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とよ君 絶対安静の効果あらわれる?

みなさまこんにちは。

9月12日~14日までインターンシップをしております、S田です。

13日はクマのとよ君のお世話に初めて同行しました。

とよ君の近況報告に加えて、私の感じたこともお伝えできたらと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高代寺に到着するとさっそく、とよ君の獣舎の方から「ガタンッ(ごはんちょうだい!)」と物音がしました。

まず初めての顔合わせということで、人除け柵の内側に入って寝室の横へ行きました。しゃがんで挨拶すると、とよ君と一瞬目が合いました。良い目をした賢そうなクマだなと思いました。とよ君のほうはというと、「さ、ごはん ごはん」という感じで、少し足を引きずりながら寝室に入っていきました。長い食事制限に加えて、狭いスペースから出られないストレスがそろそろ限界なのでしょうか。何度もごはんを催促します。

 

バルコニーの様子は、敷いてある合板の上や、水入れの中にフンがたくさんありました。合板をガリガリかじっていたようで、木の屑も散らばっていました。獣舎の様子を一通り観察してから、職員の方がごはんを用意しました。

 

現在、とよ君は投薬はせず、運動制限をしている状況です。

すでに、とよ君の行動を寝室とバルコニーに限って1ヶ月以上が経過しています。

今日のとよ君は、病状がひどかった時を見ていない私には、少し後ろ足は引きずってはいるものの元気そうに見えました。一時は、腰が立たないので前足でからだを支えてズリズリ引きずりながら移動していたという話を聞いて、今のとよ君とのギャップに少し驚きました。

 

ただ、投薬や運動制限によって劇的に良くなったわけではありません。足の調子が良い日と悪い日があり、まだまだ病状は安定していないとのことです。

 

頻繁に会っていないと、とよ君のシグナルにも、からだの小さな変化にも気が付くことができないのだということを感じました。

そして、見るべきポイントをしっかり把握し、継続的に観察しているお世話隊のみなさんが、本当に貴重な存在であるということがわかりました。

 

その後 獣舎の掃除をして、何度かに分けてカキやリンゴを与えてお世話は終了しました。

 

とよくん、また会う日まで。

 

今年も冬ごもり用のドングリ集めをします。

アベマキ、クヌギなど本部までお送りください。

とよのその後

「とよ君のその後がブログに出ませんが、大丈夫ですか。」

福岡県の40才代の女性から、8月23日、熊森本部に電話が入りました。

この方は動物が大好きで、会員ではありませんが、熊森のブログをずっと愛読されているのだそうです。

毎日のさまざまなくまもり活動にてんてこ舞いで、とよ君の続報を出せていませんでした。すみません。

以下、急遽、報告させていただきます。

 

とよは、8月14日に突然四足で立ち上がって2~3歩あるいてから、良くもならず悪くもならず、同じような状況が続いています。

表情は、毎日とても穏やかですので、不快感はないはずです。食欲は旺盛で、排泄も順調です。

 

 

華々しい回復はまだ見られませんが、私たちとしては、四足で立てるようになったこと自体が奇跡で、神様に感謝したい気持ちです。

 

毎日、本部職員とお世話隊が、お世話に通っています。

とよは、バルコニーの一番端でウンチをするので、まずは、バルコニーのお掃除からです。

 

バルコニーの床洗い

 

元気になってきたとよは、安静保持用バルコニーから出ようとしたのか、鉄格子を曲げていました。

修理してくれている青年は、小学校2年生の時から熊森会員として活動し続けてくれているS君です。とよが心配で、仕事を休んで世話に来てくれる時もあります。

 

バルコニーの金網の補強作業

 

昨年度とよは、7月末から冬ごもり用の食い込み期に入りました。

足?背中?の痛みが取れた今、たくさん食べたいはずです。餌を欲しがってか、8月24日に、とよは「こっこっこっ」と、鳴きました。みんな、クマが鳴くのを初めて聞いたので、びっくりしました。しかし、とよの足のためを思うと、あまり太らせてはいけません。お世話隊は心を鬼にして、給餌量を、例年の3分の2程度に減らしています。クマフードも、今は1日50グラムしか与えていません。

