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カテゴリー「兵庫県」の記事一覧

兵庫県クマ狩猟再開結果の考察① 猟期が始まると、毎年、クマ目撃数が激減

ーー 爆発増加したクマ数を低減させるため、20年ぶりにクマ狩猟を再開する。(2016年兵庫県)ーー

 

マスコミを大動員して狩猟頭数140頭を上限目標に再開した兵庫県クマ狩猟の結果は、狩猟数4頭ということで、完全に失敗でした。

 

このような見当違いの恥ずかしい政策を兵庫県にとらせた人たちは、責任を取らねばならないと思います。

 

驚いたことに、誰の入れ知恵か知りませんが、「4頭しか狩猟できなかったが、猟期に入ってクマ目撃数が激減したから、クマ狩猟再開の成果はあった」と、知事に負け惜しみのようなことを、定例記者会見で言わせています。

 

毎年11月15日から猟期が始まり、鉄砲の音がパンパンと鳴り響くと、野生動物たちの姿は一斉に消えます。みんな人間に撃たれたくないからです。

もちろん、クマの目撃数も激減します。今年度も激減しました。

しかし、それは、クマ狩猟再開の成果ではなく、毎年のことです。

狩猟再開の効果は何もなかったということです。

 

近年の猟期前と猟期後1か月間のクマ目撃数の変化を以下に提示します。

今年度のクマ猟期は11月15日から12月14日まででした。

兵庫県ツキノワグマ出没数2010~2016年 (黄色10/15~11/14、青11/15~12/14 水色12/15~1/14)

【くまもり本部】イノシシがクマ用カキ園の金網柵内に侵入 電気柵設置へ

平成のクマ止め林を造ろうと、2年前兵庫県宍粟市で、熊森と地元がカキ苗を植樹しました。ここに、イノシシが入ったという連絡が、地元から入りました。こんなことは初めてです。

この現場は、広さ約1800㎡に約50本のカキの木が植えられています。

シカが入らないように、周囲を高さ2.5m程の金網で囲っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成のクマ止め林

 

イノシシは、金網の下を掘って柿園へ侵入していました。

イノシシが通った穴(赤丸内)

 

 

植樹した柿の苗木は、ほとんど無事でしたが、苗木の盛り土が全て崩されていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

柿の木の盛り土が崩されている

 

地元の方の話では、イノシシはカキの木の盛り土に繁茂したカズラ(つる草)の一種であるクズ(葛)の根を掘り起こして、食べているのだということです。くず餅からもわかるように、クズの根には良質のでんぷんが蓄えられています。

 

 

 

 

 

 

 

地面を這って広がって行くクズの根

 

イノシシがあの鼻で土を掘り返すのは大変なことだと思います。(どうやって土を掘るのか見たことがありませんが)しかし、カキの苗木の盛り土に生えたクズなら、土が柔らかいので簡単に掘り起こせます。

ここに目を付けたイノシシは賢いです。

大きくて真っ黒なイノシシの糞に交じって、いくつもの小さな糞が散乱していました。子供を何頭か連れて侵入しているのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

イノシシ糞(写真右下)

 

この時期、イノシシの親子のえさ探しの大変さを思うと、同情を覚えます。しかし、カキの苗木を枯らされたら困るので、この日は地元の方と、イノシシが入った金網の下の穴をふさぎ、植えたカキの木の盛り土を直して、電気柵を設置しました。

電気柵の杭を打つ地元の方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

組み立て

つなぐ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

がいしに線を掛ける

 

通電テストをして、電気柵張りは完了しました。

設置完了した電気柵(オレンジ色の線)

 

最後に、手袋をはいた手でワイヤーを触ってみたら、手首にバンと電気が来ました。

参った。

電源は乾電池8個の12ボルトですが、それを数千ボルトぐらいに高めて流しているのだろうと思います。しかし、電圧は高くても、流れている電流自体は微弱なので、イノシシの鼻に電線が当たっても、心臓をやられて死ぬようなことはありません。

 

 

