くまもりNews
学び多かった2018年くまもり親子自然農
今年から兵庫県三田市で取り組んだ年4回実施のくまもり親子自然農、どの回も、とても学びのある素敵な時間となりました。
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その3:稲刈り
10月28日(日)、第3回自然農は、待ちに待った収穫でした。
秋晴れに映える金色の稲穂たちは、本当に美しく、いつまでも見ていたいような光景。
たわわに実った稲に参加者一同感動しながら、鎌で大事に刈り取っていきました。
昼食は100%植物食
ここでの食事は、だし汁に至るまで、動物性の物は一切使用していません。
美味しいお昼ご飯をいただいた後は、大人と子どもに分かれての活動。
大人チームは収穫した稲のはざ掛けに、子どもチームは自然あそびに出かけます。
自然の力なのか、初めての子同士でも、すぐ仲良くなります。
自然体験は、子どもたちの心を健やかに、おおらかにしてくれる、最高の道徳学習だと思います。
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その4:収穫祭
11月25日(日)、今年最後の自然農です。メインの作業は、前回収穫した稲の脱穀。
お天気は晴れたり曇ったりを繰り返していましたが、
何とか雨は持ってくれました。
脱穀には、昔ながらの足踏み脱穀機を使います。
今や、教科書や資料館などでしか、見かける機会がないのではないでしょうか。
大人と子どもで力を合わせての作業でしたが、これがなかなか難しい!
しかし、子どもたちの飲み込みの速さはさすがというべきか、
すぐにコツをつかんで上手に脱穀していました。
最終回ということで、昼食後に自然農第1回からの振り返りをしました。
午後は、しめ縄づくりです。
しめ縄は初めての方が多く、苦戦している姿も見られましたが、
来年のお正月飾りのため、皆さん頑張って作っておられました。
子どもたちには、来年の稲が元気に育つように、田んぼに稲わらを撒いてもらいました。
印象的だったのは、稲わらを撒く意味を説明せずとも、
「これが来年のお米の栄養になるんだね」とほほ笑んだ、6歳の女の子の言葉。
自然農での経験が、命の循環の学びに繋がったのかなと、嬉しかったです。
参加者のみなさん、ありがとうございました。
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こうして、全4回の親子自然農が無事終了しました。
様々な工夫を凝らした今年の自然農でしたが、特徴のひとつに、「食事」があります。
食事は、旬のお野菜が主体で、動物性食品は一切使っていません。
肉食に慣れきっている現代っ子がこのような食事にどう反応するか、不安もありました。
しかし、四季折々の自然の恵みを使ったお料理は、
優しい口当たりと、様々なお野菜の食感が楽しく、
子どもたちは「おいしい」「おいしい」と、にこにこ笑顔。
喜んでおかわりしていました。
毎回の感想文に、「いつもごはんをおいしくいただいています」等とあり、
次回のお食事はどんなかな?と、楽しみにしている声も。
かつての日本は、お米と自然からの四季折々の植物をいただく食文化でした。
私たち熊森スタッフも、本当においしいと思いましたが、この本来の日本食が、現代の子どもたちにとってもおいしいと感じるものであったことがわかり、本当に嬉しかったです。
都会と田舎が共存する三田市で、自然農を企画したのは、都会の子どもたちが、自然体験をする場になればという思いもありました。
参加してくれた子どもたちが、今はまだむずかしくても、いつか大きくなった時に、「人間は自然の恩恵を受けながら生きている。自然を大切にしよう」と思うようになってくれることを願っています。
苗の成長を見ながらの自然農では、途中、日程変更を余儀なくされる場面もありました。
自然を人間に合わせようとするのではなく、人間が自然に合わせて、その結果、自然からの恵みをいただく。これが自然農だと思いました。
田んぼを提供し、優しくご指導くださった会員のSさん、また、美味しいお食事を作ってくださった「お米の勉強会」の皆さん、
そして参加者の皆さん、1年間、本当にありがとうございました!(SY)