どう考えても、このたびの風力発電計画を許すことはできません。
ホーム > 風力発電
カテゴリー「風力発電」の記事一覧
速報 北海道支部が札幌大通公園で初の街宣
以下、北海道鈴木ひかる支部長からの報告です。
11月9日(土)、札幌大通り公園3丁目で、14時から約2時間、くまもり北海道会員6名が参加して、北海道支部初のくまもり街宣を行いました。
今日と明日、札幌ドームで人気アイドルであるスノーマンの5万人集まるコンサートがあるので、札幌の街は全国からやってきた10万人の若者たちですごいことになっていました。
スノーマンの話も折り込みながら、楽しい街頭演説、考えさせる街頭演説をやりました。
ひぐまの出没、出没したら殺すと言うことだけを考える世の中にするのではなく、もっと原因を考えましよう。
なぜ、ひぐまが出没するのか?
風力発電による自然破壊も原因の一つですよ。
北海道で夏、クーラーが必要になって来たのはなぜですか。
原因を追及しないのですか?
森は夏の気温が暑くなり過ぎないように、気温調節をしてくれるところですよね。
北海道の森を再エネで伐ってしまえば、夏、北海道の気温がさらに上がってしまいますよ。
皆さんは、日々の生活に追われて、考える気力を無くしてはいませんか?
自然災害が増えたのは、人間が自然を破壊したのが原因です。
石狩ではものすごい数の洋上風力発電が計画されていますが、そこから出る低周波音が、北札幌市民の体に影響を与えるようになるというシュミレーションがでていますよ。ご存知ですか?
この話になると、意外と若い人たちが振り向いて関心を示してくれました。
こうして、用意したチラシ100枚がなくなりました。
街頭演説をして良かった!
信号待ちの人とか、結構多くの人たちがこっちを向いて話を聞いてくれていました。
がんばれと言ってくださる方や、そうだそうだとうなずいてくれるおばあちゃんたちもいました。
「くまもり協会だって」と話している人や、熊森の新しい旗をスマホで撮っている人もいました。
チラシをもらいに来てくださった人たちは、家に帰って中身を読んでくださると思います。
翌日のアメリカの国立公園のガイドであるスティーブ・ブラウンさんとのコラボ講演会に参加してくださる方も、何人か増えました。
行政の方も参加してくださいます。
北海道はもうすぐ雪になります。
街宣、大成功でした。😀
ヨーロッパなどでは、再生可能エネルギー万能論はもうない 青山議員再エネ賦課金廃止を訴え
第213回参議院経済産業委員会(令和6年5月16日)で、・低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律案及び・二酸化炭素の貯留事業に関する法律案の両案が一括して審議されました。
・
以下は、熊森の文責で、自由民主党の青山繁晴議員の質疑応答の要旨をまとめたものです。
(質疑応答の全文をお読みになりたい方は、上の青山繁晴議員の質疑応答をクリックしてお読みください。)
・
・
・
<以下、概略要旨>
・
青山議員
大規模太陽光発電や巨大風力発電(陸上・洋上)は、森林や海の自然破壊であるというのは、もう自明の理です。しかも廃棄物の処理方法がない。(再エネをさらに拡大することがないように)再エネを拡大して水素を作ることを一定限度内にとどめるべきじゃないでしょうか。
※くまもり注:S+3EとはA安全性(Safety)を大前提とし、自給率(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境適合(Environment)を同時達成するという意味です。
熊森から政府への注文:国民に分かる日本語で政治をやってほしいです。
実は、日本が風力発電を強化する前に、デンマーク環境省当局者3人と議論した時、いずれも、風力発電は日本には合ってないよ、まず陸でやってきっと失敗するだろう、で、海に出ていくだろうが、日本は遠浅の海が少ないので、これもまた余計な負担を強いられることになると懸念も示されたわけです。残念ながら、長い月日を経て、今現実になっているわけです。
再エネによる国土自然破壊・海洋破壊にはすさまじいものがあります。国が推進しているからか、批判的な報道がない上、一般国民の見えない場所で実施されているため、まだ、国民の多くは再エネの恐ろしい実態に気づいていないと思います。私たちも最初、再エネは素晴らしいものなのかと思っていました。各地の事業現場を見に行って、この国を潰す気かと絶句しました。
・
次の選挙では、大規模にわが国の自然を破壊し続けている再エネという名の地球破壊事業を止められる人たちを選ばないと、もうこの国に、人類に、未来はないと思います。
・
近藤邦明氏は、そもそも今わが国で行われている「再エネ」は環境に配慮したものなんかではなく、
