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徳島県天神丸風力発電の白紙撤回を その6  徳島大学鎌田 磨人教授のFacebookの情報から

鎌田先生のフェイスブックに、徳島県天神丸風力発電関連の情報が続々と掲載されています。

とても参考になります。鎌田先生、ありがとうございます。

鎌田 磨人 | Facebook

 

以下鎌田先生のフェイスブックから

5月24日

(仮称)天神丸風力発電事業に係る「計画段階環境配慮書」に対する知事意見が出ました。あわせて、「徳島県環境影響評価審査会の答申」も掲載されています。
「次の各論に示す指摘事項について,追加書類を速やかに提出することなど 検討することが望ましい。また,あらゆる措置を講じてもなお,重大な影響を回避又は低減できない場合は, 本事業の取り止めも含めた計画の抜本的な見直しを行うこと」との文言が書き込まれたのは素晴らしいと思います。審査会委員の皆さんのがんばりの賜物かと思います。ご苦労様でした。
以下、鎌田メモ。
(1)答申では、「本事業計画で発電機の設置計画区域から周辺1キロメートル 範囲に影響が及ぶと想定した場合,徳島県及び高知県に連なる四国東部域の自 然度7以上の冷温帯林の約7パーセントが消失並びに影響を受けると予測され ることから,希少生物・生態系への影響は甚大であると推定される」との文言が残っている。
(2)しかし、「5km、10km、15kmを閾値として、四国東部の冷温帯域に設置された鳥獣保護区(特別保護区を含む)への影響を検討したところ、本事業計画での発電機設置計画区域から5km以内には冷温帯域鳥獣保護区の20%(特別保護区の9%)、10km以内には51%(特別保護区の43%)、15km以内には71%(特別保護区の56%)が含まれることとなり、影響は深刻である。これは、これまで徳島県や地域が築き上げてきた保護政策を無視した開発行為だと言わざるを得ない。設置場所や配置については速やかに代替案を作成し、風車から5~15km圏域に鳥獣保護区等が内包されない配置を検討すべき」等、重要な指摘は削り落とされていた。
(3)また、「環境省による「平成 27 年度再生可能エネルギーに関するゾーニング基礎情報整備報告書」によれば、計画区域は開発不可条件に該当する地域となっており、陸上風力の導入ポテンシャル評価は著しく低い。 本来的に風力発電の導入に不適切だとされる地域で行おうとする事業の公益性について、合理的な説明 資料の追加提出が必要である。鳴門市が実施している「鳴門市における陸上風力のゾーニング(適地評 価)」等を参照して、関連する付帯工事も含めて、立地適正を客観的に判断できる資料を作成し、速やか に提出することを求める」との意見も重要だと思っていたが、ここも削り取られていた。
(4)そして、これら意見、知事意見では全てなくなってたのは残念。

 

5月27日

知事意見提出についての、徳島新聞(5/25)朝日新聞(5/26)の記事

5月31日

NHKニュース(5/31)

200万回近く再生されているポルトガルでの風車火災の動画

6月1日

「風力発電は広がるか?」5月16日放映されたNHK徳島放送の特集動画。

 

今後も、鎌田先生のフェイスブックを、読ませていただきたいです。

林野庁作成「森林経営管理法案」、5月25日参議院を通過し成立

(熊森解説)

今回の法案は、表向きは「林業の成長産業化」と「森林資源の適切な管理」のためとなっている。

 

しかし、林野庁の本心は、昨今の豪雨による放置人工林の山崩れの頻発化を見るにつけ、戦後の拡大造林政策の失敗を思い知らされ(林野庁は絶対に政策の失敗を認めようとしないが)何とか崩れやすい放置人工林を一気に消し去りたいという焦りではないだろうか。

 

林野庁の発表によると、戦後造林された民有林の人工林のうち、1/3は、管理できており、2/3は、放置されて大荒廃しているということである。これまでも、人工林の7割が放置され大荒廃していると林野庁が発表してきたことと整合性がとれる数字ではあるが、ゆゆしき実態と言わざるを得ない。拡大造林政策により、日本の広大な山林が大荒廃したのである。

 