兵庫県では、年間15000頭ものイノシシが狩猟や有害駆除で殺されています。

しかし今回のように、イノシシによる被害が出ても、殺さずに電気柵を張ったり、侵入経路を塞ぐなどの対策で、被害をなくしていくことができます。

祖先は昔から、こうやって被害防止に汗を流して、野生動物たちと共存してきました。

その根底には、同じ生きとし生けるものとしての共感がありました。

この共感を子々孫々、民族の文化として伝えていくことが、人間の生息環境でもある自然を守ることにつながるのです。

 

これでもう、イノシシは入らないよと、地元の方が保証してくださいました。

 

電気柵張り作業に初めて参加してみて、祖先が石や泥を積んでシシ垣を造ったことを思うと、今は、各段に簡単に被害防止柵が張れる時代だと思いました。

もちろん、夏に草が茂ってくると、漏電が起きますから、電気柵の下の草刈りが必要です。

その時は、会員のみなさん、ボランティア草刈り隊をお願いします。

 

この日、地元のみなさんに教わって、電気柵張りをマスターでき、うれしかったです。

クマの生息地でイノシシ被害に困っておられる地元があれば、電気柵張りの応援をしていきたいです。

 

 

10月7日 兵庫県クマ狩猟再開の中止を求める署名を兵庫県に提出 NHKテレビニュース報道文

前回ブログで、NHKオンラインのテレビニュース記録文を全文コピペして、ブログに掲載しましたところ、ブログを読まれた方から、実際に報道された内容と一部違うというご指摘がありましたので、あわててチェックし直しました。

 

以下に、報道された内容を、くまもりが確認して文字化しました。

NHKテレビニュースより   2016.10.7 18:30~

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きのう兵庫県が、20年ぶりにツキノワグマの狩猟を解禁するというレポートをお伝えしましたが、これに反対する自然保護団体が、6600人分の署名を集め、解禁の見送りを県に求めました。

「これだけの人が狩猟再開に反対していることを、本当に重く見ていただきたいと思います」(森山会長の発言が抜けていた)

ツキノワグマは、絶滅のおそれがあるとして、22の都府県が、狩猟を禁止していますが、このうち、兵庫県は、県内では生息数が増えて、集落への出没が目立つようになったとして、猟を20年ぶりに解禁する方針を固めています。

これについて、西宮市の自然保護団体、「日本熊森協会」は、「再び絶滅の危機にひんする」として、反対する6600人分の署名を集め、7日、兵庫県庁で、秋山和裕環境部長に署名簿を提出しました。

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このなかで協会側は、「クマが人里に出没するのは、環境の悪化が原因で、数が増えたからだとはいえない。猟が始まれば、人間を怖がり、人身事故を引き起こすおそれがある」として、解禁を見送るよう求めました。
これに対し秋山部長は、「署名をしっかり読んで、思いは受け止めます」と応じていました。
協会の室谷悠子副会長は、「県は、(狩猟再開は)人身事故を防止するためだと言いますが、その効果があるかどうかもわからない。県民を理解させるだけの理由がない。(違う文面になっていた)」(と話しました。)

 

 

8月23日、28日 クマのひそみ場所をなくすため、地元集落の草刈りに出動

兵庫県豊岡市で、本部8月23日の「いきものの森」活動を行いました。

集落へのクマの出没を抑えるため、地元から依頼された草刈りです。

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ここは今年6月にクマが目撃され、わたしたちが追い払いをした場所のすぐ近くです。

草刈りを頼まれた場所は山すその斜面で、幅が45mぐらいありました。

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刈り払い機を使える人は草藪をどんどん刈っていきます。

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機械を使えない人は、のこぎりで竹を伐ったり、ササを刈ったりしていきます。

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 草刈り前                     草刈り後

作業終了です。

ここは竹が多くてなかなか大変でした。この日は炎天下で熱中症の心配もあり、早めに切り上げました。遠目にはあまり変わっていないように見えますが、作業前と比べるとかなりすっきりしました。

 

続いて8月28日。この日は熊森本部職員2名が刈り払い機を持って出動しました。23日に草刈りを行った場所の国道を挟んだ向かい側です。

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現場は、幅65m、奥行きが15mほどあり、前回よりかなり広い場所です。竹がないぶん楽ですが、笹が人の背丈より高かったです。