製造過程も考慮するといっそう空気中のCO2濃度を増しているだけで、自然エネルギー発電システムは、火力発電システム以上に化石燃料を浪費する
と言われています。
また、杉山大志氏は、我が国がたとえ2050年にCO2排出量をゼロにしたところで、
地球の平均気温は0.006℃しか低下せず、(地球温暖化抑制になんら)意味がない
と言われています。
再エネ事業は電気の安定供給や地球環境のために進められているのではなく、
経済界や国内外の投資家たちが莫大な利益を得るためにだけ進められている経済活動事業
青山議員は非常によく現実を見ておられます。
7月26日 オリックス株式会社による徳島県天神丸風力発電事業計画の予定地を初視察
2018年7月26日、室谷会長と本部職員2名は、早朝、西宮市を出発し、徳島に向かいました。
天神丸風力発電事業の計画地は徳島県随一のブナを中心とする豊かな森が残っている地域で、絶滅寸前の四国ツキノワグマの大切な大切な生息地でもあります。
このような場所をオリックス株式会社が開発しようとしています。熊森としては絶対に認められません。
天神丸風力発電事業は、徳島県の那賀町、美馬市、神山町にまたがる標高1500m級の険しい山々の尾根に計画されています。総延長約30kmの尾根筋に、高さ178mもの風車を42基設置する巨大な開発計画です。
この日は途中で、徳島新聞の記者さんや熊森徳島県会員らと合流し、現地の山を詳しく知る地元の方の案内で、剣山スーパー林道を4駆で進みました。
以下は、当日の視察を3分半の動画にまとめたものです。
熊森から
四国の山々は、スギやヒノキの人工林でふもとから頂上まで埋まっている所が多いのですが、この開発計画地は、頂上一帯がブナの巨木の森で、こんこんと清らかな水が湧き出していました。
この水は最終的に四国最大といわれる吉野川に流れ、愛媛県、香川県、高知県、徳島県に住む64万人もの人々の生活を支えていきます。
同行してくださった徳島県会員が、「自然の森は、こんな高標高のわずかな地域にしか残っていないんですね」と、驚いておられました。
案内してくださった地元の方も、「こんな場所を開発するなんて、絶対にだめだよ」と言われていました。
以下は、翌日の7月27日徳島新聞朝刊
環境省、経済産業省、徳島県知事、各首長、県民、国民、多くの人々が白紙撤回していただくことに言及しているのに、オリックス株式会社は、まだあきらめていないようです。
かくなる上は、この場所での風力発電はダメの声を、全国からオリックス株式会社に届けていきましょう。
オリックスによる徳島県天神丸風力発電計画、先行き不透明に
●徳島大学鎌田麿人教授のフェイスブック 7月10日より その1
オリックス風力発電計画、先行き不透明化(徳島新聞7月9日朝刊)
●徳島大学鎌田麿人教授のフェイスブック 7月10日より その2
オリックス株式会社「(仮称)天神丸風力発電事業に係る計画段階環境配慮書」に対する環境大臣意見(6月8日付)・経産省大臣意見(6月25日付)
の意見を地図上に表したもの
熊森から
鎌田先生、フェイスブックの天神丸風力発電情報、いつも見せてもらっています。本当にありがとうございます。シェアさせてください。
さて、みなさん、天神④風力発電計画に対する大臣の意見書ですが、立場の違う双方の官僚のみなさんの意見が聞けると思いましたが、中川雅治環境大臣意見と世耕 弘成大臣意見は、同一文章なので驚きました。環境大臣の意見に経産大臣は合わせることになっているのですね。
もし、オリックス社がこれら両大臣意見を取り入れるなら、天神丸風力発電計画はこの場所では設置不可能となることが鎌田教授のフェイスブック7月10日アップ地図上情報より、よくわかります。みなさんも、ぜひ、D2によるという図化をご覧になってみてください。
熊森は今、天神丸風力発電計画の白紙撤回をめざす他団体作成署名を集めています。
オリックス社に電話で今後の予定を聞いてみました。
熊森:7月9日付け徳島新聞を読まれましたか?両大臣の意見書を取り入れたら、もう天神丸風力発電は実現不可能だと思うのですが。
オリックス社:いいえ、両大臣の意見書を取り入れて、今後も調査を続け、風力発電開発を進めてまいります。
熊森:まだ、推進していかれるのですか?!信じられないです。
(会社が利益を上げるためなら、わずかに残された徳島県の最後の自然を破壊しようが、風前の灯になっているツキノワグマたちが絶滅しようが、地元が建設しないでくれの大声を上げようが、なんとも思わないということでしょうか。生まれつきそんな無慈悲な人間はいませんから、これも今話題になっているマインドコントロールされた人間の姿なんだろうと危なっかしく思いました。風力発電もメガソーラーも、残された貴重な自然を破壊しての自然再生エネルギーなら、何をしていることかです。)
