くまもりNews
4月17日赤穂市で初の「くまもりカフェ」を開催
- 2022-04-19 (火)
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4月17日、兵庫県赤穂市の加里屋まちづくり会館で「くまもりカフェ」を開催しました。このイベントは赤穂市在住の会員からの提案で企画し、27名の方が参加されました。
午前中は、赤穂城跡散策ツアーを行いました。実際に発掘作業に携わっておられる赤穂市教育委員会生涯学習課文化財係の荒木幸治さんが解説をしてくださいました。
赤穂と言えば、赤穂義士ゆかりの地として有名ですが、それ以外にも神田、福山と並んで日本三大水道と言われている水道について詳しく教えてくださいました。水源から水を引いただけでなく、侍屋敷や町家の各戸にまで給水されていたことなどが調査によって分かっているそうです。荒木さんのお話は大変面白く、2時間があっという間に過ぎてしまいました。
午後のくまもりカフェでは、室谷悠子会長は、ナラ枯れの発生によって野生動物たちの生息地である水源の森は劣化しつつあり、それに追い打ちをかけるように、利益優先のメガソーラーや大規模風力発電施設の建設で大規模に伐採されている日本の森の危機的現状について訴えました。
赤穂市北部と上郡町で計画されている産廃処分場建設反対運動を行う「西はりまの自然をまもる会」の小河尚子会長が登壇され、活動について話してくださいました。
最終処分場の予定地である西有年・梨ヶ原の山林は、1991年頃から土地の買収が始まり、その後業者によって自治会長に協力要請が行われるなどして計画が進められていました。2021年に産廃処分場反対を公約に掲げた町長が誕生し、住民投票条例が可決されたことで、今年7月に住民投票を行うことになったそうです。
明石公園の樹木伐採にストップをかけた「明石公園の自然を次世代につなぐ会」から、明石市市議会議員の丸谷聡子さんと奥津晶彦さんによる活動発表も行われました。
こちらの「くまもりカフェin 赤穂」の様子を赤穂民報さんが取材をしてくださいました。webサイトに記事が掲載されていますので、ぜひお読みください。https://www.ako-minpo.jp/news/16591.html
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「くまもりカフェ」は、次回は5月29日(日)に西宮市勤労会館で開催を予定しています。詳細が決まり次第、広報をしますので、ぜひご参加ください。
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以下、赤穂民報記事より
「熊が棲む森は水源の森」保全よびかけ
「熊がすむ森は水源の森」保全呼び掛け
野生動物保護と水源保全をテーマに話し合う「くまもりカフェin赤穂」が17日、加里屋まちづくり会館であり、森を守る大切さについて講演や事例報告などで考えを深めた。
熊をシンボルに奥山水源の森の保全・再生や大型野生動物の保護にボランティアで取り組む実践自然保護団体「日本熊森協会」(本部・兵庫県西宮市)が主催。室谷悠子会長が「日本の森で起こっていること」と題して講演した。
室谷氏は、戦後に国内全土で進められた造林政策によって600万ヘクタールを超える原生林が失われた結果、多種多様な木の実や果物、昆虫を食べて生息するツキノワグマが激減したと指摘。さらに森の保水力が低下したことで土砂崩れのリスクが高まっている問題点を挙げた。
「農業や林業だけでなく、漁業や工業など、あらゆる産業を支える水を自給できなければ日本は衰退してしまう」と警鐘を鳴らし、「クマの棲む森を守ることが生態系そのものを守ることになり、水源となる森を守ることになる」と保全の重要性を訴えた。
同協会が宍粟市内で実施している人工林を自然林に戻すための植樹活動では15年ほどで森が育ち始めているといい、「林業は採算のとれる条件の良い場所で行い、尾根や急斜面などは自然林に戻す」とすみわけを提案。また、各地で風力発電や産業廃棄物処分場の建設によって貴重な森が伐採される恐れがあることに触れ、「経済のためなら豊かな自然を犠牲にしても構わない、手続きさえ踏めば環境破壊できる前提の社会になっている」と法制度を含めた方向転換を呼び掛けた。
室谷氏はメガソーラー計画が住民運動によって中止、縮小された実例を挙げ、「地域が止めるために本気で動き、規制する条例を自治体がつくったときに計画が止まっている」と話し、「住民一人一人が意見を出すことが重要。それによって地元議会や首長が動く」と語った。
くまもりカフェが開催されたのは丹波篠山、西宮、明石に続いて4か所目。約20人が参加した。産廃処分場建設への反対運動を行っている「西はりまの自然をまもる会」の小河尚子会長、県立明石公園の樹木伐採にストップをかけた「明石公園の自然を次世代につなぐ会」の奥津晶彦さんらの活動発表もあった。