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祝  最後のヒグマ、ビッグ無事、阿仁クマ牧場新施設へ 八幡平ヒグマ全頭無事故で移送完了 1月8日

●<秋田県八幡平クマ牧場ヒグマの、阿仁移送に関する報告>

 

最後まで移送用檻に入ってくれず、八幡平クマ牧場の関係者の皆さんをてこずらせていたビッグですが、おかげさまで1月8日、無事、移送できたということです。

 

昨年12月下旬、食べ物を入れた檻を獣舎にドッキングさせて、八幡平クマ牧場最後の1頭となったビッグが檻の中に入ってくれるよう、スタッフの皆さんは何度も試みてくださいました。

しかし、賢いビッグは用心して、後ろ足を獣舎の餌箱固定金棒に引っかけて、全身と腕を思い切り伸ばして檻内の食べ物を取って食べ、全身が檻に入らないようにします。

そこで、年末の12月30日に、ビッグが足を引っかけられないように、県庁職員さんが獣舎の横金棒を切り取ったところ、ビッグは、檻にすっぽり入ってくれました。フーッ。

 

さて、そこからがまた大変です。次回移送予定日は、お正月明けの1月8日なのです。それまで八幡平クマ牧場の移送檻内で元気に生きていてもらわねばなりません。

関係者の皆さんで、檻の周りに風が入らないようにべニア板を張り、ブルーシートもかけて、藁も入れました。

元八幡平クマ牧場経営者の長崎さんや県庁職員さんら関係者の皆さんは、大変な積雪の中、冬休み中も毎日、吹雪にもめげず、入れ代わり立ち代わり、遠くて不便な八幡平まで、ビッグのために水と餌やりに通ってくださいました。移送檻内に藁を入れてやったためか、檻の中はビッグの体温で温かくなっていたそうです。

 

1月8日当日、ビッグは、阿仁クマ牧場に着くと、今度は自らさっさと歩いて出て、あきれ返る人たちをしり目に、自分の新築冬籠り室にスポッと入ったということです。かくして、全頭移送、無事終了。

 

年末までに移動を終えていたヒグマ先発隊18頭は、みんな元気で、うとうとし始めているとのことです。初の冬ごもりとなるかどうか、今後の報告を待ちたいと思います。

 

それにしても、大変な積雪の中、19頭のヒグマ全頭を、阿仁クマ牧場新施設まで、完全無事故で移送し終えた、長崎さんや秋田県庁職員及び関係者の皆さんの技術の高さには感服させられました。

 

全員が心を一つにして、雪の中、無事故を決意し、真剣勝負の移送を遂行されたということです。

 

1年8か月の長きにわたって、壊れそうな老朽獣舎の中で27頭のクマたちの命を預かり、無事、新施設に送り届けるまでお世話してくださった皆さんのご苦労はどれほどのものだったろうかと思うと、頭が下がると同時に感謝でいっぱいです。

関係者の皆さん、本当にありがとうございました。

 

また、クマたちがこのような幸せな結末を迎えられたのは、「八幡平クマ牧場クマ基金」を始め、全国の団体や個人からの支援があったからで、これらがなければ、全頭の命を救うことなど不可能だったと、長崎さんの弁です。

ご協力くださった皆さん、本当にありがとうございました。やりましたね。

これで、「八幡平クマ牧場クマ基金」の会計報告は、近いうちに出せます。今、しばらくお待ちください。

 

<メディアの皆さんへ>

1年8か月前、死者2名射殺熊6頭の痛ましい事件と、残されたクマたちがどうなるのかという報道が当時、全国ネットで大々的になされました。

多くの人たちが胸を痛めたままになっていますから、ぜひ、秋田県知事をはじめ秋田のみなさんのやさしい対応によるハッピーエンドを、国民の皆さんに、報道してあげてください。

 

 

 

 

 

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