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最初は上側の獣害防止金網フェンスのそばから刈っていきました。

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地元の方が、上から刈ると刈った笹が下側に落ちていくので、下から刈り上げていくのが鉄則だよと、教えてくれました。途中から、地元の方も参加してくださいました。

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どんな刈り払い機がいいかなどいろいろ教わり、大変参考になりました。

 

この集落では集落のまわりを田畑ごと何キロもの金網防獣フェンスで囲っており、シカやイノシシは集落内に入って来れません。そのため、集落内にササや草が生い茂ってしまいます。しかし、地元集落は過疎化高齢化が進んでおり、山裾の刈り払いをする余裕がありません。

 

一方、クマは金網を器用に乗り越えて、集落内に入ってきて、草薮に身を隠します。金網防獣フェンスの山側は放置された人工林で、クマが体を隠す下草がありません。クマが好む体を隠せる草藪は、皮肉なことに、集落内にあるのです。そしてそこにはクリや柿の木が植えられています。クマにとっては山の中よりこの場所の方が居心地がいいことになってしまいます。

 

草を刈りながら、人工林が金網フェンスの内側にあればなあと思いました。そしたら、草刈りをする必要などありません。見通しのいい場所にはクマは近寄りません。本当に、現実は逆になっているのです。

目指したいのは、山にクマたちの食料や隠れ場があって、集落にはクマたちの食料や隠れ場がない、そんな集落です。

 

ここの草刈を終えるには、あと2,3回の出動が必要です。

 

次回は9月3日(土)に行きます。クマ生息地の集落での草刈りボランティアに参加していただける方は、本部まで至急お知らせください。機械が使えない方は、鎌を用意させていただきます。

ちなみに、集落のみなさんは、みんなやさしくて、都市からの応援部隊を歓迎してくださいます。

 

<熊森本部連絡先>

TEL 0798-22-4190 FAX 0798-22-4196 mail contact@kumamori.org

 

 

本部 集落周辺のクマ目撃地での追い払いやパトロールに取り組み中 不在地主の土地に泣く

兵庫県森林動物研究センターの発表によると、兵庫県では5月末までにすでに63件のクマ目撃情報が行政に寄せられているそうです。10年前に比べると、2倍になっています。日中目撃されると、人を恐れない危険グマという判定をおろされ、捕獲対象とされます。今、兵庫県では、以前のような奥地放獣などの保護政策はとっておらず、有害捕獲されたクマは、100%殺処分されます。

 

くまもり兵庫県本部では、まずクマ目撃地に急行し、地元の方たちと話し合ってから、追い払いやパトロールを行います。これがなかなか大変です。かつて、農村人口が多くて若い人たちが多かった時は、集落内でこのような役を買って出る人もいたでしょうが、今はどこも過疎化高齢化が進んでおり、人員不足です。自然保護団体の支援に、地元のみなさんから感謝の声もいただきました。

 

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どこから出てきたのかな

 

クマが歩いた経路を調べたり、集落周辺の誘引物を調査したりします。自然界の事は、わからないことでいっぱいです。クマが潜みそうな藪があれば、土地所有者の許可を得て、刈り払いをします。このときいつも困ってしまうのは、最近増えている不在地主さんの土地です。去年の秋、クマが集落に出て来ないように柿の実をもぐ活動をした時も、不在地主さんの柿の木だけは連絡先がわからず、もげませんでした。

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実がたくさんついたキイチゴの群れを発見。クマはこれを食べに来たのかな。

 

今回も、刈り払いをしておいた方がいい藪が集落内にあって、土地所有者の許可を得て刈り払ったのですが、その横に不在地主さんの土地があって、そこの刈り払いが出来ずじまいでした。無念でした。動物を寄せ付けない集落作りに、自然保護団体として、少しでも寄与できることはしたいと思うのですが、不在地主さんの土地には泣かされています。不在地主さんの土地の草は、行政判断で刈り取り許可を出してもらえたらなあと、ため息が出る日々です。

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ここは刈りはらっておいた方がいいな

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ここはきれいに刈りはらいましたが、隣接する不在地主さんの藪や奥の竹やぶ、人工林も気になるな

 

