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10月22日 クマの体に触れないクマ調査法研修会(本部)

本部クマ部会のメンバーを中心に、本部近くの西田公園会議室に25名のスタッフたちが集まり、クマ研究者から、クマの体に負担をかけないクマ調査法を熱心に学びました。

野生動物を保護するためには、本来、生息推定数や適正生息数など必要ありません。私たちの祖先は、そんなことは誰も知りませんでした。しかし、広大な生息地を保証することによって、見事にかれらを守りかれらと共存してきたのです。しかし、1999年に研究者と捕獲業者が一緒になって当時の環境庁に、ワイルドライフマネジメントを導入させることに成功してからというもの、生息推定数や適正生息数などを出すために、野生動物を捕まえて残酷な手法で痛めつける調査が、学者の論文用研究や業者の仕事として誕生し、今や、これらが普通となり、研究者には研究費が、業者には仕事や利益が降りる利権になってしまっています。

当協会の活動は、戦後、人間が壊した動物たちの奥山生息地を復元して、人間との棲み分けを復活させ、共存を取り戻すのが目的ですから、正確な生息推定数や適正生息数の計算などは、人間が出せるものでもないし、出す必要もないのです。しかし、ワイルドライフマネジメントに利権を持つ人たちが現在次々と誕生し、学術捕獲だ有害捕獲だとして、クマなどの野生動物を捕まえ、全身麻酔をかけて、いじくり回しています。わたしたちは、野生動物に手をかける研究法など、倫理上認められないし、大型野生動物研究としては邪道であると考えます。研究が、時々相手を死に至らしめても、最近の研究者たちは平気なように見えます。

おかしい。どこかが狂ってしまっている。

どうしても調べたいのなら、研究対象に手をかけない方法で調べるべきだ。クマのような高等動物は考える力があるので、工業製品の物の様に無感情には動かない。よって、再捕獲法などによる生息推定数がどれほどの信ぴょう性を持つのか、はなはだ疑問です。本当は、自然界を数字で表す必要はないし、表すことも不可能。数字で表わしたら嘘になるのですが、一方で、どんどんと数字発表を行い、行政を取り込んでいくワイルドライフマネジメント派がいます。かれらの、クマがいっぱいいる発表に対抗するためには、熊森のこれまでの痕跡調査を、今後どうしていけばいいか。専門家の話を聞こうという事になったのです。

この日の研修会の中身は、すばらしく、クマ調査を行おうと思っているくまもり全スタッフに聞いて頂きたい内容でした。何らかの方法で、全国のスタッフの皆さんにお伝えしたいと思っています。

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