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6月27日 岐阜の山中で2頭でいるクマを目撃 

本部職員2名と岐阜県支部スタッフが岐阜の奥山を調査しました。

6月27日午前11時ごろ、崩壊した林道を伝って登山中、中年男性がくしゃみをしたような音を聞きました。

「こんな山奥に、他にも来ている人がいるのかな」と話していると、10秒後ぐらいに「オーオー」というまたしても中年男性のような低くて太い声が、谷を隔てた対岸の斜面から聞こえてきました。

声の方を見ると、対岸の斜面の上から何かが10メートルぐらい落ちてきて、途中で止まりました。

てっきり人が滑落してきたと思い、助けに行こうと思った瞬間、真っ黒の塊のようなものが見えました。

人ではないとわかりました。「クマや」という声があがり、すぐに一同、カメラとビデオを取り出しました。

直線距離で100メートルはあるでしょう。

カメラを持つ者、ビデオを持つ者、それぞれを拡大してレンズをのぞくと、何と2頭がケガもなくじゃれ合っているではないですか。

 

 

しばらくして、2頭は別の方向に急斜面山を駆け上がっていきました。

人間には絶対あんなことできません。すごい運動能力です。

クマってすごいな。見とれてしまいました。

 

クマにとって6月は交尾の季節、成獣のオスメスだったのだろうか、それとも兄弟グマだったのだろうか。

一同興奮冷めやらず、とりあえずビデオのスイッチを切ったら、何と録画が始まりました。

えっ、一連の動きを動画撮影したつもりだったのに、撮影されていなかったのです。がっくり。

という訳で、今回は写真のみの報告です。

 

 

日本にはまだこうやって、野生のクマが人間と無関係に暮らしている原生林が残っている。

何とすばらしい国なんだろう。未来永劫、絶対にこの自然を残したいと思いました。

ちなみに、このあたりの森は、兵庫県と違って下層植生が豊かで植物も虫も多様性にあふれているように見えました。

兵庫県のクマ哀れ。

 

6月15日16日 奥飛騨トラスト地ツアー下見 本部・岐阜県支部

岐阜県支部が7月6日・7日に予定している奥飛騨トラスト地ツアーの下見に、本部と支部で出かけました。

 

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15日はあいにく雨でしたが、林床が下草によって、一面緑のじゅうたんに覆われたように美しかったです。ここには、シカがまだ入ってきていないということでした。針葉樹林でも、広葉樹林でも、最近は下草の消えた茶色一色の林ばかり見ていたので、久々に下草に覆われた林を見て感動でした。

 

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同行してくださった先生が、この山の植物の葉には、この時期なのに虫が食べた跡がさっぱりないと危機感を募らせておられました。ぼくたちは、あちこちの葉が穴あきになっているような、虫がいっぱいいたころの山を知らないので、先生が言われるまで、どの葉っぱにも虫の食み跡がないことを疑問に思いませんでした。虫がいなくなると他の生き物たちも生きていけなくなります。2日間調査しましたが、動物の糞をほとんど見つけられませんでした。もう、この森も動物がいなくなっているのでしょうか。どうしてこんなことになったのかわかりません。

 

16日はありがたいことに、良いお天気になりました。

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写真中央の谷から左が、トラスト地で、稜線の向こう側までトラスト地は続いています。

 

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焼岳から流れ出た土石流の跡がはっきりとわかります。その上には、今、ヤマハンノキがびっしりと生えています。トラスト地と焼岳は本当に近いです。写真右最奥の茶色の部分が焼岳です。

 

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写真左奥の針広混交林は、原生林で、ここは国有林です。トラスト地はかつて1回だけ伐採されたことがあるそうですが、今後は手つかずで永久保全しますから、100年後にはこの国有林のように最高に豊かな森になっているということで、楽しみです。

 

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ササが一斉開花しているところがありました。この後どうなっていくのか定点観測していきたいです。山の下の方はチマキザサですが、上の方はチシマザサでした。この2つは花の色が違います。さて左と右、どちらがチマキザサの花でで、どちらがチシマザサの花でしょうか。

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答えは、左の赤褐色がチマキザサで右の緑色がチシマザサです。

 

 

9/13 ここまでの過剰防衛は、おかしくないですか  クルミの実を食べていただけのクマを、数メートル下の沢に撃ち落とす  岐阜県高山市

以下、毎日新聞より 2012年09月13日

ツキノワグマ:出没 高山の民家近くに2日連続 /岐阜

高山市久々野町久々野の民家近くに11、12日と続けてツキノワグマが出没した。捕獲のため市の委託を受けた捕獲隊が発砲し、1発が命中したが、クマは雑木林に逃げ込んだ。市と高山署は近くの市道を通行止めにし、小学生の下校時にはスクールバスで帰宅させるなど騒然となった。

 

