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3月28日 雪が解けた兵庫県北部クマ生息地の熊森植樹地で、苗木のシカよけ柵を補修 今春初

2019年3月28日、熊森本部森保全部会のメンバー6名は、兵庫県宍粟市にある2012年、2014年、2015年、2018年の熊森植樹地のメンテナンスへ行ってきました。

熊森が長年人工林の広葉樹林化を続けてきた奥山域は、毎年平地の何倍もの雪が降り積もり、植樹した苗木やその周りを囲うシカよけ柵がなぎ倒されます。

2017年4月7日、宍粟市植樹地(多雪年)

しかし、今年は西日本地域を中心に暖冬で、メディアの報道によると兵庫県北部の豪雪地域は、例年の7%しか積雪がなかったそうです。この日は既に残雪もなく、囲いは例年ほども倒れていませんでした。

2019年3月25日撮影、同地点(少雪年)

 

しかし、場所によっては柵が倒れていたり、雪の重みでネットがずり下げられたりしている個所もありました。

修復作業に取り組む、熊森森保全フィールドチーム。6名中2名はフィールド活動初。

修繕前

修繕後

柵が倒れた箇所では、シカに頂芽を食べられてしまっていないか(頂芽を食べられると、その後うまく生育できなくなってしまいます)心配でしたが、多くの苗木は無事でした。

2018年植樹地のトチの木。樹脂がでて光沢がある。触るとベタベタ

作業は、朝10時30分から15:30まで。メンバー皆で奥山の野生動物生息地保全と、水源の森再生に燃えてがんばりました。

充実した一日でした。

作業後の記念撮影。熊森森保全フィールドチーム

 

初めてフィールド活動に参加したメンバーの感想

「初めての補修作業でしたが、日本の森の現状、野生動物の生息地がいかに荒廃しているか、新しいことを学ぶ良い日になりました。ケガ人が出ることもなく、最初から最後まで楽しく円滑に作業ができました。」

みなさん、お疲れさまでした。

 

作業後、この近くで2018年7月の西日本豪雨災害によって、スギの人工林が大きく崩れた国有林を見に行きました。

根こそぎ倒れた国有林内の人工林のスギの木。

 

密植されたまま放置された針葉樹の単一人工林は、根が浅く、いかに災害に弱いかが、よくわかります。

メンバーの一人が「こりゃなんとか森林環境税を使って早く天然林に戻さないと、兵庫でもこれからどんどんこんなことが増えていくなあ」とつぶやきました。

注:森林環境税は私有林が対象。

 

森林環境税・譲与税法案は3月24日に、「放置人工林の広葉樹林化」という附帯決議がついて国会を通過しました。

これからは森林環境譲与税を使った市町村での体制づくり、広葉樹林化の実践例づくりを進め、全国へ広めていくことが熊森の使命です。

 

熊森本部フィールド活動は、次回は、4月7日(日)です。

豊岡市但東町の植樹地で同様の作業を行います。

日本の森再生のための力になりたい方、ぜひご参加ください。

お申し込みは、熊森本部まで至急。

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