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カテゴリー「_野生動物保全」の記事一覧

2016年 ツキノワグマが大量に殺処分されていた

今年は、山の実りが悪いと言っても、近年に過去3回あったような、ありえないまでの異常凶作年ではありません。であるのに、熊森本部の全国都道府県への電話聞き取りでは、現時点でわかっただけでも、秋田県の470頭を筆頭に、全国で有害捕殺数されたツキノワグマの数は、合計2924頭にものぼっています。この時期、秋の有害捕殺数集計がまだ出ていない県がいくつかありますから、捕殺総数は、まだまだ増えるものと思われます。

 

今年の春、秋田県のネマガリダケ採取現場で起きたクマによる死者4名の事故が、「クマは凶暴、殺すべし」という流れを全国に作ってしまったのでしょうか。

 

<西日本での2016年クマ有害捕殺数>単位:頭

滋賀県0、京都府54、兵庫県29、鳥取県69、岡山県10、

広島県46、島根県94、山口県21

 

今春の秋田の事件の時、クマ研究者を名乗るコメンテーターの人食い熊、殺人熊、凶暴グマなどという言葉を、裏付けも取らずにセンセーショナルに全国に流したマスコミの責任は大きいと思います。これらの報道が、本来の臆病で平和的なクマ像を、すっかりゆがめてしまいました。

 

神のみぞ知るですが、わたしたちは、秋田で今年、人食い熊や殺人熊、凶暴グマが誕生したとはとても思えません。

 

人間が至近距離にいるのに気づき、クマが恐怖のあまり逃げようとして一撃をくらわしたら、人が亡くなったということも考えられるのではないでしょうか。その後に、現れた別グマが、死体を見つけ、森の掟に従って、片付けようとして食べた。こんな推理も成り立つのではないでしょうか。(現地近くで射殺されたメスグマの胃内容はほとんどがタケノコで、少し人肉が入ってたという報道から想像)

 

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シカの死体を食べるクマ

山に放置されたシカの駆除死体のそばに自動撮影カメラを掛けると、クマを初め、イノシシ、キツネ、タヌキ、テンなどいろいろな森の獣、猛禽類、ハチなどの虫たちが次々とやってきて食べ、片付けてしまいました。大昔から連綿と続いてきた森の掟です。

クマは現在、草食動物に近い食性となっていますが、シカなどのように完全な草食動物ではなく、本来は人間と同様、雑食動物です。他の動物の死体はもちろん、川魚などが豊かであった昔は、魚も採って食べていたと思われます。

岡山県、鳥取県、京都府へ 現時点でのクマ狩猟再開検討は余りにも短絡的 

日本に狩猟文化を広めたいと考えている国立大学の研究者グループがあります。自身もハンターなのでしょう。

 

かれらは環境省を動かして、ここ数年来、「すごいアウトドア」という、狩猟推進キャンペーンを全国で繰り広げてきました。しかし、生き物をスポーツやレジャーで殺して楽しもうという文化は、日本人にはなじみません。明治になるまでの1200年間、殺生禁止令だ出続けていた国の国民ですから、無理ないでしょう。

よって、思うようにハンターが増えませんでした。つまり、大多数の民意に反しているのです。

 

数年前、兵庫県庁の出先に行くと、まだ30代と思われる若い男性の鳥獣担当者が出て来て、「私は狩猟学の権威です」と言うので、兵庫県はこのような人を採用し始めたのかと驚きました。

 

熊森本部のある兵庫県の兵庫県立大学には、どういうわけか狩猟派の研究者が次々と送り込まれてきて、県行政と一体となり、マスコミを大動員して、狩猟文化やジビエ料理がどんないいことかのように大々的に宣伝し続けています。(国民洗脳)

 

また、彼らは、野生動物を狩り、その肉で犬や猫のペットフードをつくろうという海外の大きなペットフード会社とつながる動物愛護団体?とも大々的につながっています。(原料がただなので、儲かるかもしれないナ。利権構造が見える?)