 

今日はどれくらい餌を与えようかと、みんなで話し合うお世話隊

 

お世話記録は毎日細かく書いて、明日のお世話隊にバトンタッチします。

飼育記録

 

いっぱい食べて太っていたとよですが、減量に成功してお腹周りもすっきりとスマートになりました。獣舎内では四足で立っています。

給餌穴から顔を突き出して、もっと欲しいと餌をねだるとよ2019.8.23

 

寝室のお掃除が終わるまで、バルコニーで待っているとよ

 

お医者様は、「ここまで良化したのはとても良い兆候です。長い経過を経て元通りになっていくことも考えられます」と、励ましてくださっています。

冬ごもり前の食い込み期に食い込みが出来なかったクマは、冬眠中に死ぬと聞いています。足の負担を思うと、今、とよを太らせてはなりません。

しかし、冬ごもりのことを思うと、今、食べさせなければなりません。どうすべきか、悩ましい限りです。獣医さんに近々相談してみます。

 

とにかく、私たちは愛情100%で、連日とよに接しています。みなさん応援してください。(完)


			

速報:とよが四足で立ち上がり、少し歩きました!

西日本は台風接近で大変です。こんな中、申し訳ございませんが、とよの病状を心配してくださっている全国のとよファンのみなさまに、速報ニュースを流させてください。

 

本日8月14日、とよが四足で立ち上がり、少し歩いたのです!

こんなことってあるのでしょうか。

動画をお見せできなくて残念ですが、以下、その時の写真です。

 

四足で歩くとよ 8月14日

 

とよのこんな姿を見たのは1か月ぶり。最初は目を疑いました。

何かのまちがい、ぬか喜びの可能性がありますが、とにかく事実につき、みなさんにお知らせします。

今回きりかもしれませんが、喜んでください。

 

とよは、8月7日から1週間ステロイド剤を投与してみたものの、後肢の改善は全くなく、昨日8月13日、ステロイド剤の投与を打ち切ったところです。

 

安静にするため、このところ、とよを閉じ込めております。

イライラするのか不安なのか、せっかく作ってやったバルコニーを、とよは毎日、壊してしまいます。

熊森職員とお世話隊は、毎日床板を買いに出かけて、修理に追われてきました。

とよにかじられたバルコニーの床

 

以前、とよが囚われの身であった時、気分転換のために与えていた樹木スライスを思い出しました。

とよはこの板を、毎日、粉々になるまで齧り続けて精神を保っていたのです。

チェンソーを使える会員のボランティアさんにお願いしたところ、すぐに昨日、たくさんのスライスを作って持ってきてくださいました。

 

幹のスライスの匂いを嗅ぐとよ

 

また、本部が熊本県の上田支部長に、投薬がスムーズにいくように蜂蜜を頼んでいたところ、こちらのほうも昨日、重くて持てないほど大量の蜂の巣を送ってきてくださいました。

 

お盆返上で連日出動の熊森職員やお世話隊のみなさんと言い、ほんとうにみなさん、ありがとうございます。

 

おかげて本日獣舎に出向くと、バルコニーの床は初めて無事でした。

代わりに、樹木幹のスライスは、見事に粉々になっていました。

 

もう一生、とよは下半身マヒで生きるしかないと誰しもが思い、身体障碍グマのための獣舎改築を考えていた私たちの前で、本日、バルコニーに出ていたとよがゆっくり立ち上がり、四足で歩いて獣舎に入って行ったのです。

 

今回限りかもしれませんが、みなさん、一緒に喜びあいましょう。

今飲ませている薬は、抗生物質と胃の保護剤だけです。

とりあえずのお知らせでした。

 

