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カテゴリー「滋賀県」の記事一覧

2月26日滋賀県支部記念のつどいのご案内

第13回日本熊森協会滋賀県支部記念のつどいのご案内

「滋賀県支部記念のつどい」を下記の要領で開催します。奮ってご参加ください。

日時:2017年2月26日(日) 13時30分~16時

場所:大津市旧公会堂3階ホール

京阪浜大津駅下車徒歩1分、JR大津駅下車徒歩15分

内容:
13時 開場・受付
13時30分 環境教育デモンストレーション「やまのこ」事前学習

講演:「山に還る」命を育む自然の森へ~人工造林の主伐期を迎えて~

講師:高田研一氏 森林再生支援センター専門委員

16時 閉会

入場無料 定員100名

主催:日本熊森協会滋賀県支部

後援:滋賀県、巨木と水源の郷をまもる会、琵琶湖源流の森林文化を守る会

お申込み:日本熊森協会滋賀県支部 代表村上
メール:kumamorishiga@yahoo.co.jp
電話:090-2011-5530
Fax:075-5376875

 

 

毎日新聞全国版に戦後の国の分収造林政策の失敗を明らかにした熊森の記事 6月10日朝刊<トラスト運動>企業買収で自然林回復 滋賀の保護団体

毎日新聞6月10日(金)7時30分
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日本熊森協会滋賀県支部が買収した企業所有の森林。手入れが不十分で、荒廃が進んでいる=同支部提供

豊かな自然林を取り戻そうと、自然保護団体「日本熊森協会」滋賀県支部が滋賀県高島市朽木の山林(211ヘクタール)を所有する企業を買収し、森林保護に乗り出す。国が森林所有者などと実施してきた「分収造林地」事業の失敗で、森林の荒廃が進んだことを受けた措置。立ち木や土地を市民が買い取り、自然保護を進める「トラスト運動」は各地であるが、自然保護団体が企業を買い取るトラスト運動は珍しいという。
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同支部が買い取ったのは、森林を所有する「麻生林業」(本社・大津市)。同社は1962年、林野庁の外郭団体と県と3者で共同で森林を造成し、伐採の収益を分け合う「分収造林地」の契約(55年間)を結んだ。分収造林は高度経済成長期の木材需要増を当て込み、全国各地の国有林や民有林で進められたが、安い外国木材の流入などで、多くが赤字経営に。森林の手入れも行き届かず、各地で荒廃が進むなどの問題が生じている。
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同支部は森林が荒廃したまま放置されている現状を問題視。森林の買い取りを一時検討したが、分収造林地の契約を結ぶ外郭団体の同意が得られなかった。このため、同支部は昨年末、※会員から寄付を集め、休眠状態になっていた森林所有者の麻生林業を買収した。
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外郭団体や県との分収造林の契約が切れる2017年12月の期限までは植林などの取り組みはできないが、同支部は、森林保護に向けた具体的な活動について検討中。村上美和子・同支部長は「植樹イベントなどで市民に親しまれる森林、多様な生物がすむ自然豊かな山に戻したい」と話している。【北出昭】
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くまもりから
※会員から寄付を集め…記事ミス。今回の企業買収資金は、篤志家の遺贈金を使わせていただきました。同じく滋賀県高島市朽木の奥山に残されたトチノ巨木群をトラストした件は、会員に呼びかけて資金を集めたので、それが混同されてしまったようです。

2月5日<滋賀県長浜市トチノキ巨木林>業者が、自分に伐採権があると、山主を大津地裁に訴える

(以下、中日新聞2月5日より)

 

長浜のトチノキ巨木群、誰のもの?保全めぐり論議

 

 滋賀県長浜市木之本町金居原地区に群生して残っていたことがわかったトチノキの巨木群に関して、伐採を計画していた業者(73才)が、地主2人を相手に、トチノキなどの所有権の確認を求めて大津地裁長浜支部に提訴した。伐採対象は推定樹齢が最長で400~500年とされる貴重な巨木群。保全をめぐり、滋賀県などを巻き込んだ議論に注目が集まっている。