新温泉町風力発電事業計画は問題と地元の方たちが反対の声をあげられているのを知りました
新温泉町では、ふるさとの自然を守ろうと地元の方たちが上記事業計画に真剣に反対の声をあげられているのを知りました。兵庫県にこんな町があった。すごいです。物言えぬ人たちでいっぱいの今の日本で、次世代や他生物に責任を持とうとするあっぱれな大人たちです。
この私たちの住む新温泉町に日本最大規模の風力 発電事業の計画が進行しているというのです。 それを聞いた … 各地で行われている反対運動について ….. (実践自然保護団体 日本熊森協会)
熊森から
地元の方たちが風力発電に関する熊森のブログを読んで参考にしてくださっていたことを知り、感激です。
都市だけで生きろと言われたら、酸素も水も食料も、1日と持ちません。
都市市民は郡部に残された自然によって生かされているのですから、郡部の自然を守ろうと声を上げてくださる地元の皆さんを、心から応援しなければならないと思います。
風力発電所から発生する低周波騒音に関する動画を見つけました。
新温泉町風力発電事業計画(兵庫県)に、町議会が井戸知事に反対の意見書提出
(仮称)新温泉風力発電事業についての意見書 2018年6月26日
以下、意見書
現在、合同会社 NWE-09 インベストメント(代表社員・日本風力エネルギー株式会社)による風力発電事業が、新温泉町において計画されている。
本計画は、山間部約 1,967ha の区域に、高さ 150mの風力発電機 21 基程度を建設し、最大 92,000kw を発・売電するというものである。
先般、町長が知事に、当該事業に対する環境影響評価法の規定に基づく意見を提出したところである。
新温泉町議会は、国の基本エネルギー政策と再生可能エネルギーの位置づけ、風力発電の有用性について理解している。
しかし当該計画は、これまでの例のない巨大発電機を建設することをはじめ、「土砂崩壊をはじめとした災害」「低周波やシャドーフリッカーなど健康被害」「自然環境への過重な負担と影響」「事業者の不誠実な対応等による不信」などの懸念がある。同様の不安は、住民からも多く寄せられている。
議会は、住民の生命、財産、安全を守り、不安を取り除き、幸福な生活ができる環境を整えることを目的としている。我々にとって、住民の不安や課題の解消は最優先事項である。
当議会は、事業者が、積極的かつ十分な情報提供と懇切丁寧な説明を行い、地元住民の不安を解消し、理解を得ることを強く求める。それができなければ、当該事業計画は、現状は反対せざるを得ない状況にあると判断している。ついては、当該事業に関わる緊急性、重大性に鑑み、下記事項について特段の配慮を強く要望する。
記
1 事業者に対し、環境影響評価法に基づくすべての図書を積極的に提供し、インターネット上での常時閲覧およびダウンロード、コピーを無条件で認めるよう強く指導されたい。
2 事業者に対し、地元理解を得るための積極的かつ最大限の努力、景観価値を含む自然環境の最大限の保護、健康リスクに対する地元の不安を解消する最大限の配慮を実行するよう、指導されたい。
3 上記項目の履行が不十分であるとされた場合は、当該計画に反対し、事業者に計画撤回を要請されたい。
注:赤字は熊森による。
以上、地方自治法第 99 条の規定に基づき、意見書を提出する。
平成30年6月26日
兵庫県知事 井戸敏三 様
兵庫県美方郡新温泉町議会議長 中井 勝
熊森から
熊森は、自然再生エネルギーの利用は大切だが、それが残された豊かな自然を破壊するものであれば何をしていることかわからないとして、奥山の尾根筋に風車を設置することに、一貫して反対してきました。
しかし、なんといっても地元の皆さんが、取り返しのつかない環境破壊に気づき、声を上げてくださらなければなりません。
新温泉町では、町長さんをはじめ、町会議員さん全員が、新温泉町風力発電事業に反対の意思表明をされていると聞き、心強い限りです。また、怒りを忘れた日本人と揶揄される中で、故郷を守るために、ノーの声をしっかりとあげられた新温泉町議会に熊森は心から敬意を表します。
町議会議員全員が反対されているなら、この事業計画は中止になるのではないかと期待して、事業実施関係者に問い合わせてみました。新温泉町風力発電事業中止の指示は今のところ出ていないということです。外資系合同会社NWE-09 インベストメントは、全議員が反対しても、事業を強行実施されるのでしょうか。なんだか不安になってきました。
