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今夏、旧奈良市管理地区で天然記念物のシカの初捕殺が開始されることに疑問 

以下の新聞報道を読んで、衝撃を受けるとともに、大いなる疑問を抱きました。

昔、物がなかった時代の奈良の人達が、深い思いを持って守ってきたシカを、これだけ物質的に豊かになった経済大国・科学技術大国の日本で、なぜこれまで通りの旧奈良市全域で守り続けられないのでしょうか。

(以下、毎日新聞より)

奈良市で保護対象となっている国の天然記念物「奈良のシカ」について、農作物被害対策として初めての捕獲が今夏にも始まる。奈良県が文化庁に捕獲のための現状変更許可を先月申請し、認められる見通しとなった。県は、市中心部では従来通り保護を続ける一方、郊外では頭数管理を進め、人とシカの共生を図る。

県の計画では今年7月から始める意向で、11月まで数十頭程度を捕獲する見通し。21年度まで毎年捕獲する。捕えたシカは調査などに充てる。県は「農作物への被害にきちんと対処する体制を整えたい」としている。

 

 

奈良市のどこでシカの初捕獲(=捕殺)が始まろうとしているのか調べてみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤枠内が旧奈良市 赤色部分が今回シカ管理地区とされた部分(奈良市シカ管理計画より)

 

春日大社境内など3平方キロを生息地として重点的に保護する「重点保護地区」に、その東側の春日山原始林など7平方キロを「準重点保護地区」に指定。これらを囲む形で、市郊外との間に保護管理地区(18平方キロ)を設け、それら以外の地域(上図赤色部分)で鳥獣管理計画に基づき捕獲する。

 

奈良県に確認したところ、捕獲されたシカは、100%殺処分するそうです。管理という行政言葉は、殺すことを意味します。

 

先日訪れた奈良市郊外は、屋敷も田畑も徹底したシカよけ柵でシカ防除がなされていました。

ある意味、異様な田園風景でした。

農業をされている方に尋ねると、これでシカ被害は確実に防げているということでした。

 

昔と比べたら、柵の素材は各段によくなっています。

シカによる農業被害を受けている地域があるのは想像できますが、シカよけ柵の設置や強化で解決できないのでしょうか。

 

これまで旧奈良市内のシカは天然記念物として戦後1頭も殺さずにきたのに、世界に一つしかないこのすばらしい伝統、文化をここで途絶えさせることは余りにも惜しい。

 

第一、今年数十頭殺したところで、シカは大移動しますから、別の地域や県外から新たなシカがまた入ってきて、元の木阿弥になるはずです。

農業被害はいつまでもなくならず、毎年、無用の殺生をしているだけになりませんか。

それより、捕殺にかける費用をシカ柵の強化に使った方が、確実に農作物被害が減り、費用対効果の面からもいいと思うのですが、みなさんはどう思われますか。

 

シカを害獣視し、西洋文明を真似て、残虐なだけのレジャー狩猟、頭数調整という名の大量捕殺、ジビエ料理という名の食文化を旗を振って進めている今の我が国にとっては、旧奈良市のように1頭もシカを殺さないという町の存在は、この上もなく目障りだったはずです。

 

国は例外は認めませんから、奈良市もシカ数の頭数管理をやれという、中央からの圧力があったのかもしれません。

生き物たちを工業製品と勘違いしているのか、科学的・計画的に頭数管理できると誤解している野生動物管理派の研究者たちの高笑いが聞こえてきそうです。私たち保護派、生命尊重派がもっともっとまとまって、反対の声を上げていかなければならないと思います。

 

奈良に、平成の丸尾萬次郎よ、出でよ!

 

 

祝 来る2月2日 奈良市で「河島英五記念基金」から、熊森への寄付金贈呈式

先日、「河島英五記念基金」より、日本熊森協会へ寄付金を贈呈したいというお話が入りました。「えっ、あの<酒と泪と男と女>で超有名な、歌手の河島英五さん?!」、本部一同びっくりするやら感激するやら。最近、芸術家にも、熊森を認め評価する流れが出てきています。本当にありがたく、うれしいことです。しかし、熊森は、原則として、表彰を受けない会です。(人に認められることなど考えていないので)

しかし、送られてきた次女の河島あなむさん作詞・作曲の「ツキノワグマのお母さん」の歌の歌詞を読ませていただいて、ありがたく表彰していただこうと思いました。涙があふれそうになったのです。そうか、この人たちも、私たちと同じ思いなんだ。心の底から通じ合うものを感じました。

当日は、贈呈式に加え、寄付のきっかけとなったこの「ツキノワグマのお母さん」の歌の初お披露目があります。50席ぐらいある会場なので、どうぞ熊森の会員の皆さん、ご出席くださいということです。奈良県会員の皆さんを初め、当日会場に来ていただける方は、至急本部までご一報ください。

注:「河島英五記念基金」は、故河島英五氏(歌手)の意思を引き継ぎ、自然保護等を目的に2008年1月1日に設立された。毎年春に開催される河島英五記念ライブや長男で歌手の河島翔馬氏によるチャリティーライブの収益から、毎年自然保護団体に寄付をおこなっていて、今年は日本熊森協会へ贈与される事となりました。

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