れました。

 

ここでは、集落や田畑から200メートルまでの裏山の中にかけられたシカ・イノシシ罠の8割が、今や、クマ捕獲罠を兼ねた共通捕獲罠になっているそうです。

クマ・シカ・イノシシ共通捕獲罠

 

去年から兵庫県では、クマの存在が精神被害にあたるとして(!)、山中でもクマを捕獲して良いことになりました。その結果、臆病者のクマがどんどん捕れるようになったということです。

 

集落と裏山

 

クマは犬よりずっと鼻がいいと言われていますから、罠の中の餌の匂いに吸い寄せられて、かなり遠くのクマまで罠に入ってしまうのではないかと、推察されます。このあたりのクマたちは根こそぎ罠にかかってしまうのではないでしょうか。

 

兵庫県には、元々、クマを獲る文化も、クマ肉を食べる文化もありません。この地域でも、地元猟師でクマを獲りたい人は皆無だそうです。それどころか、兵庫県が推進しているクマ狩猟に地元猟師が断固反対しています。クマを目撃しても地元の人達は、届け出たりしないそうです。

 

じゃあ、どうして山中にいるクマまで有害捕獲しているの?

 

今世紀になって台頭した野生鳥獣管理派の研究者たちが、県内のクマは918頭にまで爆発増加している、800頭を超えたら狩猟を再開すべし、15%の137頭までは殺処分してもいい、田畑や集落から200mの範囲であれば、山の中に掛けたシカ・イノシシ罠にかかったクマは殺処分すればいいと行政に進言したからです。(日本の行政職はふつう3年ごとに担当者が変わっていく仕組みになっているので、彼らに専門性を期待することは無理です。いきおい、権威のある大学の先生たちの出した結論に従うことになります。)

 

このあたりの山を見てみましょう。さすが、自然林です。いいですね。

自然林

 

山の中を望遠レンズでのぞいてみました。

自然林の中

 

何と、下層植生がありません!10年ぐらい前からシカが移動してきて下層植生が消えたということです。

 

生息地が大荒廃して、餌が激減しているのに、クマが爆発増加などするのでしょうか?

 

自然界は、本来、神のみぞ知るの世界で、数量化することなど不可能です。

しかし、数量化すると、科学的で真実性があるように見えてくるから不思議です。要注意、要注意。

918頭、800頭、15%、137頭、200m、みんな、まちがった数字かもしれません。

 

ある猟師が言いました。

1992年のクマ数が60頭で、2018年のクマ数が15倍の918頭?!そんなん、ありえないよ。

クマ数が2倍になっただけで、山に入った猟師は気づくで。

それとも、今の918頭が正しいんやったら、1992年も918頭やったんやろ。

 

ノーベル賞受賞の本庶佑京都大学特別教授が新聞紙上で、

「多くの科学者が重視するネイチャーやサイエンスという科学雑誌の論文でも、9割は嘘で、10年後に残っているのは1割だ」

と、言われていました。

 

兵庫県行政は、野生鳥獣管理派研究者たちの高い学歴や博士号などの肩書に惑わされていませんか。

完全に彼らの残虐非道な野生鳥獣管理(=殺害)思想に飲み込まれてしまっているように見えます。

 

しかし、長年山を歩き続けた徹底した現場主義者の私たちは、そう簡単には惑わされません。

私たちはこれまで、地元をはじめ、どんな人々の話も、もちろん管理派研究者たちの話も逃げずにしっかり聞いてきました。(管理派研究者たちは私たち自然保護団体をバカにしているのか、私たちの話を聞こうともしませんが)

 

兵庫県の野生鳥獣管理は、人間の都合しか考えていない低レベルの野生鳥獣対策であるように思えます。

今や銃やハイテク罠の前で、野生鳥獣は完全弱者です。彼らへの愛や彼らの命の尊厳が、完全に忘れ去られていると感じます。

 

