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(人間よ、もっとやさしく慈悲深くあれ)  なぜに絶滅危惧種のクマを殺処分 <和歌山県>

(以下、産経新聞記事1月28日記事より)

ツキノワグマ捕獲 有田川町、安楽死処分 和歌山

1月27日午前8時ごろ、有田川町清水地区でツキノワグマ用に仕掛けられたおりにツキノワグマ1頭がかかっているのを同町職員が発見した。和歌山県自然環境室によ ると、捕獲されたツキノワグマは体長127センチ、体重42・5キロのオス。年齢は15歳程度とみられる。平成22年12月と今月18日にも同町内で捕獲 されている。捕獲された場所付近ではこのツキノワグマが何度も目撃されていたという。

 

県は目撃された場所近くに学校や民家もあり、山に放っても再び人里に現れ、人に危害を加える恐れがあることから同町と湯浅署と協議した結果、ツキノワグマを安楽死処分にした。

 

県のレッドデータブックではツキノワグマは「絶滅危惧1類」に分類されている。

注< 1月19日紀伊民報記事より>このクマは、今年1月18日、有田川町遠井でイノシシの箱わなで錯誤捕獲され、専門家らが身体計測した後、再び人里に近づかないようにトウガラシスプレーで驚かせて山に返した。クマは体長1・28メートル、体重42キロ。耳に標識が付いており、2010年12月にも同町粟生地区で捕獲されたクマと分かった。

熊森から

・行政や専門家が、殺処分を安楽死とごまかし表現しても、マスコミのみなさんはそれに乗らないで、正確に殺処分したと書いてください。報道 関係者は、新聞代を出してくれている国民に、真実を伝える義務があります。

 

 ・ 和歌山県の山を見られたことがあるでしょうか。人工林率県平均61%ということですが、人工林になっていない所はミカン畑などになっていま す。クマが、自ら、絶滅危惧種になったのではなく、人間によって、生きられなくされて、絶滅危惧種になったのです。当協会顧問であった元和歌山県鳥獣 保護連絡会会長故東山省三先生は、和歌山県のクマは、残り8頭と言われていました。

 

 ・今月1月18日に、よほどひも じかったのでしょう。このクマがエサにつられてイノシシ罠にかかったおり、私たちは体重の軽さに胸を痛めまし  た。全身麻酔をかけて調べられたことによっ て、その後、弱って山の中で死んでいるのではないかと危惧していました。

 このクマは、以前にも唐辛子スプレーをかけられて、放獣されています。いくら人間に恐ろし い目に合わされても、ひもじさには勝てず、また出て来たのです。人間の所に救いを求 めて出て来た絶滅危惧種は、人間が助けるべきです。再び唐辛子スプ レーをかけてさらに死ぬような目に合わせるのではなく、しばらく食料を与えて元気にしてから山に放すべきです。全国で調べてみると、そういう人道的配慮をクマに施している例がいくつもあります。和歌山県庁にお伝えしようと思います。

 

 お伝え先・・・ 和歌山県環境生活部 環境政策局 自然環境室  電話073-441-2779

・ 残念ながら、クマの研究者や専門家と呼ばれる人達の多くは、論文を書きたいためクマの解剖を繰り返しておられる故か、クマたちに対して、同じく生き とし生けるものとしてのあたたかい共感が持てなくなってしまっているように感じます。豊かな家庭に育だち、死ぬほどひもじい思いをされたことがなくて、飢えに苦しむ動物たちの気持が全く理解できないのかもしれません。そのためか、この人たちに判断を仰ぐと、一 般的な国民から見て違和感 を感じるような冷酷な対応を指示されるように感じます。これでは、生物の多様性は守れないし、共存は出来ません。このような対応は、科学的でもなんでもありません。他生物との共存というのは、人間が銃で脅して、他生物の数を人間の思い通りに最小にとどめることではなく、他生物にも安心して生き生きと暮らせる土地を分け与えることです。

 

・日本人が、祖先の他生物への大きなやさしさを忘れて、年々、冷酷に無感情にになっていくことを、恐ろしく思います。豊かな自然を失う道   だからです。人類が破滅に向かう道だからです。

人々が全生物に愛情を持って生きる国を取り戻しましょう。そうなれば、人間社会も、もっともっとあったかくやさしくなります。

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