この放置人工林の半分、つまり全人工林の1/3は、伐期が来ており伐り出し可能な場所にもあるので、森林環境税を使って林業会社や森林組合に間伐ではなく皆伐(主伐)してもらうことにしたのだそうだ。しかし、一気に各地で主伐をし始めれば、国会の議論でも問題視されていたが、材の価格低下や今後の人工林の林齢の偏りなど、弊害が出るのは明らかである。間伐も導入しながら、少しずつずらして主伐をしていくべきであろう。

 

問題は、放置人工林を皆伐した跡をどうするかである。また以前と同じように1ヘクタール3000本のスギ・ヒノキ・カラマツの密植針葉樹単相林を指導するなら、50年後再び同じ状況に陥らざるを得ない。

 

どのような林業をめざして再造林するつもりなのか、林野庁に電話で問い合わせたところ、市町村に任せるということであった。

 

崩れにくい林業地、環境に配慮した林業地、保育に人手がかかりすぎない林業地とするためには、1ヘクタール当たりの苗木数を減らし、針広混交林にするなどの新手法が必要であると熊森は考える。

 

また、これから人口は確実に減っていくし、3軒に1軒は空き家という時代が来る。林業が建材目的でなくてもいい訳で、パルプ用、バイオマス発電用など、海外からの木材を輸入しなくていいように、多様な林業を展開していくべき。このあたりが今回の法案でどうなるのか、さっぱり見えない。

 

さて、放置人工林の残り半分、つまり全人工林の1/3は、林業経営に適さない森林として、「林野庁法案概要」によると、自然に近い森林(複層林化等)に誘導するとある。

 

今回、奥地であったり急斜面であったりして、林業に向かない場所まで人工林にしてしまったことを、林野庁が自ら認めたわけで、熊森としては、この点を大きく評価したい。

 

林野庁に電話をして、具体的にどのような方法で自然に近い森林に誘導するのか訊ねたところ、間伐するということだった。これではだめだ。

 

地域によって違うが、例えば兵庫県で実験した結果、均等に間伐する定性間伐ではスギ・ヒノキ人工林は自然林に戻らない。広葉樹の芽生えや苗は、やがて樹齢の高いスギ・ヒノキの成長に負けてしまうため、高齢人工林が誕生するだけである。自然林化には、皆伐、列状間伐、群状間伐などが必要であることを伝えたが、これも市町村に任せるという答えだった。

 

熊森は、生物多様性保全機能の低下や水源涵養機能の低下、災害多発等を見るにつけ、奥山全域、尾根筋、急斜面、山の上1/3、沢筋の5か所を、花が咲き実がなり生き物たちが暮らせる広葉樹を主体とした自然の森にもどすべきだとかねてより訴えてきた。

今回の森林環境税の使い方によっては、一気にそのチャンスが到来することも考えられる。

複層林化という言葉からは、針葉樹だけの複層林化がイメージされる。そうではなく、自然の広葉樹林に誘導する、天然林に誘導するなど、イメージをはっきりさせて、今後、市町村に伝えるべきである。

 

熊森はこの機会に、署名を展開するなどして、森林環境税を使って林業に向かない山、林業に使ってはならない山を、自然林・天然林に戻そうという声を国中に広げていきたい。

 

今後の日本の林政は、国が東京から一律指導するのではなく、江戸時代のように諸国に任せる方向だということだ。これはいい方向だと思う。

国有林の放置人工林も、一刻も早く同様に処理していってほしいと願う。(完)

 

 

<参議院HPに掲載されている森林経営管理法案要旨>

 

祝 四国のクマ生息地でクマのえさ場づくり始まる 於:くまもり石立山トラスト地

今年2月27日に熊森が購入した石立山トラスト地24ヘクタールのうち4ヘクタールが人工林です。

四国のクマの絶滅を止めるには、とにかくクマたちの餌場や生息地となる広葉樹林の再生を一刻も早くやらなければなりません。

熊森高知県支部長から、5月26日より人工林部分の伐採を始めたいううれしいニュースが届きました。

奥地で急斜面の為、作業はボランティアではなくプロに依頼しています。

 

下草ゼロの放置人工林、伐採作業開始!

