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参議院で「国有林の天然林化」を訴える その2

天然林化が具体的に実行される施策を!

現在、参議院で審議中の、国有林管理経営法の一部を改正する法案。

私たちは、国有林こそ、民有林のお手本となるように、率先して、天然林化を進めてほしいと訴えています。

5月29日、室谷会長は、参議院の農林水産委員会委員の小川勝也議員にお会いしました。

室谷悠子会長(左)と、小川勝也議員(右)

もう20年も前のことになりますが、小川勝也議員は、野生動物の個体数調整を導入し、現在の野生動物の大量捕殺の道筋をつくることになった1999年の鳥獣保護法改正に、熊森も他の自然保護団体も大反対をしたときに、私たちの声を代弁してくださいました。鳥獣保護法改正時は、室谷会長は大学生だったことをお伝えすると、「あの時は、国会が止まったもんねぇ」と懐かしそうにおっしゃられました。

当時から、環境や自然に対し、熱意溢れる議員でしたが、その後、民主党政権時代の農山漁村地域活性化担当の内閣総理大臣補佐官や参議院農林水産委員長などを務められ、熱意はそのままに、森林や林業に対する知見も深めておられ、「何倍もパワーアップ」されているように感じました。

1999年当時は、会員数300人しかいなかった日本熊森協会が、その後、各地で「天然林化」「広葉樹林化」に取り組み、どのようにすれば放置人工林を野生動物たちが棲める天然林に戻していけるか、わかってきたことを実践例としてお伝えすると、たいへん喜んでくださり、林業に適さないような場所を天然林化するための技術や知見を集め、実行する仕組みをつくることがとても重要だとおっしゃられました。

参議院農林水産委員会で、熊森作成の資料を基に質問される小川議員

 

5月30日、小川勝也議員が農林水産委員会での質問で、国有林でも公益的機能を重視し、災害に強い国有林、広葉樹や混交林をつくることが重要で、林野庁の方針が計画だけに終わらず、山が険しく機械が入りにくい場所や急斜面、条件が悪いところでも、しっかりと天然林化を進めていくのかと林野庁に質問をしてくださいました。

林野庁は、人工林の伐採跡地で、天然更新を促すなどしていく、森林整備事業も使って進めていくと答弁しました。

小川議員の指摘のとおり、実際に天然林化が進むかどうかが一番重要です。国有林で、天然林化が実際に進むよう、私たちも今後の動きを注視し、国会や林野庁へ声を届け続けなければなりません。

 

国有林管理経営法案の参議院での審議もいよいよ大詰めです。

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