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カテゴリー「徳島県」の記事一覧

四国山地の奥山で、熊森がついにクマたちの餌場づくりを開始 

戦後の林野庁の拡大造林政策により、頂上近くまでスギやヒノキの人工林でびっしり埋め尽くされた四国山地。

この山の中には、動物たちの食料が皆無です。

結果、四国のツキノワグマは残りわずかな自然林の中の食料を食べるしかなく、あと十数頭にまで追い詰められています。

絶滅の危機に瀕していることが報道されて久しい四国のツキノワグマ。

にもかかわらず、誰一人、彼らの餌場を復元してやろうとしません。

熊森の四国トラスト地内を歩くクマ。誘引物なしで熊森自動撮影カメラが撮影。

 

見かねた熊森は、数年前からツキノワグマたちの生息地のど真ん中にトラスト地を探し始め、2017年と18年、各1カ所をトラスト地として取得、2019年からトラスト地に登れる道を造り、人工林を伐採し、着々と準備し続け、ついに2020年11月12日、第一弾の実のなる木の植樹にまでこぎつけたのです!

今回伐採に参加してくださった3名は、いずれも若手の森林組合職員。「こんな何もない山にクマたちは住んでいるのか。かわいそうに」を、連発されていました。

かかり木にならないように、一発で倒す。プロの腕の見せ所。

頂上が平原だからか、木は意外と大きく育っていた。伐り出せればよいのだが、奥地過ぎて伐り出せないので捨て伐りに

 

今回の伐倒で、開始前はうっそうとして何も見えなかった人工林の内部の空が急に開かれ明るくなり、何と、隣接する標高1708メートルの石立山の雄大な山頂が見えるまでになりました。

石立山が見える

 

今回シバグリやクヌギ以外に多く植えたのは、ナラガシワ。このドングリは4年で実がなります。堅果(ドングリ類)、液果、昆虫、とにかくえさになるものを四国の山奥にもう一度そろえてやろうと思います。動物は食べ物を食べないと生きていけない生き物です。食べ物がなくなって一番に滅びていくのは、クマなど一番たくさん食料を必要とする大型野生動物たちです。

ついに夢にまで見た植樹こぎつけた

鹿よけ網を張って植樹終了

 

 

この日、熊森徳島県支部の大西さちえ支部長も息子さんたちと険しい山を登りきり、他のボランティアさんたちと初の実のなる木の植樹を行いました。

今回の作業は、12日から14日までの3日間でした。徳島新聞が同行取材して、1日目のことを記事にしてくださいました。感謝。

今回、本部スタッフや愛媛、徳島両県支部の会員ら9人が地元森林組合の2人と協力してトラスト地に登山して、トラスト地のスギやヒノキの人工林約150本をチェーンソーで伐倒し、実のなる木を合計35本植樹しました。昨年間伐した場所の地面を目を凝らして見ると、小さな植物の芽がいくつか顔を出していることがあちこちで確認できました。実生の生育も楽しみです。

 

 

まだクマの餌場づくりは始まったばかり。この山だけで22ヘクタールもあります。作業は50メートル四方の区域で展開。群状間伐といわれるやり方で、まず今回で2カ所の伐採ができました。今後も順次作業を続けていきます。

 

手っ取り早く大型ドローンで里のドングリを山に運んでやればどうか、道が急峻すぎて一般人が登れない場所のため、道づくりから始めるべきだ、潜在植生でなくてもよいので、ナラ枯れに強いものを植えればいいのでは、スギやヒノキの人工林で放置されているよりはずっといいなど、いろいろな声をいただいています。皆さんのお知恵もいただいて、試行錯誤しながら、会員の会費と寄付で食料豊かな森に戻していきます。

 

静岡県から駆けつけてくださった伐倒のプロである山路淳さんは「今回の伐採と植樹は絶滅寸前のツキノワグマを救うために、わずかでも動き出そうとする確かな一歩だと思います。歴史的なことでもあると思い、ぜひとも参加したいと思ってやって来ました。伐倒では思っていたより太い木も多かったですが、作業が順調に進み、目標の植樹もできてよかったです」と話されていました。

11月12日徳島新聞に徳島県支部設立の大きな記事

11月12日、熊森四国トラスト地では、残りわずかなクマたちの餌場を再生しようと、林業のプロ3名が人工林のヒノキを次々と伐倒、参加者が、実のなる木を植樹している最中です。

