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兵庫県で36頭もクマが有害駆除されていた!

兵庫県で絶滅危惧種のクマが、今年一体何頭ぐらい殺されているのか。教えてもらおうと思って兵庫県庁に電話をしても、教えられませんと言われました。とにかく、行政というところは、自然保護団体や県民に情報を公開しないところです。当協会の会長は、兵庫県クマ保護管理検討会の検討委員を長年やっています。その会長が聞いても、教えてくれません。仕方なく、県会議員さんにお願いして、やっと10月中旬までの捕殺数を入手しました。

なんと、正式に発表されたものだけで、36頭!過去にありえない捕殺数です。作業中に1頭死んだそうですから、37頭殺されたことになります。地元の方が、最近、クマが車にはねられて、うちの町だけで4頭死んでいた。これまで1回もなかったことだと教えてくださいました。少なくとも、合計41頭のクマが、兵庫県から10月半ばまでに消えました。他の町での交通事故死も合わせたら、もっと消された数は多くなることでしょう。

ちなみに、36頭のクマ有害捕殺数が、どれだけ異常な数か。兵庫県の過去10年間のクマ年間有害駆除数を見てください。

平成12年——駆除数 15頭

平成13年——駆除数  4頭

平成14年——駆除数  7頭

平成15年——駆除数  2頭

平成16年——駆除数  7頭  自然林のありえない大凶作1回目   2004年

平成17年——駆除数  1頭

平成18年——駆除数  4頭  自然林のありえない大凶作2回目  2006年

平成19年——駆除数  3頭

平成20年——駆除数  3頭

平成21年——駆除数  2頭

平成22年——駆除数 36頭  自然林のありえない大凶作3回目  2010年
(10月中旬現在)

先日、熊森は兵庫県庁担当者に電話をして、「絶滅危惧種をこれ以上殺してもらっては困る。もう、捕殺上限数はとっくに過ぎている。捕殺を止めて、クマへの食料援助でクマ問題を解決すべきだ」と訴えました。しかし、行政の答えは、ハンで押したみたいに、「適切に判断して駆除していますので、問題はありません。今後も駆除を続けます」でした。日本一のクマ保護先進県の兵庫県ですら、これです。今年、行政に任せておいたら大変なことになると思います。2004年2006年の大凶作年を生き抜いたクマたちが、このままでは、今年殺されてしまいます。

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