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カテゴリー「青森県」の記事一覧

全ての命を大切に クマによる八甲田タケノコ採り女性死亡事故の終え方提案

6月25日朝、青森市郊外にある八甲田山地獄沼周辺(十和田八幡平国立公園特別保護区内)で、タケノコ(ネマガリダケ)採りをしていたむつ市の80代女性がクマに襲われ意識不明の重体となり、市内の病院で死亡が確認されたということです。死因は、多発性外傷ということです。
お亡くなりになられた方のご冥福をお祈り申し上げます。

 

起きてしまったことはもうどうしようもないのですが、問題は、この後どうするかです。

 

現地は国立公園の特別保護区であり、自然公園法によりすべての動植物の捕獲採集が禁止されている場所です。
もちろんタケノコ(ネマガリダケ)の採集も禁止されています。ここは野生動物たちの国なのです。

 

6月26日、西秀記青森市長は、(権限を持つ林野庁に)入山規制を要請したということで、妥当だと思います。

 

6月27 日、県や市は登山道を当分の間、閉鎖することにしたそうです。これも妥当だと思います。

 

 

 

 

 

NHK青森より

 

同時に、7月1日から現場に檻を設置してクマを捕獲することになったそうです。

ちょっと待ってください。これは問題です。
びっくりして行政に電話しました。

 

熊森「罠には誘引剤を入れるのでクマはかかるでしょうが、かかったクマが今回の死亡事故と関係があるクマかどうか、どうやって判定するのですか?現場に残されていたクマの毛と同じかどうかDNA鑑定でもするのですか?」

 

行政「そんなこと全く考えていません。別のクマがかかるかもしれませんが、クマが増えているので、別にいいんです」

 

熊森「クマが増えているって言われますが、青森県は去年生息推定数の53%のクマを有害駆除されていますよ。クマが増えたなどあり得ません」

 

行政「クマを駆除してくれという声がたくさん入っているんですよ。忙しいのでこれで。」

 

熊森から

早速、青森県知事と青森市市長に、冤罪グマを死刑にするようなことは、人間社会のためにも良くないという要望書を入れたいと思います。どちらも素晴らしい首長さんですから、わかっていただけるのではと期待します。

こんなことを認めていたら、いずれ人間社会も何らかの事件が起きたら、冤罪でもいいから誰かを死刑にしてしまえとなっていくと思います。

そんな恐ろしい社会はいやです。

クマの国に人間が入っていって、クマたちの大切な食料を取っていた時に起きた事故です。
人間もびっくりしたでしょうが、クマもびっくりして前足で人間をはたいたんだと思います。

クマはその場に10分間ほどいたということです。
クマは倒れた人間がどうなってしまったのか心配になって見ていたのかもしれません。
殺して食べてやろうなどという気はなかったと思います。
クマが食べたいのは、ネマガリタケなのです。

 

罠かけは意味ないでしょう。
どうしても掛けるなら、DNA鑑定して、無関係なクマなら放獣してください。
人身事故、まして死亡事故は痛ましいですが、あくまで事故なのです。
クマの国で起きた事故に対して、無関係なクマまで捕殺するなら、それは八つ当たりであり、正しい人の道ではないと思います。
行政の皆さんが責任を感じて何か行動をと思われるお気持ちはわかりますが、クマの国に罠を掛けて無関係なクマを殺すのはおかしいです。今少し冷静になっていただきたいです。
熊森は、全ての命が大切にされる社会、殺さなくてもいい命は殺さない社会を望みます。

祝 青森八甲田ブナ林 ユーラスエナジーHDの風力発電開発から守れた

以下は、2023年10/10(火)青森放送などより

 

青森市や平内町など6つの市と町にまたがる八甲田周辺の山間部に最大71基の風車を建設する「(仮称)みちのく風力発電事業」が白紙撤回されました。

八甲田山系のブナ林

 

宮下知事をはじめ計画地域が含まれる6つの自治体すべてが景観や水資源への影響が懸念されるとして反対を表明していました。

事業者のユーラスエナジーホールディングスは「地域の皆様や各自治体からのご意見も含めて総合的に検討した結果このまま計画を推進していくことは適切ではないと判断した」として10日、計画の白紙撤回を発表しました。

 

宮下知事

「県民の皆様との約束が果たせてよかった。一方で、今回の事業が我々に投げかけた自然と再生エネルギーの共生という課題はひじょうに大きい」

 

青森市 西秀記 市長
「行動の結果であるということで非常にうれしく思っているところです」

 

七戸町 小又勉 町長
「今回の計画は我々にしてみれば無謀だと言わざるを得ません 。よかったと安心しています。」

 

PROTECT  HAKKODA  浜部信彦 共同代表
「やったぞっていう、守れたぞっていうのが、一番ですよね 。こんな話していると涙が出てきちゃって。よかったです本当に」

 

木村淳司青森市議 (元林野庁・青森県庁職員 愛する八甲田を風発開発から守るために公務員の職を辞して市議になった青年)

皆様の熱い思いが行政や事業者を動かしたと思っています。これからも、市民の声で地域や日本を良い方向に変えていきましょう!

