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NHKスペシャル 森の王者ツキノワグマ ~母と子の知られざる物語~を見て 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下は、番組終了後一番に届いた会員メールです。みなさんも感想をお寄せください。横田さんにお送りします。

 

動物写真家横田博氏(くまもり会員)の執念の映像記録は、ツキノワグマの生存環境がいかに厳しいか、子熊が成獣になるにはどれ程の生死を分ける試練を乗り越えなければならないかを、抑制した映像で伝えていました。

 

兵庫県は昨年度、ツキノワグマが爆発増加したとして、猟銃での狩猟を再開しましたが、自然界ではツキノワグマが増えられるものではないというのが番組を見られた大方の印象ではないでしょうか。

 

番組では全くふれられていませんでしたが、これは日本の森に君臨してきた豊かな森の象徴であるツキノワグマの絶滅を危惧する警鐘番組であると思ったのが私の感想です。

 

<熊森から>

雌と交尾する為に、雌の連れ子をオスが殺す場面は衝撃でした。しかし、事実ですから、認めざるを得ません。

 

木々がよみがえってきたとはいうものの、かつて人間活動による鉱毒でいったん森が枯れ、表土を全て失った足尾の岩山は、今も過酷な自然です。その厳しい地形や気候に生きる野生動物の、生きるか死ぬかの格闘のすさまじさに声を失った方も多いと思います。

 

しかし、自然界のとびきり美しい映像と、横田さんのクマたちへの温かいまなざしに、視聴者の胸には大きな感動が残ったと思われます。

 

全ての生物は、増えすぎたり減りすぎたりしないように、自然の力によって、見事にコントロールされています。

クマのように生態系の頂点に立つ動物は増え過ぎてはならないので、山の実りの凶作年は受精卵を流して妊娠しないようになっており、自分で生息数をコントロールしてきました。

今回映像で見た子殺しも、直接的には、雄が雌を発情させるためのものですが、生態系の頂点に立つ動物の数が増え過ぎないようにという自然界の厳しいしくみの一つかもしれません。

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