 訴状によると、業者側は2014年3~5月、金居原地区の土地4、6ヘクタールを所有する山林地主2人からトチノキやケヤキなどの樹木を計190万円で買い取ったと主張。2月4日に大津地裁で第一回口頭弁論があり、地主側は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。

 滋賀県自然環境保全課によると、金居原地区には幹回り3メートル以上(推定樹齢200~300年以上)のトチノキやケヤキだけで数十本はある。訴訟の対象となった土地は「県内で最も大きい巨木林の一角」(同課)とされる。

 業者は2014年に伐採を長浜市に申請。同年9月にも伐採する予定だったが、滋賀県や長浜市が業者に保全への協力を求めたため伐採には至らず、協議を継続してきた。昨年5月には三日月大造知事が現場を訪れ、「守る価値がある」などと保全を求めてきた経緯がある。

 業者側は再び伐採を模索しているが、地主側が「当初とは事情が異なる」と折り合わず、提訴に至った。

 木造建築の専門家によると、トチノキは木目が美しく、家具や内装の装飾に重宝されてきた。スギやヒノキに比べて価格が安定し、単価も高いという。(熊森注:1本300万円で売れるとのこと)

 業者の男性は取材に対し、「スギやヒノキを切っても売れず、生活は成り立たない。巨木には穴があいて枯れそうな木もあり、山のリサイクルとして活用していくべきだ」などと話した。

 4日の法廷には、巨木群の保全を訴える市民や学者らが傍聴に訪れた。京都大の岩坪五郎名誉教授(森林生態学)は取材に「県は保全の努力を」と伐採に反対した。

 地主側の代理人弁護士は「木の売買については双方の認識が異なっており、契約の合意の有効性に疑問がある。これまでのやりとりについて詳細な調査が必要だ」と述べた。訴訟は、次回期日から地裁本庁へ移されることが決まった。(角雄記、山中正義)

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山奥にひっそりとたたずむトチノキの巨木=長浜市木之本町金居原で

 

くまもりから

この伐採業者は、2010年に滋賀県高島市朽木に残されていた当時西日本最大級と言われていたトチノキ巨木群を伐採していた業者と同じ人です。

当時、伐採が始まっていることに気づいたくまもり滋賀県支部は、地元の方々や滋賀県民のみなさんと立ち上がり、伐採中止に持ち込みました。その後、裁判所に間に入ってもらい、2013年、残された巨木群を市民の力で960万円で立木トラストすることで決着し、巨木群は無事伐採から逃れました。

この業者はその後、長浜市でトチノキの巨木群を見つけ、2014年から伐採しようとしました。しかし、すぐに人々や行政に気づかれ、伐採阻止の動きが起こりました。くまもり滋賀もすぐに現地の山を調査しました。その結果、何と、高島市のトチノキ巨木群を上回る規模のトチノキ巨木群であることがわかったのです。もちろん、残された貴重なクマの生息地です。

 

くまもりは、高島市の時と同様、①クマをはじめとする多くの森の生き物たちのために、②近畿2府4県の水源のために、③未来の子供たちのために、長浜市のトチノキ巨木群も、絶対に残すべきだと思います。

 

くまもり滋賀は2014年6月、地元の方々と共に、当時の嘉田滋賀県知事に、直ちに伐採阻止を訴える緊急提言を行いました。(2014年6月12日くまもりブログ参)

長浜市のトチノキ巨木群は、伐採反対の声が高まり、いまのところまだ1本も伐採されておりません。そのため、今回、伐採業者が、「自分が生活する為に、伐採したい。自分には伐採する権利がある」と、裁判所に訴えた訳です。原生林は、さわらないのが一番いいのです。山のリサイクルなど詭弁です。

原発再稼働問題で、原発周辺の食堂などが、早く再稼働してくれないとお客が減って自分たちが生活できないと訴えている構図と同じだと感じました。個人の一時の生活のために、かけがえのない地球環境を破壊して取り返しのつかない事になっても良いという考え方は、地球の有限性がここまで明らかになった今、もはや認められないと思います。

ただし、この業者のような個人に対しては、彼らを責めるのではなく、転職斡旋や、それまでの間の生活保障などがなされねばならないと思います。

 