 

ユーラスエナジーHD(東京)

地域の皆様や各自治体からのご意見も含めて総合的に検討した結果このまま計画を推進していくことは適切ではないと判断した。県が示した<自然環境と再生可能エネルギーとの共生構想>も踏まえ、引き続き青森県内での風力発電の推進を通じて再生可能エネルギーの普及や拡大をめざす。(熊森:まだやるの?)

 

熊森から

今や多くの再生可能エネルギーは自然エネルギーを得るのが目的ではなく、利権と不正を生む巨大ビジネスです。

八甲田の森が守られたことにより、クマをはじめとする多くの生き物たちが生き残れることになりました。

これによって人間の生活も守られます。

八甲田の2名のガイドが風発から八甲田の森を守ろうと全人生をかけて立ち上がった反対運動が大きく広がり、本日の朗報となりました。

ガイドの方に、おめでとう!八甲田を守ったねと電話すると、風発を止めることができたとまだ信じられなくてと、電話口で泣いておられました。

八甲田の森を開発から守ってくださった全ての方に、熊森はお礼申し上げます。

宮下知事の力も大きかったです。

八甲田に引き続き、森林破壊型再エネを国民の力で止めていきましょう。(本当は、林野庁などの省庁や地元行政が止めてほしい)

八甲田みちのく風力発電、青森6市町全首長の白紙撤回要請文提出、ユーラスの返答は計画見直し

以下、青森テレビ2023,8,16より

八甲田周辺などで建設が計画されている風力発電事業について、(地元となる)青森県内6市町が8月16日、事業者へ白紙撤回を求める意見書を提出しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユーラス側は現在、当初計画より風車数を半減させて計画中

 

意見書を提出したのは八甲田周辺にある青森市や十和田市、七戸町など6市町です。16日は各自治体を代表して、青森市の西秀記市長が(東京の本社まで出かけ)、ユーラスエナジーホールディングスの諏訪部哲也社長へ仮称・みちのく風力発電事業の白紙撤回を求めました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全市町の総意は風発白紙撤回です

 

※青森市 西秀記 市長
「6つの市町の総意です。なにとぞ宜しくお願い致します」

 

ユーラスエナジーは3月から住民説明会を開き事業への理解を求めてきましたが、参加者からは八甲田からの水が流れ込む陸奥湾の生態系への影響が懸念されるとして事業の白紙撤回を求める声が相次いでいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

民意は白紙撤回  2023年3月の説明会に押し寄せた市民
熊森青森県支部も反対発言

 

※説明会の参加者は
「事業ありきで進んでいることが信じられなくて、とにかくやめていただきたい」
「青い森・青い海が売りのポイントだと思います。漁業の問題にしても打撃を与えると思います。ぜひやめていただきたい」

こうしたなか、今年6月に宮下宗一郎知事と青森市の西秀記市長がともに仮称・みちのく風力発電事業の白紙撤回を公約に掲げ初当選しました。そして16日、西市長は関係市町村の総意として事業の見直しを求めました。

 

ユーラスエナジーは事業を実施する前提条件として、「地元首長の了承」が必要としています。

※ユーラスエナジーホールディングス 諏訪部哲也 社長
「内容をですね、一つ精査させていただき、それに必要な調査を今後させていただいて、その結果をもって、当社の計画を見直し、その後見直し計画について改めて説明していただくさせていただくと、そういった誠意を持った説明をさせていただきたい」

今後はこれまでに住民説明会であがった意見などをもとに風車の建設に伴う景観や水質への影響を調査していて、その結果を踏まえ事業計画の見直しをして公表したいとしています。

 

熊森から

「Protect hakkoda 八甲田の自然を後世に~」さんを筆頭に、青森市木村淳司市議など、青森のみなさん、よくぞここまで反対の声を大きくしてくださいました。

 

再エネ開発されそうになっていた青森県奥羽山脈の国有林に住むクマや猛禽類をはじめとする全生物を代弁して、熊森は心からお礼申しあげます。もう少しで彼らは生息地を失うところでした。

 

また、水源の森や川、青い海を守るため等々で、次世代のためにも粘り強く風発反対運動を展開されてきた青森のすべての皆さんに、大きな拍手をお送りしたいです。

 

みなさん、すごいです。

 

一方、これだけ地元住民が反対しても、再エネ事業者は事業をあきらめない。国民の再エネ賦課金に支えられたFIT制度が、いかにぼろ儲けできる制度であるかを示しています。

 

国は、良かれと思って作った制度でも、デメリットが大きいことがわかったら、見直すべきでしょう。

 

これだけ地元に迷惑をかけながら、ユーラス側は事業を縮小してでも、まだ実施しようとしています。

心底、地元住民や首長を馬鹿にしていると思いました。

 

全首長が申し入れたのは、白紙撤回要請なのです。

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