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沢沿いの人工林伐採事業に大分県行政が本腰・・・熊森大拍手→全国に広まれ

 以下 大分合同新聞社 oita-pressより引用
  豪雨災害に強い森林へ 大分県が地域計画見直し

 

大分県は昨年7月の豪雨で大量の流木(熊森注:人工林のスギ)が発生したことを踏まえ、災害に強い森林づくりを推進するため、地域森林計画の見直し作業を進め ている。下流部にある住宅地などへの被害を抑え、漁業への影響といった二次災害を防ぐ観点から、河川沿いの人工林については流出の恐れのある木の伐採を急 ぐ必要があるとし、本年度中に計画を策定し、新年度から早速、伐採事業などに着手したい考えだ。

 

昨年の豪雨災害では、河川の増水に伴い、木が土砂と一緒に押し流されたり、斜面が崩れるなどした。県は数万本の流木が発生したと推定。流木は下流部の橋桁や橋 脚に引っ掛かって河川の氾濫を引き起こし、住宅地などへの被害を拡大させたとの指摘もある。別府湾や豊前海に流れ出した流木は、漁業関係者にも大きな影響 を与えた。

 

土砂と一緒に流出の恐れがある木については切り倒す方針。

 

土砂崩壊の危険性がある急傾斜地では河川から5~10メートルの幅で間伐して、広葉樹を交ぜて 植えたり、自然植生を回復する案を検討している。事業は各市町村が担う。

県は伐採費を全額補助する方針で、「これまで流木被害に特化した対策はなかった。 事業効果が大きければ、県内全域に広めたい」(森林整備室)としている。

 

竹田市は、県の方針を受け、土砂の浸食被害が大きかった玉来川をはじめ玉来川水系の吐合川、滝水川の各上流部3地域、約30ヘクタールを事業対象の候補 地として挙げている。事業を推進するには、所有者の同意を得た上で、市の森林整備計画を改正する必要があり、担当者は「所有者の数が多く、遠方に住んでい たりする人もいて、作業は難航している」と言う。
市は「6月の梅雨時季前までには順次、事業着手をできるようにしたい。被害を最小限に抑えるため、多くの人の協力をお願いしたい」と話している。

 

<ポイント>地域森林計画
知事が全国森林計画に基づき、民有林について10年を1期として立てる計画。森林関連政策の方向性や地域的な特性に応じた森林整備、保全の目標などを示す。市町村森林整備計画の指針ともなる。

以上

 

<熊森から>

熊森は、以下5か所の人工林を広葉樹の自然林に至急戻すべきだとして、国会議員や林野庁、都道府県庁にお願いし続けてきました。今回の大分県の取り組みは、そのうちの一つ、沢沿いです。

 

日本の森林面積は2500万ha(うち40%にあたる約1000万haは、スギ、ヒノキ、カラマツ等の人工林)で、大部分は十分な管理がなされず、大荒廃しています。

 

現在、多額の補助金(=私たちの税金)をつぎ込んで、日本全 国で森林整備という名の事業が実施されていますが、残念ながら、その実態は、木材生産のための2割~3割程度の弱間伐を施す事業がほとんどで、5年もすれば、残された木が成長し、元の木阿弥。整備した割に、成果を上げていないのが現状です。

 

沢沿いの針葉樹一辺倒の人工林は、沢沿いの広葉樹の花に集まる虫を山から消して、谷川の魚からえさを奪い、生態系を破壊し、土壌や流木を流出させ、人災と呼べる大災害を招いているので、早急に広葉樹へと樹種転換することが必要です。

 

今後は木材生産に特化しただけの今の補助金制度ではなく、治山・治水に結びつく適度な皆伐や間伐、生態系まで見つめての落葉広葉樹の導入に力を入れ、昔の自然の沢沿いの森に早急に戻していくべきでしょう。

 

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