5月18日 大好評だったトチノキ巨木群ツアー (滋賀県)

「びわ湖水源の森巨木トラスト基金」にご寄付下さったみなさんに、感謝の心を込めて、くまもりがトチノキ巨木群ツアーを企画させていただきました。

 

JR西日本安曇川駅に午前9時過ぎ集合。室谷副会長から参加されたみなさんに、トラスト基金ご協力への感謝の挨拶がありました。

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この後、貸し切りバスや乗用車に乗っていただき、約50分でサケビ峠登山口に到着。地元のスタッフのみなさん十数人が迎えてくださいました。

巨木と水源の郷をまもる会と熊森滋賀県支部のみなさんは、あらかじめ林道の整備や沢に橋を架けておいてくださるなど、この日の参加者のために、こまごましたところまで至れり尽くせりの準備をしてくださっていました。

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巨木保全運動の中で、滋賀県が保護に乗り出してくださったトチノキの巨木(周囲484cm)を観察しました。大きすぎて、木がカメラに入りきりません。

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ササ谷とトチモチ谷の合流点には伐採を免れた立派なトチノキがそびえていました。ここで昼食です。森の中で木漏れ日を浴びながら食べる弁当は格別です。

昼食後、青木先生(元朽木いきものふれあいの里館長・巨木と水源の郷をまもる会相談役)が、清楚な白いトチの花を手に、一房のトチにはおよそ100個の花が付き、その中に雌蕊は数個しかなく、最終的に一房に実るトチの実は1~2個となるなど、興味深いお話をしてくださいました。

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お話の後、サケビ峠方面へ20分ほど登りました。途中、トチノキの大きな切り株を何本も目撃しました。もし、トラストが成功していなかったら、道中観察してきたトチノキがすべてこのような無残な姿になっていたことが容易に想像できました。

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伐採されたトチノキ巨木の切り株

 

さわやかな5月の風に吹かれて、何本もの新緑のトチノキ巨木を見て歩きました。

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日光を通したトチノキの若葉が、絵のように美しかったです。

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全員で記念写真

ご参加くださったみなさんの健脚ぶりにはスタッフ一同、驚かされました。みなさん、お疲れさまでした。

この日、案内してくださったスタッフを代表して、熊森滋賀県支部村上支部長が挨拶。この後、JR西日本安曇川駅までもどって3時前に解散しました。

 

(最後に)

参加されたみなさんに大変喜んでいただき、企画して本当によかったと思いました。

 

今回、応募が殺到したため、当初の定員25名を36名にまで増やしましたが、それでも受け入れられず、お断りせざるを得ない方々が出ました。申し訳ございませんでした。次回の機会にご応募ください。

 

最後になりましたが、巨木と水源の郷をまもる会のみなさん、くまもり滋賀県支部のスタッフのみなさん、お世話になりました。ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

滋賀県支部第10回総会と画家ウィリアムズ氏による記念講演

3月2日、歴史を感じさせるすてきな建造物である大津市旧公会堂で、熊森滋賀県支部第10回総会と記念講演会がありました。滋賀県支部は、京都府支部に続く、熊森の第2号支部です。

 

滋賀県支部は、この10年間、村上支部長を中心にスタッフ一同が心を一つにして、熊森活動に励んでこられました。10年間変わらず、しかも、休むことなく活動し続けてこられた。これだけでも、みなさんが本気で本物であることがわかります。

 

村上支部長は、本業であるフルタイムのハードな仕事を持ちながらの熊森無償活動で、その大変さは、やったものにしかわからないと思います。この日、熊森滋賀スタッフのみなさんが、輝いておられるように感じました。

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森山会長から村上支部長に花束贈呈。10年間の感謝とねぎらいのことばがありました。

 

去年度滋賀県支部は、琵琶湖西部トチノキ巨木群を伐採業者から守り、立木トラストすることに成功されました。今、滋賀県内における次なる大規模奥山トラストをめざして、動いてくださっています。

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立木トラストに成功した、朽木のトチノキの巨木群展示写真

 