今、行政がしているように、クマの目撃があったからと、追い払いもせずにさっさと蜂の巣入りドラム缶檻をかけてクマを有害捕獲し殺処分してしまうのは簡単です。しかし、クマを生かして、なおかつクマが集落に出て来ないようにすることが大切で、これには、奥山再生を初め、追い払い、草刈などやらねばならないことがいっぱいあり大変です。こちらに力を入れないと、共存などできません。

 

進めます!ヒノキの放置人工林を皮むき間伐して、動物が棲める森づくり 第2回は6月19日(日)

熊森本部は、5月22日(日)、兵庫県三田市における第1回皮むき間伐フェスタを開催しました。参加人数は大人33名、子供9名の総勢42名の参加者で、とても盛り上がりました!

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まずはラジオ体操からスタート!

 

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現地到着。中は、本当に暗いなあ。

 

皮むき間伐開始!

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子どもたちもがんばってくれました。

この時期、ヒノキやスギの皮をむくのは、竹の子の皮をむくように簡単ですが、むいた皮を引きちぎるのは大人でもすごく大変です。

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必死で皮を引きちぎります。

 

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一生懸命♪

 

今回、共催してくださったのは、NPO法人里野山家代表の佐藤ご夫妻です。

奥様が地元の奥様方とお昼ご飯を作ってくださいました。

お昼はロケットストーブで炊いた三田米とおでんなどです。とてもおいしくて疲れも吹っ飛びます。

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佐藤様ご夫妻

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おいしいね。

 

午後からは熊森活動を参加者のみなさんに知ってもらうために、くまもりの紙芝居を実施しました。みなさん真剣に聞いてくださり、涙が出ましたと語る男性もいらっしゃいました。

 

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今回は子供たちも多かったので、森の工作教室も実施。みんな個性的な作品を作ってくれました。

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この日の間伐は、7割間伐に相当します。

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みなさん、ごくろうさまでした。3年後をお楽しみに。

 

次回も参加してくださる方がいます。とてもうれしいです。

次回の皮むき間伐は、6月19日(日)。

今回と同じく、三田市酒井の酒井公民館に9時半集合です。

 

ご参加いただける方は、是非ご連絡ください。

お問い合わせ、お申し込みはくまもり本部まで。

電話番号 0798-22-4190

FAX 0798-22-4196

E-mail contact@kumamori.org

 

皮むき間伐は小学生以上なら誰でもできる森づくり。山にやさしい間伐方法です。

どんどん進めて、国民の力で、日本の山を、下草や広葉樹が生える明るく元気な森に変えていきましょう!

 

 

 

 

3月17日 兵庫県野生動物保護管理運営協議会 クマ爆発増加説に基づき、西日本で先陣を切ってなんと「クマ狩猟再開案」

この日の協議会で、兵庫県行政から「平成28年度兵庫県ツキノワグマ保護計画案」が発表されました。

内容は、予想された通り、「クマが爆発増加し続けており、県内推定生息数が940頭を超えた。環境省は800頭を超えたら狩猟再開としているので、今秋11月15日から1か月間、狩猟者一人当たり1頭までという条件で、クマの狩猟を20年ぶりに再開する」というものでした。

 

ちなみに、兵庫県猟友会は、今回、クマ狩猟再開の申し入れなどしていないばかりか、反対に、捕獲上限総数などもっと規制を強めなければ、クマを捕獲し過ぎてしまうのではないかと心配されていました。

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協議会風景

 

協議会の委員メンバーが推移していく中で、今や最古参となった委員歴15年の熊森会長森山まり子が、直ちに原案反対の意見を述べました。

意見は2分間以内と決まっています。いつものことながら、2分間ではとても反論しきれません。時間が超過して委員長から注意を受けました。

検討会とか協議会とかいっても、結局は資料は行政が用意した原案だけであり、行政の会議は時間厳守ですから、深い検討や協議にはなりません。

まして、野生動物問題を、野生動物を殺さない方法で解決しようと主張している熊森の意見など、この場では異端であり、人間が野生動物を殺すことによって野生動物の生息数を管理していくという時代の流れの中で採用されることなどありません。