徳島新聞がくまもり活動を大きな記事にしてくださって、励みになります。

新聞を読んだとして、14日の支部結成記念シンポジウムなどに関する徳島県民からの電話問い合わせが、朝から本部に相次ぎました。

 

3月21日22日、四国のクマたちの餌場づくりに向け、石立山トラスト地までの山道補修(第二弾)

2020年3月21日、22日

本来ならば、この日、絶滅寸前の四国のクマたちの餌場づくりに向けて、石立山の保護林に隣接する熊森トラスト地のヒノキ人工林の群状間伐第2弾を行う予定でした。

すでに、地元から10名ものボランティアさんが名乗りを上げてくださっており、大いに作業がはかどるだろうと期待していたところです。

しかし、新型コロナウイルス感染防止のためもあって、残念ながら計画を延期せざるをえませんでした。

一刻も早くクマたちのえさ場を再生してやりたいと願っていたので、とても残念でした。

 

仕方なく、熊森本部スタッフ4名と愛媛県支部スタッフ2名、那賀町地域おこし協力隊の方の計7名で、今後作業に参加してくださるボランティアの方々の安全も考えて、徳島県側から熊森トラスト地までの山道の補修を行うことにしました。

山道は、昨年11月にも補修したのですが、再び崩壊していた場所もありました。

 

今回の山道補修は、人工林皆伐跡地の急斜面です。

倒木や丸太を使って橋をかけました。

大人5人ががりで、6m程の丸太(1本200kg程)を7本~8本運びました。

熊森本部から参加した大学生アルバイト2名も、すごくがんばってくれました。

橋を架けるといっても、足の置き場がない急斜面ですから、大変危険です。皆、必死でした。

 

大変でしたが、2時間かかって橋を架けることが出来ました。

歩きにくい場所は、クワで道を拡張していきました。

これには、愛媛県支部員2名ががんばってくれました。

 

新型コロナが落ち着いたら、しっかり行程を組んで、群状皆伐地をどんどん作っていきます。

また、皮むき間伐や実のなる木の植樹も、どんどん進めていきたいです。

 

 

<参加スタッフの感想>

 

スタッフM:拡大造林政策の失敗を垣間見る

山を登るみんなの速さが速いのと、四国の山の傾斜の激しさに驚きました。

やっと辿り着いたトラスト地には、前回の作業で伐倒されたヒノキ材がありました。

良く乾いてすごくいい材になっているように見えました。

こんないい材なのに、山奥過ぎて運び出せないというジレンマ。

こんな標高の高いところにまで人工林を造ってしまった拡大造林の失敗を、垣間見たような気がしました。

運び出せないのであれば、その場で使う。この材で、山仕事に必要な道具を保管する山小屋を作ってみたいなあ…とほのかに考えています。

 

スタッフF(大学生):四ッ足堂周辺のゴミ回収

昨年11月と合わせて、今回、2度目の参加です。

前回、僕が参加して直した山道は、全く崩れていませんでした。直した甲斐がありました。

道中、ミツマタの群生地があって、黄色い花が満開でした。とてもきれいでした。

今回は道の修繕以外に、四ッ足堂周辺のゴミ回収も行いました。約60年前くらいと思われる古いゴミが多くありました。長い間、四ツ足峠の旧街道が放置されていたことがわかります。

峠道はスギ、ヒノキの針葉樹に囲まれていて暗かったですが、群状皆伐されたトラスト地は地面まで日が当たっていてとても明るかったです。

山を下りてから、地元の熊森会員さんを訪れたりしました。

どれもこれも、貴重な体験でした。

スタッフK(大学生):砂漠のような四国山地

四国は温暖で多雨な気候だと思っていましたが、人工林がいっぱいで、中に入ると、下草がなく礫がゴロゴロしていて、砂漠のような感じがしました。

このままにしていると、どんどん四国の山が崩れていくと感じました。

放置人工林の保水力のなさは一目瞭然です。

今回、道直しをした場所は、60ヘクタールもの広大な人工林を16年前に皆伐した跡地(注:この山は、熊森のトラスト地ではない。山林所有者には林道補修の了解を得ている)です。

生えている植物は、シカの食べないアセビやミツマタぐらいで、植生回復は全く進んでおらず、所々で林道が崩壊していました。

 

森林が回復せず、ボロボロと崩れていく広大な皆伐跡地

 