今回は、10周年を記念して、ブライアン・ウィリアムズ氏が講演をしてくださいました。有名な画家であるウィリアムズ氏が、地球の環境問題について、こんなにも勉強されていたのかと知って驚かされました。まるで専門家です。

ウィリアムズ氏は、ペルー生まれのアメリカ人で、世界一周写生旅行の途中に日本に立ち寄り、日本の風土や人情に魅了されて、大津市伊香立に定住してしまわれたのだそうです。家の窓から見える景色が、即、絵にしたくなる美しさだということでした。その感性の鋭さゆえに、人類が今のような生き方を続けるなら、地球温暖化問題をはじめ、近い将来、滅びざるを得ないことが見えておられるようでした。熊森同様、大変な危機感を持っておられました。

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講演中のウィリアムズ氏

 

舞台には、曲面に描かれた巨木の絵がありました。魅了されて眺めていたら、ウィリアムズ氏が、私が描いた絵ですと言われました。一瞬、「えっ」と思いましたが、ウィリアムズ氏は、地球環境問題の研究者ではなく、本業は画家だということを思い出しました。ウィリアムズ氏は立体キャンバスに絵を描く画家としても有名なのだそうです。3次元の世界は、平面ではなく立体キャンパスに描いた方がいいという発想にも、驚かされました。

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私が描いた絵ですと教えてくださったウィリアムズ氏

 

最後に、ウィリアムズ氏が、「自然保護を語っている人が多いが、よく聞くと、ほとんどが自然保護ではなく、人間保護。」と、苦言を呈しておられました。全く同感です。

この日、ウィリアムズ氏は、日本熊森協会の会員になってくださいました。それもこれも、滋賀県支部のみなさんのおかげです。

 

ウィリアムズ氏の講演を聞かせていただいて、ここまで日本の自然を守りたいと本気で思っておられる人は、めったにおられないだろうと思いました。その本気の人が、日本人ではなくアメリカ人というのは、なんか不思議でした。

 

巨木トラスト活動が『ビッグイシュー日本版』に掲載されました

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ホームレスの方が街頭で販売している雑誌『ビッグイシュー日本版』の創刊10周年記念号(第222号 9月1日発行)に、巨木トラストの記事が2ページにわたり掲載されています。

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すべての人に「出番」と「居場所」のある社会をという理念のもとホームレスの方を販売員として街行く人々に販売されてきた雑誌であるビッグイシューの10年の歩みを記念すべき号に記事を載せていただいたことはとても光栄です。

10周年記念号の表紙は、ブルーナのうさぎが目印です。現在、街頭で販売されていますので(定価300円、160円が販売員の収入になります)、ぜひトラストの記事をご覧ください。

 

ビッグイシュー日本HPはこちら

水源の森の巨木群を、伐採から守るために、基金にご協力を!

以前、このくまもりNEWSでもお知らせさせていただきましたが、3年前から、滋賀県支部の皆さんが滋賀県旧朽木村のトチノキ巨木群を伐採から守るために大奮闘してきました。そして、この度、トチノキの所有権をめぐって伐採業者と争っていた裁判の中で、伐採対象となっていた巨木48本を、熊森が960万円で 買取るという合意を成立させました。既に売られてしまった巨木を守るための決断です。

伐採されたあとに残された巨木の切り株

伐採されたあとに残された巨木の切り株

琵琶湖源流域にある巨木の森をたくさんの人に協力していただいて守っていくために「びわこ水源の森・巨木トラスト基金」を立ち上げました。地元の会である「巨木と水源の郷を守る会」にも協力していただき、巨木トラストを実現させたいと思っています。

業者との約束期限は、今年12月。滋賀県支部長らが、電話帳をたよりに伐採業者を探し出し、時には今にも伐られそうな巨木の前に立ちはだかって、伐採を阻止してきた巨木たちです。 ぜひ応援いただき、周りの方々にもお広めいただけると嬉しいです。

特設ホームページにて、詳細やチラシのダウンロード、また基金の状況もご覧になれます。

ぜひご支援の程、お願い申し上げます。

トチノキの巨木。この巨木群は西日本最大級の規模。

トチノキの巨木。この巨木群は西日本最大級の規模。

 

