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10月17日、 「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」の中止、または抜本改革の要請書を持って環境省へ

環境省担当官と午後1時から3時までの意見交換会のアポが取れました。

今、全国を巡回している環境省主催「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」の内容があまりにもひどいので、とりあえずこれだけでもなんとか直してもらいたいと、熊森から、会長、副会長、調査研究員の3名が上京しました。

 

新橋からタクシーに乗って、「環境省まで」と告げると、運転手さんが、「ここで20年も運転手しているけれど、環境省までと言われたのは初めてだ。環境省ってどこにあるんだ」と言われました。これまでもタクシーに乗ったとき、何度か運転手さんに同様のことを言われました。地方から環境省を訪れる国民は、ほとんどいないのだろうかと思いました。

 

霞が関の中央合同庁舎に着きました。

環境省側からは2名の係官が出てこられました。ひとりは去年の春ここに来られた方で、もう一人は今年の春からここに来られた方でした。

日本の行政は、ふつう3年、短い人は1年で担当者が変わっていきます。

21年間も日本の森や野生動物、奥山の保全・再生に、寝ても覚めてもかかわってきた私たちとは、残念ながら、ほとんど話が合いませんでした。自然観や動物観が、私たちとかなり違うように感じました。

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環境省担当官に、環境大臣石原伸晃様宛の要請文を手渡す森山会長

 

<熊森から環境省への主な要請>

①今、シカはどこにいても撃たれます。ここにいたらいいよという場所(=生息地を)を、まず決めてやってください。<生息地保証>

 

②捕殺対応だけではなく、被害防除、追い払い、避妊・去勢など非捕殺対応も検討してください。<非捕殺対応の検討>

③「すごいアウトドア!!」というキャッチコピーでシカやイノシシを殺すのは、他生物の生命への尊厳を忘れた恥ずべき行為なので、即刻このコピーを変えてください。<生命尊重思想>

 

④ハンター数が減少の一途をたどり始めた1970年以降だけのハンター数の推移グラフを見せて、ハンターが減ったからシカ・イノシシが増えたのですと世論誘導するのは、国民だまし。今や、環境省付き研究者たちの「ハンター減少説」は、完全に破たんしています。

地球温暖化等人 間が引き起こした地球環境問題が、現代のシカ問題を引き起こしているのに、まるで、シカがシカ問題を引き起こしているかのごとく、シカに全責任を負わそう とするのは、人間として恥ずかしい。即刻やめてほしい。

人間が狩猟によって野生鳥獣の数を減らし続けないと、野生鳥獣の数が増えすぎてしまうという学説な ど、どこにもない。自然界は、自らの力で、絶妙のバランスを保つ。人間が入っていない未開の地ほど、自然は豊かです。

<対症療法ではなく根治療法を。本当の原因を国民に知らせること>

⑤自然界や山が荒れ、多くの狩猟鳥獣が激減している。むしろ今、一般的な狩猟を禁止すべきである。

今、地元の人たちが困っている、シカ、イノシシ、サル、クマなどの大型動物問題に対応できる被害防除専門官などを育成すべきだ。

レジャーハンターやスポーツハンターなど増やしても、大型野生動物問題など解決しない。「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」は、単なるイベントであり、税金の無駄遣いである。若い女性をプロパガンダに使うのは恥ずかしいので、やめてほしい。

 

 

<環境省の答え>

①生息地保証は環境省の仕事ではない。

②非捕殺対応は考えたことがない。

③このキャッチコピーはすごく気に入っている。このコピーによって、「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」への参加者が増えたから、変えない。

④グラフの一部だけを提示することに問題はないと考えるが、(熊森が強硬に求めるので)、次回の福井県のフォーラムから、1970年以前のハンターが今より少なかったときのグラフも見せることにする。

⑤考えが違う。

 

<参考>環境省発表データをもとに熊森が作成したグラフ。

全国狩猟者登録数(黒の折れ線)とシカ捕獲数(水色)の推移

全国狩猟者登録数とシカ捕殺数の推移

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