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八幡平クマ牧場事件の続報 残されたクマたちの給餌はどうなる②

警察によって八幡平クマ牧場事件の解明が進み、経営難に陥っていたクマ牧場の実態やずさんな管理が明らかになってきました。(参考:各種新聞報道)

亡くなられたお二人は給餌担当者であったということで、当協会としては、残された27頭のクマたちの今後の給餌が心配です。当協会は、野生グマの保護活動を行っていますが、八幡平クマ牧場をはじめ、国内のクマ牧場問題については、東京のNPO法人が長年取り組んでこられました。24日中、何度も東京のNPO法人に電話をかけてみましたが、つながりませんでした。

会員からも、残されたクマたちの給餌を心配する声があがり、とりあえず本部としては給餌支援スタッフを現地に派遣しようということになりました。調べてみると、現地は山中で交通機関もなく、大変不便な所です。秋田県・岩手県の会員さんで、現地まで車出しして下さる方がいないか、探すことになりました。ところが現地は現在、立ち入り禁止になっており、入れないということです。

25日朝、とりあえず、秋田県庁担当者に電話をして、残されたクマたちに当面の食料を届けたいがどうしたらいいか、たずねてみました。県としては、昨年度5回もこのクマ牧場に立ち入り検査を行い(規定では年1回の検査でいいそうです)、飼育改善勧告を行ってきたが、改善されていなかったということです。現地警察によると、経営者が新たにアルバイトを雇って給餌させているということだが、県としては確認していないということでした。

現地警察に電話して聞いてみると、警察は2人も死者が出た事件として捜査しているが、残されたクマたちの給餌については任務外なので誰も確認していないということでした。

そうこうしているうちに、東京のNPO法人から電話が入り、残されたクマたちの今後についていろいろと話し合いました。この団体が、真剣にこの問題に取り組んでくださっていることがよくわかりました。今後、熊森協会にやってもらいたいことが出てきたら連絡してくださいと言って、電話を切りました。

この後、秋田県庁から、残されたクマたちが本当に給餌を受けているかどうか、担当者が食料を持参して確認に行ってきますという電話が入りました。わかり次第、連絡くださるそうです。こんなにすぐ動いてくださる行政に感激です。残されたクマたちの給餌を心配されている方が、たくさんおられると思います。行政担当者からの連絡が入り次第、このブログでみなさんにお知らせします。

今後、このクマ牧場をどうしていくか、話し合いが続けられるのでしょうが、熊森は、経営が困窮して窮地に陥っている経営者と、残されたクマたちの双方にとって、いい結果が導かれますように祈っています。残されたクマたちが、この後、快適な環境で、寿命をまっとうするまで幸せに暮らせるよう、見届けたいと思います。

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