 

写真では、林床の表土が流されて石だらけになっているようすです。放置人工林を除去すると、草が生え、少しずつ水源の森が復活していくと思われます。

皆伐跡地は、植えない森造りをめざします。

一挙に明るくなってきた林内

 

高知県は雨が多くて温暖なため、人工林を皆伐して放置しておくだけでみるみる自然の森がよみがえっていくそうです。

数年もたてば、広葉樹のちょっとした森になることが期待できます。

鳥さん、けものさん、くまもりの人工林伐採跡地にたくさん種を運んできてね。よろしく。

 

熊森から見た「森林経営管理法案」3月6日閣議決定、4月19日衆院通過、現在参議院で審議中

林野庁が出してきた重大な法案が、今国会で審議されています。

残念ながら、現在の状況ではこの法案に関心を持っている国民は、林業者以外にはほとんどいないと思います。

森林経営管理というのは、林業のことだと思ってしまうからです。

 

実は、この法案は、この国の水源の森、生物の多様性、国土のグランドデザインを大きく変える、重大な法案です。

しかし、99%の国民は、そんな法案が国会で審議されていることすら知らないのではないでしょうか。

マスコミが大きく取り上げないからです。

一般国民は、マスコミが騒いでくれないと気づきませんから、マスコミのみなさんは使命感を持って、国民に今どの問題を大きく伝えるべきか、判断していただきたいです。

 

林野庁の「森林経営管理法案」の趣旨は、まとめると以下のようになります。

林業の成長産業化と森林資源の適切な管理の両立を図るために、

①山主に、経営管理の責務を持ってもらう。

②経営管理ができない山主の山は、市町村が経営管理を行うか、意欲のある林業経営者に委託する。

 

 

「森林経営管理法案」は、2019年度から実施されることになっている国民一人1000円徴収、年間620億円の森林環境税の前提となる法案で、「戦後林政の大転換」と呼べるものです。

戦後の拡大造林政策で造りすぎた人工林の材が売れずに延々と放置されて内部が大崩壊、水源涵養機能、生物多様性機能、土砂災害防止機能など、森林の持つあらゆる機能が低下し、もうどうしようもないところまで行って行き詰まってしまっている現状を大転換しようという訳です。

 

AERAは、「データ捏造」疑惑が浮上した森林環境税関連法という見出しで、「森林経営管理法案」を論評しています。

 

こんな大事な問題に取り組もうという時に、「データ捏造」疑惑など、あってはならぬことです。

どういうことかと調べてみたら、林野庁がこの法案を説明するために作成した資料「林業の現状」に、森林所有者へのアンケートの結果、「8割の森林経営者が経営意欲がない」とわかったと書かれてあったそうです。そもそもアンケートには、「経営への意欲」を聞いた質問は存在していなかったのだそうです。さらに、「意欲の低い森林所有者のうち7割は主伐の意向すらない」と断じられていたのだそうです。

森林所有者などから猛烈な反発が出て、林野庁は「誤解を受けた」として、4月19日、資料の文言を修正したそうです。責任転嫁はよくありません。

 

熊森としては、林野庁がどうして今や誰の目にも明らかな戦後の拡大造林政策の失敗を認めようとしないのか、残念でなりません。

人間は神様ではないのですから、良かれと思ってしたことが失敗することもあります。

林野庁が素直に失敗しましたと認めたら、ほとんどの国民は拍手すると思います。

森林所有者が、主伐して材を売ろうとしないのは、彼らに意欲がないからではなく、材を出せないような奥地や道も造れないような急斜面に国の指導でスギやヒノキを植えてしまっていたり、材は出せるけれど人件費や運搬費がかかってかえって赤字になってしまうなど、伐採できない理由があるからです。

そんなことは、ほとんどの国民が知っていることです。

 

拡大造林政策を考え出した林野庁も、それに乗った山林所有者も、そんな政策が人目のつかない奥地で展開されていたことに気づきもしなかったわたしたち多くの国民も、みんなここで反省して、未来のために出直しましょう。

 

戦後の森林政策の一番の失敗は、山を全て林業という人間の経済活動にだけ使おうとしたことです。

生きられなくなった森の動物たちは泣いています。

花粉症の人達も苦しんでいます。

渓流釣りの人達も渓流魚が激減して怒っています。

「森林・林業再生プラン」の失敗は、日本と条件の違う国のモデルを真似ようとしたことです。

山は地方によってみんな違うのに、東京で考えた一つのモデルを全国に強要したことです。

 

