くまもりNews
兵庫県三田市で数年前に皮むき間伐したスギを、すべて伐採!~ボランティアさんの底力~
- 2024-06-27 (木)
- _奥山保全再生
7年前、熊森は兵庫県三田市で、多くのボランティアさんに参加していただき、放置人工林の皮むき間伐を行いました。
(以下は、当時のブログ)
皮むき間伐は、チェーンソー不要、小学生でも手軽にできる間伐です。
ただし、簡単に皮がはがれるのは、木が地中からどんどん水を吸い上げている6月前後の成長期だけです。
今回の熊森の出動は、皮むきされて立ち枯れた木がシカ除けネットに倒れ込んで、シカが畑に入って来たという地元からの連絡を受け、
この際、フィールドチームで全部片づけようとなったものです。
伐採する箇所は3か所で、伐採すべき木は300本近くもあります。
<現場A>
ここは、倒木が小屋の上に倒れる恐れがあり、緊急性の高い場所です。
延べ2日間、作業人数5人で終了しました。
<現場B>
密植しているため、伐採時には隣の木に引っかかってしまうことも頻発。
ボランティアさんたちは、伐採した木の枝打ちや整理を積極的に行ってくださいました。
現場Bは延べ5日、作業人数延べ18人で終了しました。
↓Before
↑After
<現場C>
ここはスギの密度が特に高いため、作業前に念入りにミーティングをし、みんなで情報を共有しました。
現場Cは延べ3日間、延べ16人で作業完了!
↓Before
↑After
山主さんから「本当によくやってくださいました。」とお礼の言葉を頂き、うれしかったです。
まとめ
3月から本部フィールドチームとボランティアさんたちで合計8回にわたり作業した3か所の現場。
延べ32人というたくさんのボランティアさんにご参加頂きました。
初めて参加して下さったボランティアさんがほとんどでしたが、みなさん「楽しかった!」
「目に見えて達成感ある」「いい汗かきました」と満足して笑顔。
くまもりの底力は、会員さんのボランティアだなと実感できる場面でした。
ご参加下さった皆さん、本当にありがとうございました!
熊森から
皮むき間伐は、元々建築屋さんが木の皮をむいて立ち枯らし、1年後に材が乾燥した頃、山から伐り出して使用するものです。
しかし、熊森の活動は奥山が主で伐り出しが難しいため、皮むき間伐後に材を使用する予定はありません。
今回、伐採を担当した職員が、皮むきされて皮がない材を伐ろうとすると、幹がくるくる回って伐りにくかったと言っていました。
皮1枚といえども、あるとなしではそんなにちがうのですね。
ならば、最初からチェンソーで伐採しておけば、2度手間にならなかったという反省があります。
しかし、皮むき間伐にかかわってくださったみなさんが、山の事や木のことについて楽しく学んでくださったと思うと、
三田市の皮むき間伐は、意味があったと思います。
この後、ここの人工林がどう変化していくか、見守っていきたいと思います。