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2月5日 保育士さんの研修会での森山会長講演 (神戸市)に、うれしい感想

神戸のポートアイランドで開かれた保育士さんの研修会で、森山会長の1時間講演がありました。

 

木でできた南欧風のとてもステキな会場でした。

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会場風景

 

森山会長は、「これだけ科学が発達した21世紀の今も、実は、人間は自然に生かされている、生かされているだけに過ぎない動物です。しかし、現在、多くの人々が自然から離れて暮らすようになったため、このことがわからなくなってしまっている人が多く、とてもこわいことです」というお話から始めました。

 

人間が生きていくために必要な3大要素は、酸素、水、食料です。そして、食料生産には大量の水が必要です。

日本の食料自給率は39%です。多くの食料を海外から輸入していますが、このことはバーチャルウォーターといって、みなさんご存じのように、海外の水を大量に輸入したことになります。日本地下水学会によると、そういう意味での水の輸入量たるや800億立方メートルにもなるそうです。(ちなみに、日本国内での年間水総使用量は900億立方メートルで、そのうち農業に使われている水は300億立方メートルです)

くまもり顧問である水ジャーナリストの橋本淳司先生によると、日本が食料自給率を50%に引き上げようとしても、今のままだとそれを可能にするだけの農業用水が確保できないそうです。日本はとても雨が多い国ですが、降水季節に偏りがあり過ぎるのと、あまりにも人口が多過ぎるため、ひとりあたりの降水量は世界平均の4分の1しかないのです。

 

どんなに時代が変わろうと、「水は森から」 得るものです。

林業名目や観光で森を破壊し続けることを直ちにやめ、壊し荒廃させた森は手遅れになる前に復元・再生させることが、今、日本にとって必要なことです。森の維持形成にはクマをはじめとする全ての野生生物が必要です。私たちは祖先がしていたようにあるだけの知恵をしぼって野生生物たちと共存しなければならないと、森山会長は訴えました。

ご出席くださった皆さんは、身じろぎもせず、会長の話に聞き入っておられました。

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森山会長は最後に、参加された保育士さん達に向けて、「現在起きている地元の獣害は、人間による自然破壊や防除不足がもたらしたもので、野生動物たちを有害捕殺するのは間違っている。保育士のみなさんには、全ての生き物に共感できるやさしい子供たちを育てていただきたい。それが、日本の自然を守り、日本文明を存続させることになるのです」と、講演を締めくくりました。

 

<若い保育士さんたちからの講演感想要旨>

・今日、自分の生活を支えている水や食料と自然がどのように関係しているのか実感できました。

・実家は地元で、小学生のとき、家の裏の柿の木にツキノワグマが来た。クマは怖い生き物だと言われていたので、今日の講演を聞くまでそう思っていたが、今日180度見方が変わりました。台風がきた時、床下浸水したり裏山が崩れたりしたが、原因は自分たち人間にもあることをすごく感じました。裏山は本当に下草が消え茶色一色で砂漠化しています。くまもりの活動に、ぜひ参加したいです。

・先生のお話を聞いて涙が止まりません。今日のお話は、まさに今私たちがめざしている保育そのものです。ジブリ製作の「平成狸合戦ポンポコ」という映画も、森の大切さを動物の視点から子どもたちにわかりやすく伝えています。くまもりの活動に参加できればなあと思いました。

・山にスギがたくさん生えているのはいいことと思っていたので、自然について考えさせられました。ボランティア活動に参加させていただきたいと思いました。

 

講演会でいろいろとお世話になったみなさん、ありがとうございました。

 

 

 

10月18日 神奈川県での森山会長講演

相模原市で、法人会員主催の森山会長講演会が催され、57名の方がご参加くださいました。準備してくださった方、参加してくださった方、みなさん、本当にありがとうございました。

 

<会長講演要旨>

 

1、命あふれる地球

無限ともいえる宇宙の中で、生命の存在が確認された星は、いまだ地球だけである。

 

その地球も、初めは火の玉だったと言われている。もちろん、その頃は、生物などいなかった。地球年齢46億年の間に地球は徐々に冷え、海ができ、35億年前にミクロの生物が水中に誕生したといわれている。現在、地球上は南極から北極まで、海の底から高い山の頂上まで、動植物や菌類など多種多様な無数の生命があふれる星になっている。

