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10/25 あと4頭?愛知県のクマが、イノシシ罠に、また誤ってかかる 

残り推定6頭の愛知県のクマが、イノシシ檻に次々と誤ってかかっていきます。写真は6月7日に、人工林率81%の愛知県設楽町で、イノシシ檻に誤ってかかった愛知県のクマです。熊森は、誤捕獲ですから、規定どおり、その場ですぐに放獣してやってくれるように地元行政にお願いしました。現場は民家から1キロ離れたところで、放獣場所にぴったりの良いところです。しかし、設楽町の鳥獣担当者は、射殺を主張します。

熊森は、本部からの数名に愛知県会員らが加わって、現地に駆けつけ、数時間に及ぶ交渉を行いました。しかし、鳥獣担当者は、主張を変えません。一刻を争う命の問題です。私たちは環境省に訴えました。

環境省担当者の返答——–クマの駆除許可権限は、都道府県におろしてありますから、愛知県に言ってください。

愛知県担当者の返答——-クマの駆除許可権限は、市町村におろしてありますから、設楽町に言ってください。

設楽町担当者の返答——   何があっても町内での放獣は認めません。(個人的には、放獣してやりたいというやさしい気持ちがあっても、組織の一員としては、上部の指示には逆らえない。つぶれそうになるほど担当者は苦しまれていました)

わたしたちは、放獣場所を必死で探しました。

設楽町段戸裏谷原生林(国有林)の管理責任者の返答—ここは、子供達の森林学習の場でキャンプ場になっていますから、絶対にクマの放獣は認めません。

こうして、このクマはとうとう放獣してもらえませんでした。

日本は、野生鳥獣の保護体制など無きに等しい、信じられないような国です。国民は、まさか、こんな国とは思いもしていないでしょう。環境省があるから大丈夫。県庁の自然保護課が、きっと自然を守ってくれている。みんな、以前のわたしたちのように、善意の勘違いをしています。国民が守らなければ、クマ1頭だって守れない国なのです。

10月中旬、愛知県豊田市で、また、イノシシの箱檻にクマがかかり、即、射殺されました。

10月25日、愛知県豊田市で、また、イノシシの箱罠にクマがかかりました。熊森本部は、今度こそは自然界に戻してやろうと、朝から総力をあげて動きましたが、クマが暴れて檻が壊れる恐れがあるとして、射殺されました。檻が壊れたら壊れたでいいではないですか。熊森が弁償します。命の方が大切です。

ほとんどの国民は、動物たちの命を助けてやりたいのに、現実は次々と殺されていくだけなのです。これが、日本の実態です。これで、愛知県のクマ推定生息数は、あと3頭となりました。愛知県では、絶滅危惧種のクマをいまだに狩猟対象獣にしたままです。子どもたちが、この国の現状を知れば、あきれ果てることでしょう。

国も県も町も守らない。このままでは愛知県からクマが消える。県民の皆さんが声を上げる以外に、守れない。熊森は次回から、ある決意をしました。県民の皆さんにも、応援していただきたいと思っています。第一、イノシシですが、人間が、動物たちの棲めないスギだけの山にしておきながら、里に出てきたイノシシに対しての対応は殺すだけというのも、人間として、どう考えてもおかしいと思うのです。

後日談:このブログを読まれて、設楽町に電話された方に、担当者は、イノシシ罠への錯誤捕獲ではなく、クマの有害駆除だったと、事実ではないことを伝えたそうです。このようなごまかし手口は、本当にいけません。

追記:このクマは飼育を申し出た方にひきとられました。

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