 

かれらは、野生動物を論じる時に一番大切な、生息地の自然環境がどうであるかにはあまり関心がないようにみえます。兵庫県のクマ推定生息数をコンピューターで計算して940頭に爆発増加したとはじき出した元兵庫県森林動物研究センターの研究者に、「集落周辺の目撃数や捕獲数だけではなく、奥山を調べましたか」と尋ねると、「調べていません」という答えでした。

 

かれらは、兵庫県のクマたちの本来の生息環境である奥山の自然は大変豊かで、山の中にはクマがいっぱいおり、問題なしとし、今年、兵庫県行政をクマ狩猟再開に導くことに成功しました。そして、かれらは1か月間で140頭のクマを兵庫県で狩猟するというシナリオを描きました。

 

一方、熊森は、クマは大荒廃した奥山から出て来て里に集まっており、山にはほとんどいないと主張しています。何人もの猟師や地元の人達が、同じことを言われています。

 

確かに今、クマは山から出て来て、地元を困らせています。しかし、その現象だけを見て対策を論じるのではなく、なぜ出て来るのか、原因を見極めることが大切です。爆発増加したからなのか、そうだとしたらその原因は?山が荒廃する一方だからか、そうだとしたらその対策は?

原因の特定を間違えれば、打つ手は全部外れてしまいます。原因究明が大切なのです。

 

岡山県、鳥取県、京都府の知事や行政は、今しばらく狩猟再開を検討することをお待ちください。兵庫県クマ狩猟再開結果が12月14日に出ますから、それから検討されても、遅くはありません。

 

自然界はそれ自体が、本来バランスのとれた完結社会です。唯一、自然界からはみだして生きる現代人という動物が、明治期に西洋からもたらされた、スポーツやレジャーで野生動物を殺して楽しむ「狩猟」を今後も認めるのかどうか、国民的議論を大いに高めるべき時だと思います。

 

 

進めます!ヒノキの放置人工林を皮むき間伐して、動物が棲める森づくり 第2回は6月19日(日)

熊森本部は、5月22日(日)、兵庫県三田市における第1回皮むき間伐フェスタを開催しました。参加人数は大人33名、子供9名の総勢42名の参加者で、とても盛り上がりました!

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まずはラジオ体操からスタート!

 

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現地到着。中は、本当に暗いなあ。

 

皮むき間伐開始!

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子どもたちもがんばってくれました。

この時期、ヒノキやスギの皮をむくのは、竹の子の皮をむくように簡単ですが、むいた皮を引きちぎるのは大人でもすごく大変です。

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必死で皮を引きちぎります。

 

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一生懸命♪

 

今回、共催してくださったのは、NPO法人里野山家代表の佐藤ご夫妻です。

奥様が地元の奥様方とお昼ご飯を作ってくださいました。

お昼はロケットストーブで炊いた三田米とおでんなどです。とてもおいしくて疲れも吹っ飛びます。

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佐藤様ご夫妻

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おいしいね。

 

午後からは熊森活動を参加者のみなさんに知ってもらうために、くまもりの紙芝居を実施しました。みなさん真剣に聞いてくださり、涙が出ましたと語る男性もいらっしゃいました。

 

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今回は子供たちも多かったので、森の工作教室も実施。みんな個性的な作品を作ってくれました。

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この日の間伐は、7割間伐に相当します。

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みなさん、ごくろうさまでした。3年後をお楽しみに。

 

次回も参加してくださる方がいます。とてもうれしいです。

次回の皮むき間伐は、6月19日(日)。

今回と同じく、三田市酒井の酒井公民館に9時半集合です。

 

ご参加いただける方は、是非ご連絡ください。

お問い合わせ、お申し込みはくまもり本部まで。

電話番号 0798-22-4190

FAX 0798-22-4196

E-mail contact@kumamori.org

 

皮むき間伐は小学生以上なら誰でもできる森づくり。山にやさしい間伐方法です。

どんどん進めて、国民の力で、日本の山を、下草や広葉樹が生える明るく元気な森に変えていきましょう!