今、存在している生物、かつて存在していた生物、これら無数の生物の気の遠くなるような長年のはたらきも加わって、今日のすばらしい地球環境が形成されていった。一番最後に登場したのが、われら人類である。

 

2、産業革命で、人間による環境破壊が始まる

人類は初め、地球環境に合わせておとなしく暮らしていたが、そのうち、今まで地球上に誕生したどの生物もがしなかったことをし始めた。つまり、開発という名による地球環境の改変や工業化である。もちろん良かれと思ってやり始めたのだが、結果的には、生物が住むのに最も適した理想中の理想である地球環境を、自らの手で破壊し、汚染していくことになったのである。

しかも、これらの人間活動によって、他生物を次々と滅ぼし、人類という動物だけが増殖していく地球にしてしまった。現在、人口爆発が止まらなくなっている。この地球は100億人以上の人間を養えないと言われているが、もしそうなら、2050年には地球人口が100億人に達する勢いであるから、破滅は目前だ。

 

3、地球環境も生態系も、人間には永遠に造れない

20世紀の終わりに、アメリカの科学者たちは砂漠のど真ん中に、広大な閉鎖空間を造り、その中に各地から集めた土や動植物を持ち込んだ。現代科学の総力を集めて、実験的に自然生態系を作ろうとしたのだ。計算では、この中で、8人の人間が100年間暮らせるはずだったが、酸欠になったり、動植物のほとんどが死滅したりで、実験はすぐに失敗に終わった。地球の生態系は、人智を超えた超複雑なもので、絶妙のバランスの上に成り立っている。人間が逆立ちしても決して作れない神の領域だったのだ。

人間が自然界をコントロール出来ると錯覚している人たちが今もいる。そのような人たちは、中途半端にしか自然を知らず、本当の自然界の複雑さを知っていないのだろうと思われる。

人間はこれだけ科学が発達した21世紀の今も、そしてまた、今後も未来永劫に、地球の自然に生かされているに過ぎない動物であり、その地球環境を破壊し汚染することは、人類が自らの首を絞めていることになる。

 

地球46億年の歴史を1年のカレンダーにあてはめると、人類が誕生したのは12月31日23時58分であり、長い地球の歴史から見ると、たった今、地球上に誕生したばかりの生物である。その人類が地球環境を破壊して、もう絶滅しようとしている。

3億年生きたと言われている恐竜が滅びたのは、地球上に巨大隕石が落ちて、一時期、地球環境が大破壊されたからと言われている。恐竜からすれば不可抗力である。しかし、今、人類絶滅の引き金を引いているのは、人類そのものである。このまま絶滅したら、その愚かさと傲慢さを恐竜に笑われるだろう。

しかも、人間の罪深いところは、自分だけではなく、何の罪もない他生物まで巻き添えにして滅びようとしていることである。

 

4、生き残るには、破滅型現代文明の方向転換が必要

自らの欲望を抑えられなくなり狂ってしまったとしか思えない現代人に、以前、私は絶望していた。人間のように自分のことしか考えない貪欲で浅ましい動物は、早く滅びた方が他生物や地球環境の為になる。そこまで思った。しかし、教え子たちが滅びたくないと言い出した。ならば、以前のように、自然そして全生物と共生共存する方向に現代文明を転換させていくしかない。

 

私たちの祖先は見事な循環文明を築いていた。そして、森や多くの生物たちを保全することに成功してきた。現代人は、これら先人の知恵に学ばねばならない。かつて他地域にもこのような文明が存在した。これらの文明は、経済優先、人間中心、科学過信の近代文明の対極にある。

 

5、文明の方向転換には、巨大な自然保護団体が必要

私たちは、まず、クマたちが作る生物の多様性にあふれた保水力抜群の水源の森(=熊森)を、全生物のために、人のために保全・復元・再生しようと固く決意した。考えられるすべての部署に頼みに行ったが、動いてくれる所はまったくなかった。自分たちでやるしかないと思い至った。ただし、少人数ではできない。大きな運動にしていかなければならない。

