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樹皮はぎを問題にしてクマを殺さないで。放置スギ人工林におけるクマの樹皮はぎは、森づくりの名人クマによる森再生のための間伐と考えられませんか


物事はいろんな角度から見る必要があります。

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(静岡県の放置人工林におけるクマの皮はぎ)

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(三重県の放置人工林におけるクマの皮はぎ)

 


当協会は、林内が砂漠化して生き物たちが棲めなくなっている奥地の針葉樹の放置人工林を、もう一度生き物たちが棲める広葉樹の自然の森に戻すため、のこぎり、チェンソー、皮むきなどあらゆる手段を用いて、ボランティアで間伐し続けています。とてもしんどくて大変な作業です。

 

クマたちが樹皮はぎした山を遠くから見ると、人間が壊した森を、クマたちが必死で無料間伐して、元に戻そうとしていると感じます。

 


クマによる林業被害だ、クマたちを殺せと怒っておられる林業家のみなさんに

クマが樹皮はぎをしなかったら、林業収入は望めたのでしょうか。こんな奥地の人工林のスギを伐りだすことは、不可能ですし、架線を張るにしても道を通すにしても、莫大なお金がかかります。そうやって、市場に出したところで、スギは現在1本600円。切り出しにかかる人件費を考えると完全に赤字です。

そのうち、放置人工林は大雨で崩れて災害を起こす恐れがあります。山主として、山を放置した災害責任はとれますか。林業不向きの奥地に植えた人工林は、一刻も早く、大雨や台風に強い種々雑多な広葉樹の森に戻すべきだと思います。大変な作業です。クマたちがやってくれています。良好な生育が望めない標高にまで植えてしまったスギの人工林を、今後も保全する意味はあるのでしょうか。

 

林業家のみなさんがスギを植える前は、ここはクマたちの良好な広葉樹の餌場でした。針葉樹のスギにしたことで、クマたちは餌場を失い、山から人里に出て行かざるを得なくなり、出て行っては現在、有害獣として撃ち殺されています。クマたちから見たら、人間は悪魔でしょう。人間は、悪魔であってはならないと思うのです。

 

クマたちの棲める森をもう一度奥山に再生してやりましょう。それでもクマたちが今のように樹皮はぎをするなら、その時は、防除方法を考えましょう。

 

 

2013年06月04日 毎日新聞 群馬の樹皮はぎ被害、10年間で30倍 捕獲檻設置

 野生のツキノワグマによる樹木の皮はぎ被害の面積が、統計を取り始めた2002年度から11年度の約10年間で約30倍になったことが3日、分かった。同日の群馬県議会で、自民党の星野寛県議の質問に石井久雄・県環境森林部長が答えた。

群馬県林政課によると、被害は、02年度に約2.8ヘクタールだったが、年々急増し、ピークの07年度 には約102ヘクタール。11年度は約83ヘクタール、被害総額は約2億9000万円にのぼった。同課によると、被害は桐生・みどり地域を中心に、沼田・ 片品地域や吾妻地域などへ広がっているという。

県自然環境課によると、県内のツキノワグマの生息数は、96〜98年度には約600頭だったが、11年度は約1100頭に増加。同課は「個体数増加が被害面積急増の要因の一つでは」と話す。

皮をはぐ行為について、同課などは「皮をはいで、養分を含んだ樹液をなめているのでは」と推測。被害を 受けるのは主にスギやヒノキなどの針葉樹という。皮をはがれた木は、はがれた部分から腐り最終的に枯れてしまうこともあるため、林業関係者からは、早急な 対策を求める声があがっている。

県は以前から防止策として、木の幹に巻き付ける金網などへの費用助成を行っているが、今年度からクマの 捕獲も実施、桐生・みどり地域で12頭程度を捕獲する予定。しかし、元々の個体数が少なく、激減すると生態系へ影響を与える可能性もあり、同課は「むやみ に捕獲はできない。現在の1000頭前後を維持していく」。林業を守りながらクマと共生する方法を探っている。【塩田彩】

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