 

 

 

 

3月17日 兵庫県野生動物保護管理運営協議会 クマ爆発増加説に基づき、西日本で先陣を切ってなんと「クマ狩猟再開案」

この日の協議会で、兵庫県行政から「平成28年度兵庫県ツキノワグマ保護計画案」が発表されました。

内容は、予想された通り、「クマが爆発増加し続けており、県内推定生息数が940頭を超えた。環境省は800頭を超えたら狩猟再開としているので、今秋11月15日から1か月間、狩猟者一人当たり1頭までという条件で、クマの狩猟を20年ぶりに再開する」というものでした。

 

ちなみに、兵庫県猟友会は、今回、クマ狩猟再開の申し入れなどしていないばかりか、反対に、捕獲上限総数などもっと規制を強めなければ、クマを捕獲し過ぎてしまうのではないかと心配されていました。

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協議会風景

 

協議会の委員メンバーが推移していく中で、今や最古参となった委員歴15年の熊森会長森山まり子が、直ちに原案反対の意見を述べました。

意見は2分間以内と決まっています。いつものことながら、2分間ではとても反論しきれません。時間が超過して委員長から注意を受けました。

検討会とか協議会とかいっても、結局は資料は行政が用意した原案だけであり、行政の会議は時間厳守ですから、深い検討や協議にはなりません。

まして、野生動物問題を、野生動物を殺さない方法で解決しようと主張している熊森の意見など、この場では異端であり、人間が野生動物を殺すことによって野生動物の生息数を管理していくという時代の流れの中で採用されることなどありません。

「無用の殺生」を忌み嫌うわたしたち大多数の一般国民の感覚からすると、聞くのも堪えがたいつらい内容の会議であり、出席に関しては、毎回誠に気が重くなります。しかし、出席しなければ、行政情報が何も得られないので、自然保護団体としては出席しなければならないのです。

 

<森山委員発言要旨>

「表題はツキノワグマ保護計画ですが、クマからみれば、保護の部分はゼロです。中味は完全に管理(=頭数調整殺害)計画になっています。狩猟再開には絶対反対です。まず、4点述べます。

①兵庫県のクマが爆発増加し続け、940頭を超えたと言われているのは、私たちが知る限りひとりの研究者のMCMCベイズ推定の結果だけであり、他に検証者がいない。熊森は、MCMCベイズ推定で野生動物の生息数を推定できるのか疑問を持っているので、他の研究者や他の方法で推定したクマの推定生息数も教えてほしい。

②原案は、集落周辺のクマ数しか見ておらず、彼らの本来の生息地であった奥山が人間にどのように破壊され放置されているのか全くふれていない。こここそ、行政が取り組まねばならない問題だ。

③どこで狩猟をするのか。集落裏か(集落から200メートル離れておればOKとのこと)。山中か。狩猟が再開されれば、山に潜んでいる残りわずかなクマまでもが、怖がって山から出て来てしまうのではないか。

④とにかく、狩猟再開という前に、クマに関する情報を公開してほしい。熊森が、有害駆除されたクマの雌雄や体重など、どこの県でも出してくださっている情報を、情報公開制度を用いて公開依頼したが、全面拒否された。協議会委員の私にすら、基礎データである情報を公開しないのなら、クマ問題について協議のしようがない。

 

熊森から

毎回の事だが、熊森が意見を言っても取り上げられないので、発言はほぼ無意味である。しかし、言わずにはいられない。

兵庫県で平成26年度に捕殺された大型野生動物数は、ツキノワグマ30頭、シカ45461頭、イノシシ17186 頭、 サル131頭であった。

サルに至っては、豊岡農林管轄の美方地域個体群のサルは平成26年度に7頭が捕殺されたため、もはや美方A群は9頭、美方B群は11頭しかいない。サルについては殺害し過ぎて、他の委員が指摘してくださったが、地域個体群消滅の危機である。サルからすれば、人間は悪魔だろう。人間は、悪魔になってはいけない。

「人間よ、お前、一体何様なんだよ。国土は、地球は、人間のためにだけあるのではないぞ」と、叫びそうになりました。サルを射殺するなんて、人間を殺すのと変わらないと思います。誰がそんなことをしてもいいと認めたのでしょうか。天はきっとお怒りになると思います。