誰が、今の非人道的な対応をただすのか。

物言えぬ野生動物達にも心を寄せることのできる一般国民しかありません。

 

10月13日の尼崎集会には、一人でも多くのみなさんにお集まりいただきたいです。

狩猟や有害駆除の現状を知って、どうあるべきか共に考えませんか。

近隣府県からの参加も歓迎です。

 

 

 

 

かわいそうと思う心をとりもどそう 島牧村 罠の中でおとなしくしているヒグマを山に運び射殺 

9月になって北海道島牧村に連日出没していたヒグマが箱罠にかかり、9月30日、罠ごとトレーラーで山に運ばれて射殺されました。

せっかく山まで運んだのなら、射殺ではなく放獣してやれなかったのでしょうか。

体長約170センチ、体重100キロの4歳から5歳くらいの雄グマだったそうです。

 

写真は、北海道新聞デジタル版より

 

熊森から

私は、このヒグマの目と顔が、脳裏に焼き付いて離れません。

人間を疑うことを知らない、すごく性格の良いクマだったように思います。

 

港に出て来て船の中の魚を食べたり、夜中に集落をはいかいしたりしたのは確かにいけなかったと思います。

ヒグマがうろつくことによって、人身事故が起きるのではないかと心配された方も多いと思います。

しかし、殺してしまう前に、人間の所に出てきてはいけないと、このヒグマに教育することはできなかったのでしょうか。

以前、地元のガイドが、ヒグマは人間より大きいので、人間を見るとかわいいと思って寄ってくる傾向があるので困りますと言われていました。

このヒグマも、人間という動物に、良い感情を持っていたのだと思います。

 

殺すなんてかわいそうという人はいなかったのでしょうか。

日本社会は、かわいそうという感情を、もう一度取り戻さなければならないと思います。

それは他生物の為でもありますが、とりもなおさずわれら人間の為でもあるのです。

 

船の魚を食べられるなどして、漁民のみなさんは腹が立ったと思います。

しかし、海に魚が豊かに存在するのは、奥に豊かな森があるからです。

その豊かな森を造っている生き物の一つが、ヒグマです。

人とヒグマは、持ちつ持たれつなのです。

まして、ヒグマは先住民です。

 

殺さない共存方法を探ってこそはじめて、人間は生態系の頂点に立つ資格があります。

 

 

 

 

 

信じられない! 北海道北見市 デントコーン収穫後の畑で箱罠にかかった子グマ3頭を殺処分

9月30日、北海道東部にある北見市で、箱罠にかかったヒグマの子供3頭が駆除されました。

以下、TBSニュースより

TBSNEWS、10月2日付

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3487775.html

 

子グマ3頭は親グマとはぐれたとみられ、体長がおよそ70センチ、体重が8キロほどで、今年生まれたばかりの“三つ子”とみられます。

地元のハンターによりますと、設置されたわなは通常、子グマ1頭の重さだと扉が閉まる装置が反応しませんが、3頭がいっぺんに中に入ったため、扉が閉まり捕獲されたとみられます。

地元の猟友会は近くに親グマがいないか警戒を続けています。(02日02:01)

 

熊森本部はさっそく、北見市役所留辺蘂総合支所の担当者に電話しました。

 

熊森:子グマがデントコーン畑を荒らしたのですか?電気柵は、設置されていましたか?

 

担当者:9月初めにデントコーン畑がクマの食害を受けた跡があって、調べたら十数センチのヒグマの足跡がありました。

被害を防ぐために捕獲罠を設置しました。しかし、なかなか被害は減らずでした。9月27日ごろにデントコーンは収穫されました。収穫後もヒグマがデントコーンを探しに来るのではないかと思い、その後も罠をかけておいたところ、およそ3日後に3頭の子グマが罠にかかっていました。デントコーン畑を荒らしたのは子グマではありません。電気柵は、設置しておりませんでした。

 