資本金が10万円の外資系合同会社NWE-09 インベストメントは、日本全国でこのような風力発電事業を計画しています。和歌山県だけでも4件を計画!自然環境を守るためにではなく、風力発電事業がマネーゲームになっているようです。他の地域の事業計画に対して、それぞれの地元はどう反応しているのか気になるところです。
徳島県天神丸風力発電の白紙撤回を その6 徳島大学鎌田 磨人教授のFacebookの情報から
鎌田先生のフェイスブックに、徳島県天神丸風力発電関連の情報が続々と掲載されています。
とても参考になります。鎌田先生、ありがとうございます。
以下鎌田先生のフェイスブックから
5月24日
(仮称)天神丸風力発電事業に係る「計画段階環境配慮書」に対する知事意見が出ました。あわせて、「徳島県環境影響評価審査会の答申」も掲載されています。
「次の各論に示す指摘事項について,追加書類を速やかに提出することなど 検討することが望ましい。また,あらゆる措置を講じてもなお,重大な影響を回避又は低減できない場合は, 本事業の取り止めも含めた計画の抜本的な見直しを行うこと」との文言が書き込まれたのは素晴らしいと思います。審査会委員の皆さんのがんばりの賜物かと思います。ご苦労様でした。
以下、鎌田メモ。
(1)答申では、「本事業計画で発電機の設置計画区域から周辺1キロメートル 範囲に影響が及ぶと想定した場合,徳島県及び高知県に連なる四国東部域の自 然度7以上の冷温帯林の約7パーセントが消失並びに影響を受けると予測され ることから,希少生物・生態系への影響は甚大であると推定される」との文言が残っている。
(2)しかし、「5km、10km、15kmを閾値として、四国東部の冷温帯域に設置された鳥獣保護区(特別保護区を含む)への影響を検討したところ、本事業計画での発電機設置計画区域から5km以内には冷温帯域鳥獣保護区の20%(特別保護区の9%)、10km以内には51%(特別保護区の43%)、15km以内には71%(特別保護区の56%)が含まれることとなり、影響は深刻である。これは、これまで徳島県や地域が築き上げてきた保護政策を無視した開発行為だと言わざるを得ない。設置場所や配置については速やかに代替案を作成し、風車から5~15km圏域に鳥獣保護区等が内包されない配置を検討すべき」等、重要な指摘は削り落とされていた。
(3)また、「環境省による「平成 27 年度再生可能エネルギーに関するゾーニング基礎情報整備報告書」によれば、計画区域は開発不可条件に該当する地域となっており、陸上風力の導入ポテンシャル評価は著しく低い。 本来的に風力発電の導入に不適切だとされる地域で行おうとする事業の公益性について、合理的な説明 資料の追加提出が必要である。鳴門市が実施している「鳴門市における陸上風力のゾーニング(適地評 価)」等を参照して、関連する付帯工事も含めて、立地適正を客観的に判断できる資料を作成し、速やか に提出することを求める」との意見も重要だと思っていたが、ここも削り取られていた。
(4)そして、これら意見、知事意見では全てなくなってたのは残念。
5月27日
知事意見提出についての、徳島新聞(5/25)と朝日新聞(5/26)の記事
5月31日
6月1日
「風力発電は広がるか?」5月16日放映されたNHK徳島放送の特集動画。
今後も、鎌田先生のフェイスブックを、読ませていただきたいです。
徳島県天神丸風力発電の白紙撤回を その5 熊森の意見書提出とオリックス社の反応
遅ればせながら、熊森は5月24日、天神丸風力発電計画の白紙撤回を求める意見書をオリックス社へ、また、計画を認めないでほしいという要望書を、飯泉嘉門徳島県知事と中川雅治環境大臣に提出しました。
こんなに遅くなったのは、徳島県には熊森の支部がないため計画を知ったのが遅く、知ってからも責任ある意見書を書くために、一から調べねばならないことがあまりにも多かったからです。
提出後、知ったのですが、天神丸風力発電事業に係る「計画段階環境配慮書」に対する徳島県知事の意見が、5月24日、発表されていました。
意見書や要望書の提出が遅くなって申し訳ないのですが、熊森は、徳島県に住む人々のためにも、徳島県で生きる動植物のためにも、天神丸風力発電計画は100%白紙撤回すべきであると断言していますので、提出先のみなさんには、ぜひ読んでいただきたいです。
熊森の意見書 (ダブルクリックして拡大していただくと読めます)
オリックス社の担当者に電話をしてみました。
熊森:徳島県知事の「本事業の取り止めも含めた計画の抜本的な見直しを行うこと」という意見書が出ましたね。先日、知事が反対したら、この計画は進められませんと言われておられましたから、もうこの計画はなくなったと考えていいですか。
オリックス社:まだどうするか決まっておりません。
熊森:(あれっ?中止じゃないのかな。この前と返答が違う)いつごろ結論が出るのですか?
