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3月4日 宮城県で熊森本部主催「クマを知る会」を開催
- 2018-04-03 (火)
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熊森本部は、争いを避けるクマ本来の平和的な姿を知ってもらおうと、5年半ぶりに宮城県で集会を持ちました。
2016年に秋田県で起きた死者4名というクマによる人身事故以来、クマのイメージが極端に悪くなっています。
クマ推定生息数1000頭と発表してきた秋田県が、2016年に476頭、2017年に817頭ものクマを有害駆除した背景には、クマという動物に対する誤ったイメージがあると思われます。
集会では、まず本部が、「野生のツキノワグマを保護飼育してわかったこと」というテーマで、大阪府の高代寺で飼育している元野生グマ「とよ」の研究発表をしました。
動物園でクマフードなどを与えられて飼育されているクマと違って、「とよ」には、秋、ドングリが大量に与えられます。
すると、この時期、「とよ」はドングリ以外の物を一切食べなくなります。
自然界に生きるクマにとって、冬ごもりにいかにドングリが欠かせないかがわかります。
また、「とよ」は誤捕獲された当初、人間に対して強い恐怖心を抱いていましたが、クマへの愛情いっぱいにお世話に来てくれるスタッフたちに次第に心をひらいていきました。
クマは知能が大変高く、人間と心が通じ合えるすばらしい動物であることを、動画で皆さんに見ていただきました。
「とよ」の食事風景 2016年7月
お世話スタッフにブラシで背中を搔いてもらう「とよ」 2016年9月
次に、宮城県で長年野生グマの調査をされてきた研究者に、クマの生態について発表していただきました。
宮城県は、西側に標高1500m以上の山々が連なる奥羽山脈があり、ここがクマ生息地の中心です。
山奥に設置したセンサーカメラでとらえた野生グマの動画を見せていただきました。
ほほえましい野生グマたちの動画に、参加者の皆さんも大喜びです。
山形県の八木支部長もご参加くださいました。
会場をセットしてくださった宮城県会員、発表してくださった方、参加してくださった方、みなさんありがとうございました。
他の県でも、クマの本当の姿を知ってもらうこのような集いを、どんどん持っていきたいです。
みなさん、ぜひ、会場をセットしてください。