 

1997年、日本熊森協会を発足させた。

 

会結成から19年、全精力を傾けて熊森活動にまい進し続けている。

 

<わかったこと>

●官僚

官僚が地球環境を保全するような国策を作ってくれるように、自然保護団体としてかれらと対話し続けていかなければならない。しかし、たとえ私たちの言うことが正しいとわかっても、巨大組織の一員である限り、かれらがこれまでの流れを変えることはむずかしい。

 

●研究者

日本では、研究者の研究費は国や企業からしか出ないので、研究者であり続けるためには、国や企業に迎合する研究や発表しかできない。自らの正義感と良心に従って、真実を発表しようとする研究者を見つけるのは、至難の業である。このような研究者には、自然保護団体から研究費を出せるようになりたいものだ。

 

●メディア

メディアが勇気を持って真実を伝えてくれたら世の中はもっとよくなると思うが、スポンサーがついている以上、そのようなことを期待するのはむずかしい。

今後は、ネットに期待したいところであるが・・・ネット情報の真偽を判断するむずかしさなど、諸問題もある。

 

では、どこをどう動かして世の中を変えるのか。政治家に動いてもらうしかない。

●政治家

これまで国会議員をはじめ、多くの議員に会ってきた。うれしい誤算として、どの党にも、いい国を作りたくて、国民のためになりたくて、政治家になった人たちがおられた。

数年前、熊森が全国会議員にアタックしたとき、このような議員さんを筆頭に、熊森の主張に賛同を示してくださった国会議員が衆参合計200名もおられた。政治家に動いてもらうしか、社会を変える方法はない。ただし、政治家に動いてもらうには、会員数が多くないとだめだ。

 

●一般国民・子ども

一般国民、特に子供たちは、全生物への共感本能をまだ失わず持っている。よって、物言えぬ生き物たちの代弁ができる。この共感本能こそが、地球環境を守る原動力となる。

これからの日本は、今のようなお上の国ではいけない。ヨーロッパのように市民みんなで考えて市民みんなで決める市民社会を構築していかねばならない。なぜなら、一般市民は欲に狂っていない。権力は必ずいつか必ず腐るといわれるが、一般国民は、権力を持たないので、腐りようがない。狂っていない腐っていない一般国民こそが、正しい判断を下せるのである。

国が悪いと言う人がいるが、それは違う。国民のレベル以上の政府は持てない。水源の森や生物の多様性、全生物の生命の尊厳を守るという公約を掲げたら選挙に通るという国にしていけば、国は変わる。結局、全ての鍵を握っているのは、わたしたち一般国民である。

 

<最後に>

熊森と同じことを願っている国民が、無数にいることがわかってきた。しかし、思っているだけ、願っているだけで、みんな孤立しており、世の中を変える力には全くなっていない。国民は、くまもりをはじめ、活動に賛同できるさまざまな市民団体に、勇気を出してどんどん入会してほしい。会員数は、署名数よりも、ずっと大きな力を持つ。何もできなくても、会員になることが意思表示であり、社会変革につながるのである。

 

国民はバラバラであってはならず、あちこちで集い、連帯すべきである。地球環境を守るために、民主主義国家であり続けるために。

 

 

 

 

 

 

 

 

山梨県甲府市でのくま森ジョイント講演会

報告が遅くなってしまいましたが、今年の1月25日、山梨県支部主催「くまもり講演会」に行ってきました。

静岡駅からJR身延線に乗って甲府駅に向かう長い道中、ずっと車窓から外の景色を見ていました。

この沿線沿いには、人家がほとんどありません。日本にもまだこんなところがあったのかと、うれしく思いました。

山梨県の人口は85万人。県庁所在地甲府市の人口は、わずか19万人です。しかし、人工林率は46%の高さです。

車窓から見える山梨県の川の水は、何かあったのかと思うほど、どこも少なかったです。

 

列車が進むにつれて、富士山が、車窓の右に見えたり、左に見えたり、後ろに見えたり、前に見えたり・・・思いもかけない方向から次々と目まぐるしく目に飛び込んで来ます。

一体、線路がどのような向きに敷かれているのか不思議に思いましたが、地図を忘れたのでわかりませんでした。

世界遺産富士山を堪能できる、ぜいたくな旅でした。

 

