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福島再び犠牲か 山の尾根に46基もの風車工事
- 2022-05-13 (金)
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陸上風力発電所を建設するのは、ふくしま未来研究会や信夫山福島電力など9社が共同出資する福島復興風力合同会社。
陸上風力発電所は田村市・大熊町・浪江町・葛尾村をまたがる山の尾根に46基の風車を設置。年間で一般家庭およそ12万世帯分の電力を発電し、陸上風力発電所として国内最大規模。
<福島県復興風力合同会社> 「この故郷が活性化していくんだというような気持ちをもっていただけるような風力発電所にしていきたいと思う。」
陸上風力発電所は3年後の春に完成予定で売電した収入の一部を地域復興支援に活用する計画。
尾根筋風車46基完成想像図
熊森から
「森なくして人なし、森あっての人間」
これは、私たちが祖先から受け継いできた生き残るための秘訣です。
かつて、森を荒廃させた文明はすべて滅びているのです。
2011年の原発事故で県土を放射能で汚染され、大変な目にあった福島。
今度は、自然エネルギーの美名のもと、売電収入の一部を地域復興支援に活用の甘い言葉につられ、自分たちが使いもしない電気を作るメガソーラーや尾根筋風力発電に次々と水源の森を提供させられています。
尾根筋や尾根筋に至るまでの森林を伐採し、コンクリートで固めてしまうことで、やがて森が劣化して取り返しのつかないことになっていくと先を読める人はいないのでしょうか。
そもそも地元の皆さんは、合同会社とは何かご存じなのでしょうか。
不自然な振動や騒音で健康被害を受け、生きられなくなる森の生き物たちのことを思いやれる人はいないのでしょうか。
東北大震災・福島原発事故の後、宮城県在住の当協会顧問である安田喜憲先生(前東北大学大学院教授)は、「でも、まだ、森が残っている。森さえあれば、東北は復興できる」と、私たちに希望を与えてくださいました。その通りで、森さえあればやり直せるのです。
現在の森林破壊型再エネ事業のまやかしについて、長周新聞が毎回鋭い記事を書き続けてくださっています。福島県民の皆さんに、ぜひこの記事を読んで、目を覚ましていただきたいと思います。
風力発電建て放題の「地上権設定契約」外資が儲け撤去費用は住民に 乱開発規制する法整備が必須
2021,01,15記事
熊森は今、宮城県の森を再エネ破壊から守ろうと、支部をあげて必死に闘っています。しかし、残念ながら、現在、福島県には支部がないので、福島までは手が回りかねています。無念です。福島の皆さんに期待するほかありません。