くまもりHOMEへ

くまもりNews

クマを守ることは森を守ること、森を守ることは水源を守ること ⑨

このツキノワグマの子どもは、2010年愛知県豊田市で有害捕獲罠にかかった母子グマの子どもです。あのとき、豊田市の職員のみなさんが、この母子グマ の命を何とか助けてやろうと決意し、ここまで必死の思いで連れてきたのです。残念ながら、母グマはここにきてしばらくして死んだ ということで、子グマだけが残っていました。豊田市の若い職員のみなさんの「生きよ」という祈り、強い愛情がいっぱいに詰まったクマたちです。オスは「あいち」で、メスは「とよ こ」という名前です。

コンクリートと鉄格子以外何もないところで毎日外を見ているだけなのは、自分には耐えられないだろうなと 思って、近くに落ちていた小枝を入れてやると、死んだような眼をしていた子グマたちが、突然目を輝かせて、小枝をかじって遊び始めました。近くにたくさん 生えていたフキの葉を入れてやると、一瞬にして喜んで食べてしまいました。

ヒグマにも、フキの葉をやってみましたら、ヒグマたちもみんなうれしそうに食べ ていました。ここも、当協会の太郎と花子のファンクラブのように、お客が持ってきた食料を自由にクマたちに与えられるクマ園にしたら、楽しいだろうなと思いました。万一の事故がないように、職員が立ち会わねばなりませんが。

この牧場の周りの山からは、大量の水が湧き出していました。ちなみに、ここには、野生のツキノワグマたちが棲んでいます。

地元の青年に聞くと、何度も山でクマに会っているそうです。においが強烈で、犬の体臭の10倍ぐらいのにおいがするからすぐわかる。よく、ブワッ、ブワッというなき声が山の中からしてくるが、クマだということでした。私たちが知っているクマは、野生でもにおわないし、なき声などめったに聞いたこともありません。秋田のクマと、兵庫のクマはちがうのだろうかと不思議に思いました。

クマを守ることは森を守ること、森を守ることは水源を守ることです。

フィード

Return to page top