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7/23、24 東北で進む山林への農地開発とすさまじいナラ枯れ、安易なクマ駆除の実態を視察して唖然①

(今回の東北調査のいきさつ)

環境省発表によると、今年、東北でのクマの目撃数が、昨年の3倍に増加しているという。山に食料がないのだ。山から出て来たクマたちは、罠にかけられ安易に捕殺され続けている。

このことに胸を痛めた数名のクマ愛好家(非会員)らが、現地に駆け付け、捕殺ではなく、捕獲して奥地に放獣してやってもらいたいと、地元農家らと交渉を開始し、保護活動を展開し出した。

その過程で、熊森も出て来てほしいと強い要請があり、本部が現地に急行し、彼らの案内で、東北の山々や、クマ捕獲の実態を見て回った。その結果、唖然とする実態があった。

 

(1)規制なく進んでいく、東北での山林への農地開発 

その1果樹園

地球温暖化がこのまま進むと、近い将来、東北の平地ではりんごなどが実らなくなるだろうなどと言われているそうだ。果樹農家は、今、競って果樹園をより涼しい所、山の上に移動させ始めたという情報を、これまで地元会員から得ていたが、行ってみてびっくり。

あちこちの山が白く光っている。

車窓から

見渡す限りのブドウのビニールハウスだった

 

最近、これまで見かけることもなかったクマやサルたちが、山から出て来るようになったと地元の声。野生動物たちの生息地を人間が次々とつぶして果樹園にしていっているのだ。野生動物たちが生きられなくなって出て来るのは当然だ。

 

(2)規制なく進んでいく、東北での山林への農地開発 その2畑

クマの生息地と思われる山の中に入っていくと、突然ブルトーザーで平地にされた空間が現れる。ここは最近まで、クマたちの国であったはずだ。米どころ東北の平地は、水田で埋まっていた。畑は山の中に移動させるのだろうか。

 

(3)人間のためにも、山林開発に規制を

県行政に、山林の開発規制をたずねたところ、伐採申請をすればだれでも開発できるという。地元の行政の方は、人間が生きるためだから仕方がないと言われるが、山の斜面を単一植生で覆うと、大雨の時、崩れてくる。山まで果樹園や畑にされて、まず困るのは 餌場や生息地を失った野生動物たちだが、いずれ、人間にも必ずしっぺ返しが来る。

 

昨年の紀伊半島集中豪雨での山崩れ、今年の九州での大雨による山崩れ。山を単一植生で埋めるとどうなるか。教訓 にしてほしい。

 

しかも、国土をすべて人間が取ってしまうのは、まちがいである。もうこれ以上生息地を野生鳥獣から奪ってはならない。人間が生き残るためにも、人間が優しい人間社会を作るためにも。県知事さんに、手紙を書こうと思う。

 

このあたりの山々から、近年、動物たちが出て来始めた理由が、現地に行ってみてはっきりわかった。

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