 

甲府に着いてから、講演会場の山梨県立文学館へと急ぎました。

人々が講演会に集まってくださるのかどうか、心配でした。

というのは、2011年の東北大震災・福島原発事故以降、世の人々の関心がそちらに移ってしまい、また、最近は、人々に無力感、脱力感が広がっているのでしょうか、以前と比べて、自然保護関連の集会への参加者がぐんと落ちているのです。

 

しかし、うれしいことに、今回、会場いっぱい80名の方々が集まってくださいました。自然と集まってくださったわけではありません。支部長以下、山梨県支部の皆さんが、本気になって人々に声掛けをして集めてくださった結果です。みなさん、本当によくがんばられました。本部や他の支部も、負けておれません。

 

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<挨拶する、くまもり山梨 坂名井支部長>

 

最初の講演は、水ジャーナリストの橋本淳司先生。山梨県というと、リニアモーターカー。地下水の問題について、工事現場に出向き、現地取材によって集められた豊富なデータをもとに、わかりやすく説明して下さいました。さすが、大変説得力がありました。

 

次の、 くま森会長講演では、より良い社会をめざして、おとなになってからも絶えずみんなで集って勉強し、議論しようという呼びかけがなされました。利権のない一人一人が自分の頭で考え判断する市民社会を作っていかなければ、自然は守れない。社会が狂っていくのは、政府が悪いからではない。国民のレベル以上の政府は持てないなどとという、熱い語りがなされました。

 

会長は、「クマなんかおって、何かええことあるんか」と、人に食ってかかられて傷ついた会員を思いやって、そういう時には、負けずに、「あなたは、人類を滅ぼす人間中心主義という恐ろしい思想におかされていますよ。この地球は人間だけのものではありません。すべての生き物たちのものです。いていいか悪いかという前に、すべての生き物たちにいる権利があります」と返してから、クマが奥山水源の森を守ってきたことなど、クマがいて良かったことを説明していくようにとアドバイスしました。

 

 

参加者のみなさんは真剣に最後まで聞き入って下さり、帰られる時、「この講演会に来て、本当によかったです。勇気が湧いてきました」などという心からの喜びの声を、たくさんくださいました。

 

新入会員も誕生しました。講演会は大成功だったと思います。

山梨県支部スタッフの皆さん、参加して下さった皆さん、本当にありがとうございました。

 

参加者の中に、明日、リニアモーターカーの公述会があるから、ぜひ参加して欲しいと声をかけてくださった方がいて、次の日、会場に向かうことになりました。

 

動く度に、いろいろな人と人とのつながりが生まれ、人生がますます充実していく楽しさ、喜びを感じました。

 

西宮市のライオンズクラブの設立記念例会で、森山会長が講演 11月17日

西宮市のライオンズクラブの設立記念総会で、森山会長が40分間の記念講演をさせていただきました。講演会場の入り口には、熊森による、滋賀県朽木のトチノキ巨木群立木トラスト成功を報じた先月末の新聞記事のコピーが、たくさん置かれていました。材木商を営むあるライオンズクラブの会員の方が、この熊森活動に感動して、新聞記事をたくさんコピーして配布しようと発案してくださったのだそうです。

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初めて熊森の話を聞かれた方々は、森や動物のことなど何も知らなかったと驚いておられました。中には、「すでに熊森会員ですよ」と声をかけてくださる方も2~3名おられました。熊森もライオンズクラブも、ボランティア団体という点では共通項があります。

 

この会の会長さんのご趣味は、渓流釣りだそうです。昔、ヤマメを釣って、おなかの中をわったら、セミがいっぱい出て来たと教えてくださいました。渓流魚は、死んで谷川に落ちてきた虫を餌にして食べているそうです。山が、スギやヒノキばかりになってからというもの、昔雨が降っても濁ることのなかった川なのに、今はすぐ濁るし水量も激減、山に虫がいなくなって餌不足となり、渓流魚もすごく減ったと嘆いておられました。

 