オリックス社:まだ決まっておりません。
熊森:県外者なんですが、結論が出たらぜひ知りたいです。どういう方法で発表されるのですか?
オリックス社:まだ決まっておりません。
(熊森から)オリックス社の担当者の返答は、取りつく島もないという感じでした。オリックス社がこの計画を断念されるよう、全国から声を届けていく必要があると感じました。
<白紙撤回訴え先>
オリックス株式会社 代表取締役 井上 亮 様
〒105-0023
東京都港区浜松町2丁目4番1号 世界貿易センタービル
電話03-5730-0184 天神丸風力発電事業係 担当者:明治、長谷
徳島県天神丸風力発電の白紙撤回を その4 5月24日徳島県知事が建設回避を求める意見書提出
徳島新聞 5月25日 より
オリックス風力発電計画 徳島県知事 回避を求める意見書提出
徳島県の飯泉嘉門知事は24日、オリックスグループ(東京)が美馬、神山、那賀3市町の境付近に計画している風力発電事業の計画段階環境配慮書に対する意見書をオリックスに提出した。想定区域周辺の希少動植物や景観などへの影響に懸念を示し、重大な影響を回避できない場合には事業中止や抜本的な計画の見直しを行うよう求めた。
意見書では、配慮書に生態系などへの影響について科学的根拠が示されていない点を指摘し、追加書類を速やかに提出することも促している。また、希少動植物、景観に与える影響や土砂災害リスクの増大、登山者への影響といった課題ごとに専門家の助言を踏まえた適切な調査と影響の回避、低減を求めている。
知事意見は、河川生態学や景観工学などの有識者でつくる県環境影響評価審査会がオリックスの計画段階環境配慮書に対してまとめた答申をほぼ踏襲する内容となった。答申では、配慮書手続きのやり直しを検討するよう求められたが、環境影響評価法に規定がないことを理由に削除した。
計画段階環境配慮書は計画の立案段階での事業概要や環境への影響を記したもので、配慮書の作成は法に基づく環境アセスメント手続きの一環。県は同日、許認可権がある経済産業省のほか、環境省にも意見書を送付した。
オリックスは知事や経産相、住民の意見を踏まえ、アセスメントの実施計画に当たる方法書の作成手続きに入ることになるが、同社広報部は「知事や住民、経産相の意見を踏まえた上で、方法書段階に進むかどうか検討したい」としている。
計画では、3市町の境にある天神丸と高城山の2990ヘクタールに最大42基、総出力14万4900キロワットの風力発電施設を設ける。2023年10月に着工し、26年秋の営業運転開始を目指している。
県要望ハードル高く、事業の行方は不透明に
オリックスグループが計画する風力発電事業の計画段階環境配慮書に対し、飯泉嘉門知事が出した意見書は、現地の自然環境への重大な影響などを回避できない際の事業中止や抜本的な見直しを迫る厳しい内容となった。
具体的には▽動物の移動経路の分断やえさ場の減少▽渡り鳥の経路阻害や衝突事故▽登山など人と自然とのふれあい活動への影響▽土砂災害リスクの増大-といった懸案を列挙。それぞれに改善を求めている。
県は「脱炭素」を目標に掲げ、再生可能エネルギーの普及拡大を目指している。その県が今回の風力発電所の建設に対し、こうした強い姿勢を示すのは、見過ごせないほど、環境への影響が大きいと判断したためだ。
計画段階での「配慮書」の手続きは、環境保全について早くから検討を始めるとともに、国や県、地元住民らの意見を聞く機会を増やすため2011年の環境影響評価法改正で盛り込まれた。
オリックスは今後事業を進める場合、アセスメントの実施計画に当たる方法書の作成手続きに入るが、県が課したハードルは高く、同社は事業が環境に与える影響をいま一度見つめ直さざるを得ない。今後の事業の行方は不透明になったといえる。
(熊森から)
