くまもりNews
ヒグマが津軽海峡を渡る可能性は?
2023.9.6、FFNプライムオンラインでおもしろいニュースを見つけました。
熊森協会顧問の北海道野生動物研究所所長門﨑允昭先生もコメントを寄せておられます。
以下に、ニュースの要約を紹介させていただきます。
ヒグマ 本州進出の可能性は?
日本の動物界で最強の身体能力を持つヒグマ。 果たして海を渡ることは可能なのだろうか。
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泳ぎながら威嚇するヒグマ
2020年、風蓮湖で、体長2メートルほどのヒグマが泳ぐ姿が捉えられた。 クマはうなり声をあげながら漁船に接近。 威嚇する様子が撮影された。 そのスピード感のある泳ぎから、驚異的な身体能力がうかがえる。
利尻島に2度上陸したヒグマ
2018年6月、北海道北部の利尻島に突然クマが現れ、島は大騒ぎとなった。
クマの生態に詳しい北海道野生動物研究所所長の門﨑允昭さん:利尻島と北海道間の最短距離は19キロ。 利尻島に現れたクマは、交尾のためメスを探して海を渡ったとみられる。 メスがいなかったせいか、クマはまた泳いで島から去っていった。
ヒグマは津軽海峡を泳ぎ切ることができるのか?
津軽海峡は北海道の汐首岬から青森県の大間崎まで最短で約21km。 北海道の白神岬から青森県の龍飛崎だと約20km。
ヒグマの生態に詳しい北海道大学大学院獣医学研究院 野生動物学教室の坪田敏男教授:距離だけで考えると津軽海峡を渡って本州に行けるかもしれないが、潮の流れや風の向きなども関係し、そう簡単ではない。
ヒグマが津軽海峡を渡って本州にたどり着いたという話は聞いたことがない。
海面が低かった時代にヒグマは一度本州に渡来していて、本州でヒグマの化石も見つかっているが、本州にいたヒグマはすべて絶滅した。
ツキノワグマとの交配の可能性は?
ヒグマとツキノワグマは種レベルで違うので繁殖の可能性は極めて低く、これまで交配できたという報告はない。
門﨑允昭さん:たとえ複数のヒグマが渡り切り繁殖できたとしても、もはや本州は気候が暖かすぎるためヒグマには合わない。 本州にヒグマが突如現れる…? 今のところ杞憂に終わりそうだ。
(北海道文化放送)
熊森から
泳いでいるクマの動画を見ると、その驚異的な身体能力にほれぼれします。感動です。
以前、この地域を訪れた時、地元の方に「ここのヒグマは何を食べていますか」と聞いたら、「貝だよ」と言われ、びっくりしました。
未来永劫に、クマも、クマが生きられる自然も、日本に残したいですね。
今を生きる私たちの使命です。