熊森:「北海道ヒグマ管理計画」には、●捕獲する前に被害防除対策をすることとあります。まず電気柵を設置してください。デントコーンの●収穫後は、罠を撤収すべきです。体重8kgの●子グマまで殺すなんてひどすぎます

留辺蘂の隣の遠軽町では、ヒグマの被害防止対策や追い払いに力を入れている方がいます。ヒグマがデントコーン畑へ侵入した経路を特定して、クマの通り道に数mの長さの電気柵を設置しただけで、一度電気ショックを受けたヒグマは2度と畑に入ろうとしなくなったという動画を撮影されています。

今後は、ぜひ被害防除対策をやってください。

 

熊森から

人間には人の情けというものがあるので、多くの行政は、子グマが有害捕獲罠にかかると放獣します。

今回の北見市の対応には、胸が痛みました。

 

「北海道ヒグマ管理計画」では、北海道はヒグマの数を調整する<個体群管理>ではなく、1頭1頭のヒグマの性格を見て対策を考える<個体管理>を行うことになっています。

人とヒグマが共存していくためには、まず捕殺ありきではなく、電気柵の設置や誘因物の除去など、被害防除対策を徹底していくことと、記載されています。

 

しかし、現実は、被害防除もせずにいきなり罠を掛けて、デントコーン収穫後も罠を片付けず、かかったクマは子グマであっても無差別に殺害していました。

北見市出身者でとしては、非常に残念でした。

 

北見市留辺蘂町は、北見市西部に位置する

 

みなさんも、北見市のクマ行政担当者に声を届けてください。

 

北見市役所留辺蘂総合支所 産業課 農務係

TEL:0157-42-2430 FAX: 0157-42-2500

Mail:ru.sangyo@city.kitami.lg.jp

 

p.s  北海道の良い点・・・北海道のマスコミが、捕殺も含めて、クマのニュースを写真や映像でどんどん道民に流しているのは、とても良いことだと思います。行政や地元、猟友会の方々をはじめ、いろいろな立場の方の意見も聞けます。クマの顔もアップで出るので、命を感じることができ、いろいろと考えさせられます。

 

以前、兵庫県のマスコミも、クマのニュースをオープンに報道していましたが、もう何年も前から、一切の捕殺報道が消えました。報道規制がかけられたとしか思えません。よって、兵庫県民は、クマを初めとする野生動物が大量に捕殺されていることすら知りません。今年からは、クマの目撃情報も、新聞紙上から消されました。

 

「民は由らしむべし、知らしむべからず」こんな封建時代に逆戻りの県は、他にあるのでしょうか。知りたいものです。

北海道島牧村で新たに現われたヒグマ、誘引物除去と電気柵で対応を

今夏、相次ぐヒグマの出没で揺れた島牧村でしたが、この1か月間、ヒグマの目撃も出没も収まっていました。

島牧村の位置

しかし、9月20日の朝5時と夜9時に、千走漁港の近くで、これまでとちがう新たな若いオスのヒグマの出没がありました。

その後、9月21日、22日、23日、24日、25日と出没が続いています。

島牧村の村木はブナで、村の奥には有名なブナの原生林が残っており、そこから出て来たのかもしれません。

このヒグマ、9月22日の午前0時30分、23日の午前2時、何と、接岸している漁船に乗り込んで、エビ釣り用の餌のホッケを食べてしまったのです。

 

このヒグマは、人目を避けて、夜遅くか早朝に動いています。人間を恐れているヒグマです。このタイプのクマは、人身事故を起こしません。

 

熊森本部は、さっそく島牧村の役場に電話をして、「大変だと思いますが、ホッケを屋内の冷蔵庫にしまってもらえないでしょうか。それができないのであれば、このヒグマはホッケの味をしめてしまったので、門崎允昭顧問がいつも言われるように、クマに電気柵は有効ですから、電気柵を張って漁船の防除をしてもらえないでしょうか」と、お願いしました。

 