台風直撃下の皆さん、お気を付けて下さい。

本部はこの後、台風にみまわれます。

とよの治療経過を報告

7月16日、大好きなブドウも大好きな山菜のミズも食べず、立てなくなっているとよを発見。犬のような格好で寝ていた。お腹が激しくけいれんしていた。尋常ではない。

 

とよを診に来てくれる獣医さんを必死に探し続けたけれど、なかなか見つからなかった話など、この後のことは、8月3日のブログに書きました。

とよは、寝室に寝たきりで4日間出て来ず、与えたものも食べようとしませんでした。

びっくりしたのは、後肢2本が動かなくなって、アザラシやトドのように、後肢を引きずって歩きだした姿です。

この歩き方は骨折ではなく、椎間板ヘルニアかなんかで脊髄が何らかの炎症を起こしている可能性があるというのが、獣医さんたちの一致した見解でした。

とにかく炎症を抑えて、痛みを取ってやらねばなりません。

 

第1週抗炎症剤投薬開始 

抗炎症剤プレビコックス1日1回2錠+胃保護アルジオキサ(粉末)1日2回

7月25日(木)~7月31日(水)

投薬2時間後、寝室から出て来て排泄し、プールに入った。

抗炎症剤が効いて痛みが取れたのかもしれない。

〇旺盛な食欲が戻る。排泄も順調。

〇表情が穏やかになり、くつろいだ感じになる。

 

痛みが消えたのか、くつろいだ表情に

おぼれ死なないように水位を下げたプールに入る、とよ

 

×後肢の足の甲を付けて(脊髄損傷サイン?)、前足2本の力だけで歩く。

 

第2週抗炎症剤投薬続行 

抗炎症剤プレビコックス227を1日2錠+胃保護サイトテック朝夕1錠ずつ

8月1日(木)~8月6日(火)

〇旺盛な食欲。排泄も順調。

以前のようにペロリと平らげるようになった

 

〇引き続き、表情は穏やか、くつろいだ感じ。

×後肢の動きが、ますます悪化してきた。

 

ここで、室谷会長以下本部スタッフたちは、獣医師から詳しい説明を受けた。

脊椎骨、椎間板、脊髄、神経のモデル

 

後肢2本が動かなくなったのは、脊髄に腫瘍ができたか、はみ出した椎間板などが脊髄を圧迫して脊髄に炎症が起きているから。

 

犬なら、採血して白血球が正常である(=菌に冒されていない)ことを確かめ、ステロイド剤を投与する。菌に冒されていた場合、ステロイド剤投与で菌が活性化するため良くない。また、ステロイド剤は副作用があるため長期間投与すべきではない。

治る場合は3日間で劇的に回復する。

治療期間中は、脊髄を刺激しないよう、出来るだけ背骨を動かさないように安静にする必要あり。

上下運動が一番脊髄に負担をかけて炎症を拡大させるため、プールに出入りするのは厳禁。

 

3日間で治らなければ、犬ならレントゲンではなくMRIで炎症部位を調べ、即手術すれば治る。

しかし、クマにはクマ用MRIなどないので、手術不可能。

2本の後肢とお尻を引きずって歩いている間に、やがて皮膚が擦り切れ、感染症を起こして死亡する。

 

第3週最後の賭け:ステロイド剤投与

 

寝室とバルコニーにとよを閉じ込め安静とし、8月7日~8月9日まで3日間、ステロイド剤と胃の保護剤を投与。

キウイにステロイド剤などを埋め込む

 

大好きなキウイに14錠のステロイド剤を埋め込んで与えると、一気にとよが丸飲みしてくれ、投薬完了。

引き続き、〇食欲排泄、

しかし、×後肢の改善兆候なし。

 

8月10日~8月12日あと3日間、ステロイド剤と胃の保護剤投与延長、及び、いちかばちかで抗生物質を投与。

〇食欲排泄、

△狭い場所に閉じ込められたり、暑いのに好きなプールにも入れないことによるのか、とよはイライラしてきたもよう。

以前、誤捕獲されて狭い檻に入れられていた時に、不安解消のためか毎日していた木齧りを再開し始めた。

 