「無用の殺生」を忌み嫌うわたしたち大多数の一般国民の感覚からすると、聞くのも堪えがたいつらい内容の会議であり、出席に関しては、毎回誠に気が重くなります。しかし、出席しなければ、行政情報が何も得られないので、自然保護団体としては出席しなければならないのです。

 

<森山委員発言要旨>

「表題はツキノワグマ保護計画ですが、クマからみれば、保護の部分はゼロです。中味は完全に管理(=頭数調整殺害)計画になっています。狩猟再開には絶対反対です。まず、4点述べます。

①兵庫県のクマが爆発増加し続け、940頭を超えたと言われているのは、私たちが知る限りひとりの研究者のMCMCベイズ推定の結果だけであり、他に検証者がいない。熊森は、MCMCベイズ推定で野生動物の生息数を推定できるのか疑問を持っているので、他の研究者や他の方法で推定したクマの推定生息数も教えてほしい。

②原案は、集落周辺のクマ数しか見ておらず、彼らの本来の生息地であった奥山が人間にどのように破壊され放置されているのか全くふれていない。こここそ、行政が取り組まねばならない問題だ。

③どこで狩猟をするのか。集落裏か(集落から200メートル離れておればOKとのこと)。山中か。狩猟が再開されれば、山に潜んでいる残りわずかなクマまでもが、怖がって山から出て来てしまうのではないか。

④とにかく、狩猟再開という前に、クマに関する情報を公開してほしい。熊森が、有害駆除されたクマの雌雄や体重など、どこの県でも出してくださっている情報を、情報公開制度を用いて公開依頼したが、全面拒否された。協議会委員の私にすら、基礎データである情報を公開しないのなら、クマ問題について協議のしようがない。

 

熊森から

毎回の事だが、熊森が意見を言っても取り上げられないので、発言はほぼ無意味である。しかし、言わずにはいられない。

兵庫県で平成26年度に捕殺された大型野生動物数は、ツキノワグマ30頭、シカ45461頭、イノシシ17186 頭、 サル131頭であった。

サルに至っては、豊岡農林管轄の美方地域個体群のサルは平成26年度に7頭が捕殺されたため、もはや美方A群は9頭、美方B群は11頭しかいない。サルについては殺害し過ぎて、他の委員が指摘してくださったが、地域個体群消滅の危機である。サルからすれば、人間は悪魔だろう。人間は、悪魔になってはいけない。

「人間よ、お前、一体何様なんだよ。国土は、地球は、人間のためにだけあるのではないぞ」と、叫びそうになりました。サルを射殺するなんて、人間を殺すのと変わらないと思います。誰がそんなことをしてもいいと認めたのでしょうか。天はきっとお怒りになると思います。

研究者や行政は、野生動物たちの造ってくれる森の恩恵を湧き水という形で受けながら、野生動物たちを害獣扱いしています。本来、心優しい郡部の人達に、環境省方針に従って、野生動物を殺すこと、食べることばかり勧めています。

 

日本本来の、自然や野生生物と共存してきたすばらしい生命尊厳文化が、野生生物を物としか見ない、数字としてしか見ない、西洋の持続不可能な破滅型近代文明にとってかわられてしまおうとしています。ますます危機感が高まりました。

嘆いているだけではだめで、全生物の生命尊厳文明をこの国に取り戻すため、みんなで集まり一大勢力を作りあげ、一般国民が声を上げていかねばならないときです。

熊森は今後、クマ狩猟再開をやめて生息地復元と被害防除で野生動物問題に対応していくよう、多くの県民のみなさんに訴え続けていきます。

自然保護に必要な情報を官民で共有する兵庫県に

私たちの生存を支える地球環境は、今世紀末まで持つのだろうか。

こんなことを心配しなければならないまでに、地球環境は悪化の一途をたどっています。

今こそ、官民が力を合わせて、自然保護に取り組まねばなりません。

 

くまもり本部は昨年度、クマ保全、クマたちが造る水源の森保全、クマによる地元の生活被害・農業被害問題解決に必要なため、兵庫県の野生動物行政を担当している兵庫県森林動物研究センターに兵庫県のクマ情報を教えてもらおうと思いました。