2月23日 橋本淳司氏 大津講演 参加者募集中

第9回熊森滋賀県支部の集いで、橋本淳司氏が記念講演 

「水をとりまく問題と水源の森」 参加費無料

【日時】2013年23日(土)午後130分 ~00

【場所】大津市木戸市民センター(旧志賀町役場)3階 大会議室

[JR湖西線志賀駅下車徒歩5分][無料駐車場 有]

【内容】

1:00 ~   開場・受付     

1:30 ~   滋賀県支部活動報告

      橋本淳司氏講演

4:30     閉会予定

【主催】日本熊森協会滋賀県支部      【後援】滋賀県

参加希望者は、TelFax 077-548-9226  

E-mail   kumamorishiga@yahoo.co.jp

日本熊森協会 滋賀県支部までお申し込みください。

奥山の急斜面を支えてきたトチノキ巨木群を伐採業者から守る方法がない

11月17日の滋賀県朽木村のくまもり奥山調査は、急斜面を支えてきたトチノキ巨木群を伐採業者から守ろうと一生懸命滋賀県で動いておられる市民のみなさんの要請で行われたものです。

山を案内していただきながら、これらのトチノキを伐ってしまったら、山が崩れてくるのではないかと感じました。そうしたら、砂防ダムを造って抑えるのでしょうか。そうなれば、すごいお金が必要になるし、山はコンクリートで固められて生態系が壊れてしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今や奥山人工林地帯で建設ラッシュの砂防ダム(他地域の例)

 

 

 

 

 

 

 

今、スギは高く売れないので、放置されている杉山人工林が多いのですが、一方、トチなど広葉樹の巨木は1本100万円などと高く売れるので、わずかに残された貴重な広葉樹の巨木が、業者によって1本5万円などと2束3文で買い占められ、伐採されていっています。由々しき問題です。これらの巨木は、多くの森のいきものたちの命を支えてきた木です。

 

山林主たちは高齢化しており、広葉樹の巨木が高く売れることなど知りません。法廷で争う力もありません。よって、この流れを止める力が地元にはありません。日本は、自由な経済活動を認める国ではありますが、何らかの歯止めをかけないと、この国の自然はますます失われていき、取り返しのつかないことになります。野生動物たちが、山で暮らせなくなり、田畑に出て来て農作物被害を起こして農家を苦しめるようになります。水源の森はどんどん劣化して、湧き水を失い、農業用水にも困るようになります。

 

 

そばで見ると、本当に大きなトチノキでした。現在、守る会の人たちが、これらのトチノキの伐採を一時ストップさせていますが、今後どうなるのかわかりません。

 

 

 

 

 

 

 

案内して下さった滋賀県民のみなさんは、「ここは、琵琶湖に一番多くの水を注ぎこんでいる安曇川(あどがわ)の水の、最初の一滴が湧き出す場所なので、なんとしてもこの水源の森をみんなのために守らねばならない」と言われました。近畿2府4県1400万人の暮らしを支える琵琶湖の水です。滋賀県民のみなさんの優しさが胸にしみました。むしろ琵琶湖の水に生かされてきた他府県に住む者こそが、このような森の保全に何らかの形でかかわるべきだと思いました。

 

 

トチノキ巨木伐採跡地

トチの木巨木伐採跡地には大きな空間が残されていました。伐採にあたって、周りの木を伐ったことも関係します。

 

トチの木は、ヘリコプターでここから運び出されたそうです。新しくできた空間の林床は、シカが食べないシダで覆われていました。谷間には、切り刻まれた不要な木の枝が散乱していました。全て、経済第一主義・人間至上主義のなせる業です。

残念ながら、現在の法律や条例で、このような水源の森の木々の伐採を止める力になるものはないそうです。ならば、市民が立ち上がるしかありません。

官のできないことは民の手で!