今度、熊森と一緒に奥山に入って、渓流魚や渓流の環境についていろいろ教えてくださることになりました。楽しみです。釣りに入られる山は、どこも熊の生息地だそうですが、40年間やっているが足跡を見るばかりで、実際のクマには会ったことがないと言われていました。人間に会わないように、そっと身を隠している森の中のクマたちの姿が見えてきそうなお話でした。

 

西宮市に、こんな素晴らしい活動をしている団体の本部があったなんて知らなかった。みんなで応援していこうと言ってくださる方もおられました。嬉しい限りです。

 

細かいところまで気配りされた楽しい例会に参加させていただき、とても勉強になると同時に、豊かなひと時を過ごさせていただきました。会長さんはじめ、関係者の皆様に心からお礼申し上げます。

 

 

6月23日 岡山県支部総会

岡山県支部総会は、JR岡山駅のすぐ近くにある、会員が管理されている建物で持たれました。岡山県支部の例会は毎月ここで夜7時から持たれているのだそうです。便利だし広いし、本当に恵まれていると思いました。希望者には、おいしいお弁当が安く買えるようにもなっているのだそうです。仕事帰りに寄ってくださるといいですね。岡山県支部は、これから組織化を進めていかねばならない、まだこれからの支部だということです。

 

 

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森山会長の記念講演は、「初めての自然保護」という題で、町内に残された自然を守ろうと住民みんなで立ち上がり、隣町のすばらしい町内会長さんの指導で、初めて無茶な開発を止めることに成功した約30年前の体験談でした。一般国民は無力なようだが、正論で数が多いということは、実はすごい力を発揮します。声をあげる。集まる。力を合わせる。これがいかに大きな力になっていくか、集まられた方々に会長は熱く語り続けました。みなさん、笑い、集中し、食い入るように聞いておられました。

第2部は、岡山県支部の里山整備を通した実践活動が報告されました。自然から離れて暮らしている子供たちを、どんどん里山整備活動に呼び込んで、すばらしい環境教育をされていました。

 

会員の中には、人工林でびっしり埋まった地域の山を3.7ヘクタールも個人で買い、9割間伐を施して自然林に戻しつつある方がいました。こんな会員がおられたのか。感激でした。

 

また若い男性や女性のボランティアグループが、土日に奥地に通い、地元の方々と仲良くなって、地元の方々の山をきらめき(皮むき)間伐したり、チェンソー間伐したりさせてもらっている事例が、2例も発表されました。何とか間伐を広め、下草の生える山に戻そうと、汗を流している若者たちに悲壮感はなく、大上段に構えず、とにかくみんなで楽しもうという感じで仲間を集めることに成功しているようでした。若い人たちに拍手。

 

先週の福岡県支部で出会った人たちに続き、岡山県支部で出会った人たちもまた、未来への責任感で集まり、語り、動こうとしているすばらしい大人たちでした。お互いが出会うことで、こんなに真剣に、未来のこと、地球のこと、生き物たちのことを考えて生きておられる方たちがいたとわかっただけでも、元気をいただき、勇気が湧いてきました。孤立しておられるくまもり会員のみなさんが、まだまだ全国にたくさんおられます。どうか、勇気を出して、集会に出てきていただきたいと願っています。また、各地域のリーダーのみなさんは、集まってくださった方々が大きな元気を得て帰れるような楽しくてためになる集会企画を、がんばって作り上げてください。

 

6月16日 北九州市での会長講演会

福岡県支部は、当協会の支部の中でも大きな支部で、皮むき間伐などの活動も盛んです。福岡県支部には、事務所もあるし、アルバイトスタッフも1名います。

戸畑駅前の会場には、大勢の方が来てくださいました。半分は、初めて参加された方々でした。福岡県支部はこれまで、何度も会長講演を企画してくださってきましたが、3・11以降は途切れていました。

収束のめどが立たない福島原発、放射線量が高くて入れなくなっている関東以北の山々、自然保護運動に取り組んできた人たちには、これからもうどうしていけばいいのかという閉そく感もあります。

そんな中、元気の出る話をということで、持たれた講演会でした。会長は、何とかみんなを励まそうと、元気の出る話を一生懸命探して話しました。みなさん最後まで一生懸命聞いてくださいました。

