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2007年版「豊田市の100年の森づくり構想」の天然林目標が2018年版で下方修正された訳

熊森はこれまで、豊田市森林課の取り組みを高く評価してきました。

2005年4月1日に藤岡町・小原村・足助町・下山村・旭町・稲武町の7 市町村と合併し、広大な森林を持つことになった豊田市は、まず森林課を、本庁ではなく、足助町という現地に移転します。

そして、2007年に「豊田市の100年の森づくり構想」を発表しました。

 

その中で、林業採算性が見込めない場所や環境保全上天然林である方が望ましい場所においては、人工林を針広混交林を経て天然林化することにより、およそ 100 年後には、現状約 50%を占める天然林を 70%程度まで増加させる構想が描かれていました。

 

「豊田市の100年の森づくり構想」 wクリックで図が大きくなります。

 

しかし、2018年度版「新・豊田市100年の森づくり構想」では、100年後の天然林の割合が下方修正されています。

「新・豊田市の100年の森づくり構想」 wクリックで図が大きくなります。

 

いったい何があったのでしょうか。

担当課に問い合わせてたところ、山主さんたちが予想外に人工林の天然林化を渋るので、下方修正せざるをえなくなったということでした。

 

戦後、造りすぎた人工林の天然林化を急がないと、この国は21世紀を生き残れないと、大変な危機感を抱いている熊森の前に大問題が立ちはだかったのです。

 

確かに、山主さんとしては、税金で持ち山の人工林を天然林化してもらったところで、金銭的な利益が生じるわけではなく、将来にわたる水源の確保や、野生鳥獣との共存、災害に強い山などの明確な意志を持ち合わせていない限りは、うれしくも何ともありません。

もし、間伐にとどめておいてもらって人工林を維持しておけば、いつか材が売れてもうかる時がくるのではないかという淡い期待があるのでしょう。

 

今は、政治も経済も社会も文化も、全てお金が支配する時代です。今だけ、金だけ、自分だけの刹那的利己的な病的社会にあっては、山を経済性でしか見られなくなっている山主さんを責めることもできません。

 

こんな時代に、人工林の天然林化を進めるには、持ち山の天然林化に同意してくださった山主さんには、毎年わずかであっても森林環境税から水源税や生物多様性保全税が入るなどの、金銭的インセンティブが必要なのではないでしょうか。

他にもいい知恵が浮かんだ方は、ぜひ教えてください。

 

 

 

 

 

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