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兵庫県丹波篠山市「篠山市広葉樹林化促進のための人工林等皆伐モデル事業補助金」創設

兵庫県にこんな町があります。以下丹波新聞より。

 

人工林皆伐補助が”大ヒット”単価8倍増で申請件数9倍に

4/19(金) 11:00配信

丹波新聞

人工林皆伐補助が”大ヒット” 単価8倍増で申請件数9倍に/兵庫・篠山市

「篠山市広葉樹林化促進のための人工林等皆伐モデル事業補助金」を活用した山林=2019年4月8日兵庫県

所有者負担減、林業家も育成

 森林所有者が行う山すそなどの人工林(スギ、ヒノキ)、広葉樹林(コナラ、アベマキなど)の皆伐にかかる費用を補助する兵庫県篠山市のモデル事業が昨年度、補助単価を8倍に拡充したことが奏功し、前年度実績を大幅に上回る“大ヒット”となった。100平方メートルあたりの補助単価を2500円から2万円に拡充するなどしたところ、前年度は9件200万円だった補助実績が、79件3200万円まで増加した。

 

 この「市広葉樹林化促進のための人工林等皆伐モデル事業補助金」は2015年度から始まり、人工林などを皆伐し、広葉樹に転換していくのがねらい。伐採した木を市場に出せば売上は所有者に還元される。

山の手入れが行き届かず、特に人家裏などで木が生い茂るなど危険な個所は増える一方で、伐採しようと思っても、以前の補助を活用してもなお所有者の負担が大きく、見送るケースが目立っていたという。

そこで市は昨年度、補助金を8倍増にしたほか、大径木(およそ胸の高さで直径20センチ以上)を伐採する場合は15万円を上乗せするよう改正。2180万円を当初予算に盛り込んだところ、申請は件数で約9倍、補助額で16倍に。補正予算で対応した。

市森づくり課は、「申請は増えると思っていたが、予想以上」と驚き、「補助を使い、伐採した木を売れば“とんとん”か、ややプラスという単価。所有者にも有利で、林業家にもメリットがあり、育成につながる。材として売れない木はペレットにするなど、資源として循環していけば理想的」と話す。

川阪自治会は昨年度、同集落内を通る県道本郷藤坂線沿いの約1・2ヘクタールで、同補助事業を活用した。昨年度まで自治会長を務めた男性は、「台風で木が道路上に倒れそうになるなど危険な状態が続き、道路の視界の妨げにもなっていた。木を伐採し、村全体が明るく開けたような印象になった」と話している。

 

くま森から

100平方メートルあたりの補助単価2万円ということは、1ヘクタールに換算すると200万円。これだと伐採業者に支払う伐採費用は全額補助されたに等しい。兵庫県内にこんなことをしている町があることを、今まで知りませんでした。経緯や実施結果などについてもっと詳しく知りたいです。兵庫県民緑税との関連や森林環境税との関連も知りたいですね。何と言っても、地元から、「スギばかり植えて失敗した。天然林に戻そう」という声が高まり、市が条例を制定して後押しし始めたというのがすばらしいです。

全国を探せば、他にもこんな町があるのでしょうか。もしあれば、ぜひ、日本熊森協会までご連絡いただきたいです。

 

久し振りに、人工林の広葉樹林化や天然林化をキーワードにして、ネットで検索してみると、だいぶん項目が出てくるようになりました。

三菱総合研究所などは、日本の森林は大部分を占める人工林の荒廃が進み、有史以来第 4 の危機を迎えているとまで 記述しています。

まさにその通りなのですが、私たちが26年前、日本の山が大荒廃していることを絶滅寸前のクマから教えてもらい、「大変だ、拡大造林にストップをかけてほしい」と訴え出した頃は、理解者が皆無に近くて、どこでも怒鳴られ笑われ変人扱いされたものです。このことを思うと、隔世の感があります。

しかし、論文や記述が増えても、実際に人工林の天然林化が社会で進んでいるかどうかは別問題です。

もう手遅れの感もありますが、日本熊森協会は自然保護団体として、実際に人工林の天然林化が進むよう、これからも活動し続けていきます。

みなさんぜひ応援してください!どうしたら応援できるかとよく聞かれますが、一番簡単にすぐできる応援は、会員に登録していただくことです。

賛同者はまずご入会ください!世の中を変えていくには、数が必要なのです。

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