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山中でのクマ駆除は、棲み分け共存のルール違反 

全国各地でクマとの事故が後を絶ちません。以下は、福島県南会津町での事故です。

 

(以下、福島民友の記事より)

クマにかまれ男性重傷 南会津の山林で猟友会メンバー

5月6日午後3時15分ごろ、南会津町高杖原の山林で、有害駆除のため狩猟をしていた同町の農業男性(65)がクマに襲われけがをしたと、男性と共に山に入っていた地元猟友会メンバーから南会津署に通報があった。男性は顔や両腕をかまれ重傷。命に別条はないという。

同署によると、男性は有害駆除のため猟友会の複数の仲間と共に山林に入った。同日午後3時ごろ、前方からクマ1頭に襲われたとみられる。クマの体長などは不明。襲われた当時、男性は仲間と離れ1人だったという。

地元の山岳救助関係者によると、冬眠から目覚めたクマが渓流釣りなどで訪れた釣り客らに被害を及ぼさないよう、男性を含む猟友会のメンバーが同日朝から山林で警戒活動を行っていた。

猟友会はクマを発見したため、猟銃で発砲したが致命傷にはならず、興奮したクマに男性が襲われたという。負傷した男性は猟友会のメンバーに麓まで運ばれ、県警ヘリで福島市の病院に搬送された。

 

 

熊森が、この後のことを行政に聞き取ると、翌日5月7日、他のハンターが、状況確認を行うために事件現場を訪れたとき、けがを負ったクマを発見し、その場で射殺したそうです。体重70kg、体長1.2mのメスでした。

 

 

(熊森から)

狩猟であれ、有害駆除であれ、山中でクマを撃つことによって、クマはもちろん人間も不幸になるという例です。このような猟友会員の行動によって、全く関係のない人が負傷した場合、誰がどう責任をとるのでしょうか。

 

この大地は人間だけのものではありません。人間さえいなければ、クマは平地に住んでいるという研究発表を聞いたことがあります。一番過ごしやすい平地を、人間が全部取ってしまっているのですから、山の中にいるクマまで撃ち殺すというのは、いくらなんでも人間としてやり過ぎだと思います。人間に、そんなことをする権利はないはずです。これでは棲み分け共存ができません。

 

あきらかに人間側のルール違反です。このような習慣がなくならない限り、クマと人との事故もなくならないでしょう。

今回のような事故の場合、原因は人間が作っていると熊森は思いますが、みなさんはどう思われますか。

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