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後半は、顧問の平野虎丸さんとの対談です。

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今、日本の山は、戦後、人がスギやヒノキを密に植えたまま放置したことによって、木が多過ぎて大変なことになっています。

なぜ大雨が降ると九州の山が崩れ出すようになったのか、なぜ<植えない森づくり>がいいのか、代々林業家の家に生まれ、ご自身も数十年にわたって山にかかわってこられた平野さんのお話は、最高の説得力を持っています。

人間が手を入れ続けないといい山にならないと思い込んでいた人たちが、目からうろこでしたと驚いておられました。

<大雨でも崩れにくい山=生物の多様性が保たれた山=保水力抜群の豊かな山>を取り戻すためには、国にお願いするだけではなく、市民が声を上げ動き出さねばならないということで、二人の話が一致しました。官のできないことは民の手で、民のできないことは官の手で。

 

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講演会後の懇親会には、予想外に多くの方々がご出席してくださり、座席、飲み物、お菓子などが大幅に足りなくなるという嬉しい悲鳴でした。いろんな方が、お話くださいましたが、どなたのお話も、胸を打つもので、本当に元気をもらえました。ここには一生懸命生きておられる方たちが集まってくださっている。自分さえよければいいのではなく、未来に責任を持って生きたいと思っている人たちが集まってくださっていると感じました。なんと素晴らしい仲間たちなんだろう。良き友を得て、信頼できる仲間たちと共に人生を送れたなら、人生に100%成功したことになるという言葉を思い出しました。

 

確かに、元気が出ない今日の日本ではありますが、心ある人たちが集い、民主主義国家を形成する国民のひとりとして、この国、世界、この地球にどう向き合っていくのか語り、信念に基づいて行動するときなのだと思いました。他生物のために、次世代のために、地球環境保全のために。

準備してくださったみなさん、音楽やゲームで場を盛り上げてくださったみなさん、参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました。

 

この後、会長講演は、6月岡山県、7月東京都、8月熊本県、10月広島県、千葉県、11月栃木県、来年1月愛知県、山梨県と予定されています。みなさんの地域でも、ぜひ、熊森会長講演会をご企画ください。今後は副会長も講演していきます。

 

3月15日 お寺の涅槃会で、会長講演

兵庫県加古川の上流域にあるお寺に、呼んでいただきました。以前、訪れたどなたかが、熊森小冊子を置いて行かれたそうで、住職さんがそれを読まれて、呼んで下さったのです。お寺の裏の人工林は、実生のスギだそうです。間伐して、きれいな花の咲く卯の花などを植えられたそうですが、なかなか人間の思う通りにはならず、うまく根付かないと言われていました。

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この日は、涅槃会と言って、お釈迦様がなくなられた陰暦2月15日(現在は、3月15日)に、涅槃図を掛けて、全国のお寺でお釈迦様の遺徳追慕と報恩のために、法要が持たれる日なのだそうです。会場には、明治時代に描かれたという巨大な涅槃図が掛けられていました。写真に撮ってもいいですかと、住職さんにおたずねしたら、どうぞと言ってくださいました。

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それにしても、見事な涅槃図でした。雲に乗って駆けつけたのは、お釈迦様のお母様に当たるマヤさんだそうです。息子が死なないようにと、不老不死の薬が入った袋を投下したのですが、お釈迦様は、念力で、その袋を、近くのシャラノキの枝にひっかかるようにし、自ら薬を受け取らす、そのままお亡くなりになられたのだそうです。そこから投薬という言葉が出来たと住職さんに教えていただきました。

 

私たち熊森が非常に関心を持ったのは、お釈迦様が亡くなられたのを知って、たくさんの生き物たちが嘆き悲しみ、集まってきているようすが、絵の下半分に描かれていることです。これは、お釈迦様が、全ての生き物たちにやさしいきもちで接しておられたからだと思います。ようく見ると、ゲジゲジのような虫まで描かれてありました。当時は、現代のような生態学は発達していなかったでしょうが、すべての生き物たちを大切に思い、この地球上で共存すべきという思想を、お釈迦様は持たれていたのだろうなと感じました。