研究者や行政は、野生動物たちの造ってくれる森の恩恵を湧き水という形で受けながら、野生動物たちを害獣扱いしています。本来、心優しい郡部の人達に、環境省方針に従って、野生動物を殺すこと、食べることばかり勧めています。

 

日本本来の、自然や野生生物と共存してきたすばらしい生命尊厳文化が、野生生物を物としか見ない、数字としてしか見ない、西洋の持続不可能な破滅型近代文明にとってかわられてしまおうとしています。ますます危機感が高まりました。

嘆いているだけではだめで、全生物の生命尊厳文明をこの国に取り戻すため、みんなで集まり一大勢力を作りあげ、一般国民が声を上げていかねばならないときです。

熊森は今後、クマ狩猟再開をやめて生息地復元と被害防除で野生動物問題に対応していくよう、多くの県民のみなさんに訴え続けていきます。

みんなに知らせよう!みんなで声を上げよう!    [第3回]街頭キャンペーン(1月22日)

1月22日も若いスタッフたちで、神戸の街の中を歩く多くの人々にくまもりの活動を広報してきました。

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街頭に立つ、本部スタッフ

 

 

<街ゆく人々の反応>

街頭キャンペーンは、14時から17時まで。街を歩く方々が「人里に出てきた野生動物が、殺されてゆく状況に自分も心を痛めている。人間の勝手な都合に振り回されている動物たちをかわいそうに思う」などと、声をかけてきてくださいました。

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街ゆく人に、くまもり活動について話すくまもりスタッフ

街頭キャンペーン活動はまだ3回目ですが、会員になって下さる方も現れました。街頭キャンペーンを通じて、くまもりの活動に共感していただける方が増えていくといいなと思います。

「くまもりは、山に棲む多くの生き物と人間との共存をめざして、奥山に野生動物たちのえさとなる実のなる木を植えるなど日々活動しております!」

街頭キャンペーンでのよびかけ(コール)のワンフレーズです。

多くの人々が声をあげていけば、きっと野生動物も人間も共に安心して暮らしていける社会に変わっていくはずです!!

今後の街頭キャンペーンの日程です。

日にち

2月12日(金)、2月26日(金)

3月25日(金)、3月27日(日)

場所

神戸元町駅南口

時間

14時から17時

街頭キャンペーンを手伝っていただける方は、くまもり本部までご連絡ください。途中参加でも大丈夫です。

みなさまのご参加をお待ちしております!!

くまもり本部連絡先  Tel:090-3288-4190 

Mail:field@kumamori.org

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兵庫県で開かれたシカ問題の地元フォーラムに参加して、熊森が発言

兵庫県は昨年度、45000頭のシカを捕殺したそうです。

それでも、シカが減らないということで、地元環境保全団体の主催でシカをどうやって減らせばいいのかを考える会が、10月25日豊岡市でもたれ、熊森本部から4名が参加しました。

 

記念講演をされた方は企業の社員として利潤追求にあけくれる人生に疑問を感じ、エコで持続可能な仕事をして暮らせないかと故郷に戻り、白炭を焼いて生計を立てようとされている40代後半の方で、共感を覚えました。山の中に動物たちの餌がなくなっていると言われるのを聞いて、いつものことながら、但馬のみなさんの生き物への優しさを感じました。

 

後半は、どうすればもっとシカが殺せるかということで、県や市町の行政、猟友会、市民団体の皆さんが、駆除の規制緩和や財政支援、捕獲事業専門会社の導入などについて発表されました。

 

全員の発表が終わってから質疑の時間があり、熊森スタッフ2人が質問しました。

くま森質問、豊岡市には、田畑ごと金網で囲ってシカ害をなくした集落もある。捕殺にばかり多大な予算をかけないで、防除にもっと予算をかけるべきではないか。

答え:金網の管理が大変。シカの害は田畑だけでなく、森にも及んでいる。

くまもり質問、くくり罠の規制緩和をめざすということだが、国が定めたくくりわな直径12センチ規定は、クマが誤捕獲されないためには必要な規定である。くくり罠の規制をどのように緩和するつもりか。