 

その1

(電話で依頼)

①平成27年度兵庫県で有害捕殺または錯誤捕獲されたクマたちの、捕獲場所、雌雄、年齢、体重、何回目の捕獲、胃内容物。

②これまで、クマたちに発信機付き首輪をつけて調査したことによってわかったこと。

以上を教えていただけますか。

<兵庫県森林動物研究センターの回答>

兵庫県では依頼内容は兵庫県立大学の研究者たちが調べており、彼らの知的財産なので、一切教えられません。

 

その2

(本年1月19日に情報公開請求制度を使って書類で依頼)

私たちが欲しい情報は、研究者の知的財産の部分などではなく、県民の税金で調査された基礎データ部分だけです。

民主主義国家を支えるのは、徹底した情報公開なのです。

 

<兵庫県森林動物研究センターの回答>

情報公開請求内容の全面公開拒否を意味する、公文書非公開決定通知書(知事名2月2日付)がくまもり本部に届きました。

 

その3

(3月31日に、公文書非公開決定通知書に対する異議申立書を兵庫県に提出)

今の所、兵庫県行政から何の連絡もありません。

 

(くまもり感想)

ちなみに、兵庫県内における平成27年度の公文書非公開決定通知書に対する異議申立件数は、数件だけです。県として隠ぺい体質がある訳ではないようです。どこの県でも教えて下さっている、捕殺されてしまったクマが、オスかメスかなどに至るまでを全面非公開とする兵庫県森林動物研究センターの姿勢を大変残念に思います。自然保護団体に情報を出さない本当の理由は何なのでしょうか。

 

去年夏、兵庫県豊岡市の観光地で子グマが目撃され、有害駆除されようとしているという記事が珍しく新聞に出たことがあります。熊森は現地に飛んで行って、子グマが駆除されないように、地元の人達にクマに対応する方法を伝えたり、クマの追い払いなどをしました。これがいけなかったのでしょうか。

去年秋、兵庫県豊岡市の集落の柿の実に、夜、クマがやってきて、次々とドラム缶檻に掛けられて駆除されているのを知って、熊森は現地に飛んで行きました。地元の方たちと話し合い、地元の許可を得て柿の実を取り、山に運んで、クマが集落に出て来ないようにしました。住民の皆さんには感謝されたのですが、これがいけなかったのでしょうか。

 

兵庫県行政及び行政付き研究者は、くまもりが奥山の放置人工林を生き物たちが棲める自然林に復元し続ける一方で、野生動物被害問題を動物を殺さないで解決しようとしていることに、反感を持たれているのでしょうか。

 

私たちが自然保護活動を進めていく上で、兵庫県に提出をお願いした情報は必要です。情報を開示していただけるまでお願いし続けようと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

みんなに知らせよう!みんなで声を上げよう!    [第3回]街頭キャンペーン(1月22日)

1月22日も若いスタッフたちで、神戸の街の中を歩く多くの人々にくまもりの活動を広報してきました。

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街頭に立つ、本部スタッフ

 

 

<街ゆく人々の反応>

街頭キャンペーンは、14時から17時まで。街を歩く方々が「人里に出てきた野生動物が、殺されてゆく状況に自分も心を痛めている。人間の勝手な都合に振り回されている動物たちをかわいそうに思う」などと、声をかけてきてくださいました。

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街ゆく人に、くまもり活動について話すくまもりスタッフ

街頭キャンペーン活動はまだ3回目ですが、会員になって下さる方も現れました。街頭キャンペーンを通じて、くまもりの活動に共感していただける方が増えていくといいなと思います。

「くまもりは、山に棲む多くの生き物と人間との共存をめざして、奥山に野生動物たちのえさとなる実のなる木を植えるなど日々活動しております!」

街頭キャンペーンでのよびかけ(コール)のワンフレーズです。

多くの人々が声をあげていけば、きっと野生動物も人間も共に安心して暮らしていける社会に変わっていくはずです!!

今後の街頭キャンペーンの日程です。

日にち

2月12日(金)、2月26日(金)

3月25日(金)、3月27日(日)

場所

神戸元町駅南口

時間

14時から17時

街頭キャンペーンを手伝っていただける方は、くまもり本部までご連絡ください。途中参加でも大丈夫です。

みなさまのご参加をお待ちしております!!

