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10/30 閉園された札幌定山渓クマ牧場を会長が訪問

当協会森山会長は、札幌での集会を前に、10月29日夜北海道入りし、バスで定山渓に向かい、定山渓グランドホテルに宿泊しました。

このホテルがかつて経営していた定山渓クマ牧場は2004年閉園されています。しかし、今もヒグマたちが、深いコンクリートプールのような獣舎に13頭取り残されており、今年夏のニュースによると、食事もきちんと与えられず、ひどい扱いを受けているということです。

くまもり本部には、このヒグマたちを何とか助けてやれないかという声が、会員からいくつも届きました。胸を痛めた本部は、今も、このヒグマたちの飼育責任者である定山渓グランドホテルに電話をして、何かわたしたち市民団体に手助けできることはないかさぐろうとしました。しかし、何回電話をしても、ホテル側は、責任者は今いませんと逃げ続けるだけでした。

今回、ホテルに宿泊して、ホテルから車で5分のところにあるというクマ牧場を見せていただき、保護団体として何か飼育支援できないか、責任者の方と話し合おうと思いました。クマ飼育に関わっているのはひとりだけで、ホテルの総支配人の仕事だそうです。ロビーの方にたずねると、総支配人は、明日の朝9時ごろ出勤されるという事です。

朝、朝食会場に行くと、ホテルは大勢の宿泊客でいっぱいで、食事はおいしく食べ放題でした。この残りをクマ牧場のヒグマにやっていただけないものだろうかと思いました。朝9時にホテルロビーに出向いて、総支配人に会おうとしたのですが、札幌で会議があるため、本日は出勤しないと言われてしまいました。何とかクマ牧場を見るだけでも見て帰りたいと思いましたが、他にヒグマ飼育に関わっている人はおらず、クマ牧場に案内できる人も、ホテル従業員の中にひとりもいないのだそうです。

仕方なく、タクシーに乗って前まで行ってみましたが、門が閉まっており入れませんでした。中は全く見えず、辺り一面静まり返って何の音も聞こえませんでした。周辺の建物は朽ち果ててつぶれそうになっていました。先ほどまでいたホテルの華やかさと対照的でした。今日のクマたちの食事は与えられるのだろうかと、心配になりました。

何とか、北海道にくまもり支部を作って、地元会員のみなさんで動いてもらうようにしたいと思いました。

タクシーの運転手さんに、北海道では今年すでに585頭のヒグマが殺されている(道庁へのくまもり聞き取りより)という話をしたところ、「北海道民は誰も知らないよ」と、驚かれていました。道民は、毎年1~2頭、ヒグマが殺されているという感覚しかないそうです。マスコミが知らせない限り、誰もわからない。保護の声も何も起きないということです。

<定山渓クマ牧場メモ>

1969年設立  ヒグマ  35頭

1997年     ヒグマ 100頭

2004年閉園

2007年    ヒグマ  26頭

2011年    ヒグマ  13頭(オス4頭、メス9頭)

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