山にはさまざまな機能があるのに、それを忘れて、スギやヒノキの林ばかりにしてしまったら、弊害が出るのは当然です。現在放置されている広大な人工林は、手を入れても仕方がないから放置されているのです。

 

熊森は、これらは原則として伐採して森林環境税で自然林にもどしてしまうべきだと考えます。近い将来3軒に1軒が空き家になると言われています。建材としてのスギ・ヒノキの爆発的な需要は見込めないでしょう。

自然林を再生することにより、涸れた川がよみがえり、土砂災害が減り、農家の獣害が軽減される、このような朗報を期待します。

 

さまざまなな立場の人たちが、「森林経営管理法案」

「林野庁法案概要」に、意見を述べています。

 

・自伐型林業推進協会

4月24日 問題法案が衆議院通過 「自伐」重視と環境破壊の矛盾

・日本農業新聞 5月11  日「乱伐の恐れ、山守る林家の声を 主伐推奨荒廃進む」

・日本農業新聞 5月16日現場の不安拭う審議を

 

クマ、サル、シカ、イノシシなどの大型野生動物の住む森をこの国に保全するという熊森の理念からこの法案をチェックしてみましたが、国から森林環境税を得た市町村が、民間から預かった人工林をどのように経営管理しようとしているのか具体的なことが書かれていないため、今の段階では評価のしようがないです。

 

林業は大事な産業ですから、林業が林業として成り立つしくみを林業家に作ってあげてほしいというのは、熊森もずっと願ってきたことです。

 

今後熊森は、奥山など林業に向かない場所は自然林に再生していくよう、市町村担当者や市町村議会議員のみなさんに全力を挙げて訴え続けて行きます。

 

p.s この法案によって、江戸時代の藩ごとの責任ある森林保全制度が再現される方向に進んでくれればいいなと思います。

現在、山林の境界が不明となっている場所が多くあります。その点をどうするのか林野庁に問い合わせてみましたら、現段階ではその対策はまだ考えていないということでした。

 

 

 

 

 

 

5月15日 本部生き森活動 クマ生息地に広葉樹を植樹するためのシカ除け柵作り

今回は、近々広葉樹の苗木を植樹する場所に、パッチディフェンスと呼ばれるシカ除け柵を張りました。

 

この山に多くのシカがいるとは思えないのですが、シカ除け柵を張らない限り、苗木はすぐに食べられてなくなってしまいます。

 

木の杭や網を運ぶ

 

クワを使って道の整備もしておきました。重労働です。

せまい道を歩きやすく平らにする

 

3人で力を合わせ、パッチディフェンスを完成させました。

春になだれ落ちる雪で柵が壊されないように、今回は平らな場所に植樹地を設定しました。

使用した網は、シカが角をひっかけて動けなくなるのを防ぐため、網の目の小さいものを使用しています。

完成したパッチディフェンス

 

とても暑い日でしたが、3人でがんばりました。

ボランティアさん

 

周りの山々には、木々が大きな白い花を咲かせており、とてもきれいでした!

その花とは、下の2つです。

トチノキの花

 

ホオノキの花

 

植樹に来てくださる皆さん、がんばってください。

徳島県天神丸風力発電の白紙撤回を その3 経産省新エネルギー課に電話

本日、経産省新エネルギー課に電話をしました。

 

くまもり:今、国から風力発電に補助金が出ないのですか。

 

経産省:今年から、ゼロとなりました。

 

くまもり:風力発電に新規参入しようという企業はなくなるのじゃないですか。

 

経産省:落ち着いてくるでしょうね。一応、表向きは今年からゼロなんですが、駆け込み参入という手があって、やり方によっては当分補助金を得られる道も残っています。しかし、早くしないとだめですね。売電価格に関してもしかりです。

 

くまもり:風力発電による売電価格は確か、1キロワット時55円でしたよね。

 

経産省:今年から18円+税となりました。まあ18円程度と思ってください。洋上風力発電の場合は、36円+税です。

 

くまもり:国は現在、陸上での風力発電を推進しない方針に切り替えたということですかね。

 

経産省:洋上は、尾根筋より安定した風力が得られるので、今後は洋上にシフトしていくでしょうね。

 