答え:地面に置くくくり罠は、雪が積もると使えなくなる。規制緩和してもらおうとしているのは、胴体くくり罠だ。餌を探してやってきたシカの首にワイヤーがかかると首がしまる。通り道に垂直にかけるくくり罠の規制緩和を要望している。

答えに対する地元市民の要望:くくり罠は大変危険な猟具だ。住民としては、簡単に規制緩和してもらったらこわい。慎重にやってもらいたい。

 

森山会長が最後に意見

議題がすべて終了してから、それまで議事進行の邪魔をしてはならないと遠慮して発言を控えていた森山会長が意見を述べました。

 

(要旨)地元でシカの被害に苦しんでおられるみなさんにとっては、対症療法として、どうしたらもっとシカを殺せるかが議題になるのだろうと思います。しかし、わたしたちは自然保護団体なので、ちょっと別の角度から意見を述べさせていただきたいと思います。

今、本当に、シカを殺しているだけでいいのでしょうか。

山では昆虫などの生物の大量絶滅が続き、それと同時に山の砂漠化が進行して湧水がどんどん減ってきています。

根治療法として、野生動物たちを本来の生息地に戻してやるべきなのです。

 

自然生態系は非常に複雑で、人間の頭でコントロールできるようなものではありません。みなさんに、シカを殺してシカ数をコントロールせよと指示を出している人たちは、自然界がどういうものなのか、ご存じないのだろうと思います。

 

シカは、そもそも草原の動物です。昭和の初めには草原や湿地など、シカの生息地が500万ヘクタールあったそうです。それを宅地や農地にと、人間がシカから取り上げたのです。シカは生息地を奪われ山奥へと追い込まれました。シカが草原で生活している時は、和芝などの草を食べて暮らしていました。このような草は、シカが食べてもすぐにまた生えてくる上、シカの食害にあっても枯れることがありません。しかし、森林生態系の下草は草の種類が全く別です。シカが食べると消えてしまうのです。

 

シカを絶滅させるつもりなら別ですが、シカも豊かな国土の自然形成に何らかの役割を持って存在しているはずだと考えるなら、シカが草原で暮らせるようにもう一度ある程度の草原を復元して、シカを山から出して本来の生息地である草原に帰してやるべきではないでしょうか。

 

一方、本来奥山が生息地だったクマは、奥山が戦後の国策によりスギやヒノキで埋め尽くされて棲めなくなっています。残された自然林はシカの食害で下草が消え、隠れ場所がありません。夏の食料である昆虫も消えて、クマたちはみんな里に下りてしまっています。奥山に広葉樹林を復元して、1%でも2%でも毎年人工林率を落としていき、本来の住民であるクマを奥山に返してやるべきです。

 

これは、第一に野生動物のためではありますが、コンコンと水の湧き出す水源の森を取り戻すことでもあり、結局は人間のためでもあるのです。

 

(感想)当日参加されておられた地元のみなさんは、環境保全にかかわってこられた方たちだからでしょうか。熊森の主張に同感してくださる方が何名もおられました。これを機会に、新たな地元とつながって行けたらいいなと思いました。

本来は、但馬のみなさんは殺生を嫌い、生き物に優しい心をもっておられるのに、そういう方々に、生き物を殺すことばかり勧めている国に、怒りを覚えました。

はっきり言って国策が失敗して、野生動物も国民もみんな生活できなくなり困っているのです。国を責める気はありませんが、国策の180度方向転換を強く望みます。

野生動物を本来の生息地に返してやりましょう。

 

熊森は、以下、千松氏の発言をうれしく思います。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151024-00065459-hbolz-bus_all

ワイルドライフ「栃木足尾山地 ツキノワグマ復活の森を生き延びろ」再放送

9月21日午前8時よりNHKBSで「栃木 足尾山地 ツキノワグマ 復活の森を生き延びろ」が再放送されます。

先日の放送を観て、よかったという会員からの声が本部に多数寄せられています。

あまりにも素晴らしかったので、DVDに録画をしたものを何度も見ているという声も届いています。

 

