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8月25日 第2回日本奥山学会発表会 速報

学会開催地の兵庫県西宮市は、この日、1時間の降雨量78ミリという、朝から観測史上最多の猛烈な雨。JRがストップするなど交通機関に大きな乱れが生じました。

 

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傘を差しながらの案内係

こんな中、学会発表会を開催。人間活動による気候変動のしっぺ返しを思いきり知らされながらスタートしました。

 

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「日本奥山学会は、奥山保全・再生に向けて、国の政策を転換させるため、勇気ある使命感にあふれた研究者の発掘・育成を行います。

化石燃料を燃やすことによって出てくる硫酸や、自動車の排気ガスから出てくる硝酸などの大気汚染物が、樹木の根を枯らしたり、根に土中の水や養分を与える役目を果たしている菌根菌を殺していると言われます。市民として、それらの仕組みなどを、今日、勉強しましょう。市民が力をつけないと、衆愚政治になってしまい、国が正しい方向に進めなくなります。」(日本奥山学会 森山会長のあいさつから)

 

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「みなさん、日本奥山学会の会員になってください」

(日本奥山学会を指導してくださっている、元広島大学教授西川先生のあいさつから)

 

 

●記念講演 「菌類が支える森」小川真氏(大阪工業大学客員教授)

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「まず、地球環境を守らないと、人間は守られないよ。大昔、石炭ができたのは、当時、地球上に菌類がいなかったからだ。今、ナラ枯れで、100年200年の木がどんどん枯れていっているが、100年200年の間全く起きなかった地球環境の変化が起きているということだ」

地理的にも年代的にも巨大なスケールの話が続きました。目の前の小さな事ばかりに気を取られていては、大きな流れがわからなくなるということがよくわかりました。

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休憩時間に、小学校5年生の「キノコ博士」が、あこがれの小川先生にごあいさつ

 

●特別講演 「ミツバチの失踪とネオニコチノイド系農薬の関係」 山田敏郎氏 (金沢大学教授)

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DDTを発明した人は、ノーベル賞をもらったが、今や、DDTは使用禁止になっている。ネオニコチノイド系農薬の害は、これまでの農薬と比べて格段に大きい。早く使用禁止にしないと、取り返しのつかないことになってしまう。

 

●研究発表

・「日本の養蜂業の現状」 尾崎幸仁氏(大阪府立園芸高等学校)

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農薬を使用している水田の近くでは、ハチが飼えない。養蜂業者はみんな知っている。

 

・「シカの食害から植生を守る」丹下研也氏(大阪自然環境保全協会会員)

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シカよけ柵で完全に囲った土地に緑がよみがえったが、草が大きくなり過ぎる。ある程度のシカが、自然生態系には必要であるとわかった。

 

 

・奥山保全・再生実践活動報告(日本熊森協会)

「人工林皆伐地の広葉樹林化」斉藤義人

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「自動撮影カメラを用いたクマの生態調査」家田俊平

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s-DSC_0259日本奥山学会 室谷副会長

本来、自然は刻々と変化していくものだが、現在、どんどん悪いほうに変化していっている。森の中から多くの生き物たちが消えていっているのは大変な事態が起こっているということだ。このような問題に対して、本日の講演や研究発表が、対策へのヒントをいくつも示してくれた。

 

<最後に>

第2回発表会も内容がすばらしく、参加者一同から、大変高い評価を受けました。また、会場の質問者の質問内容が、どれも的確で、発表者の発表内容の理解を深めるのに大変役立っていたことが印象に残りました。

準備してくださったみなさん、参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました。

 

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