 

この日集まられた80名の檀家の方は、みなさん農家だということでした。この町は人工林率が数十%と高く、クマこそ棲めませんが、シカなどの獣害に悩まされているということでした。熊森の全生物と共存すべきだという話を聞いて、怒って、席を蹴って帰られる人が出るのではないかと心配しましたが、みなさん、反対に、うなづきながら90分間の話を聞いてくださいました。ありがたいことでした。

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質問会の時、近くの川の水が、近年、どんどんと減ってきているのを心配しておられた方が、行政に訴えたがはぐらかされたとして、熊森の活動に理解を示してくださいました。ここは加古川の上流なので、今後、下流の人のためにも、放置人工林をなんとかしないといけないと思われたそうです。下流の人達にも思いを馳せていただき、お心の広さを思いました。官も頑張ってほしいですが、官のできないことは民の手で。国や林野庁を責めるのではなく、官も民も全国民が戦後進めた拡大造林に対して責任を感じ、都市住民と郡部住民も協力し合って、他生物や地球のためにも、森の復元・再生活動に取り組んでいけるようになればと思いました。

 

また、「うちも山を持っています。多分、人工林で放置され、荒廃していると思うが、もう、家族は誰も、どこに山があるのか境界すらわからない。どうしたらいいか」という声も、聞かせていただきました。政治家のみなさんには、山が大雨で崩れて死者を出す前に、所有者や境界がわからなくても、どんどん間伐隊が入り、林業放棄地は自然林に戻していけるように、法整備や条例整備を進めていただきたいものです。

 

 

12月11日・12日 宮崎の高校1校、中学校2校で、森山会長講演

地元の会員や教職員の方たちの熱い願いで、寒い中でしたが、宮崎の高校や中学校での会長講演が実現しました。

 

講演要旨:これまで地球上にたくさん誕生した動物の中で、どの動物もしなかったことを、人間だけがやり始めました。

 

人間は、全ての生き物の命を支えてきた清らかな水、清浄な空気、安心できる大地を、工業化や科学技術の発展の名で、飲めない水、吸えない空気、安全な農産物を生産できない大地に汚染しています。つまり、神様がつくったとしか思えない奇跡のような地球環境の、自然破壊、環境破壊を、人類は、①人間中心②経済第一③科学万能の考えのもと、やり出したのです。

 

これによって、多くの野生の生き物たちが生きられなくなって、悲鳴を上げています。いずれ近い将来、人間も生きられなくなるでしょう。豊かな自然を守って、全生物と共存する、持続可能な人間社会への方向転換を実現させるためには、彼ら野生生物の悲鳴に耳を傾けるやさしさを人間はもたねばなりません。

 

他生物にもやさしい文明だけが、生き残れるのですよ。わたしは、命の続く限り、訴え、話し、行動します。若いみなさんも、この後の人類の進むべき道について、真剣に考え、語り合い、行動して下さい。

 

高校全校生に90分

中学生全校生に90分

中学校2年生に45分

寒い中でしたが、生徒たちは最後まで一生懸命に聞き入ってくれました。本当にうれしいです。ありがとうございました。近々、感想文が送られてくるということで、とても楽しみです。若い人達の正義感、情熱、行動力に勝てる大人はいません。心意気のある若者たちに育ってくれたらと願っています。校長先生を初め、教職員のみなさんにも大変お世話になりました。ありがとうございました。

 

また、2泊3日の宮崎滞在期間中、地元の会員の方々が集まってくださり、車で送り迎えをして下さったり、歓迎会を開いてくださったり、至れり尽くせりの世話をして講演会が成功するよう支えてくださいました。感謝にたえません。みなさん、本当にありがとうございました。

 

増えるシカ被害に悲鳴をあげている町での会長講演

会場に着くと、地元リーダーの方が来られて、「昔はシカなど見たこともなかったのに、数年前からシカが激増。今や町中、至る所にシカが出ており、もう、たまらない。去年、やっとシカ解体工場を作るところまでこぎつけました。この増えたシカたち、もういったいどうしたらいいのでしょうか。町民はそれを知りたくて講演会に来ますからよろしく。クマはここにはいません」と、あいさつされました。