8月11日、一瞬だが、右足を踏ん張って、お尻を持ち上げた。

お尻を持ち上げられるようになれば、生き延びられるのだが・・・

(8月11日記)

 

とよを愛してくださる皆様に、治療過程を公開することにしました。

どこまでも希望を捨てずに、とよを見守ってやりたいと思っています。

もし、椎間板ヘルニアなら、人間はもちろん、犬や猫なら治せる病気のようです。

日本には野生動物病院がないため、クマを連れて行くところがなく、残念です。

 

病状深刻につき、安静中の「とよ」

多くのみなさんに愛されている「とよ」は、現在、病状が深刻です。

体をできるだけ動かせないようにと獣医さんに言われており、安静が必要な状態です。

といって、とよに動かないように伝える手段がありません。

放っておくと、プールが大好きなとよは、プールに入ってしまいます。

 

そこで、8月7日、本部職員とお世話隊メンバーで、とよが寝室から少ししか出られないように、寝室前にバルコニーを造って閉じ込めようと突貫工事を行うことになりました。

バルコニー部分を設けようと思ったのは、とよが糞尿は寝室外でする習慣があるので、排泄時はバルコニーに出てきてトイレを済ませられるようにとの配慮からです。

もう最近は毎日の日課になってしまいましたが、この日も、本部職員は朝9時に高代寺に向けて、本部事務所を出発。

 

獣舎に到着すると、プールに入ってはいけないと獣医さんに言われているのに、やっぱりとよはプールに入っていました。

背中にはこのプールに住みついているカエル君が乗っかっていました。

プールに入って気持ちよさそうにしているとよ まつ毛が長いです。

 

餌を見せると、プールから上がろうとしました。しかし後肢が動かないため、なかなか上がれません。

前足の力だけで動いているとよ

 

この日は夜9時までかかって、みんなでバルコニーを造りました。電気をつけながらの作業です。

ついに完成したバルコニー 外は真っ暗

 

翌朝8月8日に行ってびっくりしました。バルコニーから出ようとして、とよが暴れたみたいです。床材を持ち上げてバルコニーの入り口に立てかけており、これでは、バルコニーにも出られません。あわててみんなでとよにつぶされないよう、バルコニーの補強工事を施しました。

 

ところが、次の日8月9日の朝行くと、またまた、とよがバルコニーの木の床を持ち上げて噛んで壊していました。

 

みんなで今度こそとよにつぶされないようにと、補強工事をさらに追加しました。

バルコニーに出られるようにしてやると、とよはあわててバルコニーに出てきて、2回分の多量ウンチをしました。きっと、寝室でしたくないと、がまんしていたのだと思います。

 

次の日8月10日の朝行くと、やれやれ、バルコニーはやっと無事です。

賢いとよは、学習したのだと思います。

 

バルコニーに顔出ししたとよ

 

獣舎がある場所は山の上ですから、夜は涼しくなりますが、日中はさすがに暑いです。

お世話隊の皆さんが、扇風機や冷風機を獣舎に持ち込んで、寝室とバルコニーに閉じ込められたとよが熱中症にならないように、日中は寝室内に風を送り続けてくださっています。

寝室前に、扇風機や冷風機の持ち込み

 

食べものも至れり尽くせりで、人間でも食べられないいい物を与えています。

寝室内で食事するとよ(食欲は旺盛)

 

本部スタッフとお世話隊は、毎日高代寺に詰めており、日中ずっと、とよの見守りを続けています。

住職さんたちも毎日のぞいてくださっています。

 

ボランティアさんの中には、仕事を休んでまで駆けつけてくださる方々もおられ、みんなとよが心配で、とよの回復を祈り、連日涙ぐましい努力を続けているところです。

一体、あの元気すぎるほど元気だったとよの身に何が起きたのでしょうか。

 

