くまもりHOMEへ

くまもりNews

「とよ」の運動場の広さが2倍になりました!

2021年5月16日、この日はとよの運動場が2倍の広さになるという、とよにとって記念すべき日でした。

大阪府豊能町高代寺にある熊森のクマ舎は南向きで、東西に飼育場が2つあり、2頭飼育が可能です。

とよはこれまで東半分を使ってきました。

 

熊森は昨年度、改正「動物愛護管理法」の公益的目的として、行き場をなくした石川県のみなしごグマ1頭を西半分で一時保護飼育をさせていただきたいと大阪府に申し出たのですが、残念ながら飼育許可が下りませんでした。

 

ならば、誰も使っていない西半分の運動場も、「とよ」に使わせてあげようとなったのです。

 

寝床から出てきたとよは、しばらくいつものエリアを一通りウロウロして、2階にも上手にのぼりながら、ボランティアさんが点々と置いてくれたリンゴを順番に食べていました。

 

いよいよその時が来ました・・・・

敷居をまたいでとよが「西側エリア」に初めて入ったのです!

 

動画1参照 とよ、初めて西側運動場に

 

西側エリアには、ボランティアさんが育ててきた野イチゴやイラクサ科のカラムシなどの植物が野原のように生い茂っています。

とよは興味しんしんに、うっそうとした草の中に顔を突っ込み、上手に野イチゴを食べたり、手で抑えてカラムシをハムハムしたりし始めました。見ているわたしたちにも、とよのワクワク感が伝わってきました。

 

動画2参照 とよ、野草をムシャムシャ

 

動画3参照 とよ、糞分解装置をチエック

 

「どんなにおいしい果物をもらうより、土に根付いているエネルギー満点の野草のほうがやっぱりいいよね」と、長年とよをお世話してきたボランティアの方々も嬉しそうに目を細め、見守っておられました。

 

とよは、EM菌で糞を分解中の大きな金属製の容器とフェンスの間の細い道にも入っていきました。そのとき、プールの水くみ隊の車が水をいっぱい汲んで帰ってきました。とよは瞬間、車の音にびっくりして飛んで逃げました。

 

動画4参照 とよ、車の音に飛んで逃げる

 

クマは人間よりずっと平和愛好者で、逃げることによって争いを避けようとします。クマの生態が手に取るようにわかる場面です。

 

とよの歩いた後には、まさに獣道ができていました。

 

熊森は、荒廃した奥山生息地から出て来ざるを得なくなったクマたちの窮状を思いやれずに、クマを危険動物、害獣として大量捕殺し続けている(2019年2020年の2年間で11000頭捕殺)全国クマ行政が、近い将来クマを絶滅させることになるだろうと危惧しています。

 

このような対応は、全て、人間側のクマへの無理解、無知、思いやりのなさから出ています。愛情深く飼育されているクマと触れ合える施設を全国各地に作ることで、クマとの共存文明を取り戻そう、生息地を再生してやろう、このような流れが生まれるのではないかと考えています。

このような流れが起きたら、結果として、日本文明を支えてきた水源の森を、私たちが未来永劫に守ることになります。

 

とよは、しばらくすると、やっぱり落ち着くのか・・・
いつもの東側運動場に戻っていきました。

 

5月16日のお世話隊の皆さん

 

 

 

 

 

 

 

 

食欲旺盛なとよ、野草が食べ尽されないように、どんどん植えていかないと(笑)ですね・・・

 

とよに食べられて軸だけになったカラムシ

 

 

 

 

 

 

くまもりの会員数が増えればもっと多くのクマが守れます!
フィード

Return to page top