(本部から)今回、人工林の伐倒はできませんでしたが、熊森徳島県支部を作ろうという動きが出てきました。

こんな折なので、徳島県会員が集まったりはできないのですが、どうやって支部を作っていけばいいかなと考えているところです。

四国クマ生息地ツアー参加者唖然 徳島県の奥山にクマの生息環境なし 天然林までもが大崩壊 

2019年5月26日、日本熊森協会は、人工林率63%の徳島県のクマ生息地を見に行くツアーを組みました。

午前9時、徳島県那賀町の四季美谷温泉(標高400m)に集合。

 

四季美谷温泉駐車場。この谷の奥が剣山。

 

うれしいことに、徳島新聞のツアーお知らせ記事を読んで7名の方が、外部から参加してくださいました。

熊森協会からは、会長、名誉会長、本部職員2名以外に、赤松正雄顧問、元徳島県木頭村村長の藤田恵顧問をはじめ、徳島県・高知県・愛媛県の熊森会員が参加、その他那賀町の知人たちも参加してくださり、総勢35名のツアーとなりました。

 

一車線の剣山スーパー林道を車で走り、四国第二峰の剣山(1955m徳島県)をめざします。

剣山スーパー林道は9割が舗装されており、地道の1割も平らに整備されていました。

徳島県は、こんな山奥にまでと、信じられないぐらい人工林が多い県です。

崩れている人工林もありました。

 

上の人工林が崩れている

 

標高1200mまで来たところで、剣山が見えてきました。

待望の針広混交林が現れました。広葉樹はブナやミズナラなど、針葉樹はシコクシラベ(シラビソの変種)やモミなどです。

 

標高1500mの奥槍戸山の家に到着。車はここまでです。

藤田顧問が怒りを込めて語られました。

石の上に立って語る藤田顧問

 

「ここは、クマが高密度に住んでいた地域で、かつて直径1メートルを超すブナやミズナラの巨木の原生林だったんです。50年ほど前に、戦後の拡大造林政策で、ここから見える全ての山々の木が、尾根まで二束三文のパルプのために皆伐されました。伐採後、スギを植えたけれど、山が崩れたりして根付きませんでした。山の保水力が失われ、川の水量も川魚の種類や数も激減してしまいました。とんでもないことになってしまったのです。放置していたら、そのうち今のように一見、針広混交林に一部は戻りました。しかし、全て2次林であり、原生林ではありません。細い木ばかりです。内部には下層植生がありません。とうとう森に戻らなかったところもあります。奥山は急斜面な上、土壌も脆弱で、気候条件も悪い。何千年何万年と気が遠くなるような長い年月をかけて形成されてきた原生林をいったん伐ってしまうと、もう元の森には戻らない。全て元凶は拡大造林政策です。」

 

 

昼食後、徳島の方が、かつての天然林がわずかに残っており、クマの冬眠穴もあったと言われる山に、みんなで入って行きました。山の中に入ってびっくりしました。シカのお口が届くところまで、緑が全くありません。ブナ、ダケカンバ、ツツジ、ヒメシャラ等の木はところどころに残っているのですが、下層植生がほとんど何もないのです。15年前までは、2mを越えるスズタケで一面が覆われていて、やぶ漕ぎをしないと進めなかったそうです。何という変わりようでしょうか。スズタケは完全に消えており、背の低いミヤコザサにとってかわられていました。山全体が乾燥してカサカサです。あちこちで木が枯れています。

 

ディアラインがくっきりと出ている山の中

 

1時間ほど山を登り続けましたが、歩けども歩けども、クマが生息できそうな森もクマの痕跡も皆無です。この山は大崩壊しつつあると感じました。四国の山に詳しい方に聞くと、ここだけではなく、四国では一見、針広混交林のいい森に見える山の中も、今や全てこうなってしまっているということでした。四国の山は元々海底で形成された岩石の山です。雨が降るたびに表土が流れ落ちているようで、岩盤がむき出しになってきていました。たとえ植林しても、もう元の森に戻すことは無理なのではないかと感じました。

 

次郎笈(1930m)の森林限界となっている頂上が見渡せる標高1700mまで登りましたが、かつての原生林は、完全に消えていました。こんな隠れ場所のない山に、怖がりのクマがいるわけありません。今回は、クマの痕跡や巣穴を見ることができると地元の方から聞いて、ツアーを組みましたが、結局、ご参加いただいた皆様にお見せすることができず、申し訳ございませんでした。四国のクマの最後の生息地といわれている剣山周辺までもが、いかにクマが棲めない場所になってしまっていたかが分かりました。

