くまもりHOMEへ

ホーム > 支部・地区・地域 > 大阪府

カテゴリー「大阪府」の記事一覧

4月1日くまもり南大阪地区が初の人工林間伐に挑戦

初めての南大阪での間伐。集まったのは、大阪南地区の熊森会員たち6名と本部森再生メンバー3名、山林所有者1名で計10名。

自分の力で山に光を入れてみたい。ヒノキの人工林を、のこぎりやチェンソーで間伐しました。

 <参加者の声>
50年もののヒノキが倒れる地響きを初めて知りました。

 市場で売れば1㎥当たり1万円(50年も育てて!)、
 搬出費用は1㎥当たり1万3千円。
 林業離れは過疎化や高齢化だけでなく
 市場経済として成り立たなくなっていることを
 山主さんから伺い
 (生の声は本の文章とは比べ物にならない切実さです)
 日本の林業の抱える問題の難しさを改めて思いました。
 先行きの見えないこの状態に
 いつ誰が答えを出してくれるでしょうか。
 木材市場見学のときとおなじ重たい気持ちになりました。

 ヒノキが倒れるときの地響きは
 ヒノキと、育ててきた人たちの無念の嘆きのようでした。

<熊森から>

戦後の効率と経済性一辺倒の、まるで工業製品を作り出すかのような林業のあり方を、見直すべき時だと思います。植物も動物も、命ある生き物であることを忘れないで。

大阪府 木材総合センター 林業地 視察

熊森活動を進めていくうえで、林業の実態を見ておくことは大切です。

7/21(木)、林業従事経験のある本部スタッフが大阪府会員とともに、大阪府の林業の実態を見るため、大阪府森林組合木材総合センター及び、周辺山林を視察しました。
大阪府森林組合は平成13年に府内16の森林組合が合併し、設立されたものです。現在、大阪市の本店、豊能支店、三島支店、南河内支店、泉州支店と木材総合センターで構成されています。

木材総合センターは大阪府唯一の木材市場で、月2回木材市(主にヒノキ)が開催されるそうです。木材平均単価は(1m3)22,000円。それに対して平均搬出コストは11,000円(1m3)かかります。手数料等を引くと、山林所有者に還元されるお金はほとんどないということでした。このことは山林所有者が積極的に山林に手を入れることができない大きな原因となっています。大阪府内で純粋な林業(木材生産)が行なわれているのは、和泉地区と河内地区の2箇所くらいで、林業だけで生計を立てている人はゼロに等しいそうです。

今回視察した山林は120haとまとまった人工林で、戦後に植林された林分が大半を占めるヒノキ中心の単層林でした。昨年、熊森が大修正案を出すも、残念ながら原案のまま国会を通過してしまった、林野庁の「森林・林業再生プラン」の施行に向けて、幅3.5mの路網整備が着々と進められていました。

ここの山林は、道路を造れば木材の搬出も可能で、山の斜度もそれほどでもありません。規模、路網の整備状況から、大阪府における「森林・林業再生プラン」の路網整備・高性能林業機械による搬出間伐の見本林のような位置づけになっていることがわかりました。

こういう場所では今後、「森林・林業再生プラン」を反映した、大型林業機械を導入した林業のためだけの施業が効率的に進められていくのでしょう。林業従事者の方から、いろいろと貴重なお話を聞くことができました。ありがとうございました。

フィード

Return to page top