くまもり:映画「自然と再生」を見られましたか。

 

経産省:はい。

 

くまもり:風力発電で得られた電気は、電圧が絶えず変わるので、精密機械などには使えないんですよね。

 

経産省:まあ、そうですね。それなりに技術革新はしているのでしょうが。

 

くまもり:映画によると、ドイツでは、無数の風車で作った電気を国中に張り巡らせている送電線に流し込んで、電圧を一定にするという技術革新を達成しており、、風力発電で作った電気を実際に使える電気にしたんですよね。でも日本では、送電線の所有者がばらばらで、そういうことはできませんから、ドイツのように風力発電でできた電気を無数に送電線に流し込んで電圧を一定にすることなんてできませんよね。

 

経産省:無理ですね。

 

くまもり:以前、大きな風力発電会社の責任者の話をじっくり聞いたことがあります。その方が、「風力発電なんて単なるおもちゃですよ。作った電気はみんな捨てます。こんなにも電圧不安定な電気を流したら、コンピューターとか壊れますよ。風車は構造上すぐに故障して止まります。善意の方が、風車が止まっていると知らせてくださるのですが、動いていても止まっていても、わたしたちはどうでもいいのです。風力発電を建設することで国からの多額の補助金がでる。それで儲けたいだけです。それだけでいいのです。私たちは企業ですから」と言われたので、わたしたちはあきれて開いた口がふさがりませんでした。正直な方なんでしょうが。

 

経産省:うーん。

 

くまもり:天神丸風力発電計画は、剣山の尾根筋にわずかに残された最後のブナ・ミズナラの自然林を破壊してしまうもので、陸上風力発電の中でも最悪のパターンなんです。絶滅寸前にまで数を減らしている四国のツキノワグマを一気に絶滅させることになります。国として、そのような場所に風力発電を造るなと指導してもらいたのですが。

 

経産省:うちとしては、都道府県から上がってきたものを見て、地元が認めていたら認可するだけです。

 

くまもり:じゃあ、天神丸風力発電を止めるには、徳島県がノーと言ってくれないだめですね。

 

経産省:まあね。

 

<熊森から>

やはり、知事さんがカギを握っているようです。

徳島県天神丸風力発電の白紙撤回を その2 オリックス社に電話

本日、オリックス社に電話しました。

 

くまもり:天神丸風力発電計画に関して、内容を精査して意見書を出したいと思っています。「環境配慮書」を送っていただくことはできますか。

 

オリックス社:申し訳ございませんが、個別にお送りすることはできません。

 

くまもり:では、大体の内容はわかっているので意見書を今から送ります。受け付けてもらえますか。

 

オリックス社:一応締め切りは終わっているので、できるだけ早くお願いします。

 

くまもり:今、風力発電に対する補助金は国からどれくらい出るのですか。

 

オリックス社:ゼロになりました。

 

くまもり:では、売電でもうけようというわけですね。今、売電価格は1キロワット時いくらですか。

 

オリックス社:毎年変わっていきます。

 

くまもり:それはそうと、風力発電で作った電気は電圧が不安定で、実際には使えないと聞いています。

しかし、映画「自然と再生」を見ると、ドイツなどでは技術革新によってこの問題は克服されたそうです。

映画「自然と再生」を見られましたか。

 

オリックス社:いいえ、見ておりません。私どもは、発電した電気を国に売る。そこまでです。その後、その電気がどのように使われるかまでは、わかりません。

 

くまもり:天神丸風力発電は、尾根筋に残された四国最後の貴重な自然林を破壊する事業なのでぜひ白紙撤回していただきたいのですが、もう今から止めることはできないというネットの声もありました。もう止められないんでしょうか。

 

オリックス社:そんなことはありませんよ。まだこれからなんで。

 

くまもり:いろんな団体や個人から、白紙撤回してほしいという声がたくさん届いてますよね。

 

オリックス社:意見書は来ていますが、数や内容については一切言えません。

 

くまもり:先日、徳島県で説明会があったと聞いたのですが。

 

オリックス社:4月24日に徳島県主催の環境影響審査会で、委員の先生方15名に事業説明をさせていただきました。

 

くまもり:皆さん反対されたでしょう。

 

