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富山県奥地の森や動物の状況を町役場にたずねる

4月29日と30日にくまもりが調査した奥山が存在する町の役場に電話をして、担当者に森や動物の状況を聞きました。

 

熊森:先日、奥の山を調査しましたが、ミズナラが総枯れという感じでした。クマの痕跡が全くなかったのですが、今もあの山はクマの巣でしょうか。それとも、もうクマはいないのでしょうか。

町役場:クマは、平成22年がピークでした。

熊森:2010年は、奥山の実りがゼロという異常年でしたからね。

町役場:平成22年は、9月から11月まで、毎日のようにクマの目撃情報があり、2~3頭有害駆除しました。あれ以来、クマの目撃はぷっつりと途絶えています。昨年は、年間目撃数が1~2頭で、捕獲もゼロでした。里に出てこなくても、クマは山奥で元気に暮らしているのかと思っていました。

熊森:年間目撃数が1~2頭ということは、もう、クマがいないことも考えられますか。

町役場:昔からクマと共存してきた人たちは、いて当たり前で、クマを見ても届け出ませんから、目撃情報がないからと言って、クマがいないとは限りません。確かにナラ枯れはひどいのですが、みなさんが登られた山の隣の山に去年登りましたが、ミズナラも残っていて、クマ棚も見ましたよ。子グマにも会いました。

うちの町ではクマは問題になっておらず、今、イノシシとカモシカの被害に困っています。

イノシシは以前いなかったのですが、最近は結構います。本来イノシシは、深い雪となる富山の冬を越せないのですが、スギの人工林の中は雪が少ないので、そこに入り込んで冬を越しているのを見ました。

うちの町では、イノシシ捕獲檻の上部には、クマがかかった場合、自力で逃げられるように穴をつけています。その穴にクマの毛がついていたのを見ましたから、クマがゼロではないと思いますが…、移動したかもしれません。最近は、石川県との県境で、クマの目撃が増えているそうです。

ニホンジカの目撃情報もちらほらありますが、まだそんなに気にするほどの事はありません。

カモシカには困っています。下まで降りてきて、被害を出すのです。

熊森:私たちが調査した山にも、機会があれば登ってみてください。もし、クマの生息痕跡があれば、教えて下さいね。お忙しいところ、ありがとうございました。

 

<山形県佐藤さんからのアドバイス>

春のクマの餌は、山菜なんだけれど、クマっていうのは、同じところでごそっと食べたりはしない。チョッ、チョッとほんの少しだけつまみ食いして歩くので、山菜を調べて、クマがいるかどうか判断することは至難の業だ。ミズバショウを食べた時は、周辺に、クマの足跡が残っていたので、クマが食べたんだなとわかったけれどね。

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