くまもり本部連絡先  Tel:090-3288-4190 

Mail:field@kumamori.org

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なぜこのクマは殺されねばならないのか 12月24日本部柿もぎ→12月28日クマ捕獲罠撤去確認

わたしたちは、12月22日、兵庫県北部のクマ生息地を巡回中に、クマの捕獲罠を発見した。12月15日に仕掛けられたものだ。黒色の直方体の箱罠だった。クマがかかれば、すぐに射殺される。

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確かにこの柿の木に、今秋、クマは来ていた。しかし、すごく背の高い木で、もう上の方しか実が残っていない。いくらクマでも、あんな上の細い枝まで登ったら、枝が折れて落ちて死ぬだろう。

今後、ここへまたクマが来るのか。もう来ないような気がする。

 

檻の中をのぞいてみた。

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これはだめだ。クマを奥に誘導するように、ハチの巣が点々と奥まで置かれている。柿にはもうクマは来ないかもしれないが、この蜂の巣の匂いにつられて箱罠の中に入るかもしれない。おびきだして殺すとはこのことだ。

 

とりあえず、あたりの柿の木に残っている実を、もげるだけもいでみようと思い、許可をもらいに周りの家を訪ねて回って驚いた。空き家ばかりだ。胸が痛む。

周りの山にはすごく人間の手が入っている。ここまで山を壊されたら、クマは冬籠り前、もうこの柿を食べるしかないのではないか。

誰も取らない柿だから、クマにあげればいいのに、なぜ、行政は罠をかけたんだろう。

 

いろいろ考えながら、集落を回り、人が棲んでおられる家を見つけて、話を聞いてみた。空き家の方たちの連絡先を訪ねたが、知らないと言われる。クマが柿の実を食べるのはいいらしいが、いつも夜遅くに仕事から帰ってこられる方がいて、この近くを通られるということだ。その時、人身事故が起きては困ると言うことで、罠がかけられたようだ。その方が、通られる道に、まぶしいぐらいの明るいLED街灯を付ければどうだろうか。または、この柿の木にやってきたクマが、人が通る道に出て来ないように電気柵を張ればどうか。

 

それにしても、人を恐れて、夜そっと、空き家がならぶ場所の柿の実を食べに来ただけで、死刑判決とは。絶滅危惧種に対する保護策としては、間違っているし、こんなことで殺されるなら、クマの命がいくらあっても足りない。柿の実をもいでしまいたいが、持ち主のわからない柿の実はもいではいけないことになっているので、もげない。どう考えても、この柿の持ち主が、この柿の実を取りにだけ何年振りかで帰ってこられるようには思えない。第一、帰ってこられても、あんな上の柿の実をもぐことは、木を伐らない限り不可能だ。

行政が調べても持ち主のわからない柿の実は、もいでもいいことにしたらどうか。

兵庫県に、そのような条例を作ってもらいたい。それだけでどれほどのクマの命が救えることか。

 

仕方がないので、この檻の周りの柿の木はあきらめて、それより手前の、持ち主に許可を得た柿の実だけをもぐことにした。24日に出かけて、4人で作業した。クリスマスイブの日に、罠にかかって撃ち殺されるクマが出ませんように。もぐのが難しいところは、許可を得て、枝を一部落とした。

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もいだ実は少し前のクマの糞をたどって、山に運んだ。

27日に、また訪れてみた。クマは檻の場所には、あれからもう来ていなかった。

山の中に置いた柿の実の山を見に行った。ここにもクマは来ていなかった。

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空き家の柿に来ていたクマたちが、今頃どこで何をしているのか、さっぱりわからない。

しかし、人間に見つからないように、ひっそりと生きているクマたちを、これ以上追うのはやめる。

28日に、捕獲檻が撤去されたことを確認した。

生息地を回ることによって、クマ捕殺の実態が少しずつ見えてきた。

 

くまもりの<クマ保護活動>と<森再生活動>が全国に広がっていくように、来年もがんばります。会員のみなさん、応援してくださいね。

 

 

 

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