徳島県飯泉嘉門知事、徳島県環境影響評価審査会の委員、反対の声を上げてくださったいくつもの自然保護団体や県民のみなさま、本当にありがとうございます。いくら何でも、徳島の最高の自然が残されている場所に42基の巨大風車建設はひどすぎましたね。まだ気を緩められませんが、とりあえずほっとしました。
それにしても、さすが、徳島県の県土を守ろうと、細川内ダムや吉野川第十堰可動化を白紙撤回させた徳島県のみなさん。みなさんは、声を上げる力をお持ちで、素晴らしいと思いました。敬服します。日本も捨てたもんじゃない。まだまだ破滅型開発を止める力は残っていたと思うと元気をもらいました。
オリックス社の今後の動きに注目していきたいと思います。山の尾根筋に風車を建てる時代は、環境への取り返しのつかない負荷や効率の悪さを思うと、もう過去のものとなった感がします。
徳島県天神丸風力発電の白紙撤回を その3 経産省新エネルギー課に電話
本日、経産省新エネルギー課に電話をしました。
くまもり:今、国から風力発電に補助金が出ないのですか。
経産省:今年から、ゼロとなりました。
くまもり:風力発電に新規参入しようという企業はなくなるのじゃないですか。
経産省:落ち着いてくるでしょうね。一応、表向きは今年からゼロなんですが、駆け込み参入という手があって、やり方によっては当分補助金を得られる道も残っています。しかし、早くしないとだめですね。売電価格に関してもしかりです。
くまもり:風力発電による売電価格は確か、1キロワット時55円でしたよね。
経産省:今年から18円+税となりました。まあ18円程度と思ってください。洋上風力発電の場合は、36円+税です。
くまもり:国は現在、陸上での風力発電を推進しない方針に切り替えたということですかね。
経産省:洋上は、尾根筋より安定した風力が得られるので、今後は洋上にシフトしていくでしょうね。
くまもり:映画「自然と再生」を見られましたか。
経産省:はい。
くまもり:風力発電で得られた電気は、電圧が絶えず変わるので、精密機械などには使えないんですよね。
経産省:まあ、そうですね。それなりに技術革新はしているのでしょうが。
くまもり:映画によると、ドイツでは、無数の風車で作った電気を国中に張り巡らせている送電線に流し込んで、電圧を一定にするという技術革新を達成しており、、風力発電で作った電気を実際に使える電気にしたんですよね。でも日本では、送電線の所有者がばらばらで、そういうことはできませんから、ドイツのように風力発電でできた電気を無数に送電線に流し込んで電圧を一定にすることなんてできませんよね。
経産省:無理ですね。
くまもり:以前、大きな風力発電会社の責任者の話をじっくり聞いたことがあります。その方が、「風力発電なんて単なるおもちゃですよ。作った電気はみんな捨てます。こんなにも電圧不安定な電気を流したら、コンピューターとか壊れますよ。風車は構造上すぐに故障して止まります。善意の方が、風車が止まっていると知らせてくださるのですが、動いていても止まっていても、わたしたちはどうでもいいのです。風力発電を建設することで国からの多額の補助金がでる。それで儲けたいだけです。それだけでいいのです。私たちは企業ですから」と言われたので、わたしたちはあきれて開いた口がふさがりませんでした。正直な方なんでしょうが。
経産省:うーん。
くまもり:天神丸風力発電計画は、剣山の尾根筋にわずかに残された最後のブナ・ミズナラの自然林を破壊してしまうもので、陸上風力発電の中でも最悪のパターンなんです。絶滅寸前にまで数を減らしている四国のツキノワグマを一気に絶滅させることになります。国として、そのような場所に風力発電を造るなと指導してもらいたのですが。
経産省:うちとしては、都道府県から上がってきたものを見て、地元が認めていたら認可するだけです。
くまもり:じゃあ、天神丸風力発電を止めるには、徳島県がノーと言ってくれないだめですね。
経産省:まあね。
<熊森から>
やはり、知事さんがカギを握っているようです。