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都市ボランティアが、地元の黒豆畑のシカ防除ネットを修理 

今年の7月中旬、地元農家会員の要請で熊森本部が兵庫県宍粟市山崎の黒豆畑でシカ防除ネットを張るお手伝いをしたことを、8月初めにネットで報告させていただきました。

 

そのシカ防除ネットが強風で倒れてしまいました。

10月1日(土)、熊森本部職員2名と会員1名で、シカ防除ネット補修ボランティアに出かけました。

 

黒豆は順調に大きく育っていました。

しばらく見ない間に、ネットにはアレチウリなどの植物がびっしり絡みついており、その重さもあって、支えていた支柱が強風で倒れてしまったようです。

またネットには一部穴も開いていました。

このままだと畑へのシカの侵入を許してしまう可能性があるので、早急に修理することにしました。

シカはすでに畑に一部侵入したらしく、黒豆の葉を少し食べていましたが、豆の部分は食べていませんでした。

まだ豆が成熟しきっていないのが、わかっているのだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このままだとシカがネットを越える

 

まずは一度支柱からネットを外し、絡みついた植物の茎や葉を除去します。鎌で根に近いところを刈っていき、あとは手で丁寧に取り除いていきます。

 

 

 

 

 

 

 

アレチウリなどのつる性のとげのある植物などがネットに絡みついていた

 

足場を覆っているものは草刈り機で綺麗に刈り払います。植物の棘が軍手の隙間から入り込み、チクチクとした痛みが両手を襲います。

 

次に結束バンドで木杭に固定されている支柱を、これも一旦取り外してから、杭打機やハンマーで木杭を力いっぱい打ち直します。支柱を再び固定して周囲を踏み固め、倒れないことを確認してから再度ネットをかけていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

杭を打ち続けるには体力がいる

 

 

最後にネットに穴が開いた箇所を結束バンドで補修して完成です。10月とは思えない暑さの中、作業すること約4時間半!無事に補修全工程を完了できました!

 

 

 

 

 

 

 

 

修理完了!

 

 

 

 

 

 

 

 

防除ネットに守られて大きく成長していた黒豆!

 

 

 

 

 

 

 

 

豆も大きく成長!

 

黒豆はこの後一気に成熟して、4、5日後、最もおいしくなるそうです。

この黒豆農家さんもその日に収穫を予定しているとのことです。

シカもその日を待っているそうです。

どうしてシカにわかるのか。

どうしてシカがその日まで待っているのか。

都会で暮らす私たちにはわからない感覚です。

 

 

野生動物による農作物被害が全国的に問題となっています。過疎化高齢化が進む地元では、被害を防ぐのが大変です。

日本熊森協会はこれまで農作物被害防止作業に、度々、都市のボランティアを動員してきました。

この日は帰りに、この黒豆農家さんからお礼として農作物をたくさんいただきました。

年1回でもいいので、こんな地元でのボランティアに参加してみようと思う方は、ぜひ、熊森本部の農家ボランティアに登録ください。

お金はいただけませんが、地元農家と友達になったり、農作物をもらえたりして楽しいですよ。

自然に触れ合えたり、自然のことが少しわかってきたりもします。

 

都市からのボランティアが来てほしい農家さんも、熊森本部までご連絡ください。

 

都市市民と地元農家が協力し合って、野生動物を殺さずに獣害を防ぐ。熊森はそんな日本をめざしています。

 

 

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