以下番組のウェブサイトより

本州最大の陸上動物、ツキノワグマ。険しい地形での追跡が難しいため、直接観察がほとんどできず、多くの謎に包まれている。その生態に迫ろうとする男がい る。動物カメラマン、横田博氏。およそ20年間、クマを見つめ続け、それを膨大な映像に記録してきた。フィールドは、栃木県足尾。かつて鉱毒事件が起き た、日本の公害の原点の地だ。一度破壊し尽くされた足尾の森。生態系の頂点に君臨するクマの存在は、森の復活の証なのだ。

ここまで

 

カメラマンの横田博氏は熊森会員で、栃木県支部の顧問をしてくださっています。

番組を視聴された方は感想を是非本部に寄せください。

NHKワイルドライフのウェブサイトはこちら

http://www.nhk.or.jp/wildlife/program/p207.html

9月7日 本部森林生態学講座 「温暖化による昆虫の消滅が、クマを絶滅させる」(1日目座学) 

平日ではありましたが、兵庫県西宮市で「森林生態学講座」をもちました。

講師は、昆虫の研究者です。

参加者は、大学生からリタイア組まで計18名。

熊本県の法人会員さん3名も参加されました。みんな熱心にメモを取っておられました。

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2002年に、日本の森で、大異変が起きました。

2002年の冬の気温は、例年と比べてかなり高めで、京都市での月平均気温は1月5.7℃、2月6.1℃、3月10.3℃でした。

ちなみに前年度は、1月3.9℃、2月5.3℃、3月8.6℃でした。

2002年は雪も少なくて、2月の芦生原生林の積雪は10センチしかありませんでした。

 

この年、葉を食べる多くの昆虫が、森から消えました。絶滅したのです。原因は、植物の春の芽吹き時期と昆虫の産卵との時期のずれが起きたことです。

ふつう、卵からかえったいわゆる毛虫は、柔らかい葉しか食べられません。柔らかい葉にありつけなかった毛虫は生き残れません。

毛虫(=蝶や蛾の幼虫)がいなくなると、これらを餌としている、アシナガバチやスズメバチ、小鳥たちのヒナも生きられなくなりました。

沈黙の春です。

 

クマの春から夏にかけての食料は昆虫です。ツキノワグマの舌が異様に長いのは、蟻やハチを食べるためです。

以前はこの時期に拾ったクマの糞の中には、昆虫がいっぱい入っていましたが、最近はもうそのような糞を見かけなくなりました。

いかに山から昆虫が消えたかです。

最近、クマは、6月ごろから、もう食料を求めて、里に出てきます。

その背景にはこの時期の餌だった昆虫の大量絶滅があります。

 

1997年に、気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3、京都会議 )で、地球温暖化を早く止めないと、2050年までに地球上の30%の昆虫が絶滅するという警告が発せられました。

 

人類が、急激な温暖化を何とかして食い止めねばならないということが、この日の結論でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

最近の目に余る「狩りガール」と「ジビエ料理」報道の危険性

昔から、様々な広告塔に若い女性が使われてきました。いいことに使われる場合もあるし、間違ったことに使われる場合もあります。

若い女性は、自分が広告塔になる前に、社会に大きな影響を与えることになるのですから、本当にその広告塔に自分がなって社会に責任が取れるのかどうか、深く考えてから行動してほしいです。

 

今、国は、増大する鳥獣被害を訴える地元に対して、銃や罠で野生鳥獣を捕殺する人を増やし、そのような人達に野生鳥獣を殺させればいいという政策を立てています。

最近のマスコミは、権力べったりですから、このような国の政策はテレビや新聞で連日無批判にジャンジャン流されます。よほど気をつけていないと、私たち国民はすぐに洗脳されてしまいます。

一般的に、誰しも人間は動物など殺したくありませんから、おだてて他の人に殺させようという魂胆が見受けられます。

 

