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快挙 奈良県荒井知事、平群町メガソーラー建設に工事停止指示 年内にガイドライン策定の考え
- 2021-06-27 (日)
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以下、NHK web news6月23日より
荒井知事 建設中のメガソーラー設計に誤り 工事停止指示
奈良平群町で建設中の大規模太陽光発電所、メガソーラーについて、荒井知事は、業者が提出した設計内容に誤りがあったとして、工事の停止を指示したことを明らかにしました。
また、今年度中をめどに、メガソーラー設置に関する県独自のガイドラインを策定する考えを示しました。
平群町櫟原の山林では、甲子園球場およそ12個分48ヘクタールを切り開いて、およそ5万3000枚のソーラーパネルを設置する大規模な太陽光発電所の建設をことしから東京の業者が進めています。
このメガソーラーについて、荒井知事は、23日の県議会で、メガソーラーの設計内容に誤りがあったことが分かり、すでに工事の停止を指示したことを明らかにしました。
そのうえで、業者に対し、法令の基準に適合するまでは工事の再開を認めないことなどを通告したということです。
荒井知事は、さらに、住民と業者の間でトラブルが相次いでいるとして、メガソーラー設置に関する県独自のガイドラインを、今年度中をめどに策定する考えを示しました。
このメガソーラーをめぐっては、周辺に住む住民グループが「森林を広範囲に伐採すれば、保水機能などが失われ、土砂災害の危険性が高まる」などと主張して奈良地方裁判所で建設の差し止めを求める訴えを起こし、現在、裁判が行われています。
議会を傍聴する住民たち
住民グループの代表を務める多田恵一さんは、「偽装の数字を正しくするのは難しいので、この計画が潰れることを期待しています」と話していました。
熊森から
昨年、住民からの要請を受け、熊森本部が現地を視察した奈良県平群町メガソーラー問題。
投資会社により既に山林が伐採されてしまいました。
それでもあきらめずにがんばられた。住民の皆さんすごいです。拍手です。
ついに知事が動いてくださいました。荒井知事にも拍手です。
もうけに狂ったよそ者に故郷を荒らされたくないという住民の当然の願いが知事の心を動かしたのだと思います。
今後、このような乱開発が行われないように法改正が必要ですが、時間がかかります。
とりあえず、県ごとに条例を制定して歯止めをかけていくのが早いです。
このような大切な水源の森を投資会社に売ってしまう人たちが後を絶たないのは、水源の森を所有していても、この時代、利用価値がなく、毎年固定資産税を取られるだけだからだと思います。
国はこれから、水源の森を保全するために、固定資産税のかけ方を考え直さなければならないと思います。電気よりも水の方が大切です。
豊かな自然林である水源の森を所有してくださっている山主さんたちには、毎年わずかであっても水道利用者からの給付金が配当される仕組みを作るべきであると熊森は考えています。
それにしても、平和に暮らしていた地元の皆さんが、投資家の降ってわいたような乱暴な開発計画に立ち向かわねばならなくなったのはなんと理不尽なことでしょうか。大切な時間を使って、しかも自費で、素人がしんどい思いをして法令などを勉強しながら闘わねばならなくなったのです。こんな問題を持ち込んだ投資業者から賠償金をとれる流れができたらいいですね。最後までがんばってください。
この地域はシカの食害がないので、伐採跡地は、自然に自然林に戻っていくと思います。
他の地域でも、自然再生エネルギーという美名の元、乱暴な開発に勇気を出して声を上げて闘ってくださっているみなさん、動物の住める森保全・再生に寄り組んでいる熊森にとっては他人事ではありません。心から皆さんを応援しています。共に闘いたいです。
P.S
最悪のメガソーラー問題が起きているのは、長崎県佐世保市五島列島の最北端に浮かぶ宇久島です。
島面積の約3割に当たる約700ヘクタールの敷地に太陽光パネル約150万枚を設置するという国内最大級のメガソーラー計画です。島を殺してしまうことでしょう。死者まで出ているそうです。
ドイツ企業が事業主体となり、九電工(福岡市)や京セラ(京都市)などの国内大手が開発に名乗りを上げています。
お寺の住職さんたち住民が、島の自然を守ろうと必死で立ち上がっておられます。
自然があることを大切に思う全国の心ある皆さん、こちらの闘いも応援してあげて下さい!熊森からのお願いです。