 

四国の奥山は、クマの食糧にならないスギやヒノキの植林で埋め尽くされているだけではなく、残された自然林も大荒廃していることが分かりました。

 

森が消え芝生のようになったミヤコザサの上で最後の記念撮影

 

熊森から

絶望的な、四国のクマの生息地を見てしまいました。5年前に、このあたりの山に来られた方が、1200mより上のササは死んでいなかったと証言されていましたので、ササ枯れが猛スピードで進んだ結果だと思われます。犯人はシカということにされていますが、地球温暖化で昼夜の気温差が大きくなったことも、ササ枯れを引き起こした原因だと言う研究者もおられます。ならば、人間も原因です。

兵庫県でも京都府でも、同様の奥山大荒廃が進んでおり、クマを初めとする野生動物たちは生きられなくなり、奥山を出て、里山に集結しています。里山の植物は、地球温暖化の影響を受けにくいため、里山には豊富な食料があるからです。

私たち人間は、日本の山が、奥山から大崩壊していっていることを知って、かつての保水力豊かな山をどう取り戻すのか、奥山の動物たちの絶滅をどう止めるのか、真剣に考えねばなりません。(完)

5月25日 徳島県美波町、スギ人工林伐採跡地の自然回復状況を視察

2019年5月25日、日本熊森協会本部スタッフ4名と赤松正雄顧問は、美波町にお住いの方を訪れました。

 

この方は、30年前にUターンしてみて、子供の頃あんなにうじゃうじゃいた川や海の生き物が消えたり激減したりしているのにびっくり。

山をスギやヒノキに変えたからだと気づかれたそうです。

日本熊森協会としては、川や海の生き物が消えたのは、「森が消えれば海も死ぬ」(北海道大学松永勝彦教授著)で、スギやヒノキの植林が原因でフルボ酸鉄が山から十分供給されなくなったからだと科学的にも証明されていることを伝えました。

 

この方が、3年前に裏山の人工林を自力で伐採し、放置している場所を見せてくださいました。

 

中央が、伐採跡地

 

徳島の温暖湿潤の気候が、植物の成長に合うのでしょう。結構シカがいるというのに、シカ防除などしなくても、クマイチゴやタラノキなどトゲげのあるものを中心に、みるみる多様な植生が回復してきていました。徳島県はなんと恵まれた県なんだろうと、うらやましくなりました。

お会いした地元議員さんも、「戦後のスギ・ヒノキノの拡大造林は完全に失敗だった。森林環境税を使って、人工林を天然林にもどしたい」と、強く望まれていました。

 

ここは若者も入って地域おこしに取り組んでおり、裏山にアスレチック施設を造るなどいろいろとおもしろいことをされていて、いろんな人たちが訪れているようでした。

この日は、民宿に泊めていただきました。

台風襲来時の雨と風は恐ろしいそうですが、それ以外はとても暮らしやすくていいところだとわかりました。

 

 

 

 

7月26日 オリックス株式会社による徳島県天神丸風力発電事業計画の予定地を初視察

2018年7月26日、室谷会長と本部職員2名は、早朝、西宮市を出発し、徳島に向かいました。

天神丸風力発電事業の計画地は徳島県随一のブナを中心とする豊かな森が残っている地域で、絶滅寸前の四国ツキノワグマの大切な大切な生息地でもあります。

このような場所をオリックス株式会社が開発しようとしています。熊森としては絶対に認められません。

 

剣山林道東口に「クマ出没注意」看板。この林道を登ると風車設置計画地。

 

天神丸風力発電事業は、徳島県の那賀町、美馬市、神山町にまたがる標高1500m級の険しい山々の尾根に計画されています。総延長約30kmの尾根筋に、高さ178mもの風車を42基設置する巨大な開発計画です。

天神丸風力発電計画地。赤線が計画範囲で、白い棒は風車を見立てて178mの仮想の棒を立てたもの。(熊森本部作成)

 

この日は途中で、徳島新聞の記者さんや熊森徳島県会員らと合流し、現地の山を詳しく知る地元の方の案内で、剣山スーパー林道を4駆で進みました。

 

以下は、当日の視察を3分半の動画にまとめたものです。

 

