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くまもりNews

COP10 – 22日

愛知県会員Iさんが経営されているホテルに、COP10関係者の方々が泊まっておられると聞き、T&Mは朝ごはんを食べながら彼らとお話をしたく、朝からホテルにお邪魔させていただきました。そして、願っていたとおり、COP10の会議に出席している西アフリカから来られた4名にお会いでき、話すことができました。その内の一人は、IUCNの職員の方で、そしてIUCNと共に活動している生物多様性保全の団体の方々でした。IUCNは、国を環境・野生動物保全のIUCNの取り組みに巻き込むために23年間の時間をかけて交渉を続けたそうです。すごい粘り強さ!政府と協力して、取組みしたことで、今や国土の15%は開発や乱獲などができない保護地区になっているそうです。やはり、国を取り込んでいかなければ広範囲の保全はできないので、国を巻き込むほどの活動にする必要があるとアドバイスを頂きました。朝から、本当に充実した時間でした。時間は、かかるかもしれないけど、熊森も国を巻き込んで、豊かな水源の森を守り、再生し、野生動物との棲み分けができる社会にしなくては!

お腹いっぱいに朝ごはんを食べたT&Mは、いざブースへ!最近はずっと「西高蔵駅」からブースに行っていたのだけど、久しぶりに「日比野駅」からブースに行こう!と日比野駅に降り立ったら、一人の女性に「ブースはどうやって行くのですか?」と声をかけられ、その後、お話ししてみると、なんと、その方は、西宮からブース展示の手伝いで名古屋に来られたとのこと!西宮市民の彼女は、日本熊森協会のことを知っておられました。彼女は、「お米の勉強会」を開催するなど、在来の種の保全活動をしておられるとか。種も、遺伝子組み換えや外国産の種が多く日本にはいってきて、在来の種が少なくなってとのことです。色々教えていただき、勉強になりました。ありがとうございます!

ブース会場の正面玄関に到着。私たちのブースまでの道中、19日のくまもりフォーラム発表会にて、インドのお話をしてくださったニックさんに出会いました。ニックさんは、インド政府の方と歩いておられ、紹介を受けました。インド政府もブース展示をしているとのことです。知らなかった~。

今日は、Tにとって最後のCOP10。T&Mは、19日に行えなかったくまもり紙芝居を上演することを決定。11時30分に、2名の子どもたちと数名の観客を前に上演!同時に、読売新聞の記者さんとカメラマンが来てくださり、取材をしてくださいました。

紙芝居後、Tは、東京へ旅立つ~。Tよ今まで、ありがとう!お元気で~

相棒がいなくなったMは、寂しいかったけど、COP10でたくさんの人に日本の森や野生動物の現状を知ってもらうために、そして日本熊森協会の活動を知っていただくため最後までブースに立つぞ!

気を取り戻し、今日も、世界の森林生態系の保全についての情報を仕入れるために、会議場に入る。国際林業研究センター(Center For International Forestry Research)が主催する、土地利用による森林の保全と開発に関するサイドイベントに出席。フランス・ネパール・ベトナム・日本・アフリカにおける、5名の講演者によるそれぞれ地域での森林環境の保全と開発についての状況のお話でした。ネパールやアフリカなどでは、大型野生動物のために(ネパールではトラと象)(アフリカでは象など)が住める環境を保全するために、隣国との協力で、国境を越えた国立公園や保護地区を制定し、守ると同時に、その地域に住む住民が貧困の影響で森林自然などの搾取を行い、環境破壊をしないように、住民を違法狩猟などから野生動物を守る監視員として雇ったり、森林環境に配慮した農業(アグロフォレストリー)を行うように推進したりと、野生動物と住民のことを考えた政策が行われている話を聞きき、日本にも野生動物と豊かな森を開発から守れる保護地区みたいな制度があればいいのにと思いました。日本については、森林総合研究所の方が講演を行われ、奄美大島や沖縄での、森林開発において、地元住民と弁護士が、国を相手に訴訟を起こしていることや、バブル経済期にスキー場やゴルフ場をつくって森林の開発が進んだことや、京都の嵐山での桜と松の植樹で、自然景観が戻った話などでした。講演後にインドネシア人の方が、日本の野生動物保全について質問したら。よく分からない返答でした。すべての講演後、そのインドネシア人の方の席に行き、日本の森と野生動物の現状を話したところ、「そうだったのか!日本は、特に野生動物の保護区などは設定していないのだね。」との返事、レッドリストにものっているツキノワグマがどんどん捕殺されている状況を伝えると、唖然とした表情でした。インドネシアも、トラが生息する地域は、保全のための地区を設けるなどの対策をしていると教えてくれました。彼は、WWFインドネシアの職員の方でした。COP10の開催国だからこそ、保護区制定など本格的に野生動物と豊かな水源の森を守っていってほしいと強く思いました。

くまもりブースに戻り、ボランティアの方々と共に、熊森の広報に務めていたところ、台湾でクマと住民が共生できるように、環境教育を行っている女性がブースに来てくださいました。彼女は、台湾では大学教授で、住民へのクマに関する環境教育を研究・実施をしているとのことでした。熊森協会の環境教育に興味を持っていただき、今後も相互に情報交換をしましょ!と名刺交換をしました。その後、アメリカ政府の環境政策に携わっている方が、ブースに来られました。日本の森と野生動物の話をしようとしたら、彼女は、「大丈夫、日本の森と野生動物のことは知っているわ!たくさんの人工林が、野生動物の棲息地を奪って、里に下りてくるのでしょう。」と、私が言おうとしたことをもうすでに知っていたので、びっくり!「その問題に取り組んでいるのね!いいことをしているわ。頑張って!応援するわ。」と応援エールをくださいました。昨日のカナダの森林政策担当官の方に続き、もしや結構、日本の人工林問題と野生動物については知られているのかな?と思いました。

今日も、ボランティアの方々に支えていただきながら、ブース展示を無事終わることができました!ボランティアの皆さん、お疲れ様でした。ありがとうございます。そして、クマのために、ドングリをブースに届けてくださった皆様、ありがとうございます。

COP10チームより
(Tは現場を離れましたが、Mから届いた原稿をアップするお勤めを果たします!よろしく!)

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