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5月7日本部 ついに あこがれの南アルプス視察 

南アルプスの森と動物を守るための熊森本部視察班6名は、5月7日早朝、兵庫県を車で出発し、リニア新幹線のトンネル貫通工事が予定されている南アルプス山脈(赤石山脈)に向かいました。

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11時過ぎ、ついに、南アルプス山脈が見えるところまで来ました。これが椋鳩十の「ツキノワグマ」の舞台となった赤石山脈か。

 

トンネル掘削工事が予定されている村へ向かいます。

小さくて美しい村でした。

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このあたりは中央構造線上にあるため、あちこちで山崩れが見られます。もし工事が実施されれば、村内道路を1日1700台のダンプカーがトンネル残土を10年間運び続けることになるそうです。町の環境は台無しになる上、水脈が切られれば、村民の生活を支えてきた川が干上がってしまうかもしれません。村人にとっては大変な脅威です。リニアが走っても、村には何のメリットもないということですから、トンネル工事を望む村民など、だれもいないのではないでしょうか。

 

中央アルプスや北アルプスには多くの人々が訪れますが、南アルプスを訪れる人は、その10分の1程度だそうです。その分、自然が残されています。

地元の女性にインタビューしてみました。山菜採りに山に入るとクマにも出会うが、クマがいつも先にさっと逃げていくそうです。クマがいて当たり前なので会うとうれしいと言われていました。

 

標高1000メートル以上まで車で上がってみました。ミズナラの新緑がとてもきれいです。ミズナラがたくさん残っていることにホッとしました。

本当に美しいところです。

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しかし、森の中をのぞいてみて、 ショックを受けました。

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下草植生が 消えています。シカがこんな高いところまで来ていることがわかりました。外から見ると、昔と同じように美しく自然豊かな南アルプスですが、内部では大異変が起こっているのかもしれません。クマをはじめとする森の動物たちの悲鳴が聞こえてきそうでした。

 

この日出会った地元の皆さんは、感謝の心でまっすぐ真面目に生きておられる本当にすばらしい方たちばかりでした。初めて会う自然保護団体である私たちに、親切にいろいろな所を見せて下さり、いろいろなことを教えてくださいました。今後の熊森活動に生かしていきます。本当にありがとうございました。

宿で夜、今日お会いした方々の事を思い出して大変幸せな気分になりました。

 

都市と郡部、国民みんなで力を合わせて、

全生物のために、次世代のために

自然に恵まれたすばらしいこの国の国土を守っていきたいと改めて思いました。

 

 

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