テレビニュースでは、島牧村では今年度分のハンターの報酬金を使い果たしてしまったので、ハンターが出動できないと報道されていました。しかし、熊森が役場の方に電話でお話を聞くと、報奨金が底をついたのは本当だが、そうも言っておれないので、今後、報奨金を工面することを約束して、出動してもらっているということでした。

 

今年すでに数頭のヒグマを駆除した島牧村では、今のところこのクマを有害駆除する予定はないそうです。ハンターのみなさんは、このヒグマの侵入経路を調べたり、花火や爆竹でこのヒグマを追い払ったりされているようです。

 

25日にもクマが出て来ているようです。熊森は、今後も島牧村に電話で状況を聞き取り、適切な被害防除対策やヒグマ対応を提言していきます。

 

 

 

 

 

 

兵庫県、今年のクマ大量捕殺を可能にしたまさかのしくみ

今回は、兵庫県で8月末までに、前代未聞43頭もの大量のクマが捕殺された謎に迫ります。

 

熊森の森山名誉会長は、貝原知事時代の2001年から井戸知事時代の現在まで18年間、兵庫県の野生鳥獣保護管理協議会の委員を務めており、1回の欠席もなく全出席してきた最古参委員です。しかし、その森山名誉会長ですら、どうして突然、これだけの数のクマが夏までに大量に捕殺されたのか、さっぱりわからないと言います。

 

熊森本部は、私たちに情報を公開してくれない県鳥獣対策課に業を煮やし、疑問解明のため、クマ生息地を訪れました。

 

地元で見聞きしたことは、初めて聞くまさかの連続でした。そして、43頭ものクマが捕殺された原因が見えてきました。

 

現地では、去年の7月から、県の指示でクマの捕殺方法が突然変わったということです。

兵庫県は昨年、集落や田畑(山中に点在するものも含む)から、200メートル以内ならば、山中にいるクマを捕殺して良いと勝手に決めました。(無茶苦茶だと思いますが、これは私たちも知っていました)
ある地元の元猟師は、「集落の裏山は昔からクマの生息地だで。200メートルの根拠は何なのか。今は山中に施設もいろいろとできており、そこからも200メートルというと、クマはもう山にいてはいけないことになる。」と憤っていました。

 

今年は4月の時点で、県から地元に、クマの捕殺許可頭数が前もって割り当てられたそうです。(まさかー)

その数は、合併前の1旧町あたり、30頭ぐらいだそうです。(そんなー)

単純計算すると、春の時点で、兵庫県内で約800頭のクマ捕殺許可が県から降ろされたことになります。

4月ですから、まだ、農作物をはじめ何の被害も出ていません。

集落の区長が「クマが怖い。罠にかかったクマは殺してほしい」という方の選択肢に〇を付けたら、これでクマによる精神被害が成立し、捕殺許可がもらえるのだそうです。

 

山中には現在、シカやイノシシを無制限無差別に捕獲して、掛ったらすべて殺処分する膨大な数の鉄製の箱罠が仕掛けられており、ヌカなどの誘引物が入っています。

2年前までは、山中にいるクマは捕獲対象から外されていましたから、もしこの罠にクマがかかったら誤捕獲として放獣されていたはずです。

しかし、去年7月からは、市町から許可を得たシカ・イノシシの捕獲わなに、兵庫県が許可したクマという札をつけて、シカ・イノシシ・クマの共同捕獲罠に転用していいことになったそうです。

 

捕獲許可の札が2つ付いているのが、シカ・イノシシ・クマ共同捕獲罠、800基設置?

