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リニア中央新幹線建設すれば、大井川上流部で大規模「減水」の予測 

人間は狂う動物である。いったん狂ってしまったら、行き着くところまで行ってしまう愚かさを持つ。常に他者の声に耳を澄まし、狂わないように気をつけたいものである。

 

人間、狂ってしまったとしか思えないことの一つが、リニア中央新幹線の建設である。

 

国土強靭化が叫ばれる中、子供が考えても国土弱体化どころか国土大破壊となるリニア中央新幹線の建設が、2014年から予定されている。

 

これからどんどん人口が減って、社会が縮小していくことがわかっている日本で、新幹線と同じようなところを飛行機以下の速度で走ってみて、一体何のメリットがあるというのか。いったん建設されれば、破壊された大自然は、もう2度と元には戻せない。40メートルという地下深くに掘られたトンネルは、2度と穴埋めなどできないのだ。このようなことを、「取り返しのつかない失敗」という。

 

他国は全てリニアから撤退したというのに、なぜ、日本だけが、南アルプスの大自然を捨ててまで、建設しようとしているのか。そんなお金があるのなら、これから老朽化してくる新幹線の補修費用に積み立てておいてこそ大人の知恵ではないのか。

 

JR東海の環境アセス準備書によると、リニア中央新幹線完成後に大井川上流部で流量が現況から毎秒約2トン減少するという。毎秒2トンは、上水道を7市約63万人が利用する大井川広域水道企業団の水利権量と同じだそうだ。
新東名高速道建設時の2000年には掛川市東山地区で粟ケ岳のトンネル工事後、地元の簡易水道の自己水源が枯渇する事態が発生した。リニアが通過する南 アルプスは大井川で一番重要な水源で、菊川市の太田順一市長は「トンネルが水脈に当たれば、減水量はもっと大きくなるのでは」と心配する。

 

森が保水力を失えば、木々は弱り、野生生物は死滅し、日本文明を支えてきた水源の森は未来永劫に失われる。

私たち自然保護団体が、1本1本人工林を間伐したり、、1本1本実の成る木の苗木を植えて自然林を復元・再生しようと一生懸命汗を流している横で、このような自然破壊は許せない。

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