熊森から

四国の山々は、スギやヒノキの人工林でふもとから頂上まで埋まっている所が多いのですが、この開発計画地は、頂上一帯がブナの巨木の森で、こんこんと清らかな水が湧き出していました。

この水は最終的に四国最大といわれる吉野川に流れ、愛媛県、香川県、高知県、徳島県に住む64万人もの人々の生活を支えていきます。

同行してくださった徳島県会員が、「自然の森は、こんな高標高のわずかな地域にしか残っていないんですね」と、驚いておられました。

案内してくださった地元の方も、「こんな場所を開発するなんて、絶対にだめだよ」と言われていました。

 

 

以下は、翌日の7月27日徳島新聞朝刊

7月27日朝刊、徳島新聞の記事

 

環境省、経済産業省、徳島県知事、各首長、県民、国民、多くの人々が白紙撤回していただくことに言及しているのに、オリックス株式会社は、まだあきらめていないようです。

かくなる上は、この場所での風力発電はダメの声を、全国からオリックス株式会社に届けていきましょう。

 

 

 

 

 

オリックスによる徳島県天神丸風力発電計画、先行き不透明に

●徳島大学鎌田麿人教授のフェイスブック 7月10日より その1

 

オリックス風力発電計画、先行き不透明化(徳島新聞7月9日朝刊)

 

徳島大学鎌田麿人教授のフェイスブック 7月10日より その2

オリックス株式会社「(仮称)天神丸風力発電事業に係る計画段階環境配慮書」に対する環境大臣意見(6月8日付)経産省大臣意見(6月25日付)

の意見を地図上に表したもの

 

熊森から

鎌田先生、フェイスブックの天神丸風力発電情報、いつも見せてもらっています。本当にありがとうございます。シェアさせてください。

 

さて、みなさん、天神④風力発電計画に対する大臣の意見書ですが、立場の違う双方の官僚のみなさんの意見が聞けると思いましたが、中川雅治環境大臣意見と世耕 弘成大臣意見は、同一文章なので驚きました。環境大臣の意見に経産大臣は合わせることになっているのですね。

 

もし、オリックス社がこれら両大臣意見を取り入れるなら、天神丸風力発電計画はこの場所では設置不可能となることが鎌田教授のフェイスブック7月10日アップ地図上情報より、よくわかります。みなさんも、ぜひ、D2によるという図化をご覧になってみてください。

 

熊森は今、天神丸風力発電計画の白紙撤回をめざす他団体作成署名を集めています。

オリックス社に電話で今後の予定を聞いてみました。

 

熊森:7月9日付け徳島新聞を読まれましたか?両大臣の意見書を取り入れたら、もう天神丸風力発電は実現不可能だと思うのですが。

 

オリックス社:いいえ、両大臣の意見書を取り入れて、今後も調査を続け、風力発電開発を進めてまいります。

 

熊森:まだ、推進していかれるのですか?!信じられないです。

 

(会社が利益を上げるためなら、わずかに残された徳島県の最後の自然を破壊しようが、風前の灯になっているツキノワグマたちが絶滅しようが、地元が建設しないでくれの大声を上げようが、なんとも思わないということでしょうか。生まれつきそんな無慈悲な人間はいませんから、これも今話題になっているマインドコントロールされた人間の姿なんだろうと危なっかしく思いました。風力発電もメガソーラーも、残された貴重な自然を破壊しての自然再生エネルギーなら、何をしていることかです。)

 

徳島県天神丸風力発電の白紙撤回を その6  徳島大学鎌田 磨人教授のFacebookの情報から

鎌田先生のフェイスブックに、徳島県天神丸風力発電関連の情報が続々と掲載されています。

とても参考になります。鎌田先生、ありがとうございます。

鎌田 磨人 | Facebook

 