 

クマはヌカの発酵臭に強力に誘引されますから、山にいるクマを山中に設置した共同捕獲罠に引き寄せて、かかったら問答無用ですべて殺処分するようになったのです。(県はこのような補殺方法の変更を、県の協議会でも、審議会でも出していませんから、県民はもちろん、委員ですらほとんど誰も知らないと思います。)

もちろん、クマによる農作物被害などが生じた時は、これまで通り、ドラム缶檻で捕獲して有害駆除する捕殺法も、同時進行です。

クマの札が付いていない箱罠や、くくり罠に誤捕獲されたクマは、今も放獣しているそうです。

 

クマは大変臆病な動物ですから、今や、人工林や下草が消えた奥山天然林より、過疎化高齢化で放置されて藪が生い茂っている里山の山中の方が姿を隠せて安心できる場所です。

 

そこに突然、クマに何の警告もなく、ヌカが入ったおびただしい数のクマ捕獲罠が設置されたのですから、クマの目撃は増えるでしょうし、次々と罠にかかって殺処分されていくクマがあとをたたないのは当然です。(県はそんなことを指導していたのか)

 

そのクマは臆病で、人間の所には絶対に出て行かないと決めた、人間に被害を及ぼすことのないクマだったかもしれないのですが、そんなことは問答無用です。

 

罠にかかったクマは、子グマであっても、銃か、麻酔+電気ショックで、殺処分するそうです。

 

こんな補殺方法に変わったのなら、8月までに43頭捕れるね。

私たちは納得しました。

クマへの共感や思いやりのなさで、兵庫県は、全国ワースト1になってしまいました。

もはや有害捕獲ではなく、シカ・イノシシ同様、クマの個体数調整捕獲が始まっていたのです。

 

ただし、県内クマ捕獲数が生息推定数の15%にあたる137頭を超えないように、歯止めはかけられているということです。

地元は、クマを捕殺するたびに、兵庫県森林動物研究センターに連絡しており、センターは137頭に達したら、罠にかかったクマを放獣する体制に切り替えるそうです。

 

生息推定数918頭、15%までは獲って良い、県内生存推定数800頭以上は狩猟可、集落200メートル以内なら山中にクマ捕獲罠を掛けてヌカで誘引して無差別捕殺して良い。すべて人間が考えたどこまで正しいかわからない数字に従って、他生物の命を人間が機械的に操作しているだけです。

 

兵庫県はクマと人間の棲み分けを図るとクマ管理計画に書いていますが、実際に兵庫県がしているこのような野生動物対応は、棲み分けとは到底呼べません。

人間の他生物に対する倫理観は、こんな程度でいいのでしょうか。

 

私たちは、クマだけでなく、山の中にいて人間の所まで出てこない動物まで、人間が山中に入って行って殺すのは行き過ぎだと思います。みなさんはどう思われますか。しかも、一方で、私たち人間は、奥山を動物が棲めないまでに大荒廃させたまま放置しているのです。

 

問答無用で殺されていく野生鳥獣たちの哀しい叫び声が聞こえてきます。

 

10月13日の「兵庫県クマ狩猟3年目と大量捕殺を考える会」に、ぜひ、みなさん、お集まりください。

野生鳥獣との共存について根本的なことから考え直しませんか。地元の方の声も聞いてみましょう。

日本は歴史のある国です。祖先はどのように対応して、全ての野生鳥獣と共存してきたのでしょうか。

歴史から学ぶことも大切です。

 

<兵庫県クマ問題を考える会>

14:00 ~16:00(13:30開場)
尼崎商工会議所 502号
兵庫県尼崎市昭和通3-96(阪神尼崎駅より北へ徒歩5分国道2号線沿い)

 

p.s ただ一つ、地元を回って私たちが救われる思いがしたのは、「クマなんておとなしい動物じゃ、山中にいるのまで殺さんでいい」といって、クマ捕殺申請を出さなかった集落がいくつかあったということです。クマの本当の姿を知っている人たちが、まだいたんだ。

2018年兵庫県クマ生息地の山の実り 本部豊凶調査 ブナ凶作、ミズナラ並下、コナラ不作

●今年の調査結果

 