次ページに、経過を報告させていただきます。

 

どうした?!「とよ」

大阪府高代寺で保護飼育されてきたツキノワグマの「とよ」9才。

元野生グマで、最初は人間をえらく恐れていましたが、今では良くなついています。

元気に走り回わる愛らしい姿は、熊森の希望でした。

 

7月13日、お世話隊や副住職さんが、とよの異変に気づきました。

食欲不振。あんなに好きだったブドウも食べず寝ています。

風邪かなと思っていたら、7月16日、後肢が2本とも動かなくなっていることが判明したのです。

「とよ」は犬のように横になったまま、寝たきりになってしまいました。

 

何の病気?!。

みんな、もう真っ青です。全く原因がわかりません。高い所から落ちて骨折か?

大雨の中、会員の獣医さんに診に来てもらいました。

骨折ではない。血栓か椎間板ヘルニアが疑われるが、外からではわからないとのこと。

「とよ」は、寝室に寝たままで、4日間出てきませんでした。

もうだめ。

マジックハンドを使ってサクランボを口の前に差し出すと、1粒ずつなら食べることが分かりました。

とにかくサクランボで命を繋いでもらおうと、どんどん買ってきて与えました。

なんと、「とよ」は、この日、サクランボを15パック平らげました。

次々と「とよ」の口の前にサクランボを差し出すお世話隊の方は、最後、腕が動かなくなるまでがんばったそうです。

 

2本の前足だけで移動する「とよ」

 

本部は森山名誉会長を中心に必死で、クマにくわしい獣医さんを探し回りました。

和歌山県の北野支部長や室谷会長も、つてを頼って獣医さんを探しました。

動物園の獣医さんには、すべて断られました。

やっとのことで獣医さんを見つけて、「とよ」の動画をいくつか送って見てもらったり、現地に来てもらったりしました。

骨折ではないが、ヒビによる神経炎かもしれない。左足の甲を下にして足をひきづっているのは、脊髄損傷のサイン・・・。

いろんな診立てがありましたが、レントゲンを撮らないとわかりません。

痛みがひどいと食欲も出ないということで、とりあえず、痛みどめの抗炎症剤と胃の保護剤を飲ませることになりました。

 

おかげさまで、服薬によって痛みが抑えられたのか、「とよ」の食欲は戻ったのですが、まだ後肢が不自由なままです。

お世話隊を中心にお寺や熊森本部職員も入って、連日、お世話や見守りをしていますが、現在、完治のめどが立っていません。

若いクマなので、こんなことになろうとは夢にも思いませんでした。

 

とりあえず、みなさんに、「とよ」の現状をお知らせしておきます。

トヨくんに会いに行きました

はじめまして、私は、7月22日から8月4日まで、熊森協会でインターンシップさせて頂いている学生です。

 

私は動物が守りたくて、保護関係の仕事に就きたいと思いました。

自分なりに動物を守るにはどうすればいいのか考えた結果、環境を守ればその環境に生息している動物は悠々自適に過ごせるのではないかという単純な考えから始まりました。

今回初めて、動物保護関係の団体でインターンシップをすることができました。

経験を積んでいき、今後につながるようにしたいと思います。

 

7月22日に熊森協会が保護したクマ――トヨくんのお世話に行きました。

その時は雰囲気的に少しやせていて、構わないでほしいように見えました。

目線もずっと別のところを見ていて、たまにチラッとこちらを見るぐらいで、私に興味を持ってはくれなかったです。

前日の餌も手付かずで、ビタミン剤を入れたソーセージも少しいじったぐらいで、減ってはいませんでした。

 

職員さんもボランティアさんも、とても心配していて、食事を取らないことで栄養が足りなくなり、ますます衰弱しかねないので、何とか食事を摂ってほしく、トヨくんの好物を色々用意してマジックハンドで口元まで運んでみたり、親しい人が名前を呼んでみたり、色々な方法を試してみました。それでも食べなく、少し鼻を鳴らしてそっぽを向いてしまいました。