オリックス社:いろいろなご意見をいただきました。わたしたちは今、徳島県知事の意見を待っている段階です。5月中にはいただけると思っております。

 

くまもり:知事の声は重要ですか。もし、知事か、天神丸風力発電事業を認めないと言われたら、それでも事業を強引に推進されますか。

 

オリックス社:知事がそういわれたら、事業推進は不可能です。

 

くまもり:知事がカギを握っているわけですね。一般県民への説明会はいつですか。

 

オリックス社:決まっておりませんが、その時は徳島新聞、徳島県HP、オリックスHPで2か月前ぐらいから予告させていただきます。

 

<熊森から>尾根筋への風力発電はどこも環境大破壊ですが、そのなかでも天神丸風力発電事業は最悪のパターンです。

四国のクマの絶滅を止めたい方、四国の水源の森を次世代に残こそうと思われる方、知事さんに天神丸風力発電事業に反対していただくよう皆で必死でお願いしましょう。

徳島県天神丸風力発電の白紙撤回を!四国のクマの最後の聖地、剣山系尾根筋に風力発電42基計画

(以下、徳島新聞より抜粋)

大手総合リース企業オリックス株式会社は、美馬市、神山、那賀両町の境にある高城山(1627メートル)と天神丸(1632メートル)周辺の尾根に、風車42基を備えた大規模な風力発電の建設を計画している。総出力は14万4900キロワットを想定しており、実現すれば県内最大となる。

事業想定区域は約2990ヘクタール。ほとんどが民有地で一部国有地が含まれる。風車は最大高約175メートルで、プロペラは直径約117メートルの3枚羽タイプ。1基当たりの出力は2300~3450キロワット。用地を取得するか借りるか、売電の方法などは未定。

 

2018年5月1日に「計画段階環境配慮書」の縦覧を終えた。今後は、環境影響評価(アセスメント)などの諸手続きを進め、2023年10月の着工、2026年秋ごろの営業運転開始をめざしている。

 

熊森見解

拡大造林、大規模林道と、目先のお金を儲けるために、戦後、私たちは森の動物たちの生息地でもあった水源の森を破壊し続けてきました。

とどめは、尾根筋への風力発電です。

これで、森林破壊は最終段階に入ります。

 

尾根筋の風力発電はエコではなく、国土大破壊です。

 

日本文明を支えてきた水源の森を壊してまで、造るべきではありません。

 

四国ツキノワグマなど野生動物の存続の命運がかかっている

徳島県剣山系尾根に残されたわずかな広葉樹林地帯で、ひっそりと生き抜いている風前の灯、四国ツキノワグマ。

その最後の聖地をオリックス株式会社が大破壊してコンクリートで固めてしまおうとしています。

この事業をどう変更しようとも、四国ツキノワグマへの重大な影響を回避または軽減することは不可能です。

日本国が批准している生物多様性条約に違反する事業です。

 

風力発電の寿命は20年ですから、20年ごとに、急峻な山腹に広い舗装道路を造り直し、巨大な風車を積んだトレーラーが走り、古くなったコンクリートをダイナマイトで爆破し、新たに尾根にコンクリートを大量に流し込む大工事を繰り返すことになります。

尾根は山の最もデリケートな場所です。四国県民の水源の森はやがて崩壊します。

 

以下地図が、事業計画場所。ダブルクリックで拡大されます。(くまもり作成)

緑色部分はスギなどの人工林、黄土色部分は落葉広葉樹林

 

この事業を止められるのは、利権のないわたしたち国民だけです。

みなさん、声を挙げましょう。

くまもりは、四国はもちろん、全国のみなさんと協力して、徳島県天神丸風力発電の白紙撤回をオリックス株式会社、経済産業相、環境省、徳島県知事、美馬市市長、神山町長、那賀町長に訴えていきたいと思います。

 

<白紙撤回訴え先>

オリックス株式会社 代表取締役 井上 亮 様

〒105-0023
東京都港区浜松町2丁目4番1号 世界貿易センタービル

電話03-5730-0184 天神丸風力発電事業係 担当者:明治、長谷

 

徳島県庁   飯泉嘉門(いいずみかもん) 知事 様
〒770-8570 徳島県徳島市万代町1丁目1番地

 

 

