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10月4日岩手県八幡平市で親子グマが牛の飼料小屋に こちらは捕獲後、今年10回目の放獣

4日午後4時ごろ、岩手県八幡平市の牛舎敷地内の小屋で餌をあさっていたクマの親子を目撃した男性が、車に乗ってクマを追い詰めたところ、3頭が小屋の上までよじ登ってしまったということです。この親子グマは、猟友会が設置したドラム缶檻で捕獲した後、山に放したそうです。

八幡平市の担当者に電話すると、今年10回目のクマ放獣で、マスコミには一切知らせず、そっと山に逃がしてきたということです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡平市の小屋の上に逃げ込んだ親子グマ

 

熊森から

八幡平市のクマ対応にホッとしました。

秋田県と岩手県、この違いは何なのでしょうか。

岩手県には、輪廻転生を信じる宮沢賢治の全生物の生命尊厳思想がまだ残されているということなのでしょうか。

 

~捕殺に頼らない共存の道を~

 

今や日本の多くの地域では、クマが山から出て来ると即、罠をかけ、親子グマでも子グマで皆殺処分してしまうようになってしまいました。祖先が見たら、現代人の無慈悲さにショックを受けると思います。

こうしてこの20年間ほど、毎年大量のクマを捕殺し続けてきましたが、クマの出没も人身事故も一向に減らないどころか、増えています。クマを殺し尽くさないと、クマ問題は解決しないのでしょうか。

いえいえ、そんなことをしたら、私たち人間は保水力豊かな水源の森を失ってしまいます。

どうしたらいいのか。

 

①奥山にクマの棲める食料豊かな自然の森を至急、復元・再生させること。

(来年から一人年間1000円で徴収される森林環境譲与税を使ってください。)
祖先がしていたように、人間は原則として奥山に入らないようにすること。

②クマが山から出てこないよう、緩衝帯や防護柵を設置し、棲み分け対策を実践すること。

③どうしてもクマを捕獲しなければならない事態が生じたら、捕獲後、奥山に放獣する体制を構築すること。
(八幡平市で実施しているのですから、他の町でもその気になればでできるはずです)

 

私たち令和に生きる人間がめざさなければならないのは、豊かな森を残し、全ての生命と共存する持続可能な社会です。

 

今は人間だけど、来世は他の動物かもしれないという輪廻の思想が、今の日本人には再び必要です。

 

他生物にも優しい文明が一番優れている。(完)

「恐れ」から「理解」へ 小学生がクマの生態学ぶ/岩手・北上市    岩手放送TV報道

以下は、9月11日yahooニュースです。

これは岩手県 南広域振興局環境衛生課が主催しました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180911-00010002-ibciwatev-l03


ツキノワグマの出没が多い地域にある岩手県北上市の小学校で11日、クマの生態を学ぶ特別授業が開かれました。恐れるのではなく理解することで、クマの被害を減らそうという取り組みです。

(授業)
「みんな岩手に住んでいてどう?クマいっぱいいるけど?」
「見たことある!」
「3匹見たことある!」

特別授業が行われたのは、北上市和賀町の笠松小学校です。県が主催した授業では、4年生から6年生までの児童がクマの生態や人間との関わりを学びました。こちらの小学校で授業が行われるのには、理由があります。

(リポート)
「笠松小学校の周辺ではクマの出没が相次いでいて、学校のほか地域では様々な対策を行っています」

北上市では去年クマの出没が176件あり、学校がある横川目地区では20件の目撃情報が寄せられました。県は今年度、横川目地区とその周辺を「市街地でのクマ対策」を推進するモデル地域に指定しています。今年は周辺の林にカメラを設置してクマが人里に入り込むルートの解析を試みています。
授業では岩手大学農学部で野生動物について研究している山内貴義准教授が、クマが川などの水辺を移動して人里に近づくことや、突然遭遇すると驚いて人間を襲う場合があることを説明しました。
一方で、クマは普段は山の中でおとなしく暮らし、臆病な性格でもあります。

(山内准教授)
「どうしてもクマは怖いというイメージがあるのですが、クマ自体は平和な動物なので、何とかクマと一緒に暮らしていけるようにしていきたいなあ」

山内准教授は、クマによる被害を防ぐためにはクマと遭遇しないよう鈴をつけて人の存在をアピールしたり、山林と人の生活域との境界線を明確にするためにこまめに草刈りをしたりする重要性を訴えました。

(児童)
「クマは今まで怖いものだと思っていたけど、クマと一緒に生活することも可能なんだなと思いました」

クマの存在を身近に感じる地域で暮らす児童たち。恐れるのではなく正しい生態を知ることが、被害を防ぐ第一歩になることを学んでいました。

 

熊森から

マスコミなどの視聴率受けを狙ったセンセーショナルなクマのフェイク報道のせいで、すっかり恐怖の対象にされてしまったあわれなクマです。

野生グマに無数に会ってこられた宮澤正義先生は、クマは人間が見習わなくちゃならないほど争いを避ける平和愛好者だと言われています。

 

これまで熊森本部は、各地のクマによる人身事故被害者に会って聞き取ったり、現場調査を繰り返したりしてきました。

ほとんどの事故は、人間側に過失がありました。多くの被害者が、クマを驚かせた私が悪かったと言われていました。

 

人間が、クマがどれほどこわがりか知って驚かさないように正しく対応したら、ほとんどの事故はなくなると思います。

 

岩手県の振興局のみなさん、授業をしてくださった山内先生、報道してくださった岩手県のマスコミのみなさん、本当にありがとうございます。

 

責任ゼロ、検閲なし、出したもの勝ちのネット情報だけに頼っていたら、危険だと思います。

国民に正しい情報を伝えるきちんとした新聞社やテレビ局を、みんなで応援していきたいですね。

 

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