 

職員さんとボランティアさんも何とか元気にならないか相談したり、トヨくんを見てくれる獣医さんを探したり、お世話をするため毎日のように訪れるほど皆さんは心配でいっぱいでした。

寝室に引きこもったままのトヨ

 

ボランティアさんが用意してくださったものの中で、犬猫用のドライフードを与えてみたら、少しクンクンと匂いをかいだらパクパク食べ始めました、フードの量は少ないがきちんと栄養とカロリーが凝縮しており、活動や生きるために必要なものが詰まっているので、ちゃんと食べてくれて皆さんホッとしていました。

 

25日、また職員さんとトヨくんを訪れました。初めての時と打って変わって、色々食べていました。大きなマスカットを美味しそうに食べていたり、ボランティアさんが採ってくれた山菜をもぐもぐ食べていたり、終わっても口をこっちに向けもっと頂戴とねだっているように見えました。とてもではないですが、元気そうで何よりです。

飲んだヤギミルクが付いて、鼻が白くなっているトヨ

 

そんなトヨくんのために、ボランティアさんが雨でぬかるんでしまった運動場を新しい木の板で張り直し作業を行いました。

私も含め、皆で置く場所をどこにどう置けばトヨくんが過ごしやすいかを話し合って決めました。

トヨくんが早く元気になれるようお薬を用意し、好物の蜜蝋と合わせて与えてみたところ、お薬に気付かずペロッと食べました。

その後、トヨくんのところから事務所へ帰ったところ、ボランティアさんから動画が送られてきていて、トヨくんが運動場に出ていました。

お薬が効いたのか少し後肢を引きずりながらプールの横までいき、トイレができるくらい踏ん張れるようになっていました。

動画を見た職員さんもとても喜んでいて期待が高まっていました。

 

トヨくんが元気に運動場で動き回っている姿が見られないのは残念ですが、職員さんやボランティアさんと一緒にエサを工夫したり、運動場の模様替えをしたり、色々な方法を試して回復に繋がるように考えていき、トヨくんが元気になっていく姿を見ると、喜びとやりがいを感じました。

 

インターンシップ生 H

大阪の法人会員である豫洲短板産業株式会社のみなさんが、保護飼育中のクマ「とよ君」を訪問

5月26日(日)、日本熊森協会を長年応援してくださっている豫洲短板産業株式会社の森社長と大阪本社社員から8名、ベトナム支社のベトナム人研修生16人の計25名が、高代寺山をハイキング。その途中、とよ君を訪れてくださいました。

この日、とよ君はとてもフレンドリーで、お腹がすいていたのか旺盛な食欲でエサを食べていました。

 

すっかり人間にフレンドリーになった元野生グマ「とよ君」

 

ベトナム人研修生たちからは、

「クマは何を食べますか」→「果物やドングリです」

「肉は食べますか」→「魚は少し食べますが、肉は食べません」

「体長と体重はどれくらいですか」→「体長は132cmくらい、体重は推定100kgくらいです」

などの質問が出ました。

逆に日本熊森協会本部スタッフが、

「ベトナムにクマはいますか」

と尋ねたところ、

「マレーグマもツキノワグマも非常に数が減っていて、動物園でしか見たことがない」という返事でした。

 

獣舎前で記念撮影

 

豫洲短板産業株式会社は、ステンレス鋼板を取り扱う会社で、これまで、とよ君の水飲み容器やエサ入れの引き出し、フンを分解するコンポストなどにステンレス材料を提供してくださっています。

 

冬ごもり中に、とよ君がエサ入れのステンレス製引き出しにおしっこを何回かためていたことから、クマは冬ごもり中に排泄を一切しないという通説が間違っていたことが分かった話は、今年3月のブログに書きました。

森社長さんは、「これが例のとよ君が冬ごもり中トイレにしていた引き出しですか」と、豫洲短板製ステンレス引き出しに見入っておられました。

 

