くまもりNews
3月22日 祝 神奈川県支部設立総会
待望のくまもり神奈川県支部が設立しました。おめでとうございます。
この日、設立記念総会の会場となった横浜市社会福祉センターに、63名の方がお集まりくださいました。ここまでこぎつけるには、支部長を初め、関係者のみなさんの並々ならぬご尽力がありました。ほんとうにすごいです。
本気の神奈川県支部長は、この日、少年のように輝いておられました。
写真はあいさつする支部長です。
会場後ろには、支部長が現地で撮られた丹沢山地などのすばらしい写真が展示されていました。
写真展示
<丹沢山地のクマ…もう駄目かもしれない>
くくり罠には、一説には、獲ろうと思った動物の3倍もの他の動物が、誤捕獲されるそうです。誤捕獲だから放してやろうと思っても、そばにいくと、動物は殺されると勘違いして暴れるため、全身麻酔という大変な作業を行わない限り、罠から放せません。熊森は、以前から、このような大欠陥を持つくくり罠の使用禁止を訴え続けてきました。
丹沢山地のクマは、あと30頭と言われていますが、シカやイノシシを獲るためのくくり罠に誤捕獲され続け、近年だけでも、やむなく貴重な4頭が殺されました。
会場風景
以下、プログラム順にご報告します。
(1)熊本テレビ「現場初!山は警告する」上映
この2012年度熊本テレビ制作番組は、秀作です。この年、阿蘇で起きた大規模土石流の検証番組です。土石流が、戦後の拡大造林によるものかどうかが、争点になっていました。この番組には、熊森顧問の熊本県在住平野虎丸氏の「植えない森」も取り上げられていました。
組織を守ろうと必死になっている林野庁の官僚の見苦しい言い訳場面には、思わず、失笑してしまいました。官僚のみなさんは、正直に失敗を認めればいいのにと思いました。その方が、国民も納得して、好感を持ち、林野庁に協力しようと思うようになります。林野庁の絶対に自分たちの非を認めないこっけいな答弁を残念に思いました。
現在、大手メディアには、政府広報を流しているだけというジャーナリズム精神を失った情けない番組が多いのですが、地方テレビには、健全な批判精神を失っていない優れた番組がまだあることがわかり、意を強くしました。
(2)地元の猟友会員からの勇気ある告発
神奈川県が実施した「水源の森林(もり)造り事業」によって、丹沢山地の下草が大幅に刈り取られてしまい、クマやイノシシなどが姿を隠す場所がなくなり、棲めなくなった現状がよくわかりました。
神奈川県の担当者は、確かにやり過ぎましたと非を認めているということで、どちらも勇気ある人たちだと思いました。こういう人たちだと、熊森も連携できます。
人間は神様ではないので、失敗します。その時は素直に認めて謝り、やり直す。小学生の時に教わった、そんな人間の生き方を、お互い貫きたいものです。
(3)渓流釣りの現場から見た渓流魚の激減と奥山の荒廃報告
現在、国は、人里に動物たちが出て来るようになったのは、過疎化高齢化が原因であるとして、野生動物と地元の人達に問題の責任を押し付けています。
まさに、国策の失敗隠しですが、奥山を覗く人がほとんどいないので、国民は簡単にこのようなねつ造報道に洗脳されてしまいます。
しかし、「渓流釣り」をする人は、放置されて大荒廃している広大な奥山人工林を見ておられるので、だまされません。
熊森は、渓流魚の復活を願い、谷川の人工林を伐って、花の咲く広葉樹の木に植え替えていっています。渓流釣りの人達と、熊森は連携できますね。
(休憩 )
(4)森山会長による支部結成祝い講演
森山会長は、神奈川県支部結成を心から喜ぶと同時に、「今後の神奈川県支部の発展のために、支部長を支えてほしい。支部長を支えず、支部長の足を引っ張るようなことをすれば、組織はつぶれてしまう。日本の自然を守れるのは市民であり、市民がもっともっと勉強して、知識面でも人間面でも成長しなければならない」と、支部員たちにお願いしました。
また、「動物たちのために、次世代のために」とのスローガンの元、奥山間伐を続ける熊森間伐隊の動画を見せて、他者のために生きようとする者だけが、大変な困難を乗り越える力を得、幸せに輝く使命感ある人生を歩めると、自分の人生を振り返って話しました。
●この会には、東京都支部長とスタッフ、栃木県副支部長、三重県支部長も参加してくださいました。ごくろうさまでした。みんなで、神奈川県支部を応援していきましょう!
●会終了後、神奈川県支部長は、「今日集って下さった神奈川県会員や、今日出席できなかった神奈川県会員のみなさんを、今後、熊森神奈川の活動にどのように結び付けていけるか、会員をどうやって倍増していくか、これからが支部長としての力の見せどころです」と、抱負を語っておられました。
熊森の、東京事務所!神奈川事務所!待望
また、打ち上げ会場では、今後の熊森活動を発展させるために、今一番必要なものは、東京や神奈川に支部の事務所を持つことであるということで一致しました。さっそく、事務所用物件も持っている会員に、薄謝で貸してもらえるよう、会報を通じてお願いしてみることになりました。