以下鎌田先生のフェイスブックから

5月24日

(仮称)天神丸風力発電事業に係る「計画段階環境配慮書」に対する知事意見が出ました。あわせて、「徳島県環境影響評価審査会の答申」も掲載されています。
「次の各論に示す指摘事項について,追加書類を速やかに提出することなど 検討することが望ましい。また,あらゆる措置を講じてもなお,重大な影響を回避又は低減できない場合は, 本事業の取り止めも含めた計画の抜本的な見直しを行うこと」との文言が書き込まれたのは素晴らしいと思います。審査会委員の皆さんのがんばりの賜物かと思います。ご苦労様でした。
以下、鎌田メモ。
(1)答申では、「本事業計画で発電機の設置計画区域から周辺1キロメートル 範囲に影響が及ぶと想定した場合,徳島県及び高知県に連なる四国東部域の自 然度7以上の冷温帯林の約7パーセントが消失並びに影響を受けると予測され ることから,希少生物・生態系への影響は甚大であると推定される」との文言が残っている。
(2)しかし、「5km、10km、15kmを閾値として、四国東部の冷温帯域に設置された鳥獣保護区(特別保護区を含む)への影響を検討したところ、本事業計画での発電機設置計画区域から5km以内には冷温帯域鳥獣保護区の20%(特別保護区の9%)、10km以内には51%(特別保護区の43%)、15km以内には71%(特別保護区の56%)が含まれることとなり、影響は深刻である。これは、これまで徳島県や地域が築き上げてきた保護政策を無視した開発行為だと言わざるを得ない。設置場所や配置については速やかに代替案を作成し、風車から5~15km圏域に鳥獣保護区等が内包されない配置を検討すべき」等、重要な指摘は削り落とされていた。
(3)また、「環境省による「平成 27 年度再生可能エネルギーに関するゾーニング基礎情報整備報告書」によれば、計画区域は開発不可条件に該当する地域となっており、陸上風力の導入ポテンシャル評価は著しく低い。 本来的に風力発電の導入に不適切だとされる地域で行おうとする事業の公益性について、合理的な説明 資料の追加提出が必要である。鳴門市が実施している「鳴門市における陸上風力のゾーニング(適地評 価)」等を参照して、関連する付帯工事も含めて、立地適正を客観的に判断できる資料を作成し、速やか に提出することを求める」との意見も重要だと思っていたが、ここも削り取られていた。
(4)そして、これら意見、知事意見では全てなくなってたのは残念。

 

5月27日

知事意見提出についての、徳島新聞(5/25)朝日新聞(5/26)の記事

5月31日

NHKニュース(5/31)

200万回近く再生されているポルトガルでの風車火災の動画

6月1日

「風力発電は広がるか?」5月16日放映されたNHK徳島放送の特集動画。

 

今後も、鎌田先生のフェイスブックを、読ませていただきたいです。

徳島県天神丸風力発電の白紙撤回を その5  熊森の意見書提出とオリックス社の反応

遅ればせながら、熊森は5月24日、天神丸風力発電計画の白紙撤回を求める意見書をオリックス社へ、また、計画を認めないでほしいという要望書を、飯泉嘉門徳島県知事と中川雅治環境大臣に提出しました。

こんなに遅くなったのは、徳島県には熊森の支部がないため計画を知ったのが遅く、知ってからも責任ある意見書を書くために、一から調べねばならないことがあまりにも多かったからです。

 

提出後、知ったのですが、天神丸風力発電事業に係る「計画段階環境配慮書」に対する徳島県知事の意見が、5月24日、発表されていました。

意見書や要望書の提出が遅くなって申し訳ないのですが、熊森は、徳島県に住む人々のためにも、徳島県で生きる動植物のためにも、天神丸風力発電計画は100%白紙撤回すべきであると断言していますので、提出先のみなさんには、ぜひ読んでいただきたいです。

 

熊森の意見書 (ダブルクリックして拡大していただくと読めます)

 

オリックス社の担当者に電話をしてみました。

熊森:徳島県知事の「本事業の取り止めも含めた計画の抜本的な見直しを行うこと」という意見書が出ましたね。先日、知事が反対したら、この計画は進められませんと言われておられましたから、もうこの計画はなくなったと考えていいですか。

オリックス社:まだどうするか決まっておりません。

熊森:(あれっ?中止じゃないのかな。この前と返答が違う)いつごろ結論が出るのですか?

オリックス社:まだ決まっておりません。

熊森:県外者なんですが、結論が出たらぜひ知りたいです。どういう方法で発表されるのですか?