天神丸風力発電事業計画に意見を述べている団体はないか、ネットで調べてみました。

・徳島県山岳連盟会長   オリックス社に中止を求める署名

・徳島県勤労者山岳連盟理事長  オリックス社に中止を求める署名

・特定非営利活動法人剣山クラブ理事長 オリックス社に中止を求める署名

・特定非営利活動法人三嶺の自然を守る会理事長 オリックス社に中止を求める署名

・日本クマネットワーク 4月16日 オリックス社への意見書 

・日本自然保護協会  4月30日 オリックス社への意見書

・WWF - J       5月1日 オリックス社への意見書

・NPO徳島保全生物学研究会・生物多様性とくしま会議の連名

・・5月1日 オリックスへの意見書

・・5月14日 徳島県事への要望書 

・一般社団法人日本生態学会中国四国地区会

 徳島県知事および  環境大臣

・日本熊森協会 5月24日 オリックス社への意見書

 

うれしいですね。いろいろな団体に反対していただけるよう、熊森も精一杯訴えていきます。

もう隠せない全国都道府県の林業公社大破綻  奥山人工林を自然林に戻し公社を廃止すべし

熊森の見解

戦後、林野庁が進めた「拡大造林政策」の失敗によって、森の動物、地元農家、林業家が、生死にかかわる大被害を受けています。

近い将来の都市の水源を壊されたという点では、都市市民もやがて被害に気づくことになるでしょう。

 

「拡大造林政策」は、元々、私たち人間が自然の恩恵を受けて初めて生きられる動物であることがわからない研究者たちが考え出した理論で、林野庁も初めは良かれと思って推進しました。

 

事ここまでに至ったのは、以前の私たちも含め、山林崩壊に気づかなかった国民、山林崩壊の実態を国民に伝えようとしなかったマスコミ、知っても声を上げなかった林野庁や全国民に責任があります。よって、膨大な税金で損失を穴埋めすることはやむをえないと思います。

 

自然を破壊して造林し続けてきた針葉樹一辺倒の人工林を、税金を投入して、奥山を元の自然林に戻してから森林公社を廃止してください。

 

自然林に戻すべき5か所       

奥山・尾根・山の上1/3・急斜面・沢筋 

 

もちろん、林業が成り立つ場所の人工林は、地元林家が林業で生活できるように配慮してから、公社を閉めるべきです。

 

 

以下は、5月6日の朝日新聞デジタル記事です。

林業公社を廃止し、森林資産を時価評価した11県

「資産2407億円」実際は99億円 廃止11林業公社

 借金で木を育て、売った収益で返済する。そんな青写真で事業を続けてきた都道府県の外郭団体「林業公社」の廃止が近年相次いでいる。これまで公社を抱えていた39都道府県に朝日新聞がアンケートしたところ14府県が公社を廃止し、うち11県が森林資産の実際の価値を回答。計2200億円の債務に対し、時価評価額は100億円弱だった。差額の多くは税金での穴埋めになる。

 

ほかに廃止した岩手、大分、京都の3府県は時価評価していないか時価を答えなかった。公社を維持している25都道県は帳簿上、森林資産の価値の合計額が債務を上回っているが、実際に木材の売却や、公社の廃止で時価評価した場合、損失が生じる可能性が高い。

 

日本は国土の約7割(約2500万ヘクタール)を森林が占め、うち約3割は国有林。その他の民有林を対象に、1960年代に多くの公社が設立された。借金で民有地に木を育てた後、伐採して土地のオーナーと収益を山分けし、借金を返すのが主な仕組みだが、木材価格が下がり、売れても利益が出にくい実態がある。

 

ただ各公社は業界団体の会計基準にのっとり、森林の価値は帳簿上、「育てるのにかけた費用と同じ価値がある」とみなしている。木を育てる経費や借金などの債務が膨らんでも、同時に森林資産の価値もその分、上乗せできる仕組みだ。実態は損失が増えても表面化しないため、対応の先送りにつながりやすい。

 

朝日新聞が森林の実際の価値を都道府県にアンケートしたところ、公社を廃止し、時価を回答したのは福井や広島、青森など11県。うち10県は2010年度以降に廃止していた。これらの公社は、債務を上回る2407億円の森林資産があるとしていたが、実際の評価額は99億円余で、4%程度の価値しかなかった。