どうしたら守れるか、国民みんなで考えていかねばなりません。

滋賀県のクマたちは生きていけなくなっているのではないか

11月17日、滋賀県一のクマ生息地だった、旧朽木村(現高島市)の奥山を、滋賀県支部と本部で調査しました。

人工林部分にも、紅葉の美しい広葉樹林部分にも、クマたちはもはや棲めません。林の中をのぞいてもらえば、そのわけは一目瞭然でしょう。

 

滋賀県は兵庫県と同じく、野生動物防除策が徹底してなされていました。電気柵、ネット、金網・・・至る所、農作物を野生動物から守るため、人間側も努力しています。大変なお金を使われています。

 

 

 

 

滋賀県のクマは、スギのかわはぎをします。そのため、皮をはがされないように、徹底したテープ巻きがなされています。クマが皮をはぐとも思えないような細い木にまで、徹底してテープが巻かれていました。やり過ぎだと思う所もありましたが、国内林業が振るわない今、森林組合は補助金で暮らすしかない為、補助金目当てに巻き過ぎも見られるということでした。

 

林業の生活保護化という見方もできます。

 

 

 

いよいよ、クマの生息地に入ります。典型的なⅤ字谷です。山を外から見た時は、紅葉のきれいな広葉樹林でしたが、ここもまた、シカによって下草が消え、町の公園状態になっており、向こうまで見渡せました。こうなってしまっては、ここにはもう、クマは棲めないでしょう。

 

このあたりの山は、少し前までは、1.5メートルを超えるササで林床が覆い尽くされ、藪漕ぎをしないと前には進めない場所だったそうです。以前は、クマたちの春の食料である山菜がいっぱいの山で、山菜は地元の収入源にもなっていたそうです。今は、地元の人さえ、山菜にありつけなくなりました。

高圧電線の下には、シカが行かないので、地元の方々は、そこにだけ残されたワラビを自家用に取りに行くそうです。

 

 

 

 

 ナラ枯れで枯れたミズナラには、なぜか、キノコがびっしり生えます。ナメコ、クリタケなど、キノコの山になっていましたが、手放しでは喜べません。

 

 

 

 

 

 

 

 かつてクマたちが冬ごもりに使っていたであろう、樹洞のあるトチの木が何本かありました。入り口が高すぎるように思えますが、ここの積雪は4メートルだそうですから、ちょうど良いようです。残念ながら、今は、使われていません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 造林公社によるスギ造林地(なのに水源涵養保安林に指定されている!)です。林床の緑色植物は、ユズリハやシダで、いずれも、シカが食べません。比較的新しいスギの皮はぎが何本か見つかりましたが、今年のものはゼロでした。クマはもうこの山にいないのではないでしょうか。

 

 

 

 

 地元の方との楽しい語らい。

クマやイノシシは昔から山にいたそうです。この方は、焼いた炭を背負って山から降りてくるときなどに、百回までは行かないがそれくらい多く、クマに5メートルぐらいの距離で出会ったことがあるそうです。クマのことを、この方は、「あちらさん」と呼ばれます。

ここでは、クマに出会ったらどうするのか、代々子供の時から家で教わっていたので、事故など起きなかったそうです。

クマに対する3つの教え:①びっくりさせない。②子連れを構うな。③走らない。

 

山でクマに出会った時の話を教えてもらいました。「こっちもびっくりするが、あちらさんもびっくりしている。でも、あちらさんは、森の王者としての威厳を保とうという感じで、じっとしている。こちらもじっとしている。しばらくすると、あちらさんは、おもむろに、今来た道をゆっくり帰っていく。人間が見えなくなったころ、いつもあちらさんは、ダッシュして一目散に走って逃げる。それで、偉そうに見せていたが、本当はあちらさんもこわかったんだなあといつも思った」

 

シカとサルが、10年ぐらい前から、村に現れ出したそうです。これまで、こんな動物は知らなかったと言われます。シカやサルは群れでやってきて、その辺にある食べ物を根こそぎ食べていきます。クマは強そうですが、実はシカ・サルに食料を奪われ、生きられなくなっているのではないかということです。

 

滋賀県のクマたちも、絶滅が近いのではないでしょうか。しかし、うれしいことに、滋賀県行政のみなさんが、なんとかクマを守ろうと一生懸命取り組んでおられます。今年のクマ捕殺数も、1頭だけです。熊森は、自然保護団体として、滋賀県のクマ対応を高く評価します。

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