ク マは11日午後4時50分ごろ、民家から約20メートル離れたクルミの木に登って実を食べていたとこ ろを目撃された。12日朝にも同じ木で2回目撃され、通報で駆けつけた捕獲隊が2度発砲。1発が当たり、クマは数メートル下の沢に落ちたが、そのまま雑木 林に逃げたという。

 

捕獲隊や警察、市職員ら16人が、猟犬を使って捜索したが見つからなかったため、日没までのパトロール に切り替えた。13日も朝からパトロールを行う。通報した住民は「クマは30分ぐらいの間、木の上でバリバリとクルミを食べていた。民家に近いところなの で不安」と話していた。

 

<熊森の動き

さっそく、岐阜県支部の熊森スタッフが現地を訪問し、聞き取りなど行ってくださいました。

現地は高山市内から車で15分。山裾に通学路の細い道があり、その上に民家があって、その上側斜面にクルミの木が生えた森のような所があり、さらにその上に国道41号線が通っているところだそうです。このクマは、最近何度かこのあたりに出ており、何人もの人たちが目撃していたということです。訪問時、民家の方は、あいにくお留守で、詳しいことは聞き取れなかったということです。

9月11日夕方16:50・・・クルミの木に登っていたところを追い払う。森の横に箱罠を仕掛けたが、かからず。

9月12日朝  6:30・・・クルミの木に登っていたところを目撃されて、クマ自ら逃げた。

9月12日朝  8:30・・・またクルミの木に登っていたので、猟友会が撃ち落とした。

 

近くに、幼稚園、小中学校があるので、クマ目撃があると携帯に情報が届くようになっており、親が学校まで子供の送り迎えをしたりすることになるそうです。

 

<高山市担当者>

このクマは、3回も人間の所に出て来た。捕獲して放獣すべきだったと言われても、岐阜県では、放獣体制が整っていない。岐阜県の人工林は県平均45%で、最近、人工林は増えていない。クマも絶滅するほどは減っていない。県の特定鳥獣保護管理計画通りにやっているので、意見は、県に言ってほしい。

 

<熊森の考え>

今回の 高山市の例だけではないが、最近の日本人は、クマに対して仰々しいまでの過剰防衛に陥っているのではないか。まるで、銃を持った凶悪犯人が、次の標的を狙って町に入ってきたかのような、学校やマスコミのセンセーショナルな騒ぎぶりに、大きな疑問を感じる。クマは、凶悪犯人なんかでは、全くない。クマに、人間を襲ってやろうなどという気持ちは微塵もない。現代人はあまりにも動物について、無知すぎるのではないか。動物は、人間顔負けのやさしさや賢さをみんな持っている。

 

このクマは、人間という動物を信頼していたと思う。数メートルの高さの木に登ってクルミの実を食べていたクマを、発砲で脅かすだけならまだしも、弾を命中させて落としてしまうだなんて、やりすぎではないか。この後どこかで、死んでいるのだろうと予測する。少し昔であれば、クルミを食べるクマを、みんなで遠巻きに見守って、食べ尽くしたクマがそのうち山に帰って行って終わっていただけだと思う。

 

クマ生息地では、今でもこのようにしてクマをやり過ごしている所が、全国に多々ある。誰も行政なんかに届けない。この方が、ずっと、クマとの人身事故は起きなくなるはずだ。この国で、クマたちと平和的共存をめざすためには、集落近くでクマを見かけたら撃ち殺すという現在のクマ対応を、まず、人間側がやめなければならない。人とクマの棲み分けは大切だが、完全分離をめざすと、人もクマも、相手が理解できなくなっていく。遠巻きの出会いは、見守れないものか。斜面の上に国道があると言っても、クマたちの土地に、人間が勝手に道路を造っただけではないのか。

 

人間が、自分たちだけの権利を主張し、他の動物たちへの畏敬の念ややさしさを失うなら、そのような文明は、森や豊かな自然を失い、必ず滅びるであろう。今、日本人がどんどんと本来のやさしさを失って、狂い始めているような気がする。自分の命が大切なら 、祖先がしていたように、他生物の命も、最大限大切にすべきである。今回の事件で、子供たちに、クマは見つけ次第、大騒ぎして殺すものという間違った文化を学ばせてしまったのではないかと思うと、誠に残念である。

 

今年も全国で、すでに多くのクマたちが食料を求めて人里に出て来ては、次々と罠にかかり、撃ち殺されている。ツキノワグマだけでも1000頭以上殺されている。

 

【お願い】森や動物たちを守りたい人は、熊森会員をはじめ、この国にたくさんおられます。ぜひ1件でも2件でもいいので、聞き取りや現地調査を行い、地元の人たちの声も十分に聞かせていただいて、本当に殺す以外に方法はなかったのか、森の状況はどうだったのかなど調べていただき、熊森本部までお知らせください。現地に行かなければわからないことが、たくさんあります。これからどうしていけばいいのかまで考えていただけると、ありがたいです。

 

 

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