オリックス社:まだ決まっておりません。

 

(熊森から)オリックス社の担当者の返答は、取りつく島もないという感じでした。オリックス社がこの計画を断念されるよう、全国から声を届けていく必要があると感じました。

 

<白紙撤回訴え先>

オリックス株式会社 代表取締役 井上 亮 様

〒105-0023
東京都港区浜松町2丁目4番1号 世界貿易センタービル

電話03-5730-0184 天神丸風力発電事業係 担当者:明治、長谷

徳島県天神丸風力発電の白紙撤回を その4   5月24日徳島県知事が建設回避を求める意見書提出

・徳島県知事意見書

・徳島県環境影響環境影評価審査会の答申

 

徳島新聞 5月25日 より

オリックス風力発電計画 徳島県知事 回避を求める意見書提出

徳島県の飯泉嘉門知事は24日、オリックスグループ(東京)が美馬、神山、那賀3市町の境付近に計画している風力発電事業の計画段階環境配慮書に対する意見書をオリックスに提出した。想定区域周辺の希少動植物や景観などへの影響に懸念を示し、重大な影響を回避できない場合には事業中止や抜本的な計画の見直しを行うよう求めた。

意見書では、配慮書に生態系などへの影響について科学的根拠が示されていない点を指摘し、追加書類を速やかに提出することも促している。また、希少動植物、景観に与える影響や土砂災害リスクの増大、登山者への影響といった課題ごとに専門家の助言を踏まえた適切な調査と影響の回避、低減を求めている。

知事意見は、河川生態学や景観工学などの有識者でつくる県環境影響評価審査会がオリックスの計画段階環境配慮書に対してまとめた答申をほぼ踏襲する内容となった。答申では、配慮書手続きのやり直しを検討するよう求められたが、環境影響評価法に規定がないことを理由に削除した。

計画段階環境配慮書は計画の立案段階での事業概要や環境への影響を記したもので、配慮書の作成は法に基づく環境アセスメント手続きの一環。県は同日、許認可権がある経済産業省のほか、環境省にも意見書を送付した。

オリックスは知事や経産相、住民の意見を踏まえ、アセスメントの実施計画に当たる方法書の作成手続きに入ることになるが、同社広報部は「知事や住民、経産相の意見を踏まえた上で、方法書段階に進むかどうか検討したい」としている。

計画では、3市町の境にある天神丸と高城山の2990ヘクタールに最大42基、総出力14万4900キロワットの風力発電施設を設ける。2023年10月に着工し、26年秋の営業運転開始を目指している。

県要望ハードル高く、事業の行方は不透明に

オリックスグループが計画する風力発電事業の計画段階環境配慮書に対し、飯泉嘉門知事が出した意見書は、現地の自然環境への重大な影響などを回避できない際の事業中止や抜本的な見直しを迫る厳しい内容となった。

具体的には▽動物の移動経路の分断やえさ場の減少▽渡り鳥の経路阻害や衝突事故▽登山など人と自然とのふれあい活動への影響▽土砂災害リスクの増大-といった懸案を列挙。それぞれに改善を求めている。

県は「脱炭素」を目標に掲げ、再生可能エネルギーの普及拡大を目指している。その県が今回の風力発電所の建設に対し、こうした強い姿勢を示すのは、見過ごせないほど、環境への影響が大きいと判断したためだ。

計画段階での「配慮書」の手続きは、環境保全について早くから検討を始めるとともに、国や県、地元住民らの意見を聞く機会を増やすため2011年の環境影響評価法改正で盛り込まれた。

オリックスは今後事業を進める場合、アセスメントの実施計画に当たる方法書の作成手続きに入るが、県が課したハードルは高く、同社は事業が環境に与える影響をいま一度見つめ直さざるを得ない。今後の事業の行方は不透明になったといえる。

 

(熊森から)

徳島県飯泉嘉門知事、徳島県環境影響評価審査会の委員、反対の声を上げてくださったいくつもの自然保護団体や県民のみなさま、本当にありがとうございます。いくら何でも、徳島の最高の自然が残されている場所に42基の巨大風車建設はひどすぎましたね。まだ気を緩められませんが、とりあえずほっとしました。

 

それにしても、さすが、徳島県の県土を守ろうと、細川内ダムや吉野川第十堰可動化を白紙撤回させた徳島県のみなさん。みなさんは、声を上げる力をお持ちで、素晴らしいと思いました。敬服します。日本も捨てたもんじゃない。まだまだ破滅型開発を止める力は残っていたと思うと元気をもらいました。

 

オリックス社の今後の動きに注目していきたいと思います。山の尾根筋に風車を建てる時代は、環境への取り返しのつかない負荷や効率の悪さを思うと、もう過去のものとなった感がします。

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