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阿仁熊牧場  クマ「行動展示」施設の構想 国内有数規模   11月20日読売新聞

周囲を広大な林野に囲まれた阿仁熊牧場(北秋田市で)

 

ヒ グマに襲われて女性従業員2人が死亡した鹿角市の「秋田八幡平クマ牧場」(廃業)に残っているヒグマ21頭について、県と北秋田市は、同市が所 有する「阿仁熊牧場」の敷地内の林野を電気柵などで囲い、野生に近い状態で飼育、展示する構想を固めた。「行動展示」型の施設としては、北海道旭川市の旭 山動物園が有名だが、実現すれば、クマの飼育施設では国内有数の規模となる。

 

関係者によると、構想では、同牧場敷地約2万8100平方 メートルのうち林野の一部を柵などで囲って飼う。餌やりをクマ舎で行う以外は自然の中で 飼育するため、クマ本来の生態を見ることができる。逃走防止のため、周囲を電気柵や、上部に「返し」が付いた壁で囲う。地面を掘って逃げるのを防ぐため、 境界の地中に壁を埋めることも検討している。

 

今年4月の事故では、ヒグマ6頭が運動場の雪山(高さ約3・3メートル)を登って脱走し、2 人を襲った。この6頭は射殺されたが、男性経営者 (68)は牧場を廃業し、残ったクマの扱いを県に委ねた。県は全国のクマ牧場や動物園で譲渡先を探したが難航。佐竹知事は一時殺処分も示唆したが、北秋田 市が受け入れを表明した。

 

県は今月初め、八幡平クマ牧場からツキノワグマ全6頭を阿仁熊牧場の既存施設に移したが、ヒグマ21頭は施設に余裕がないため、クマ舎の増築や林野を活用した施設整備などを検討していた。先月22日、同市側に構想を提示した。

 

県は12月県議会の補正予算案に、この構想を含む設計費を盛り込み、来年4月着工、来年夏の完成を目指す。

 

同市の津谷永光市長は「新施設は野生のクマの活動や生態が学べる施設が理想。クマの『ミニサンクチュアリ(小さな聖域)』になれば関心も持たれる」と歓迎している。同市幹部は「県と市で協議し、逃走の危険性を排除した安全対策を練りたい」と話した。

 

北海道新得町の「ベア・マウンテン」が、同様に約15万平方メートルの林野でヒグマ13頭を飼育しており、県の担当者は先月視察した。

(2012年11月20日  読売新聞)
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