 

困りました。クマと森の話をしに来たのであって、シカのことは、わたしたちにとっては、クマ以上にわらないことだらけです。シカ問題は、人間が行った何らかの要因によって、一時的に自然界のバランスが崩れてしまった結果としか考えられません。講演会場から見えるこの町の山を見て、動物たちの棲めるところはほとんどないと感じました。山々は、膨大な放置人工林で埋まっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

この町で、動物たちの立場に立った話を出したら、参加者が怒って帰ってしまわれるのだろうかと心配になりました。しかし、多くの地元のみなさんは、大変好意的に熊森の話を聞いてくださっているのが、感じとれました。目の前のシカだけ見て解決策を考えるのではなく、山や人間生活の変化などと関連付けて物事を見る。そして、物言えぬ生き物に対するやさしさや、生き物たちが造ってくれている自然への感謝を忘れてはならないと訴えました。

 

講演後、地元リーダーの方が、「今日の講演は、腑に落ちることでいっぱいでした」と、ご挨拶くださいました。講演後、用意していった本も多く売れました。今、日本国は、人間が動物の個体数を殺すことによって調整してやるべきであるとする動物管理派学者や業者らによって牛耳られており、かれらによって、野生動物を食べる呼びかけや、シカ解体工場を各地に補助金で作る呼びかけがなされています。一般国民は、彼らに乗せられながらも、まだまだ心の底では、生き物達へのやさしさを失っていないと感じました。このやさしさが、森の復元・再生の原動力になるのです。

 

7月12日 新潟県での会長講演 第53回三魚沼土地改良ブロック大会

新潟県十日町の記念講演会場に入っていくと、すでに会場は130名ぐらいの方たちで埋まっており、座っておられる方々のほぼ全員が地位のある男性という感じで、農林省北陸農政局長さん、新潟県十日町地域振興局長さん、魚沼市市長さん(女性)、南魚沼市市長さん、新潟県津南町長さんら、そうそうたる人たちが集まっておられました。(偉い人が多すぎて、把握しきれなかった)

出席者のみなさんは全員が、土地改良に関わっておられる公務員ということでした。具体的に何をされているのかたずねてみたら、農業機械が入りやすいように耕地整理をしたりしているということでした。南魚沼産コシヒカリは他の地域の3倍の値段で売買されているということで、農業県新潟の力を感じました。と、同時に、この会場に来てくださっている方々に熊森の話は役立つのだろうかと少し不安を感じました。

しかし、発表者の発表を聞いて安心しました。豪雪の新潟県でも、農業用水の確保は大きな問題であることがわったからです。雪解け時の水量はすごい量だと想像できますが、雪が解けてしまうとたちまち水が確保できなくなることがわかりました。やはり豊かな森が必要です。森のことなら、森=植物+動物の、熊森です。農業用水確保のために、どの川にもダムを造っておられました。

70分間の記念講演でしたが、みなさんしっかりと聞いてくださっていたように感じました。

 

大会後の懇親会は、近くの十日町市当間高原リゾート「ベルナティオ」という超豪華ホテルで行われました。こんな豪華なホテルが日本にあったのかと驚くような豪華さでした。東電が所有しているということで納得しました。

懇親会では、いろんな方々が次々と話しかけてきてくださいました。クマなんか害獣で、駆除しなくちゃだめだよと言ってこられた方はおひとりだけで、あとの方はみなさん、熊森に共感します、共存の道をさぐるべきだという感じでした。

田畑でクマに何回か会ったという方たちもおられ、さすが新潟だなと思いました。トラクターのクラクションを鳴らしたら逃げていったということでした。新潟の山はナラ枯れがすごくて、クマたちの生存を支えられないのではないかと心配されている方もおられました。おしなべて、お話しできた新潟の農業関係者の方々は、少々の農作物被害なら見過ごしており、野生動物たちを殺したくないということでした。

山は荒れているが、地元の人たちの優しさが、新潟の野生動物たちを守ってくれていると感じ、あたたかい気持ちになりました。

 

お世話になったみなさん、本当にありがとうございました。

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