くまもりNews
8月21日 第21回 本部:くまもり原生林ツアー
- 2016-08-25 (木)
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原因不明、年々劣化してゆく原生林に、スタッフ一同不安
今年は、29名の方が参加され、健脚コース2班、ゆっくりコース2班の計4班に分かれて山に入っていただきました。
今年も、地元高校の先生と生徒会長や生徒会役員ら計4人が来てくださり、各班に入ってガイド役として地元のお話などしてくれました。参加者のみなさんからも、大好評でした。地元高校には毎年、お世話になっており、感謝です。
<高校生徒会役員がたたら製鉄の説明>
今年は子どもたちの参加が多かったので、親子班をつくり、ネイチャービンゴをしました。
沢の水温を測ったり、足跡クイズをしたりと、森の中でとても楽しい時間を過ごしていただけたと思います。
子どもたちはシカの足跡や虫など、子供目線で次々と発見してくれます。一緒に参加された保護者の皆さんは、子どもたちのおかげで、大人だけだと気づかなかったいろいろなものを見ることができ、とても楽しんでおられました。
<沢の水温は何度でしょう?>
これまで沢の水は摂氏17度でしたが、今年はどこで何度測ってみても摂氏18度です。湧き水の温度が1度も上がるということは、大変なことで、一体地球に何が起きているのか、スタッフとしては、内心、恐ろしくなりました。
健脚コースでは、動植物や自然のお話をしながら、瑞々しい原生林の中を歩いていただきました。
「いろいろ教えてもらって勉強になった」
「森に入った途端、涼しさを感じた」
「沢の音を聞きながら歩けて気持ち良かった」など、参加されたみなさんは、原生林を満喫しておられました。
木々の葉や下草でびっしり詰まっていた 現在の同じ場所 「野鳥説明看板」
豊かだったころの原生林1999年7月26日 2015年8月7日
くまもりは、ここ、岡山県若杉天然林で、20年間このようなツアーを毎年夏に実施してきましたが、20年前と比べると、森が激変しています。年々森が目に見えて劣化してくるのです。特別保護地区ではありますが、生き物がどんどん減ってきたと感じます。下層植生が減退し、動物の息吹も感じられなくなってきました。当初あったクマの生息痕跡は、もう大分前からゼロです。
何か冷温帯の森に大変な事が起きているのではないでしょうか。ブナの大木が3本そろって枯れていた場所もありました。こんな光景を見たのは初めてです。
とはいっても、若杉天然林の中は、ササの藪から頭を出して生えているたくさんの美しいブナの木々を見ることができます。コケに覆われた岩場が続いており、保水力豊かな原生林ならではの森を体感することができます。初めて参加してくださったみなさんは、感激されていました。
これからどうなって行くのかな?日本の森、世界の森・・・