もともと自然界は絶妙のバランスの上に成り立っています。戦後の人間による大自然破壊により、動物たちは本来の生息地を失って苦しみ、大混乱をきたしています。人間の自然破壊による第一次被害者が野生鳥獣であり、生きられなくなって人間のところに出てきた野生鳥獣によって被害を受けるようになった地元は第二次被害者です。生息地の復元など一切してやらず、第二次被害者に第一次被害者を殺させて終ろうとしているのが、今の国の政策だと思います。まさに弱い者いじめです。

 

祖先が築いてきたのは、全ての生き物の命を尊厳する文明でした。猟友会員の中にも、そのような文明を受け継いでいる人たちがいて、わたしたちと意気投合しています。生き物の命を奪うということは大変なことで、環境省がすすめている「すごいアウトドア」のように、遊びや流行でやっていいものではありません。

 

余りにも今の「狩りガール」「ジビエ料理」報道が、生き物たちの命を軽く扱い過ぎており、私たちは非常に不愉快で傷つくとともに、動物だけではなく人間社会にとっても危険な徴候であると感じています。

 

 

豊能グマ、元気です & 獣舎建設進捗状況

2月の6日のご報告

日光を浴びて、大好きなイチゴをいただく豊能グマ。至福の時間です。

それにしても、たくさん藁を入れてもらっていますね。足が埋まっています。

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2月13日のご報告

山口県支部のみなさんから豊能のクマさん支援として、藁より水切れがいいというカヤや、果物などが、どっさり本部に届けられました。みなさん、ありがとうございます。

この日はこれらを持ってお世話に行きました。残念ながら、豊能グマは、ミカンやサツマイモ、ギンナンなどには、見向きもしませんでした。食べたことがない物は食べないのかもしれません。リンゴやクルミ等、いつも与えているものを食べました。

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カヤを檻に入れてもらう

 

2月20日のご報告

おなかもすいていないし、のども渇いていないようでした。きれいなお水を入れてやっても飲みませんでした。

リンゴとキウイを少し食べると、後は、檻の中ではしゃいでいました。

ヒノキの間伐材の輪切りはお気に入りで、うれしそうに齧ります。齧りきるとなくなることを覚えたのでしょうか。このごろは、いったんかみ砕いたかけらを拾って、さらに細かくかみ砕くようになりました。ときにはかじり甲斐のないようなほんとうに小さなかけらまで拾い上げて口に運ぶこともあります。退屈しのぎでしょうが、檻の中では、これしかすることがありません。

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ヒノキ間伐材の輪切り齧りに夢中の豊能グマ

 

ひとしきり遊び終えると、甘い干し柿の差し入れをぱくぱく食べました。殻付きクルミもあのかたい殻をパキッとよい音をたててかじります。ただ、かじるだけで、 あまり実を食べていないように見えます。おなかがすいていないのかもしれません。

 

3つあるステンレス製の水入れパッドが、2つしか見当たりません。1つは藁の中に入ってしまっているのだと思います。探しても見つかりませんでした。

 

お掃除の最後に、水入れバットをきれいに洗って底面にマグネットシートを両面テープで貼り付け、床に固定して水を張ったところ、ひとつのバットはさっそく軽々とクマにひっくり返されてしまいました。バットを置き直してもう一度水を張って帰りました。後で飲んでいるかな。

 

山口県支部差し入れのカヤ(茅)は、クマさんにとっては、ワラより馴染みのある植物だろうと思われましたが、クマさんは、ワラもカヤも区別せず同じように利用しているようでした。

 

 

●獣舎建設がどのくらい進んでいるか、建設現場を見に行ってきました。3月末には完成します。

 

 

くま保護基金は、現在600万円を超えたところです。みなさん本当にありがとうございます。

今回は、1500万円をめどに基金を集めています。

クマの場合は、よほど頑丈な獣舎でなければ飼育許可が出ないため、クマの獣舎を造るには、想像を超えた驚くほどのお金がかかります。

まだの方で、余裕のある方は、どうぞご寄付のほどをよろしくお願いします。

 

熊森は、このクマを飼うことでクマへの理解が広がり、クマの保全、クマの棲む森の保全・復元・再生が進むことを願っています。

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