今年も9月10日から1週間、兵庫県北部のクマ生息地をまわって、恒例の山の実りの豊凶調査を行ってきました。豊凶は、場所によって、また同じ種類の木でも木によって違うのですが、全体的には、ブナ凶作、ミズナラ並下、コナラ不作、ミズキ並下でした。

全国的に偶数年は実りがよくないと言われており、今年はその偶数年に当たります。

しかし、これまでの偶数年に比べると少し良いかなと感じました。

 

●ブナ

 

ブナ林は兵庫県にはそんなにありませんが、14か所調査しています。今年はまったく実がついていない場所が多かったのですが、少しだけ実りがある場所も複数見受けられました。

不思議な場所が一か所だけあって、今年、豊作でした。ここのブナは全体として他の場所といつも正反対の結果になるのです。

もしかしたらここのブナはDNAが違うのかもしれません。

このエリアだけ豊作

 

●ミズナラ

ミズナラは21か所で調査しました。今年は場所によって豊凶の差が大きかったです。、実のなりが悪いエリアはどれも悪く、実りが多いエリアはどの木も実りが多かったです。全体としては並下ですが、地域差があるので、実りがあるエリアにクマが移動してくれれば、餌はあると思います。

峰山高原の豊作のミズナラ

 

●コナラ

 

兵庫県の本来のクマ生息地は標高が高い所が多く、コナラはあまり生育していません。コナラは9か所で調査をしました。どこも、少し実りが悪かったです。

峰山高原の豊作のコナラが数本ありました

 

●ミズキ

 

ミズキは今が一番食べごろの液果植物です。同科同属の植物にクマノミズキがあります。両種は非常に似ていますが、分布している標高や花の時期、葉の形状などが少し違います。豊凶調査ではミズキとクマノミズキを分けずに調べています。ミズキも地域によってばらつきがありましたが、場所によっては豊作のエリアもありました。

上山高原のミズキは大豊作

 

●くまもり植樹地

 

小粒ですがミズナラはよく実っていました。かつて、植樹してくださったみなさんおおかげです。ささやかながらクマの餌場が出来ています。

毎年クマが登るクリの木。今年も、既にクマが来た痕跡がありました。

 

●ホオノミ

 

普段見るのは落ちている黒い実ばかりですが、これは赤い状態のホウノミです。

 

●クマのフン

 

クマのフンも見つけました。豊凶調査でクマのフンを見つけることはまれですが、見事なフンでした。中にはたくさんの木の実が詰まっていました。

 

●サルナシ

 

結構たくさん実っているサルナシがあったので撮影しました。サルナシや山ブドウはクマをはじめとする山の動物たちの貴重な食料ですが、人も焼酎付けにするなどして利用するので、道から取りやすい実は結構人間に取られてしまっています。

 

豊凶調査では、思わぬ発見があったりして結構楽しいです。。

クマ生息地の豊凶情報をお持ちの方は、本部まで報告していただけるとうれしいです。

 

クマは冬ごもりに備えて、秋にはたくさんのドングリを食べます。ドングリは豊作の年と凶作の年があるので、秋の山の実りが少ないと、クマは十分な食い込みができず、食べ物を求めて集落にやって来る傾向があります。

そこで毎年どんぐりの豊凶調査をして、その年のクマの餌が山にあるかどうかを調査して回っています。

全体的に山の実りが凶作の年は、クマの目撃件数がとても多くなります。そうなると、クマが有害捕殺されないように、また、地元を支援するために、熊森がクマ生息地の集落へ被害防除を手伝いに行く回数が増えるのでした。

 

しかし、兵庫県は昨年から、クマの捕殺体制を問答無用で強化したので、状況はかなり変わってきています。

こんなことでいいのか、10月13日の「兵庫県クマ狩猟3年目と大量捕殺を考える会」に、ぜひ、みなさん、お集まりください。

14:00 ~16:00(13:30開場)
尼崎商工会議所 701号2号線沿い
兵庫県尼崎市昭和通3-96(阪神尼崎駅より北へ徒歩5分)

 

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