みなさんとても楽しかったようで、また来たいと言ってくださいました。

ぜひ、また来てください。

この日、クマファンが新たに多数誕生しました。良かったです。

 

速報 3月 18日 とよ君お目覚め

本日、とよお世話隊が訪れたところ、梅の花が満開の中、冬籠りしていたとよ君が、ゆっくりと寝室から出てきました。

この日の最低気温は4℃、最高気温は8℃でした。

(ちなみに、去年の冬ごもり明けは、3月13日でした)

冬籠り前と比べると、ずいぶんすらっとしています。

約3か月間、飲まず食わずでしたからね。

容器の中のクルミを少し食べるとよ

冬籠り跡の藁穴

いつでも水が飲めるように

いつでも食べられるように

 

とよ君、今年も人間と楽しく暮らそうね!よろしくね。

 

大阪市の企業会員社長が熊森本部を訪問

1月18日、くまもり企業会員である豫洲短板産業株式会社(本社:大阪市)の森晋吾社長が、今年も秘書の方とくまもり本部事務所を訪問してくださいました。

2004年のご入会以来、企業会員としていただいている年会費とは別に、毎年、年1回、ご寄付を持ってきてくださるのです。

また、「売り上げの一部は日本熊森協会に寄付されます」と明記された会社の自動販売機からのお金も持ってきてくださいました。

 

丁寧に包まれた寄付金を、森社長が室谷悠子くまもり新会長に直接手渡たされました。

 

左:森社長、右:室谷会長

 

お忙しい社長さんに申し訳ないので、ご寄付を頂けるなら熊森がお伺いさせていただきますと申し上げたこともありますが、社長さんは、「こちらが寄付させていただくのですから、当然こちらから出向かせていただきます」と言われます。くまもりとしては、申し訳ない限りです。毎年、本当にありがとうございます。

 

完全民間の熊森は、会員の会費だけでどうやって運営しているのかとよく聞かれます。

豫洲短板産業株式会社以外の法人会員や個人会員からも、自然を守りたいという私たちの理念に賛同して年会費以外に寄付金を入れて下さる方々がおられます。

会費を入れていただけるだけでもありがたいのですが、このような寄附にも熊森が支えられていることをお知りおきください。

 

今回来てくださった森社長の会社はステンレス鋼材を取り扱う会社です。

森社長は大阪府豊能町高代寺に誤捕獲グマの保護飼育のために獣舎を造る時、ステンレス製のどっしりとしたエサ箱の引き出しを4つ製作してご寄付くださいました。

 

昨年の12月31日から冬ごもりに入っている「とよ君」ですが、この前、訪れたところ、ステンレス製のエサ箱の中がおしっこでいっぱいになっていました。

「とよ君」は賢いので、寝床の藁をぬらさないように、トイレの場所をうまく考えついたのだと思います。

このことをお話しさせていただきましたら、森社長は大笑いされていました。

中のおしっこを捨てて、えさ箱をきれいに洗ってやりました

 

(もちろん、冬ごもりに入ったばかりの頃の話で、1月22日に行くと、エサ箱の中にはもう何も入っていませんでした。

本格的な冬ごもりに入ると、クマは排泄しなくなります。)

隙間から寝室をのぞくと目を開けた冬ごもり中の「とよ」1月22日

 

冬ごもり前の食い込み期の「とよ」に、毎年、友達とドングリを拾ってダンボールで送って下さる中学生の息子さんにも感謝です。

豫洲短板産業株式会社では今年、妙見山から高代寺方面への社員ハイキングを計画されているそうです。

その時はご案内しますので、ぜひ「とよの獣舎」を社員のみなさんに訪れていただくようお願いしておきました。

毎年恒例になっておりますが、この日も森社長と約1時間、歓談させていただきました。

社長様、秘書様、お忙しい中、本当にありがとうございました。

 

熊森も、「とよ」も、このような人々のやさしさや善意によって生かされているのです。

 

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