 

公社を存続中と回答したのは兵庫や島根など25都道県で、16年度の債務総額は8437億円に達している。現行の会計ルールでは、計30万ヘクタール超の森林の価値は帳簿上、「9千億円超」あることになっている。(赤井陽介)

 

■時価で評価し、損失の確定を

宮脇淳・北海道大学教授(行政学)の話 林業を取り巻く環境の変化で、木を売って収益を上げるのが難しくなった中、独自の簿価の仕組みが対応の遅れにつながり、負担が将来世代に先送りされる結果となった。早めに時価で評価し直し、損失を確定して原因を総括するべきだ。その上で、「環境や防災のため」という公益性を明確にし、新しい森林管理の制度を考える必要がある。

4月7日(土) 雪害を受けた広葉樹植樹地の手入れ 本部いきもり活動 宍粟市波賀町

雪解けを見計らって、波賀町の広葉樹植樹地に出かけました。

ここは今年、雪が多かったのでしょうか。斜面に植えたヤマザクラの苗木が小さなつぼみを付けたまま根こそぎ倒れたりクワの大枝が折れたりするなど、何本かの苗木が甚大なる雪害を受けていました。(被害のない場所もありました)

シカ除け柵も約半分が倒れていました。若葉が芽吹く前に、一刻も早く柵を修理しなければなりません。予想以上に多くの仕事がありました。

植樹地内に自然生えした、クマイチゴ、タニウツギなどは枝がしなっているだけで雪害なし。タラはまっすぐ1本立ちしているというのになぜか幹が折れていません。やはり自然はすごいです。

苗木を起こして、シカよけネットを立て直すボランティアたち

 

この日、天気予報は曇りだったのに、雨が降ったり止んだり、なんと4月というのに途中から雪も降ってきました。気温3度、谷川の水温は4度でした。参加者は5名。寒いし雨に濡れるし、途中で撤退しかけましたが、がんばって応急手当を完了させてきました。

 

シカという新たな要因が加わったからということもありますが、自然林→人工林の時とちがって、兵庫県の豪雪地帯の急斜面における人工林→自然林は予想外に難しく困難な事業です。(九州や四国では、放置しておくだけで、シカがいても簡単に自然林が再生するようです)

 

 

この場所は、もう一度行ってしっかりネットを張りなおす必要があります。

次回、いきもり活動は4月17日(火)、ご都合のつく方は是非ご参加願います。

阪急夙川駅に8:00集合で、現地までは本部が用意した車に同乗していただけます。

4月からボランティア保険が新年度に切り替わるため、平成30年度未加入の方は早めにお申し込みください。

 

 

波賀町の別の集落で長年熊森がお世話になってきた方が、69歳で亡くなられてこの日がお通夜であることを知り、作業の帰りに急遽ご自宅を訪れ、手を合わせてきました。

 

この集落の皆さんは、自分たちが山にスギばかり植えて野生動物たちのえさ場を奪ったことを反省し、自分のしたことに責任をとって死にたいとして、毎年、共有林の人工林を1ヘクタールずつクマたち野生動物のために広葉樹林に再生しておられます。すばらしい人たちです。

同じことを思ったり口にしたりする人たちはいますが、行動で示す人たちはめったにいません。(国が動けば、一気に状況は変わるでしょう)

 

 

まだ明るかったので、この集落の裏で地元の皆さんと一緒に広葉樹の苗木を植えてきた植樹地を見に行きました。

同じ波賀町でも、こちらは広葉樹の苗木が良く育っています。積雪量や気温が違うのでしょうか。ソメイヨシノが満開でした。

シカよけ金網で囲まれた人工林皆伐跡地の広葉樹植樹地、苗木が良く育っている

 

春ですね~。林道に水が湧き出しているところがあり、たくさんのオタマジャクシとそれを狙うアカハライモリに出会いました☆

 

大量の黒いオタマジャクシで水面が埋まっていました

 

クマのために植樹したカキ園も見てきました。今年は電気柵の効果があったようです。イノシシに入られていませんでした。

よく育っている柿園の苗木(葉はまだ)を眺めるボランティア

 

最後に柿の植樹地前で記念撮影です☆

ボランティアの皆さん、お疲れ様でした。

 

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